えーはい、投稿遅れた上に今回、変身及びスレありません。ナンデヤ!?理由は後書き読んでください。
では、どうぞ。
2月4日、月曜日。
箱根のとあるホテルの貸し会議室にはこの日、設置された円卓を囲う11人の男女の姿があった。しかし、その表情は仲間内の和気藹々としたものではなく、まるである種の戦場に臨むような雰囲気さえ感じられるほど重い。
一条家当主、一条剛毅。
二木家当主、二木舞衣。
三矢家当主、三矢元。
四葉家当主、四葉真夜。
五輪家当主、五輪勇海。
六塚家当主、六塚温子。
七草家当主、七草弘一。
八代家当主、八代雷蔵。
九島家当主、九島真言。
十文字家当主、十文字和樹。
ここに、十文字和樹の息子にして当主代理、頼斗の後輩である克人を加えた計11人の内、克人を除いた現十師族当主10人が円卓を囲う席に座った。
十師族会議においては、最年長の者が進行役を務める不文律がある。それに基づき、九島真言がまず口を開いた。
「十文字殿、お加減はもうよろしいのか?」
真言が開口一番に和樹の体調を気にかける発言をしたのは、彼自身が克人を代理として三年近く師族会議を欠席していたためである。それに対し、和樹は立ち上がって回答した。
「それについて、この場を借りて皆様にご報告したいことがある。突然ですが、私、十文字和樹はこの場を以て十文字家当主の座を息子の克人に譲ります。ついてはこの場の皆様に、その立会人になっていただきたい」
それに対して他の当主たちは互いに顔を見合わせたり、和樹らの顔色を窺ったりはしたものの、結局は誰一人反対することなく、克人が新たな十文字家当主となることに落ち着いた。
それからは、各家が担当している地域の治安の状況、更には達也と深雪の婚約に対する一条家と七草家体四葉家の問答など、多少のざわつきはあったものの師族会議自体はスムーズに進んでいた。
そして10分ほどの休憩を挟んで師族会議が再開した直後、真夜は隠していた爆弾の導火線に火をつけた。
「ところで皆さん、周公瑾という男をご存知ですか?」
その名前が出た瞬間、真言と弘一の表情が揺らいだ。真言は明らかに動揺しているが、弘一はほんの一瞬表情が曇った程度で、注意深く見ていた真夜以外、その変化には気づかなかった。
「周公瑾とは、三国志で有名な呉の周瑜の事ではありませんよね?」
真夜の発言に、雷蔵が手を上げて発言する。真夜はそれに対して微笑を浮かべたまま答えた。
「横浜中華街を根城にしていた、大陸出身の古式魔法師です。道士、と言うのでしたわよね、九島殿」
「あ、ああ。大陸の古式魔法師はそのように呼ばれる事が多い」
「…九島殿、如何なされた?顔色が悪いようだが」
「いや、何でもない、六塚殿」
真言は血の気が引いてきた身体が震えないように全力で自分を押さえつけている。温子はその不審な態度に首を傾げながら、真夜へ顔の向きを戻した。
「それで、その周公瑾なる者が何か?」
「反魔法国際政治団体『ブランシュ』。香港系国際犯罪シンジケート『無頭竜』。横浜事変を引き起こした大亜連合破壊工作部隊…そして、去年の九校戦に実験と銘打って秘密裏にテストされたP兵器………これらを手引き・援助して我が国に混乱をもたらした黒幕、と申しますか、黒幕の日本における代理人を務めていた人物です」
真夜の説明によって会議室にざわついた空気が流れ始める中、雷蔵は手を上げて真夜に質問した。
「四葉殿、今『務めていた』と過去形で話されたのは、周公瑾を既に処分済みだからですか? それとも国外へ逃亡済みだからですか?」
その質問を聞くと、真夜の微笑はほんの少しだけ深まった。そして先ほどより若干饒舌になって説明し始める。
「周公瑾は昨年十月、一条将輝殿、九島光宣殿、そして当家の達也らが捕捉したのですが、厄介なことに周公瑾はそれを予測し、自らを怪人化していたため、三人では捕縛・処分は極めて困難と判断しました。そこで、『仮面ライダー』に協力を要請し、彼が討伐しています」
仮面ライダー、という名を聞いた直後、今度は弘一が手を上げた。
