黒の剣士と白い悪魔 リメイク   作:雪染遊真

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強奪と密談

 

 その後アスナのシバルリック・レイピアを

 回収するためにルーターModの習性を利用して

 おびき出して倒しまくると決めしばらく

 スライ・シュルーマンを刈りまくった後

 また決めた座標に集合とした

 

 その後15分間刈り続け

 俺の方にはレイピアはドロップせずアスナと合流し

 どうやらアスナの方もドロップしなかったようで

 お互い肩を落とし落胆しアスナがアイテム整理を

 してると、ん?という声が上がる

 

「どうした?」

 

「いや、何か<丸めた紙くず>ってアイテムがあって」

 

「へぇー……オブジェクト化してみれば?」

 

 俺の言葉にアスナはそのままオブジェクト化させる

 文字通り丸めた紙くずだったので俺は苦笑いし

 アスナはイラっとしたのか地面に叩き付けようと

 腕を振り上げた時点で手を止め、紙くずを開く

 

「……何これ……?」

 

「なんか書いてあったのか?」

 

「……29日の夜10時……地下3階……これって…」

 

「……座標だよな………こんなダンジョンの奥で

 待ち合わせって、すげぇ怪しいな」

 

 アスナが拾った紙くずは何かのメモだったようで

 日付と時間、そして座標が書いてあった

 見るとどうやら書き間違えたのかミスしたのかは

 わからないがこういうメモを捨てるのは不用心だな

 

「……近いわね……」

 

「時間もあと少しでなるし、どうする?行くか?」

 

「……行こう」

 

「……了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 座標の場所がすぐ近くだったので座標の場所に

 行き、近場で隠れれそうな窪みに身を潜める

 

「これで付き合ってるぽい人たちが来たら、私たち

 完全に覗き魔だよね……」

 

「ま、そん時になったらそん時だよ」三3三

 

「……そろそろ時間だよ」

 

 アスナが囁きフードを被ったので俺もフードを被り

 耳を澄ますとさっきのチビネズミとは違う硬い靴の

 足音が微かに聞こえ始め、近づいてくる

 

 顔を少し出し座標の位置である小部屋を覗くと丁度

 フーデッドマント姿の人影が見えたどうやら左腰に

 片手剣を装備しているようだった

 逆側は頭から足許まで覆うフード付きのマントで

 全身をカバーしているプレイヤーが来た

 

 2人は<フレミングの左手の法則>のような合図を

 お互いにし、壁際まで行き、向かい合う

 

「どもどもぉー、今日は早いですねぇー

 お待たせしちゃいましたぁー?」

 

 緊張感のかけらもないセリフだが、何処か聞いた事

 ある声だそれにそんな軽い感じの話では無いだろう

 

「大して待っちゃいねぇけど、ここまで

 来るのがメンドイや」

 

 そう答えた声も聞いた事ある声……まぁおそらく

 ジョーとかいってた短剣使いだろうな

 

「あと面倒っつえば待ち合わせの手書きメモも

 ちょーめんどいし。俺苦手なんだよあのペン

 もうメッセで良いじゃんよ?」

 

「だーめ、ダメですよ、メッセージ一覧に履歴が

 残っちゃうじゃないですか」

 

 ……ってことは残したらやばいような内容なのな

 じゃあ、しっかり聞いておこうか

 

「じゃ、サクっと本題に入りますか……例の話

 どうなりました?」

 

「ああ、うまくいったぜ。ALSの主力は明後日の

 合同カウントダウン・イベントバックれて

 一気に迷宮区の突破を狙う」

 

「いい感じですねー、キバちゃんとリンちゃん

 ここらでバチッとぶつかってもらわないと

 つまんないですよねぇ?」

 

「あんま簡単に言うなよな、ギルド会議をそれとなく

 誘導すんの結構大変なんだぞ」

 

「解ってますよぉー。でもそのため超クールな

 トーク技をヘッドがばっちり

 鍛えてくれてるじゃないですかぁ」

 

「まぁなー、上手い事煽って、奴らには殺し合いを

 するところまで行って欲しいんだけどな」

 

 …………へぇ、こりゃやばい事考えてる奴らも

 いたもんだな、たまたまだけど聞けて良かった

 

「しっかし、ヘッドの考えだけは相変わらず

 読めねーよな、なんでこんな

 回りくどい事するんだか」

 

