~放課後~
秋乃「さて、琴美ちゃん
部活どうしよっか?♪」
朝霧「……うーん……なんも興味ないわね……」
冊子に目を通すが、ため息をついて歩く朝霧。
その隣をほのぼのとした顔で歩く秋乃。
秋乃「琴美ちゃんってスポーツもできるし成績も凄くいいのに……勿体ないよ?」
朝霧「そんな事言われても…興味が無い物は興味がないのよ」
秋乃「高校生活は楽しんだ者勝ちだよ♪」
朝霧「……そういうものなのかしらね」
2人で歩いてる中……廊下からうるさい足音が聞こえてきた。
秋乃「……あちゃ~…」
朝霧「……?」
その先に居たのは……。
「……はぁ、はぁ……っ!」
なにか後ろを気にする赤羽の姿だった。
秋乃「……えーっと、琴美ちゃん、ちょっと用心した方がいいかも~……」
朝霧「……は?」
「やべっ……追いつかれそう……!…くそ~っ!」
そして秋乃と朝霧に向かって走り出した赤羽。
「!?……あ、秋乃~!いつもの!!!」
秋乃「は~い♪」
ニコニコとした笑顔のまま……秋乃は屈んだ。
「……って!朝霧さんもいたのかっ?!……え~っと……とりあえずスカートを抑えてくれ〜〜!!!」
朝霧「はっ?……えっ、は???」
赤羽の威圧に負けた琴美は、すぐスカートを押さえた。
すると、屈んだ秋乃の上を捻って飛び越えた赤羽。
屈んでた秋乃が飛び越えた赤羽を見て拍手を送った。
秋乃「おぉ~♪サイドフリップ~♪満点満点♪」
朝霧「……な、なんだったのかしら……」
「秋乃、朝霧さんごめん!…………っと〜〜〜〜、詫びと埋め合わせは後で!!!」
そう言うと、風のごとく赤羽は走り去った。
秋乃「また後でね~♪」
朝霧「……というか、廊下は走ってはいけないのでは…」
秋乃「まぁ、無理もないと思うよ♪」
そう言うと、赤羽が走ってきた方向を振り向く秋乃。
そこには何組もの部活等のユニフォームを着た部員が……。
【どこいった!?】
【確かこっちに……】
秋乃「……………………♪」
ニコニコしたまま、拳を握る秋乃……何故だろう、黒いオーラが見えるような気がした。
【……ぐっ……】
【きょ、今日のところはやめとこうぜ……】
【さ、さー……部活部活……】
朝霧「……まさか、あれから逃げてきたとでも?」
秋乃「まぁ、もう中学生の頃からの名物だよね~♪」
朝霧「名物……?」
秋乃「こーくんが体験入学がてら、運動系の部活に行くとね」
【5秒6!?う、ウチにこないか!?】
【3球連続ネット越え……?!】
【全国2位のボクサーを倒したってよ……!】
【黒帯を何人も倒してるって……】
秋乃「って事があってね、あれよあれよの間にスカウトの声が沢山かかっちゃうの」
朝霧「……それで逃げていたと……」
秋乃「あ、ちなみにああやって飛び越えるのはもう3回目だよ♪ブイブイ♪」
朝霧「……誇れることなのかしら?」
────────────────────────
【中庭の木陰】
「はーーーっ、はーーーーっ……」
つ、疲れた…………放課後に全体力使ってどうするんだ……。
(俺は運動系の部活はやらないって言ってんのに……)
美章園「あら、こんな所でお昼寝かしら、有名人さん♪」
「……会長さん……何の用すか……」
美章園「それとも、赤鬼くんって言った方がいいかしら?」
「それは過去のことなんで、忘れてください……よっと」
起き上がろうとしたが……やめた。
「……んなことより、スカートの中……見えてますよ」
美章園「っ?!///
そ、そういうことは思ってても言わないのが自分のためでもあるでしょ!?///」
……つまり、黙ってたら見放題だったって事か……残念だ。
「会長のキャラ的に黒かと思ってたんですが」
美章園「……あ、あなたねぇ……!///
……ふんっ、いいわ……あなたの事は赤鬼じゃなくて、小生意気な1年生って呼んであげるわ」
「……まぁ、ある意味他の生徒は呼ばれないであろう呼び方だから光栄っちゃ……光栄……なのか?」
美章園「……そんな事より、隣……いいかしら?」
「……ん、どうぞ」
そう言うと、会長は俺の隣に腰かけた……それも密着して。
(……これが普通なのか、会長っ!?