「話の腰を折るようですみません。当家と一色家からの、仮面ライダーとの面会の要請についてお聞きしたいのですが、構わないでしょうか?」
「七草殿。いくらなんでもこのタイミングでは…「ええ、構いませんよ」…四葉殿?」
真夜の国防にも関わる議題を無理矢理止めた弘一を諌めようとした温子だったが、それよりも早く答えた真夜の方を少し動揺しながら向いた。
「というより…もういらしてるのだけど」
その言葉と同時に、会議室のドアが三回ノックされる。真夜は視線を後ろに向けることなく口を開いた。
「どうぞお入りください」
その言葉の直後に会議室のドアが開き、黒の革ジャンにジーンズを履いて、白狐の面を被った青年…『仮面ライダー』が会議室に踏み入った…
…直後、三発の空気の弾丸が乱入者に襲いかかった。
『……随分と物騒な歓迎だな。それが七草家の挨拶、という解釈で構わないか?』
手に持った短剣…ザイアスラッシュライザーで自身に放たれた『エア・ブリット』を捌ききった青年は、手首のCADに指を置いている襲撃者…弘一に問いかけた。
「出席者しか知らないこの場所に、仮面と変声機を着けて来た不審者を制圧しようとしただけだ」
そう、青年の首元にはチョーカーのような変声機が装着されており、青年はそれを使って少しくぐもっただみ声で会話をしていた。
『…まぁ、一理あるか。てっきり「アンタが周公瑾と繋がりを持ってる決定的な証拠を握ってる」俺を消すつもりなのかと思っちまった。失敬』
「…ッ!」
挑発的な口調で放たれた言葉に、弘一は眉間に若干皺を寄せ、真夜を除く他の当主たちは驚愕の目で弘一を見る。
だが、続けざまに青年から放たれた爆弾発言に、真夜以外の当主たちは言葉を失った。
『…おや、違ったか?なら…「怪人を生み出すアイテムを犯罪者に横流しした挙げ句、自分の娘共々俺を誘き寄せる生き餌にした」ことか?まぁよくよく考えればこっちの方がアンタへのダメージは大きそうだしな。…ちょっと失礼』
当主たちが異端者を見る目で弘一の方を向き、その弘一はとうとう額に青筋を浮かべ始めた。それを意にも介さず、青年は会議室に設置されていた機材に自身の懐から取り出した端末を取り付ける。
そして会議室のスクリーンにARで投影されたのは、弘一の隠し口座の出入金の記録と、ブラキオサウルスの意匠が施されたスタンプ…ブラキオバイスタンプを弘一が秘匿回線を通して購入した旨を記した資料、更には名倉三郎が柄の悪い二人組…以前、香澄と泉美を誘拐した男に、小さなアタッシュケースに入ったブラキオバイスタンプを見せてからケースを閉め、手渡している映像が映し出された。
それを見た弘一はバンと円卓を叩いて立ち上がり、怒気を含んだ激しい口調で青年に捲し立てた。
「貴様、どうやってこれを!!!」
『
青年から返された言葉に弘一はハッとしたが、既に取り返しはつかない状況になっていた。
『台詞を間違えたな。「どうやって」ってのは、「それが
片や、十師族でも屈指の情報収集能力を誇る四葉家の当主。
片や、「トリックスター」の異名を持ち、当主を退いて尚その影響力を轟かせている男。
その二人の名を出された上で、これらの情報を疑える者はこの会議室にはいなかった。
『俺は別にアンタの考えなんざ知ったこっちゃない。
容赦はできないがな、の部分に威圧感が乗った口調で、相手の地位など知らぬとばかりに弘一の方を向く青年に同調するように、真夜が口を開いた。
「七草殿。貴方が配下の名倉三郎氏を使い、周公瑾とコンタクトを取り、昨年四月に民権党の神田議員を間接的に使嗾して反魔法師運動を煽った事に関しても調べがついています。これらの事実に対して、何か反論はお有りですか?」
「………」
「七草殿が反魔法師運動を煽っていたのは事実です。私はそれを七草殿ご本人から伺いました」
克人の証言も加わり、弘一の退路は完全に断たれた。それを感じた真夜は続けざまに言葉を紡ぐ。