「あは、いまはまだ種まきなんですよぉ、焦ったら

 楽しいお祭りもあっという間に

 終わっちゃいますよ?」

 

「わーってるよ、過程も楽しめ、だろ?」

 

 耳をすまして話を聴いているとカツンという

 小さな小石を蹴ったような音が横から聞こえた

 どうやらアスナが小石を蹴ってしまったらしく

 アスナがやっちゃった!という表情になる

 

「………いま、何か聞こえました?」

 

「あぁ……」

 

「もし、いまのナイショ話を誰かに聞かれてたら

 激サックですねぇ」

 

 すかさずアスナを後ろに下げ左手で腰に

 装備している、アニールタガー+8の柄を

 握りいつでも抜けるように構える

 

 足音が近づいてくるタイミングでアスナが

 先程の丸めたメモを足許にそっと放り投げ

 音をほとんど立てずに地面に転がる

 ……?………っ!あのちびネズミを呼ぶ気か

 なるほど………

 

 アスナはそのまま祈るようなポーズになり

 俺は先程のまますぐに短剣を抜けるように構える

 

 すると「キキッ!」という齧歯類の鳴き声が

 聞こえ、俺たちのいる反対側の通路から

 スライ・シュルーマンが走り込んで来た

 

「おわっ!なんだコイツ!」

 

「オラッ、うろちょろすんな!」

 

「あっはは、ちょっとそっちの

 出口塞いどいてください」

 

 その声の後ソードスキルの発動音が聞こえ

 スライ・シュルーマンの悲鳴が響く

 

「やれやれ、さっきのはこいつの

 足音かなんかでしょ」

 

「クソうぜぇルーターどもだよなぁ

 βの時もこいつらが出たのか?」

 

「でもー、たまーに他のプレイヤーが落とした

 武器をルートしてて、おいしかったん

 ですけどねぇ……と」

 

 アスナが落とした丸めたメモを拾い上げるのを

 横目に確認してながら聞いていると

 何やら実体化させる音が聞こえた

 

「っほほ、おやおや?言ってるそばからー」

 

「おおっ、マジかよ!バリレアっぽいレイピアじゃん!」

 

「……!」

 

 後ろでアスナが驚きの声をギリギリ抑えた

 ほとんど息のような声が聞こえる

 

「うっわぁ、重っ!……スペックは……ちょえー

 マジかよ!なんじゃこの攻撃力、ちょっとした

 両手武器なみじゃねぇーの!」.

 

「へぇー、ほんとですか」

 

「おいおい反応うっすいなぁ、あんたが

 興味無いなら俺にくれよ」

 

「えー、あなた短剣使いじゃないですかぁ

 筋力足りるんですかぁ?」

 

 アスナが小部屋に飛び出そうとするのを

 押し留めると一瞬何で!?という表情に

 なるが俺の表情が見えたのか動きが止まる

 

「この剣使えんならフェンサー転向上等だっつの!

 名前は……シルバリック・レイピアかぁ

 カッケェじゃねぇの!」

 

「よく見てくださいよ、シバルリックですよ」

 

 隙をついて首を刎ねるつもりで左腰の

 <アルジェント・ルーナ・スパーダ>の柄に手を

 かけ、抜刀しかけたタイミングで反対側の通路に

 人の気配を感じたので静かに納刀する

 

「え?……うっわ!」

 

「……いったいいつからそこにいたんですかぁ?」

 

「たったいまよ、あんたたちの

 お喋りが聞こえたからね」

 

「いやぁ、参りましたねー、メインの通路までは

 届かないボリュームで喋ってたつもりなんですけど

 レア武器のドロップでテンション上がっちゃった

 みたいですねぇ、あっははは」

 

「そのレア武器だけど……さっき

 シバルリック・レイピアって

 言ってたよな?間違いないか?」

 

 2人組の声とは別にミトとキリトの声が

 聞こえたので胸を撫でおろす……

 これならなんとかなるかもな

 

「へぇー、よく一回聞いただけで覚えましたねぇ

 それが、どうかしたんですかぁ?」

 

「そのレイピアは、俺の相棒が装備してた物だ」

 

 キリトの声に片手剣使いが短剣使いを制する

 なるほど喋らせたく無いわけな……まぁ

 大体検討ついてるけど……

 

「つまりアレですかぁ、お友達の武器だから返せと」

 

