大好きな彼女の為に   作:トロサーモン

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シロナさん登場!!


子供も歩けばチャンピオンにあたる

 

 喫茶店を後にした俺は路地裏を出て人通りのある大きな道を歩いている。周りにはいろいろなお店が並んでいて、窓越しで商品を見てまたユウリちゃんのお土産を悩んでいた。

 

 う〜〜ん、どんなお土産がいいだろう。この前のハンカチは偶々持ってなかったのを知っていたからどうにかなったけど、今回は何もヒントがない。くそ、変なプレゼントを渡したら嫌われるだろ絶対に。ホップだったらよくお土産屋によくある剣にレックウザとかハクリューとかのドラゴンタイプのポケモンが巻かれているキーホルダーとかもで喜んでくれそう。まぁ、今回の大会の適当なグッズにするよていだけど。

 

「あいて!」

 

 考え事をしていて前を向いていなかったから誰かにぶつかって後ろに転けてしまった。

 

「ごめんなさい、よそ見していて前を見ていなくて……大丈夫?」

「あっはい。俺も前を向いていなかったので……ありがとうございます」

 

 ぶつかった人の方を見ると、金髪でロングヘアーをした変わった髪飾りをした女性が居て、俺の方に手を差し出してきた。俺はお礼を言いながらその手を握って立ち上がらせてくれた。

 うーん、この人……何処かで見たような気がする。それにしても髪の毛長いな、膝裏くらいの長さじゃないのかこれ!?

 

「改めてすみません、お土産を考えながら歩いていて前を向いていませんでした」

「気にしないで、私の方こそ少し考え事をしていて前を向いてなかったの」

「なんだか似た者同士がぶつかりましたね」

「ふふふっ、そうね」

 

 そう言ってお姉さんと軽く喋った。

 うーん、やっぱりこの人と何処かで見たような気がするんだよな……

 

「自己紹介がまだだったね。私の名前はシロナ」

「俺はソラです。……シンオウ地方のチャンピオンのシロナさんですか?」

「えぇそうよ」

 

 なるほど、だから見覚えがあったんだ。納得納得。

 明日に叔母さんとポケモンバトルするんだよな、どうしてここに居るんだろうか?気分転換にショッピングでもしに来たのかな?

 

「チャンピオンがどうしてここに?明日はおば……カルネと勝負では?」

「うーん、今は明日の勝負の為にポケモン達をポケモンセンターに預けてから気分転換に歩いてたの。ソラ君はどうしてここに?」

「俺は友達のお土産を考えながら歩いてました」

「ここって女性や女の子の洋服や雑貨が多いけど……もしかしてソラ君、好きな女の子にプレゼントするのかしら?」

「はい」

「えっ!?」

 

 ソラがシロナに対しての質問に普通に肯定した事に驚いて変な声を出してしまった。ソラくらいの歳の普通の男子なら否定して顔を赤くして目を逸らすものだと思っていたシロナは、ソラの顔色ひとつ変えずに真っ直ぐに眼を観て返事をした事により、想像と違った形になった。

 

「ですけどその女の子のお土産について悩んでいまして……そうだ、シロナさんなら最近の女の子の流行っているものとか分かりますよね!」

「えっ、その……えぇ勿論よ」

 

 流石出来る大人のシロナさんだ。シロナさんだったらユウリちゃんが喜ぶお土産をきっと選んでくれる!目がなみのりをしているけど……大丈夫、問題ない!!

