黒の剣士と白い悪魔 リメイク   作:雪染遊真

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 雪染遊真です久しぶりです
新生活や授業、バイトなどで中々時間が取れず書けませんでした
………スケルツォを観てたからじゃ無いからね?


抱影のバルカローレ
浮輪の実と水泳


 

 

 

 

 

 

 

 青みがかった石造りの扉をキリトとミトは無言で見上げていた、残り3段しか無いのだが、何故か2人ともが足を止めて扉のレリーフを見つめていた

 

「………いつまで見てるつもりだ?2人共……」

 

「いやぁ……それは……」

 

「……その絵がどうかしたの?キリト君たちはβテストの時に見てるんでしょ?」

 

 アスナの言葉に少し間を空けてからキリトが答える

 

「……いや、みてない。正確には、扉は見てるけど、このレリーフは見てない」

 

「……?どういうことだ?」

 

「図案が違うのよ。βテストの時は、乾いた谷底を彷徨ってる旅人の絵だったの。でもいまは、見てのとおり、船に乗ってる……」

 

 俺が疑問符をを浮かべているとミトがキリトの代わりに説明をしてくれた

 

「……βの時は、4層はどんなところだったの?」

 

「ええと……フロア全体に、下が砂地になってる峡谷が網の目みたいに走ってて、そこを通るしかなかったんだけど何せ砂だから歩くのが大変だったよ」

 

「へー……<谷底を歩く旅人>って図案のまんまだな……で、その絵が変わってるわけか」

 

「なら……」

 

 アスナがそう呟きながら扉の中央に手をかけ押すと、ごごん、と思い音が響き、巨大な石造りの扉が開いていくと……

 

「……こういうことでしょ」

 

 扉を開くと目の前に勢いよく渓水が流れていた……って言うかアスナはなんで自慢げなんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 扉を出た直後からしばらく目の前の景色を呆然と見ていたミトを再起動させる

 

「いつまで固まってるんだよ、ミト」

 

「あ、ごめん……ちょっとびっくりして……」

 

 俺の声かけに反応して苦笑いのような表情をするミト

 

「とりあえずボス戦を終えたのはアルゴにもう連絡したから早いとこ主街区に行こうぜ」

 

「それはそうなんだけれど………」

 

 ミトはそう呟きながら先に河川の前にいたキリトとアスナの横に歩いていったので着いていくと無言で河川を覗き込んでいた

 

「……もしかしてβ時代はこの河川が道だったのか?」

 

「ええ、だから道が無くなってるのよ……」

 

「なら泳げばよくね?」

 

 俺の言葉にアスナが答える

 

「こっちで泳ぐのは練習しなきゃ行けないらしいの」

 

「なるほど……だから2人とも足止めてたんだな」

 

「ああ」

 

 ………だとしたらなんでアスナは練習に行かないんだ?

 

「……たぶん俺とアスナは下層に泳ぎの練習しに行かなきゃだよな?」

 

「そうなんだけど、キリト君が止めるのよ」

 

 キリトの方に顔を向けると何か考えていそうな表情をしていた

 

「……なんか納得いかなくてさ」

 

「……何が?」

 

「SAOの水泳ってかなり危険なんだよ。ましてや今はデスゲームだし、こんなぶっつけ本番なのはおかしいと思うんだよ」

 

「ああ、そういうことね………いきなり詰みかけてるみたいなものだものね……」

 

 キリトの説明にミトが同意の言葉を発する

 

「何か見落としてるってこと?」

 

「ああ」

 

「でもこの辺にあるの4層の入り口の木ぐらいで……」

 

 俺がそう言った時にキリトも同じ場所の木を見ていて何かを見つけたようで何故かアスナの手を掴みながら木に向かってダッシュして行く

 

「……あの2人何で手繋いで行ったのよ……」

 

「さぁ?……とりあえず追いかけよう」

 

 キリトとアスナの後を追いかけると何故かキリトが木を揺らそうとしていた

 

「……何してるのよ」

 

「あれを落としたいらしいの」

 

 アスナが指を指した先にはドーナツのような形をしたものが実っていた

 

「それなら簡単だよ」

 

「え?……でもあんな高い所にあるから取れないんじゃあ……」

 