「いや、そんな難癖をつけるつもりはないさ……

 ただ……あんたが俺の相棒にデュエルPKを

 吹っかけてその剣を手に入れたのかも

 しれないだろ……モルテ」

 

「アッハァ……なるほど、そう来ましたかぁ

 自分が以前下の層でしたみたいに……ですか

 ……キリトさん?」

 

 モルテがそう言うやいなやフードを外し

 剣の柄に手をかけ、一触触発のような

 雰囲気になる

 

 どう飛び出すか考えているとアスナに肩を

 叩かれ、そちらを向くと俺の耳元により

 最小限のボリュームで「大声出して驚かすね?」

 とささやかれた

 

 俺は頷きすぐ飛び出せるように構えると

 アスナは先程のメモを2人の足許に投げ

 

「わーーーっ!!!!」

 

 と壁から砂粒が落ちるぐらいに絶叫した

 するとモルテと短剣使いが驚き、短剣使いは

 シバルリック・レイピアを滑り落とし

 スライ・シュラルーマンが拾い上げる

 

 その瞬間に俺とアスナは飛び出し

 スライ・シュルーマンが逃げ去ろうとする

 道の先に俺はアニールタガーを投げ

 動きを止めさせ、アスナがトドメを刺す

 

 アスナはドロップしたシバルリック・レイピアを

 装備し武器を切り替え、俺はアニールタガーを

 左手で拾い上げあらかじめ抜刀しておいた

 アルジェント・ルーナ・スパーダを握り直し

 構える

 

「な……な、な……どっから

 出てきやがったっ……!?」

 

「あっはっはっはぁ、あー、まさかの「ワァー」

 にはびっくりしちゃいましたよぉー

 いったいいつからそこにいたんですかぁ?」

 

 無言で答えるとモルテが人を食ったような

 物言いで続ける

 

「あらら、だんまりですかぁ、後ろから脅かされて

 寿命が3秒縮んだんだから、それくらい

 教えてくれてもいいと思うんですけどねぇー」

 

「あのさぁ、オレ、マジムカついてんだけど

 つかもうくっちゃべってる場合じゃねーっしょ

 全部聞かれた前提で対応するしかねーじゃん」

 

「短気は損気ですよ、それにあのレイピアの

 スペック見たでしょ?」

 

「ナメんなっつのPvP素人のオンナに負けねーし」

 

「そっちは良いとしたとしても隣の白髪君が厄介

 なんですよねぇ……普通に彼1人でも

 押し切られる可能性があるんですよねぇ……」

 

 モルテが俺を見据えながらそう言うが

 隣の短剣使いはイラついたように声を上げる

 

「知るかよ!オレのバリもんレイピア、運任せの

 きたねー手で盗られたまんま帰れっかよ」

 

「へぇー……いつお前のレイピアになったんだよ」

 

「ああ!?」

 

 煽ると面白いぐらい過剰反応する短剣使い

 しばらく膠着状態が続き、いざPvPが始まる

 といったタイミングでモンスターの大群の

 足音が聞こえた

 

 剣を納刀すると同時にミトがこちらに突進して

 来たのでそのまま身をゆだね、抱き抱えられながら

 窪みに飛び込み、隠れ、ハイディングスキルを発動

 させる

 

「くっそ!!大声でMob呼び寄せて

 なすりつけるとかきたねーんだよやり方が!」

 

「あっはは、それ言いますかぁ……こりゃいかん

 ここは一旦引きましょう」

 

「ちっ!仕方ねーな!」

 

 その言葉の後走り去る2人の後にモンスターの

 大群の走り去る足音が聞こえ、しばらくすると

 静寂になり、俺とミトの

 息遣いと心音だけが聞こえ、ふぅーという長い

 息を吐く

 

「…………ミト?」

 

「良かった……良かった……何も無くて……」

 

 身体を起こしてもミトが抱きついたままだったので

 ミトの表情を覗くとミトが

 泣きながらそう呟いていた

 

「……ありがとう、助けに来てくれて」

 

「うん、うん……」

 

 ミトの抱擁を受け、ミトを安心させるように

 そう呟き、抱き返し、寄り添った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 2万UAありがとうございます!
 何とか1ヶ月経つ前に書き上げれました
 意外と早く筆が進んだのでよかったです
 次はこのペースより
 早くできるようにがんばります!
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