「サッカーの話?」
「そう、あなたサッカー好きだったじゃない?
続けてるのかな……って」
「なるほど」三3三
あるオフの日にホームでくつろいでると
ミトがそんな話を振ってくる
「嫌なら良いのよ?無理に聞こうとは思わないから」
「いや、全然良いよ……サッカーは好きだし
続けてるよ………ああ、そう言えば
2年ぐらい前かな?
何か知らない人に声かけられてさ」
「知らない人?」
「そ、何かその時入ってたクラブチームの練習試合が
終わった後にアラタと喋ってたら声かけられてさ
年上なのは分かったんだけど、まじで知らない人で
……名前聞かれて連絡先だけ渡されて、将来俺が
いるチームに呼んでやるからそれまで練習続けとけ
って言われて……」
俺の言葉にミトが呆れた表情になりため息を吐く
「凄い奴ねそいつ……名前教えてくれなかったの?」
「いや?教えて貰ったよ?んで貰った連絡先には
登録してあるんだけど、それ以来連絡も無いし
しばらく見て無かったのもあって
忘れちゃったんだよね」
「それ大丈夫なの?素性もわからないのに……」
ミトが不安な表情に変わり
心配するようにこちらをみやる
「そこは大丈夫、名前は忘れちゃったけど
その後父さんにその人調べて貰ったら
テレビ取材とかも受けてた人で天才サッカー少年?
とか言われてる人だったみたいで父さんと母さん
……あとフィリアもめちゃくちゃ驚いてた」
「……何でそんな有名な人の名前忘れてるのよ」
心配する表情からまた呆れた表情に戻り
呆れた声色でそう話す
「……その時丁度クレハと話せずに引っ越した
後だったからさ、サッカーで寂しさを
誤魔化してた時でそっちの事で……なんて言うか
余裕無くて……」
「ああ……そう言う事ね、ってかそこまで有名な人に
声かけられたって事はあなた
かなり上手いんじゃ……」
ミトの言葉に過去の試合や練習を思い出しながら
話し始める
「……自惚れるつもりは無いけど、まぁ確かに
その時は俺とアラタは別格だったと思うよ?
特に俺が得意なのはトラップとディフェンスかな」
「……トラップはわかるけどディフェンス?」
「うん、カウンターとか受けた時とか基本的に
止めてた……まぁあっちにいた頃の名残りか
わからないけど俺、身体能力高かったのと
危ない場所が何かわかってたからそういうの使って
俺が止めてアラタが攻撃に
専念出来るように動いてたんだよ」
俺の言葉に「危ない場所?」と言いながら
少し考え、成る程と、言った表情になる
「それこっちで戦ってる時も危なくなりそうな時に
あなた早めに声掛けしたり
止めたりしてるけど、それ?」
「ああ、そうそうそれ、そんな感じ、戦ってる時に
周りの状況を確認するのもあっちでやってたから
それを無意識で使ってるんだと思う」
「なるほどね……危機察知とかの反応とか
攻撃する時やボスの死角から攻撃させたりとか
してたのは、その視野の広さを使っていたのね」
ミトはサッカーの事を、あまり知らないはずだが
俺の話からSAOでも使っている動きをサッカーで
使っていると理解してくれたようでなるほどね
といった表情になっていた
整頓された部屋に1人の赤髪が扉を
開けて入って来て周りはそれを見て
イスに座ったり机の近くに寄ってくる
「こないだ、クエスト消化しに主街区に行ったら
ヒースクリフがいたんだよ」
「へぇー、あの団長さんが?珍しいな」
「だろ?……よっしゃ話しかけてみよって
思ったんだけど、先約があったみたいでよ?