 アスナがそう俺に言っている間にメニューウィンドウを操作しているとミトが頷いた

 

「……ああ、あれ使うのね」

 

「あれ?……あれって何?」

 

 こてんと首を傾げるアスナを横目にメニューウィンドウを操作し

お目当ての物を実体化させる

 

「これ」

 

「おっきい手裏剣みたいな形だけど……」

 

「まぁチャクラムみたいなもんだよ………で、これを……」

 

 そのまま振りかぶり実の根本を狙って投げ、しっかりと当てる

 

「わ、ユーマ君上手いね………あ」

 

「……あ」

 

「いっ!?」

 

 丁度真下にいたキリトの頭に直撃してしまった

 

「……おい、ユーマ……わざとじゃ無いよな」

 

「……うん、わざとじゃ無い……悪い……」

 

「……で、これを何につかうのよ?食べる訳じゃ無いんでしょ?」

 

 ミトが呆れたような声色で言うとキリトが頭をさすりながら説明を始める

 

「まぁ見てろって」

 

 そう言い実のヘタの部分を加えて思い切り息を吹き込む

 

「………もしかして浮き輪?それ」

 

「ああ、そういうことね」

 

「とりあえず残り3つも落としとくよ」三3三

 

 俺が浮輪の実(俺命名)を3つ落としてる間にキリトとアスナが水着のような格好になっていた

 

「ユーマとミトも溺れないように重い装備はストレージにしまって泳ぐぞ」

 

「………仕方無いわね」

 

「別に、2人きりの時にいつも服……むぐ」

 

 俺がそこまで言うとミトが俺の口を塞ぐ

 

「なんか言ったか?」

 

「……何も言って無いわよ」

 

「え?でも今ユーマ君が……」

 

 そこまで言うとミトは笑顔なのだが

何か圧がある感じでキリトとアスナに詰め寄る

 

「な・に・も・い・っ・て・な・い………わかったわね?」

 

「……はい」

 

「……うん」

 

「………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後キリトのパンツに牛印のマークが付いていたのを見て爆笑したりアスナに水着を裁縫スキルで作ってもらう約束をするやり取りを終えて泳ぐ準備を整えた

 

「よし、じゃあ行くか」

 

「ええ」

 

 キリトがそう言ってから水に着水しバタ足を開始する

 

「……何か変な感じだな」

 

「あっちと違うでしょ?だから練習をしないと危ないのよ……まぁβの時に比べたら改善はされてるけど」

 

「なるほど、これは確かに練習が必要だね」

 

「ま、1時間も泳げば慣れるけどな……っとここから流れが急になるから、離れないようにな」

 

 キリトがそう言ったので俺はミトの浮輪に左腕を入れるとミトも俺の浮輪に右腕を入れる

 

「とりあえずアスナたちも私たちと同じようにした方が良いわよ」

 

 ミトがアスナに言うとアスナは少し頬を赤らめながらキリトの浮輪に右手を入れる

 

「……ほら、キリト君も」

 

「あ、ああ……」

 

 アスナの言葉にキリトも恥ずかしがりながら浮輪に左手を入れた

 

「……あの2人早くくっつかないのかしら?

 

「……もう少しでくっ付きそうではあるけど……まぁ、後は本人たちの気持ち次第だな」

 

「……そうね」

 

 俺とミトが小さな声でそんな会話をしているとちゃぽっ、と水音が少し後ろから聞こえた、キリトとアスナがこちらを振り向き4人で顔を見合わせてから後ろを確認すると、三角形のヒレが見えカラーカーソルが赤色だった

 

「………あれサメじゃね?」

 

「……急ぎましょ……」

 

 俺の言葉に心無しか焦った声色でそう言いバタ足を早める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらく全力でバタ足をしカーブをこえ砂浜へと到達したので急いで武器を出そうとメニューウィンドウを開こうとした瞬間

 

「………ほぇ?」

 

 キリトの横にいたアスナが奇妙な声を発した……それもそのはず、サメかと思っていた生物は、オタマジャクシに自分の体長の半分ぐらいのヒレがついた小生物だった

 

「………あの魚……次見つけたら……絶対3枚おろしにしてやるわ……」

 

「………もう怒る気力もない………早く着替えて主街区に行こうぜ……」

 

