「ぜっっっっっっっったい行かない!!」
秋乃「まだ言ってる~…」
「あんな方法で選ばれた部長なんかやるかっ!今日から幽霊部員じゃ!」
秋乃「美章園先輩に怒られちゃうよ~」
「知るかっ!」
秋乃「あっ、どこ行くの~っ!?」
【校庭】
「ったく、なんで俺が……」
必ず来るように言われてる訳でもないし、生徒会長...悠子先輩も諦めるだろ。
「そもそも、俺は体験入部だ──────」
その時、足元にボールが転がってきた。
「…ソフトボール?」
茜「すまん、すまん!取ってーや!」
「…松原?」
茜「おっ、兄さんやんけ!何しとるん?」
「(部活サボってるとか言うと面倒なことになりそうだな...)ブラついてるだけ」
茜「お、そかそか!♪
ボール返してや~♪」
落ちてたボールを手に取る。
茜「ばっちこーい!!♪」
「…怪我しても知らないぞ」
振りかぶって腕を振ると…。
ッパァァアアアアンッ!
乾いた革の音と共にグローブの中にボールが収まった。
茜「……~っ!…バケモンみたいな球投げるなぁ~っ…」
「んじゃ、俺はこれで」
茜「そういや、兄さん?部活は結局なににしたんや?」
「…んぐ…っ(恋愛研究部…とか言えない)
入ってないよ、帰宅部だ…んじゃな」
茜「…ほーん、生徒会長のねーちゃんが言ってた強くて頼もしくて理想のただ1人の男子部員かと思ったんやがなぁ…」
「…あれ、ちょっと待てよ…?」
そういや悠子先輩が言ってた気が…。
悠子【ソフトボール部の元気っ子は~─────】
「…いやいやいや…まさか、なぁ…?」
────────────────────────
【部活】
ホワイトボードには、大きな字でこう書かれていた…。
悠子「''可愛い''とは!!!!!」
…………シーン。
場の雰囲気にヒヨコが3匹トコトコ歩いてそうなくらいの沈黙。
悠子「……もーーーー!!!なんでこんな時に、浩二は居ないのよ~!!」
椅子に座りながらジタバタする悠子。
相変わらず生徒会長の威厳は微塵もない。
秋乃「部長になったことが不服のようで…」
悠子「あんの不良少年め~…」
瀬良「…しょうがないなぁ、探してきてあげるよ」
悠子「えっ、心当たりあるの!?」
瀬良「こういう時の後輩くんの行動パターンは読めるよ、何となく、ね♪」
そう言うと、西宮は部室を後にした。
秋乃「…あの、今だから聞けるんですけど…何でこーくんをこの部活に…?」
悠子「そうね、朝霧さんも気になってるみたいだし、答えましょうか」
琴美「紙で指切ると痛いですよね」
悠子「秋乃ちゃん、この子過激!!ねぇ、過激!!」
秋乃(威厳ないなぁ…)
悠子「…コホン、あの子を選んだ理由だけど…直感よ
第六感でも閃きでもニュータイプでも何でもいいわ」
琴美「安直な…」
悠子「そうかしら?私としては選んで正解だったと思うわ
正直、楽しくて堪らないわ」
秋乃「…うぅーん…こーくんが乗り気になるとは思えないけど…」
悠子「ふっふっふ…不貞腐れてへそ曲げてるのも今のうちよ…」
命「………」
秋乃「美章園先輩、顔が悪キャラになってます」
悠子「はっ、いけないいけない…」
琴美(騒がしい…)
────────────────────────
【保健室】
「……………………」
ここが落ち着く。
とりあえず少し寝てから帰ろう。
(…って、まんま不良っぽいな、俺)
まぁ、今更周りの見方が変えようとか思わないが。
ガラガラ…。
(ん、保健室の先生でも帰ってきたか?…まぁ、いいや…寝よ)
瀬良「みーつけたっ」
「…副会長さん」
瀬良「ダメだよ、おサボりは?」
「…説教すか」
瀬良「ふふっ、うそうそ♪
まぁ、悠子に振り回されてるから疲れるよね♪」
「…あの、なんで頭撫でてるんすか」
瀬良「寝顔が可愛いなあって♪」
「……………」
瀬良「意外とこういう時は子供っぽいんだね?いいこと知っちゃった♪」
「……………」
瀬良「あ、寝返り打たないでよ~」
「…副会長さんってそんな感じだったんですね」
と、背中越しに言ったら…西宮は耳元に顔を近づけた。
瀬良「君だけに…かも、よ?♪」
「…っ」
瀬良「あははっ!顔真っ赤!♪」
「あ、あのなぁっ!」
瀬良「…先輩を襲っちゃうのかな誰もいない部屋で~~…?♪」
「…~っ!」
ダメだ、副会長さんのペースに飲まれそうだ。
瀬良「さっ、部室に戻ろうかな…キミも戻る…よね?♪」
「…分かりましたよ」
瀬良「物分りのいい後輩くんは、好きだよ♪」
「………」
副会長って…いつもこんな感じなのだろうか…。
─────────────────────────
【部室】
瀬良「連れてきたよ~」
悠子「ホントに連れてきたの!?」
秋乃「あはは、こーくん借りてきた猫みた~い」
「…ったく…」
悠子「はい、浩二!可愛いとは!!??」
手をマイクのように差し出す悠子先輩。
「…え?」
悠子「可愛い、とはっ!」
「…可愛いって…朝霧さんや秋乃や副会長さんの事を言うんじゃないのか?」
秋乃「…///」
瀬良「…たはは~…」
琴美「悪意無く言ってるのが怖いわね」
「…え?」
悠子「ね~え~っ!!!アタシは~っ!?!?!?」
「…えっと…デカい??」
悠子「────────────────」
ピキっと固まる悠子先輩。
そのまま、副会長さんのところを歩み寄った。
悠子「瀬良~ぁ…後輩に汚されちゃう~…」
瀬良「言い方言い方」
「…なんか俺不味いこと言ったかな?」
秋乃「99.9%こーくんが悪いよ」
「えぇっ!!?!?!?」
琴美「自覚無し…重症ね」
ガラガラっ。
茜「すんまへん!遅うなりました~!」
「…あ」
茜「ん?……あぁ~!!!!」
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