黒の剣士と白い悪魔 リメイク   作:雪染遊真

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遺物拾いとトラップ

 

 

 

「ふぅ……なるほど確かにハマるとヤバいね」

 

「確かにな……結構楽しいし」三3三

 

 あの後ご飯を食べ切り町へと繰り出し

 しばらく遺物拾いをし、集めた物の

 確認をしている所だ

 

「だろ?βの時なんかここで遺物拾い専門に

 なっちゃった奴までいたんだぜ?」

 

「……敬意を込めてヒロワーとか呼ばれてたわね」

 

「……それ敬意か?敬称じゃなくて?」

 

 呟きながら、拾った指輪を眺めていると

 アスナが、神妙そうな表情になっていた

 

「でも……わたしたちだけでこんなに拾っちゃって

 良かったのかな?」

 

「……優しいんだな」

 

「は、はぁ!?」

 

 キリトのたまにある皮肉っぽさが無い声色で

 ぽつりと言うとアスナがわたわたする

 

「ちょ……別に……わたしは……」

 

「アスナが気に病む事は無いよ。俺たちが

 いま拾ったのはこの街に落ちてる遺物全体から

 すれば微々たる量なんだからさ。そもそも

 街中の遺物拾いはここのトレジャーハントと

 してはただのおまけみたいなものなんだ」

 

「ん……?それってどういうこと?」

 

 アスナと俺が首を傾げ、アスナがそう聞くと

 ミトが答えてくれる

 

「ここの下にはとんでもなく大きい地下墓地

 ……つまりダンジョンが広がっててね」

 

「トレジャーハントはそっちが本命で正直街中で

 拾える遺物なんてたかがしれてるんだよな」

 

「は?………はぁーー!?」

 

 アスナはそう叫びながら腰を落とし拳を構える

 

「それを…‥先に……言いなさいよね!」

 

 そのまま振り抜きキリトの左脇腹に右フックを

 入れるが圏内なので激突する寸前に

 アンチクリミナル・コードの障壁に

 阻まれ衝撃音が発生する

 

「ぐ………圏内なのにアスナのフックは

 何だか効くなぁ………じゃ、じゃあバフが

 切れるまでもうちょっと祭りを続けるか」

 

 そこで一度言葉を切り、後方にあった遺跡の

 入り口を指差す

 

「あそこにさっき言った地下墓地への

 階段があるんだ」

 

「下にはもっと沢山落ちてるの?」

 

「ええ、コインだけじゃなくて、マジック効果着きの

 指輪とかネックレスとかも……」

 

「指輪!?ネックレス!?」

 

 キリトとミトの説明にアスナが食いつくとミトは

 やっぱりね、といった表情になり

 キリトは説明を続ける

 

「アストラル系がやたら出るけど

 地下2階なんて拾い放題だ」

 

「拾い放題………あ、アストラル系って?」

 

 キリトがアストラル系と言った瞬間にミトが少し

 不安な表情になりアスナも

 少し不安そうな表情になる

 

「モンスターの種類だよ、昆虫系とか亜人系とか

 言うだろ?アストラル系ってのは

 実体が無い、幽霊みたいな」

 

「にえっ!」

 

 キリトがそこまで言うとアスナがそんな奇声を上げ

 急にキリトの口を塞ぐ………もしかして2人共……

 

「………今のにぇっ、って何?」

 

「…………ロシア語の『ノー』だよ」

 

「……なにがノーなんだ?」

 

 面食らって目が点になるキリトに

 

「……それは、えーと…‥ネタバレ禁止って事!」

 

「流石にそれは………」

 

 俺がそこまで言うとアスナがこちらを睨む

 

「ああ、まぁどんな場所なのかあらかじめ知ってたら

 ゲームの面白さ半減かもな……うん、じゃあ

 地下墓地はアスナが先行して良いよ」

 

「そ………そう、なら、そうさせてもらうわ

 キリト君たちは準備出来てるの?」

 

「もちろん」

 

「いつでも行けるよ……ミトは?」

 

「え、ええ、もちろんよ」

 

 俺の言葉に何故か目をそらしながら答えたミト

 ……ま、いっか

 

「……じゃあ、行くわよ!」

 

「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後恐る恐るといった感じで進むアスナに

 キリトが後方から着いていき、予想通り

 お化け系統が苦手らしく怖がるミトの手を

 握りながら進む、キリトがアスナのスカートを

 覗きかけたりするイベントがあったが

 他にイベントは特に何も無く

 下層の遺跡のような部屋に着いた

 

「はぁぁ……凄い……」

 

「慌て過ぎてこけるなよ」

 

「こけないよ!」

 

 前で保護者と子供のようなやり取りをしている

 2人を横目に安心したように深く息を吐いた

 ミトに声をかける

 

「大丈夫か?……無理して来なくても良かったぞ?」

 

「無理して無いわよ、少し苦手なだけ……貴方が

 いれば大丈夫だと思ったのよ……それに

 ユーマに手を握ってもらえる

 大義名分になるし……//」

 

「……なるほど、確かに」三3三

 

「き、聞こえたの?//」

 

 ウソでしょ!?と言った表情で呟くミト

 

「そらそうでしょ、この距離だし、静かだし」

 

「そ、それはそうね//」

 