 ソラはウキウキしながらシロナさんを見ていた。だがシロナは最近の女の子達が流行っている物とか分からなかった。彼女自身も流行に疎いタイプでもなかった。最近まで遺跡の調査や古い文献などを見ていて最近の流行なんて分かるはずも無かった。それでも嘘をついたのは、純粋無垢な瞳でシロナを見つめながら聴いてきた少年ソラを裏切る事が出来なくて、つい嘘をついてしまった。彼女の頭の中では最近の女の子が流行っている物を考えながら周りを見ながら観察して、その答えを探した。

 

「じゃあ……買いに行こっか?」

「はい」

 

 そしてシロナの苦悩な買い物が始まった………

 それ以降、最近のファッションなどの雑誌を毎回読むようになってファッションを気にしだした。そして数年後にファッション雑誌に載るようになった。

 

 

 

 

 無事に買い物を終えたシロナは、ソラと別れて一人でベンチに座りながらアイスを食べていた。

 見ず知らずの男の子の為に今年一番に頭を使ったから糖分補給のために露店で売っていたアイスを買った。いつもなら何分もかけてアイスをどれにするのか悩む所だったけど、悩む事なくすぐに頼んで直ぐにアイスにかぶりついた。

 

「少し変わった子だったな……また何処かで彼と出会いそうな気がする」

 

 シロナはそう呟いてからアイスを一口食べて空を見上げた。

 

 

「シロナさーん!!」

 

 すると前の方から小さな女の子が泣きながら慌ててシロナの方に走って来た。私は立ち上がって女の子の方に駆け寄って膝を曲げて女の子と目線を合わせて話を聞く事にした。

 

「どうしたの!?」

「フラベベちゃんがね、かぜにねとんでっちゃったの!」

 

 どうやら女の子のフラベベが風に攫われて飛んで行ったらしい。それだけならこの子がこんなにも慌てている訳ではない、何かトラブルがあったから私の方にやって来たのだろう。

 

「とんでっちゃったフラベベちゃんがね、プリズムタワーにとんでっちゃっておりれなくなったの!」

「えぇ!!」

「それでね、おにいちゃんがねフラベベちゃんをたすけてあげるっていって、ケロマツといっしょっにプリズムタワーにのぼってちゃったの!」

「プリズムタワーに登っているのね。わかったわ、すぐに向かいましょう!」

 

 そういって私は女の子一緒にプリズムタワーに走って行った。

 プリズムタワーに着くと見覚えのある少年がケロマツのケロムースを使ってプリズムタワーの柱をよじ登っていた。その上の方にはフラベベがプリズムタワーの柱の一部に引っかかっている。

 

「えっ、ソラ君!?」

 

 先程まで一緒に居た少年のソラがプリズムタワーによじ登っていて驚いていた。彼は真っ直ぐな性格だと思ったけど、こんな思い切った事をするなんて!

 

「おにいちゃんがわたしがないているのをみてはなしかけてきて、フラベベちゃんがプリズムタワーにとんでいったことはなしたら、おにいちゃんがねフラベベちゃんをたすけてあげるってプリズムタワーをのぼりだしたの!」

「そうだったの」

 

 そう言ってからソラ君の方を見た。ソラ君は順調にプリズムタワーをよじ登って、後少しでフラベベまで着きそうだ。

 

「あっ、フラベベちゃん!!」

 

 その時、突然の突風が吹いた。ソラ君とケロマツはケロムースを力強く掴んでなんとか耐えたが、フラベベが花から落ちて落下しだした。するとソラ君はケロムースから手を離して、フラベベ目掛けて落下しだした。

 

「あの子!!」

 

 私は慌てて腰にあるモンストボールからガブリアスを出そうとしたが、モンスターボールはなかった。

 そうだ、ポケモン達はポケモンセンターに預けたんだったわ!!

 

「ソラ君!!」

 

 私は慌てて走りだしたがソラ君が落下してくる前までに追いつけそうになかった。そんな……チャンピオンになったのに小さな子供1人助けられないなんて!!