 ミトが若干怒気がこもった声色で息を切らしながらそう言い、ついでキリトがそう言いかけると横にいたアスナの顔が急激に赤く染まって行く

 

 ……あ、そっか濡れてるから………俺がそこまで考えた所でキリトも気づいたようで後ずさっていたが、アスナがキリトの腕を捕まえ、ダメージがギリギリ出ない強さで下腹に膝蹴りを入れた

 

「……器用だな」

 

「……ええ……」

 

 俺とミトが同じ感想を呟く………つかれた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後白浜の坂を歩いていくと主街区の門が見えた

 

「あ、門が見えた!」

 

 アスナがいつもより高いテンションの声を上げ小走りで坂を登ってく

 

「……さっきまでの疲れ、どこかに行ったのかしら」

 

「さぁ?……俺たちも行こうぜ」

 

 アスナを追いかけると水路がある街並みが広がっていた

 

「おお、これは絶景ですな」三3三

 

「……だからβの時は2階にドアがあったのね」

 

 俺が景色を堪能しているとミトはβテストの時の疑問点に納得していた

 

「ほら、2人とも早く早く!」

 

「了解!……ミト行くぞ?」

 

「ええ」

 

 アスナの声に応え街の正門へと歩いて行き、正門をくぐると視界に[INNER AREA]と表示される。目の前には船着き場とNPCの船頭を乗せた小舟だった

 

「わぁ、ゴンドラがこんなにいっぱい!素敵!」

 

「ええ、ヴェネツィアみたいね」

 

 アスナとミトが街を見て会話をしている横でキリトが何か考え事をしていた

 

「どうした?キリト?」

 

「え?ああいやβ時通路だった場所が水路になってるからあのゴンドラに乗るんだろうなと思ってな……」

 

「ああ、そういう事か確かにそれは少し不便だな……あの看板見る感じコル取られるみたいだしな」

 

「……とりあえず転移門を有効化させに行こう、下層の人たちが待ちくたびれちゃうからな」

 

 キリトの言葉に頷き街並みを観ていた2人を船着き場まで呼ぶ

 

「これでいいか?」

 

 手近に停まっていた4人乗りの船を指さすと2人は真剣な表情で検分をしてから頷いた。船着き場の階段を降りて船へと乗ると船頭が陽気な挨拶を投げかけてくる

 

「<ロービア>の街へようこそ、どこまで行っても50コルだよ!」

 

「転移門広場までお願いします」

 

「あいよっ、任せな!」

 

 支払いを済ませると船頭が長い櫂を一漕ぎし船が動き出した

 

「なぁユーマ、水路って英語で何ていうんだ?」

 

「確かチャネルだったはずだけど?」

 

 俺が答えるとキリトは視線を左右に振り商店を見回す……おお、色んな店があるな

 

「あの、この船は街の外には行けるんですか?」

 

 キリトが船頭に質問を投げかけると力強く櫂を動かしながら船頭は答えた

 

「わりぃがそいつは無理だなぁ。俺っちの仕事場は、このロービアの街だからよ」

 

「じゃあ、他の船なら、街の外に行ってくれるんですか?」

 

「すまねぇ、そいつは答えられねぇな」

 

 答えられない事情があるのかそう答えると船の操縦へと戻って行った

 

「なるほど、確かにこのままだと攻略出来ないもんな」

 

「ああ、おそらく何か移動手段があるはずなんだが……」

 

 そこまで話し考えていると船着き場に着いたようで船頭が被っている帽子に手をやり叫んだ

 

「お待ちどうさん!また乗ってくれよ!」

 

 4人で礼を言い船から降りるとゴンドラは街の入り口へと戻って行った。とりあえず転移門を開通させないと、と考えミトとアスナの方へと向くと2人は目をキラキラさせていた

 

「すっごく、楽しかった!」

 

「そ……そりゃよかった」

 

「帰りも乗りましょ!」

 

「まぁ、乗るしかないからな」三3三

 

 2人共テンションが高いな……ま、気持ちはわかるけどな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  To be continued……

 

 

 

 





 今回は転移門の有効化部分までです
あともうちょいでスケルツォの部分が書ける……
なるべく早く次話を投稿出来るように頑張ります!!

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