「ましてや、怪人に関しては我々四葉にとっても未知の存在…何が起こりうるかなど、我々の常識では測りかねます。そんなものを利用しようなど、あまりにも危険極まりない話…皆様はどう思われますか?」
真夜の問いかけに、弘一と真言以外の他の当主たちも厳しい顔で同意した。
「然り」
「四葉殿の仰る通りです」
「残念ながら、その通りですな」
「七草殿、私はあの時も、止めるべきだと申し上げました」
「七草殿にもお考えがあったのでしょうが……」
「私には七草殿を弁護出来ない」
「七草殿。どのような意図があろうと、超えてはいけない一線、手を組んではならない相手、踏み入ってはいけないものというものがございます」
剛毅、温子、雷蔵、克人、勇海、元、舞衣の順に真夜の意見を支持する中、真言だけは態度を明らかにしていない。それを不審がった剛毅、温子、雷蔵、克人、元、舞衣の視線が真言へと向かったその瞬間、防音処理が施されているはずのドアの向こう側から声が聞こえた。
「入らせてもらっても構わないだろうか」
扉に最も近い位置に座っている克人が立ち上がり、一座を見回したが、頷く者はいても首を振る者はいなかった。
それを確認した克人は出入り口に歩み寄り、ノックされたドアを開けた。扉の向こうに立っていたのは、先ほど名が挙がっていた九島烈だった。
「老師、ご無沙汰致しております。それにしても、本日は如何なされまして?」
舞衣が丁寧に烈を迎え、克人が自分の席を勧めようとするが、烈は笑って手でそれを制した。
「すまないが、今の話は聞かせてもらった。皆が弘一を責めるのは当然だ。だが、責任を問うのは待ってもらいたい。反魔法師運動を煽動したことについては、私も弘一から相談を受けていた。そして私は弘一を止めなかった」
烈の言葉を聞くために、その場にいる全員は言葉を慎んだ。そしてその間にも烈の話は続く。
「それに、周公瑾と関係を持ったのは、我が九島家も同様だ。弘一は周公瑾と結託しても陰謀を語り合うだけで具体的な行動は起こしていないが、私はパラサイトを利用した無人魔法兵器に周公瑾から提供された技術を使い、罪もない若人をその実験台にしようとした真言を止めることができなかった。真夜の息子、そしてそこにいる彼が止めてくれなかったら、取り返しの付かない事になっていたかもしれない……ところで、もうその面は外してもいいのではないかね?」
『…まぁ、ここまできて隠す程の物でもないか』
そう言うと青年は首の変声機のスイッチを切って取り外し、喉を軽く掻いた。そして後ろ手で面の紐に手を掛けて…ふと、克人の方を向く。
「………久し振りだな十文字。いや、二人いるから克人って呼んだ方がいいか?」
「その声は………!?」
青年の生声に克人が目を見開くのと同時に、青年は紐の結び目を解き、手で面を掴む。
そして面を外した青年…頼斗は、イタズラが成功した子供のような笑顔を向けた。
理由その1:師族会議編の前半は文字通り師族会議である上、原作と比べて鍵となる話に大きな変化があるため、カットできる場面が少なくなり、変身やスレを挟むと話が長くなりすぎてグダるため、次回にお預けせざるを得なくなった。
理由その2:レポート課題とバイト、あとスプラのフェスや大会練習による編集時間の圧迫。
はい、理由その2はガッツリ私情ですね。すんません。
でもバカ短い短編小説で800文字程度の読後感書けなんて言う教師にも非はあると思うんだ。頭搾り尽くしたよワッタッファッンニャーロッ!!
ということで、次回こそは変身、あわよくばスレを挟みたいですね。
では、また次回で。
もうすぐ500000UAだけど、何かした方がいい?
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何かして?しろ(豹変)
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何もせんでええ…無茶するな…
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勝手にすりゃいんじゃね?(鼻ほじー)