マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが   作:ジューク

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オ~ジャ~が~~最終か~いを迎えちま~って~
と~な~り同士貴方とあたし錯乱坊~♪(自棄)
ということでどうも皆さん、ジュークです。
ということで、無事卒業検定も受かったし免許も取得したのでこっから爆上でやりたい(←ここ重要)です!
ではでは、どうぞ!



スレNo.55『四葉の晩餐 ~(ストレス)ーMAX深化の問答を添えて~』

 

 

 

 

 タイプフォーミュラに変身した頼斗に対する周囲の反応は様々だったが、内部で最も差が激しかったのは勝成、琴鳴、奏太の三人だった。

 

 

「アレはまさか…!?…いや、ありえん。そんなことがあるハズが…」

 

「…ハッ、何だそりゃ?ダッセェな(・・・・・)。コスプレにしても酷いデザインだ――がッ…!?」

 

 

 頼斗から目を離さず、何かをブツブツと呟く勝成の横で、嘲笑を浮かべつつも戦闘態勢に入った奏太はCADを頼斗に向けようとし――直後、腹部に走った強い衝撃と共に視界が変わった。

 

 

「(…………は?)」

 

 

 急速に前へ進んでいく世界を見た次の瞬間、奏太の身体はトンネルの縁に積もった雪の中まで吹き飛ばされていた。

 

 

 

⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
 

 

 

 

 頼斗がしたのは至って単純だ。

 

 

 動体視力が良い筈の戦闘魔法師ですら認識できないほどの超高速で近づき、腹部にパンチを放っただけ。

 

 

 ぶっちゃけると、頼斗はまったく怒ってない。ただただ奏太があまりにも隙だらけだったから最初の標的にしただけだ。

 

 

 真横で何が起こったか未だに理解できていない琴鳴と、辛うじてパンチを認識できていたのか、驚愕の目を向けている勝成の背後に陣取り、トントンと軽くステップをしながら、頼斗は勝成たちに挑発的な口調で話しかけた。

 

 

「…で?その酷いデザインのコスプレ野郎にブッ飛ばされるガーディアンってそれ価値あるの?」

 

「ッ!何を――!!?」

 

 

 CADを操作しながら振り向いた琴鳴が言い終わらない内に、頼斗は容赦ない速さで扇状の軌道を描いて琴鳴の側面に回り込み、その鳩尾に爪先で鋭い中段蹴りを叩き込む。

 

 

 先ほどの奏太と同様に吹き飛ばされ、今度は道路の横に生い茂る樹の1本に叩きつけられると思われたが、一瞬琴鳴の身体がぼんやりと光った直後、琴鳴の身体は不自然に減速して樹に叩きつけられる直前の空中で停止し、ゆっくりと地面に横たわった。そして、蹴りを入れた体勢からゆっくりと立ち上がった頼斗の左側頭部に、魔法の展開準備を終えた勝成の右手が向けられる。

 

 

 一切頼斗から目を逸らさない勝成を横に、頼斗は平坦な声で己の見た不自然な出来事の答えを口にした。

 

 

「移動魔法でふっ飛ばされる勢いを相殺したか…あの一瞬でよく細かい魔法式の構築ができたね」

 

「…淑女に対する扱いがなっていないな。教育が良くないのはそっちじゃないか?」

 

「女だからって容赦したら通してくれるの?」

 

「………………」

 

 

 軽い声色で余裕の感情を隠そうともしない頼斗の質問に、勝成は無言を貫いた。

 

 

「………あ、後ろに気をつけた方がいいよ」

 

「そんな明け透けな手段に引っ掛かるとでも――ぐっ!?」

 

 

 言い終わらない内に、勝成は突然頭を内側から激しく揺さぶられたような感覚に陥る。思わず膝をつき、片手で頭を押さえながら後ろを見ると…

 

 

「……自分はこの戦闘に参加しない、とは一言も言ってませんので」

 

「……ッ貴様…!!」

 

 

 特化型CADを此方へ向ける達也がそこにいた。反射的に勝成は憎悪が宿った目で達也を睨むが、それがいけなかった。

 

 

「7秒呆けるとか油断しすぎじゃない?」

 

「!?しまっ――」

 

 

 勝成が気づいた時には時既に遅く、頼斗は爪先で勝成の顎を横なぎに蹴り払った。達也の魔法も重なり、いくら四葉分家の次期党首に相応しい戦闘能力を持つ勝成でも、ここまで徹底的にやられてしまっては、朦朧とする意識を保つのが限界だった。

 

 

ヒッサーーツ!!

 

FULL THROTTLE!!!

FORMULA!!!!