 恥ずかしさを誤魔化すように自分の髪を

 指でくるくると遊ぶミト……かわいいな……

 そんなやりとりをしてるとアスナを

 注意してたらしいキリトがこちらを一瞬見てから

 言葉を続ける

 

「あと、ミトはわかってると思うけど、ここは

 圏外だからモンスターが出るぞ」

 

「了解、了解」

 

「うん、わかってる」

 

「特にモーンフル・レイスってのは

 急に現れるからな」

 

 キリトの口からモンスターの名前が聞こえた瞬間

 不安な表情になり立ち上がるアスナ

 

「レイスって確かスコットランドの

 伝承に出て来る……」

 

「詳しいな、そうそう、さっき言った

 幽霊型モンスター」

 

「幽霊…………!?」

 

 アスナの不安そうな声の後、室内なのに何故か

 風が吹き周りのろうそくの火が消える。

 ミトと背中合わせになりながら腰に帯刀してある

 新しい剣の<アルジェント・ルーナ・スパーダ>

 を抜刀し構える

 

 しばらくすると後方のミト側がぼんやり明るくなり

 そちらを向くと地面が青白く光っていた

 

「アスナ!気をつけろ!」

 

 キリトがそう言うとゴゴゴというような音と共に

 地面から腕が生え、水中から這い出るように

 姿も現す。髪が長い女性の姿をした人………いや

 モンスターだ頭の上には<Mournful Wraith>とある

 さっき言ってたモーンフル・レイスってこいつか

 

「アスナ!」

 

 あああー!というお化け屋敷で聞くような鳴き声?

 を発しながらレイスがアスナに突撃する

 

「いやぁー!」

 

 アスナは怖がったような声を上げ後方に

 一歩下がるとトラップが発動したのか地面が回転し

 アスナがその落とし穴に落ちる

 

「アスナ!」

 

 キリトの声を聞き直感的にやばいと思い

 スライディングしながら落とし穴に俺も入る

 

「ユーマ!?」

 

「アスナは任せろ!」

 

 ミトの焦った声にそう返し剣を納刀し

 下を向き着地に備える

 

「アスナ!着地!」

 

「っ!」

 

 俺の言葉に反応しレイピアを手放し

 受け身を取りバウンドしながら後方に

 飛ぶのが見えた

 俺は一度壁を蹴り、勢いを少し殺し

 前転するように受け身を取り着地する

 

「大丈夫か?」

 

「うん………?」

 

 アスナの返事の後に俺の右横辺りに視線を

 向けていたので俺もそちらを確認すると

 背丈が50センチぐらいのフードを被った

 チビネズミがいた<Sly Shrewman>という

 名前らしい

 

 ん?と思いそのまま見ているとそのチビネズミは

 アスナのシバルリック・レイピアを抱えてそのまま

 走り出した

 

「やばっ!」

 

「ウソ!ちょっと!待って!」

 

 位置取り的にアスナが先行し俺も後方に

 並び追いかける

 

「逃がさない、わよ………うわぁあ!?」

 

 アスナの方が敏捷値が高いのか距離が少し離れるが

 何とか着いていくと、水溜りを踏み、滑ったのか

 びっくりしたような声と共に背中から

 水溜りに落下する

 

「待てって!」

 

 アスナに当たらないように右に避けながら地面に

 あった石を拾いそのまま投剣のソードスキルの

 <シングル・シュート>で投げるが

 スライ・シュルーマンが早く当たらず

 そのまま暗闇へと消えて行った

 

「…………大丈夫か?」

 

「うん、ありがとうユーマ君………」

 

 アスナの手を掴み立ち上がらせ、とりあえず壁まで

 移動し座る

 

「はぁ………あ、メッセを……」

 

「ここ圏外だからメッセは送信出来ないぞ」

 

「あ、そうだった……はぁ」

 

 アスナの落胆したため息を吐く……メッセという

 言葉に閃きメニューを開く

 

「ユーマ君?メッセは送れないよ?」

 

「いや、メッセは送れないけど俺、ミトと

 ストレージ共有化してるから現在位置を送ろうと

 思って」

 

「あ、そっかそれなら……」

 

 アスナの呟きに頷き紙をオブジェクト化して

 今の現在位置であるB3Fにいる趣旨の

 メモ書きをしてストレージに仕舞う……あとは

 ミトが気づいてくれれば……仕舞った後に

 結構な勢いの風が吹く

 

「……っ!……キリト君……」

 

 アスナの心細いような声に俺はアスナの肩を叩く

 

「……キリトたちと合流するまで……これから

 どうするか決めようぜ?」三3三

 

 いつもする顔をしながら言うとアスナは涙を拭い

 勢いよく立ち上がる

 

「………うん、そうだね……やってやるわよ!」

 

「それと……キリトじゃなくて悪かったな」三3三

 

「いや、それは、その……ごめんなさい……でも

 1人だったら怖くて動けなかったかもしれないから

 心強いよ、ありがとうユーマ君」

 

「別に良いよ」

 

 いつもの調子に戻ったアスナを見ながらそう答え

 これからどうするかを考える……とりあえず

 シバルリック・レイピアを回収しないとな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To be continued……

 

 

 

 





 何とか月1で出せた……
 丁度学校も夏休みに入ったので
 バイトの合間を抜い、なるべく書けるように
 頑張るので応援よろしくお願いします
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