「ありがとう、アンドロメダ」
火星の雲海へと沈む中、薄れつつある私の意識に山南艦長の声が確かにそう聞こえた。
(こちらこそ、ありがとうございました)
飛び去るブラックバードの背に捕まる山南艦長が驚いた顔でこちらを見ているのが見えたが、直ぐに機体ごと爆煙の彼方に消えてしまった。
(貴方の船になれて私は幸せでした...)
限界を迎えた船体の各所が爆発しつつある中、私は自分の人生を振り返っていた。
____________________________________
...私はAAA-0001アンドロメダ。
地球政府の新政策、波動砲艦隊計画に基づいて建造されたアンドロメダ級前衛武装宇宙艦
のネームシップだ。
長女である私には最初、4人の妹がいた。
だが三女のアポロノームは木星沖で機関部を損傷し彗星帝国の超重力に引き込まれつつある私を同じく機関部を損傷しているにも関わらず最後の力を振り絞り押し出した後、そのまま敵ミサイルの攻撃に飲まれ沈んでしまった。
木星沖で多くの戦力を失った上層部はアンドロメダ級の増産に踏切り、アマテラスを初めとするアンドロメダ・アドバンスドステージと多くのBBB級を建造した。
妹が急に増えた事に嬉しく思いつつもどれだけ帰って来れるか考えると悲しかった。
山南艦長と共に地球へ修理の戻った時、先行量産型BBB級と正規量産型BBB級で組まれたBBB戦隊とすれ違った。
AIにより自動化された彼女達はもはや機械となっておりそこに感情はなかった。だがそれでも、彼女達は私の妹だ。
私は彼女達の帰還を願ったが遂に誰も帰ってこなかった。
修理を終えた私は"ZZZ-0001 アンドロメダ改"として再び山南艦長の元で地球へと侵攻しつつある彗星帝国を止めるべく、BBB達と出撃することになった。
出撃にはこれまで私を良くしてくれたクルーたちの姿はなく、山南艦長だけであった。
「寂しいなぁ、アンドロメダよ」
この時の山南艦長の悲しい表情はとても鮮明に覚えている。
それから彗星帝国直上へとワープした私達は必殺の一撃である波動砲を叩き込んだが木星沖の時と同じく全て防がれ、逆に視界を埋め尽くすほどのカラクルム級による猛反撃を受けることとなった。
BBB達は私を庇い沈んでいった。
その後、敵の猛攻を掻い潜り、ブースターとなっていたドレッドノートを失うものも何とか重力源に波動砲を撃ち込んだ私はヤマトさんを牽引し離脱することが出来た。
だがそこで私の体は限界を迎え、火星の雲海へと沈んで行った。
____________________________________
???「ーーーーーこーまーー」
...声が聞こえる
段々と意識が覚醒し始めた。
???「私のーーきーえますー」
周りの景色が鮮明になりつつある。
ここは...どこだろうか?
目の前には2人の人が見える。
...人??こんなに大きかったっけ?
???「私の声が聞こえますか??」
目の前のピンクの髪の人がそう訪ねていた。
「...聞こえています...」
???「良かった!調子はどう?」
「...まだぼんやりとします。」
だいぶ意識は覚めたがまだ少しぼんやりする。
???「そう!なら大丈夫ね!立ち上がれるからしら?」
「はい。」
私は目の前の人(?)が差し出してくれた手を握り入っていた箱のような所から立ち上がった。
明石「紹介が遅れたわね、私の名前は明石!あなたは??」
「私の名は.....」