 

 

「だアアァーーーッ!!」
 

 

 そして、頼斗はそれを見逃すほど甘くはない。

 

 

 ドライバーのアドバンスドイグニッションを回してシフトフォーミュラを操作すると、先程よりも更に加速して勝成の鳩尾に必殺キックを放つ。ただでさえ意識が風前の灯火だった勝成には、障壁魔法や移動魔法を展開する余裕などあるはずもなく、勝成の姿は奏太の隣の雪の中に消えた。

 

 

『Nice Drive!! …相変わらず運転が荒々しいのが玉に瑕だがね』

 

「うっせーやい。んじゃ達也君。俺は先に本邸に行ってるね」

 

「俺たちも後で追いつきます」

 

「わかった」

 

 

 そう言った頼斗は、トライドロンに乗り込んでアクセルを吹かし、四葉本邸へ再び走り始めた。

 

 

 

⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
 

 

 

 

「――ですのでお引き取り願います。そもそも、我々の慶春会には外部の人間など招かないのですが、一体どこから入り込んできたのやら」

 

「(やっぱ失敗したか…?)」

 

 

 現在、頼斗は今度は四葉本邸の玄関で足止めを喰らっていた。青木と名乗るやけに胡散臭そうな顔の執事が、見下すような目で睨みながら高圧的に捲し立てているのを他所に、頼斗は先ほど軽率に勝成に招待状を渡したのは良くなかったなぁと考えていた。

 

 

「………おい、今すぐ増援を――」

 

「その必要はありません」

 

 

 誰かを呼んで頼斗を力ずくで追い返そうと声を張り上げた青木を、後ろから誰かの声が遮った。

 

 

「?一体何を言って…!?は、葉山様!?」

 

 

 驚愕している青木を完全に無視し、葉山は頼斗の前に立ち、頭を下げた。

 

 

「当家の者がご無礼を……真夜様がお待ちです。どうぞこちらへ」

 

「すいません葉山さん。招待状…」

 

「存じております。その件に関しては後ほど」

 

 

 どっかで見てたのか?と少しだけ首を傾げながら、頼斗は葉山に続いて廊下を歩いていった。

 

 

 

 

⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
 

 

 

 

 そしてその日の晩。真夜は達也、深雪、文弥、亜夜子、夕歌、勝成たちの計七人だけでの夕食を終え、6人を呼んだ本題に入ろうとしていた。

 

 

「さて、そろそろ本題に入らせてもらうわね。勝成さん、夕歌さん、深雪さん、文弥さん。貴方たちは最後まで残った四葉家次期当主候補の四人。そしていよいよ明日の慶春会で次期当主を指名します。でも、流石に皆さんの前でいきなり結論を言われても混乱するでしょうし、ここで貴方たちには予めお伝えしようと思ったの」

 

 

 

 そう言って次期当主の名を口にしようとした真夜だったが、文弥、夕歌の二人が辞退し、深雪を推薦すると宣言した。そして真夜が残った勝成の意見を聞こうとした時、達也は真夜の様子から違和感を感じ取った。

 

 

「…?」

 

「あらあら、なんだか多数決みたいな感じになってきてしまったけど、勝成さんはどう思うかしら?」 

 

「私も深雪さんが当主の座に就くのが良いと考えます」 

 

「それは、勝成さんも辞退するということと受け取ってよろしいのかしら?」 

 

「はい。ただし、ご当主から一つ口添えをいただきたい事がございます」 

 

「………取引、ということかしら」

 

 

 勝成の返答を待つ真夜の顔は微笑を浮かべているが、まるで何かに怒っているような目をしていた。

 

 

「そうです。当主の座を辞する代わりに、私と堤琴鳴との婚姻を認めていただきたいのです」 

 

「堤琴鳴さん…貴方のガーディアンよね」 

 

「はい」 

 

「あの人は確か…調整体『楽師シリーズ』の第二世代よね。『楽師シリーズ』は今一つ遺伝子が安定していないから、分家当主の正妻には向かないのではないかしら」 

 

「父にもそう言われました」 

 

「愛人では駄目なの?今でも内縁関係にあるのでしょうに」

 

「ご存じでしたか」

 

「ええ。ガーディアンは優れた魔法資質を持つ一族の要人に付ける護衛、ということになっているけど、その趣旨からして本来は女性に付けるものですから。それなのに勝成さんがガーディアンを置いているのは、堤琴鳴さんを手元に置くための口実なのでしょう?」 

 

「……そうです」

 

 

 言い訳をしようとした勝成だったが、真夜の言っていることが主な理由なのに間違いないので、誤魔化すのは得策ではないと考え直した。それと同時に内心では許可を得られると確信していた。

 

 