いや、待て……冷静になれ……茶化されるのがオチだ……)
美章園「部活、決まってないの?」
「……まぁ、これと言ったのがなくて」
美章園「運動系は?さっきから散々声をかけられたわよ?
見ませんでしたか~って」
「……運動系を選んだところで……結果は目に見えてますから」
美章園「?」
「昔の話です、とりあえずは入る気はありません」
美章園「そ♪」
何故か嬉しそうに笑って立ち上がる会長。
美章園「その未定の席……予約しておいていいかしら?」
「……どういうことですか?」
美章園「いーから、予約しておいていいかしら?♪」
「……はぁ、いいですが」
美章園「約束よ♪近いうちにまた声をかけるわ♪」
そう言うと歩きながら手を振る会長だった。
「……予約?なんか嫌な予感しかしねぇな……ってか、俺もこんな所にずっといる訳にはいかねぇな……帰るか…」
────────────────────────
【しばらくしてからの生徒会室】
美章園「戻ったわよ~」
???「その顔は……収穫あり……って、顔だね?♪」
美章園「ええ、それはもう……ね?♪」
???「乗りかかった船だから何も言わないけど……悠子も面白いことを思いつくね」
美章園「青春よ、青春……どうせならバカやって楽しく過ごしたいじゃない」
???「……ふーん……赤羽くん、ね……面白そうじゃん♪」
気だるそうに帰る姿を窓から見て微笑む女子生徒だった……。
────────────────────────
【その日の夜】
思いがけない事を聞いた。
「……秋乃も会長から誘われたのか?」
秋乃「うん、詳しいことは聞けてないんだけど、入りたい部活が無いなら、アタシに任せなさいっ!って……」
「……んで、隣にいた朝霧さんも半ば強制でそれに加わってしまったと」
秋乃「ため息ついて頭抱えてたけどね……あはは」
「……そっか、まぁ変なことは言い出さないと思うんだけど…………
時に……秋乃さん?」
秋乃「ほへ?」
「なんでこっちの部屋にいるのでしょうか?」
秋乃「……???」
「いや、そんな何言ってるの?みたいな顔されても……
いつもはベランダで話してるよね?」
秋乃「……なんとなく???」
「何となくで年頃の男の部屋に来る女子高生がいるかっ!」
秋乃「はーいっ!♪」
「うん!いい返事!……って違う!!」
秋乃「まぁまぁ、昔の好でさ~♪」
そう言うと、ベットにダイブして早くも寝そうになる秋乃。
「……あの、俺のベット……」
秋乃「?……え、一緒に寝ないのっ!?」
「なんだろう……秋乃って、ズレてるよね」
秋乃「そうかな???」
「自覚ねぇんかい……」
秋乃「それだけ、こーくんの事を信用してるってことさ~♪
おやすみ~っ♪」
そう言うと、本当にそのまま寝てしまった秋乃。
「……ったく、何されても文句言えないんだからな……しないけどさ」
やれやれと肩を落としながら俺も背中合わせで眠りについた。
秋乃「……………………意気地無し…………///」
───────────────────────────
【一方その頃】
朝霧「……はぁ、なんだか2日目なのにどっと疲れた……」
相変わらず表情筋は硬いままだし……。
この先が思いやられるわ……。
???「浮かない顔して、どーしたの?」
朝霧「……アナタには関係無いわ」
???「えへへ、そんな事言って~♪
……あっ、何か……お姉ちゃんから男の人の匂いがする!」
朝霧「は、はぁっ!?……馬鹿なこと言ってないで、寝なさい」
???「誰か男の人と話したりしたの!?お姉ちゃんが!?」
朝霧「……は、話してなんか……っ!…………ぁ……」
???(話したんだ……こりゃ、雪でも降るのかな…………うししっ、いい事聞いちゃった~♪)
不敵な笑みを浮かべて部屋に戻る……女の子だった。
次回:その部活は……!
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