何かユーマと話してて、中々話が終わらないから
気付いてもらえるように
ユーマの視界端に映る位置にずっといたんだよ」
赤髪の少年………アラタが普通の事のように
説明すると、その場に居たメンバーが全員が
コントのようにガクッと体制を崩す
「気が散るだろう、それは」
「シュールな画だね……」
「それ、一歩間違えたらストーカーですよ?」
ノーチラス、ユナ、シリカが呆れたように言う
「いやいや、そこは大丈夫だよ……ユーマは
苦笑いしてたけど……それよりやっぱユーマは
地頭いいな俺ヒースクリフと話せって言われても
対等に喋れる自信ねぇもん」
「呆れられてるじゃねーカ……というか
何か話が合って来たんだロ?次のボス戦とカ
その話じゃ無くて他にあるんじゃ無いのカ?
「他に………?」
アルゴが呆れたように言うとアラタが少し考え込む
そぶりをしてから語り始める
「数量限定のスイーツを食べたら
全パラメータが2上がって、喜んでまた頼んで
食べたら効果が一回だけでガッカリしてたって
話したっけ?」
「ホントに何の話だヨ!?」
「その話聞いて無いです!」
「聞かなくて大丈夫だなそれ」
アルゴのツッコミにシリカが反応するが
ハチがすぐにインターセプトして話を
切り上げる
「って言うか全部内容言ってるじゃねーカ……」
「……ははは……いつも通りだな……」
アラタ以外の全員が呆れて力が抜けてるような
感じの表情になった、そこでハチが一度手を叩き
話をまとめる
「まぁ次のボス戦は作戦の中心が<KOB>だし
情報もアルゴ含めた情報屋が調べてくれてるし
配置次第で上手い事やれるだろ」
「近接の範囲攻撃はどうしようもないからな……」
「ノー君がマークするんだよ?」
すると急にアラタが椅子を引き、急にこちらを見る
「次のエピソードこの後すぐ」
「いや、誰に言ってんだよ………?」
「そういえばこうやって女の子だけで
集まるのは久しぶりだね」
「そうね……確かにお互いギルドの仕事で
大変だっただろうし、ようやく集まれたわね」
「じゃあ、女子会始めよっか!」
ある層の宿屋で集まった<MKP>の
初期メンバーの3人、フィリアが
ふとした時に「女子会しよ?」と
言ったのが始まりでこの集まりが決まった
「女子会って言っても何するのよ……とりあえず
お菓子みたいなのは買ってきたけど……」
「お、気が効くね〜ミト」
「テンション高いわね………」
私の呆れた声にアスナが「あははは……」と
苦笑しているとフィリアが心外だよと
言った表情になる
「だってこういう集まりしたいって言っても
アスナとミト、2人共お互いのパートナーとの
用事があるから……って言って
中々出来なかったから嬉しくてね」
「それは……ごめんなさい」
「えっと……それは……」
私とアスナが歯切れが悪い返事をすると
フィリアはわかってるよといった様子で頷いていた
「まぁ、好きな人なるべく一緒にいたいのはわかるよ
最初の頃は私もそうだったし……そういう事も
してるんだろうし……」
「えっと……まぁ、ええ、そうね……//」
フィリアが最後の言葉はニヤニヤと言った様子で
こちらを見やりながら言い、私は何とか頷いたが
アスナは真っ赤になって下を向いてしまった
「まぁそれより………気になるのがユーマの事だよ」
「ユーマの事……どういう事?」
「……確かに私もそれ思ってた」
私が疑問に思い首を傾げると恥ずかしい気持ちから
復帰したのかアスナも賛同する
「ユーマってミトがいて結婚してるのも
周知されてるじゃん?……なのにユーマ結構
人気じゃん………女の子に」
「確かに、しかも何か見るからに年上っぽい人
ばっかりなんだよね………何でだろ?」
「あーそれね…………何でなんだろう……?」
私の言葉にアスナとフィリアが
コントのように崩れ落ちる
「あははは……ミトもわからないのね……」
「良くわからないのよね………こんな事言うのも
なんどけどユーマって何で女性人気高いのかしら
私から見てもよくわからないし……」
「……なんとなくならもしかしたらわかるかも」
「え?本当に?」
何でだろうと頭を捻っているとフィリアが突然
心当たりがあるような表情になった
「ユーマってふざける事もあるし
みんなの弟とか後輩みたいな感じじゃない?
