ウマ娘 紅の軌跡<再提出>   作:小鳥遊 小佳夏

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四人の軌跡

それからいろんなことがあった。

まず大きな出来事といえば、私がウマ娘兼トレーナーとなったことかしら。

やっぱりトレセン学園のトレーナー不足は顕著で、君もチームを率いてくれと何回も理事会からの要請が来たのよね。もはや切羽詰まっているレベルで、これだけ実績のあるトレーナー候補を逃すわけには絶対に行かないというものすごい気迫を感じたわね。最初は断っていたけど、あまりにもしつこいので、数人で規定より少なくてもいいこと、トレーナーの業務の大半を免除してトレーニングを見るだけにすること、そして私が現役で走り続けることなんかの条件を付けて吞むことにした。

そしてそのメンバーなのだけども。

「クレナイトレーナー、ちょっといいか?」

「あら、何かしら? ってそのトレーナーっていうのやめてくれない?」

「今まで人の名前をわざと間違えてたお返しだ。実際間違っては無いしな」

「ぐぬぬぅ」

「クレナイ、洗濯終わったわよ」

「今日は天気がいいからすぐ乾くだろうね」

そう、シンボリルドルフ、サイレンススズカ、トウカイテイオーの三人である。何を思ったのか、スズカとテイオーがスピカから移籍。ルドルフはルドルフでリギルからの移籍で入ってきた。ほかにも加入したがっていたウマ娘はいるが、この三人が阻止していた。さすがの私もこれ以上みると自分のトレーニングに影響するからそのまま阻止し続けてもらうつもりだ。にしても、有力なウマ娘であるスズカとテイオーの二人を手放していいのかと沖野トレーナーに聞いたところ。

「既にお前がトレーニング見てるようなもんだし、いいんじゃないか? 別にこれで縁が切れるわけでもないし」

と軽い調子で話がついてしまった。ほんと軽いというべきか、面倒なことは気にしない性格というべきか。

と、そこで部室の扉が開く。

「ああ、クレナイ、ここにいたか」

「あら? オウカじゃないの。今日は何か?」

「俺もいるぜ。ちょっと今度の学園のイベントの相談があってな」

オウカはそのままスピカで沖野トレーナーの元、打倒クレナイを掲げて頑張っているらしい。とは言いつつも、何かがあると沖野トレーナーがうちと合同でイベントやろうとしてくるから、仲のいいライバルという関係に落ち着きつつあるわね。おかげでトウカイテイオーとサイレンススズカも移籍後も前と変わらずスピカのメンバーと仲が良くって、たまにあっちの練習に交じっていることもごくまれにあるわね。

ごくまれというのは、まず私がトレーニングするときはみんな一緒にやるし、しないときは私と一緒に遊ぶし、私がトレーナー業務で仕事があるときは私の手伝いをするし。シンボリルドルフも大半の生徒会業務をエアグルーヴに任せちゃって、今はエアグルーヴでもどうにもならないときに手伝ったり、私が応援で呼ばれるときについていって手伝うくらいなのよね。ほんと、みんな私のことが好きすぎるのよね。なんかもう慣れたし、嫌じゃないからこのままにするけども。

 

沖野トレーナーの相談を解決した私たちはそろって練習場に出る。

「さぁ、今日もトレーニングやるわよーーー!!!」

「「「おーーーーー!!!」」」

 

これからも私の軌跡は続く。走れなくなるその日まで。そしてその軌跡は一人じゃない。チームみんなで、最後の日まで、全力で駆け抜けるだろう。

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