「そうね……愛するもの同士を引き裂く真似はしたくないし、調整体だからといって、早死にするとは限らないものね。良いでしょう。本家の当主となれば結婚の相手も自分の意思だけで、というわけにはいかないけど、分家の当主ならそこまで深く考えることは無いわ。勝成さんが当主候補の座を降りるというなら、私から理さんに口添えしましょう…――」

 

 

 

 しかし、次の瞬間。

 

 

 

「――と、本来なら言いたかったのだけど」

 

 

 その確信は、呆気なく崩壊した。

 

 

「…勝成さん。貴方には説明して貰わないといけないことがあるのは、わかっているでしょう?」

 

「…は…?」

 

「惚けても無駄よ。深夜と「私が」書いた、「四葉家の大恩人宛の」招待状を「燃やした挙げ句、踏みにじった」というのはどういう了見か、教えていただけるかしら?」

 

 

 所々を強調しながら真夜が質問したこのタイミングで、全員が真夜の目から光が消えていることと、彼女が纏っている怒りのオーラに気づいた。そして、当の勝成は顔から血の気を抜きながらも必死に言葉を紡ごうとする。

 

 

「え…!?い!いや、アレは偽物のハズ……」

 

「いいえ本物よ。そうでしょう?頼斗様(・・・)

 

「様付けは止めて欲しいんだけどなぁ」

 

『!?』

 

 

 真夜がその名を呼んだ直後、スタンバってましたと言わんばかりのタイミングで真夜の後ろの扉から頼斗が現れた。いきなり現れた頼斗に、文弥、亜夜子、夕歌、深雪は驚愕の表情を、勝成は白目を向いて絶望の表情に変わった。

 

 

「あ、あなたは…!?」

 

「ちょっ、頼斗!?あんた一体…」

 

「…いえ、ここではこう呼んだ方がいいかしら?仮面ライダー様(・・・・・・)

 

「いやだから様付けは…あーもーいーや」

 

 

 更に真夜から放たれた爆弾発言に驚いてそれ以上言葉が出なくなった四人から、真夜は改めて視線を今なお半ば放心状態で絶望している勝成に向けた。

 

 

「勝成さん。今回の貴方の……いえ、新発田家の処遇は頼斗さんに一任します。我ら四葉の大恩人である彼に対する侮辱の数々は、本来新発田家の即刻取り潰しの対応をされても当然のものです。ということで頼斗さん。今ここで貴方が納得する処遇を言い渡してくださいな」

 

「え、真夜さんここで俺にキラーパスすんの?」

 

 

 裏切られたような顔を真夜に向ける頼斗へ、ハッと意識を取り戻した勝成は自己加速魔法を使ってると錯覚するような勢いで椅子から立ち上がり、頼斗の足元へこれまた完璧なフォームのスライディング土下座をかました。

 

 

「ぅおぃっ!!?」

 

「仮面ライダー様、いえ、頼斗様!此度のご無礼誠に申し訳ありませんでした!!!どうか、どうか平にご容赦を!!!!どうかお慈悲を!!!」

 

「………………ぇえっ……とォ……?」

 

 

 土下座の体勢から微動だにしない勝成から、コリコリと右手で耳の下を掻いている頼斗は、チラリと救いを求めるように(本来救いを求めているのは勝成だが)周りを見渡すが、誰も口を挟む気配がない。

 

 

 一瞬「やっぱ真夜さんに任せるわ」という思考が頭をよぎったが、その場合ほぼ確実に勝成を始めとした新発田家の面々や琴鳴たち新発田家のガーディアンらは首チョンパ√確定だということで即座に却下した。

 

 

「………次期当主…まぁ、深雪ちゃんでほぼ確定だけど。次期当主やその補佐の命令には有無をいわず全力で従うこと。それと………まぁ………もうちょい慎重に対応すること。取り敢えずこの二つを守るっていうなら、お咎め無しでいいよ」

 

「ありがとうございます!!!この新発田勝成、次期当主殿に全力で尽くす所存です!!!!」

 

「………ぉ、ぉう…」

 

 

 

 あまりの勝成の勢いに頼斗は若干ドン引きし、真夜と達也を除く他の面々は、ただただ目の前の急展開を脳が理解できず、沈黙していた。

 

 

 




さて、いかがでしたか?
すまんな勝成君。多分胃がマッハでダメージ受けてるだろうけど、強く生きてくれ…
あとなんかリア充っぽかったのムカついたからネタキャラっぽくしちった♨️(鬼畜の所業)
ということで次回、とある伏線の回収をしたいと思います。
では、また次回で。

もうすぐ500000UAだけど、何かした方がいい?

  • 何かして?しろ(豹変)
  • 何もせんでええ…無茶するな…
  • 勝手にすりゃいんじゃね?(鼻ほじー)
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