それで年下として接してると
たまに……なんていうかかっこいい事サラっと
言う時あるじゃん、そういう時のギャップ?
とかでやられちゃうのかなぁ………って」
フィリアの言葉にアスナが「あーちょっとわかる」
と答えながらなるほどといった様子の表情になる
「………確かにそうね………」
「んー?何か心当たりがあったの?」
「ほら、言っちゃいなよミト」
私がボソリと呟くとフィリアがニヤニヤした
様子で真横に座り距離を詰めてくると
アスナも私の様子に気づいたのかニヤニヤと
し始め、逆側に座る
…………気づかなくても良いのに
「…………アスナを見捨てちゃった後にそれが
夢に出て来たりふとした時に考えちゃって
嫌われてたら?絶交されたらどうしよう………
って不安になってた時にユーマが励ましてくれて
その時にユーマが膝枕をしてくれて頭を撫でながら
「ミトは俺より年上かも知れないけどそこまで
無理しなくてもてもいいでしょ?俺の事頼ってよ
ミトの力になりたい」って言ってくれて
前からユーマの事意識してはいたけど
その時にドキッとして……それから無意識に
ユーマの事を目で追ってたりしてた」
私が恥ずかしがりながら言い切ると2人は更に
ニヤニヤし出した
「へぇー……ミト、SAOより前から
ユーマの事意識してたんだ」
「学校では王子様って感じだったのにユーマ君を
意識し出してからメロメロだったもんね?」
「ちょっとリアルの事は関係無いでしょ!?
それにユーマも同じような感じだったみたいだし
………ともかく!そういうギャップみたいなので
キュンとしたりしてユーマが人気なんじゃない?」
私が話を切り上げるようにそう言うと2人は
しょうがないなぁと言った感じでニヤニヤした
表情を引っ込める………助かったわ
「そう言えば<MKP>のメンバー以外だと<KOB>の
副団長さんのレイディさんが
ユーマ君の事気にしてたね」
「あーレイディね……確か前ユーマと2人きりで
食事行ってなかったっけ?」
「何か苦情みたいな感じだったらしいわよ?
攻略組の人たちが迷宮区に挑んでるのに
ゆったり過ごしてるのは何で?って感じで」
私のあっさりした様子の返答に
フィリアが首を傾げる
「自分以外の女の子と2人きりなのに良いんだ
ユーマの事信頼してるんだね」
「……それもあるけど、最近レイディが
かなり余裕が無い様子だったから大丈夫かな?
ってユーマと話してたの、他の人もレイディが
鬼気迫る感じで攻略してるよねって言ってたから
心配の方が大きかったのよ」
私が言うと2人共確かにといったようになる
「私もキリト君たちに合わなかったらあんな風に
なってたのかな?って思う時もあったから
精神面とかの方も大丈夫なのかな?
って見てて心配になるしね」
「そうね………あそこまで切羽詰まってる様子だと
何かやらかさないか心配になるわ」
「心配で私達が声かけても「大丈夫よ」
の一点張りで押し通すからなかなかね……」
2人がうーんと言った様子で頭を悩ませる
……私の話題から暗くなっちゃったわね
今の空気を変える為に手を叩く
「………せっかくの女子会なのに暗い話に
しちゃってごめんなさい話変えましょ?」
切羽詰まった様子のレイディが危ない事に
巻き込まれる事をこの時の私たちは
知るよしもなかった
To be continued……
お久しぶり雪染遊真です
引っ越し→新生活→仕事と
目まぐるしく動き
環境も変わりなかなか時間が取れず
執筆から遠ざかっていましたが
やっと出来上がりました
早いところ進みたいので頑張ります