 

 

「やるぞケロマツ!!」

『ケロォォォォ!!』

 

 彼とケロマツの声が聞こえた瞬間に光りだした。するとソラ君達が大きな水の塊に包まれた。そして大きな水に包まれたソラ君が地面に落ちて水が弾けた。ソラくん達は無事だった。

 

 

 

「ソラ君!!」

「フラベベちゃん、おにいちゃん!!」

「ブゥゥー!!あれ、シロナさんとさっきの女の子」

 

 ソラは水を吐きながらシロナ達の方を見た。

 

「ほら、フラベベちゃんは無事だよ」

『フラ〜!』

「フラベベちゃん!!」

 

 俺はフラベベを女の子に返した。女の子はフラベベを優しく抱きしめた。

 良かった、フラベベに怪我とかなくて済んだな。

 

「ソラ君、どうしてあんな危ないことをしたのよ!!」

「どうしてって……あの子とフラベベを守りたかったからですよ」

 

 そう言って俺はフラベベと女の子の方を見た。

 女の子とフラベベはとても嬉しそうな顔をしていた。なんだろう、とても懐かしい感じがする。ずっと前にもこんな事をしたような気がする。

 

「おにいちゃん、フラベベちゃんをたすけてくれてありがとう」

「あぁ、気にするな。それよりもそのフラベベのお気に入りのお花を探してあげな」

「どんなおはなをさがせばいいの?」

「フラベベが今まで乗ってたお花をフラベベと一緒に探すんだ。フラベベは気に入ったお花しか乗らないから同じ奴じゃないとダメらしい。昔に知り合いのフラベベのお花が千切れてお花を探すのに三日三晩探したよ」

「そんなにさがしたの!?」

「あぁ。そのフラベベの気に入ったお花は珍しくて……赤と黒の変わったお花だったな。そのお花を見つけた途端に進化してフラエッテになって………あれ?」

 

 俺は知らぬ間に口が勝手に動いていて、自分の中にはない記憶を話していて、自分が何を言っているのか理解できなかった。

 俺ってフラベベの花探しなんて昔も今もした事ないんだけど……俺は何を口走っているんだ?

 

「それならフラベベちゃんがあたらしいおはなをみつけたらしんかするんだ!」

「かもね。………やべ、それじゃあ俺はここら辺でとんずらします!」

「「えぇ!?」」

 

 そう言って彼は物凄い勢いで走りだしてこの場を立ち去って行った。

 私はふと周りを見るとたくさんの人が集まっていて、テレビカメラを持った人までいた。まだこの場に残っていたらテレビのインタビューなどされてテレビに出れると思うのだけど……。

 

「本当に変わった子よね」

 

 ぼそっと呟いたシロナは、その後にテレビの取材人に取り囲まれて事情聴取のように質疑応答させられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

##

 

 ミアレシティから少し離れた草原。そこには一人の大きな男が立っていた。

 男はある波動を感じて慌てて振り向いた。

 

「この感じは……まさか生きてたのか」

 

 男はミアレシティの方向を向きながらポツリっと呟いた。

 

「………そんな訳ないか、お前は3000年前に私が」

 

 男は辛そうな顔をして途中で話すのをやめた。そして空を見上げてまた話し出した。

 

「まだフラベベだった時に木の枝に挟まっていたフラベベを助けてくれた。私が王になってからずっと支えてくれた。戦争でフラエッテが殺された時も私を励ましてくれて、フラエッテを生き返させる機械を一緒に作ってくれた。……私が破壊の神になった時にお前は全力で止めに来てくれた」

 

「そんなお前を私は自分の悲しみと憎しみを押し潰されて……お前を殺してしまった」

 

 

 男は懺悔のように話し続けた。

 

 

 彼の名前はAZ、かつてこの国の王様だった人物だ。

 今の彼はかつての相棒であるポケモン『フラエッテ』を探しながらカロス地方を3000年以上も旅をしている。そんな旅の中、かつての友が使っていた波動を察知した。

 

「もしもお前が生きているのなら一言だけ謝らせてくれないか……アカシア」

 

 彼の声は風と共に消えていった。

 そして彼はまだ旅を続ける。終わりの見えない旅を……

 

 





みんな大好きシロナさんが登場。そしてAZにゃんもおまけで登場しました。

まだ仕事が繁忙期で投稿ペースが安定できません。
次回はカルネさんが登場でガラルに帰る予定です。
早くユウリちゃんを登場させたいです。

もしも次にIFストーリーを書くとしてヒロインにするのなら。

  • シロナ
  • エリカ
  • コルニ
  • カミツレ
  • マリィ
  • メイ
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