孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】 作:Miurand
〜花嫁が二乃となる伏線の答え合わせ〜
悟飯が五つ子のアパートに泊まった時、色々あって悟飯と添い寝する為に例の3人でジャンケンするのだが、それで二乃が勝利した際の『勝利の女神は二乃に微笑んだようである』という地の文と、プール回の二乃の『勝利の女神は私に微笑んだようね!』という台詞。これはヒロインレースにおいて二乃が勝利することを示唆していた。ちなみに伏線は他にもあるんで、気になった場合はお気軽にどうぞ。
……ね?意外とシンプルだったでしょ?あと伏線と呼べるのか分からないけど、2話か3話の後書きに『二乃とビーデルって共通点多いよね。髪切るところとかツンが抜けてデレるところとか』的なことを書いた気がするんですよね。実を言うとあの時から二乃をお相手にしようと考えてました。
悟飯「ふぁぁ…。もう朝か……。あっ…!!!」
悟飯は日光の眩しさで起床した。時計を見ると9時を過ぎていた。
悟飯「…………そ、そうだった……」
2人はホテルの一室のダブルベッドで寝ていた。しかも2人とも生まれたままの姿だ。それはつまり、そういうことだ。
昨日のことを思い出した悟飯は顔が茹蛸になりそうなほどに顔を真っ赤にして両手で顔を抑えた。これではどっちが乙女なのやら………。
二乃「ん〜……?おはよ………。あっ…」
同様に二乃も起床した。悟飯ほどではないにせよ、昨日のことを思い出して顔をほんのりと赤くさせていた。
悟飯「あ、あ〜……。起きたんだ……」
二乃「え、えぇ……。って、もう9時過ぎてるじゃない…!」
悟飯「し、仕方ないよ。取り敢えず、服を着ないと…………」
二乃「そ、そうね…………」
服を着た後に朝食を取った2人は、再び部屋に戻ってゆっくりしていた。
二乃「ふわぁ〜……。まだ眠いわ……」
悟飯「だから早めに寝ようって言ったのに………」
二乃「あら?私を寝かせてくれたなかったのはどこの誰かしら?」
悟飯「うっ…………」
二乃「ふふっ…♪冗談よ。あれはお互い様でしょ?私とあなたもどっちも寝かせる気なかったじゃない?」
悟飯「そ、そうだね〜……」
昨夜あんなことをした後だというのに、割と冷静に会話をしている二乃を見て、メンタル強いなぁと感じる悟飯だった。
二乃「はぁ…。明日から学校が始まるのね……。いつも通りの日常かぁ……」
悟飯「ははは…。僕達にとっては慣れるまでいつも通りではないかもね」
二乃「それもそうね」
悟飯「………そういえば、三玖さんと五月さんの様子はどうだったかな?」
二乃「あのねぇ…。昨日の今日で他の女の話をする?まあ私の姉妹だから別にいいけど…。2人ともいつも通りに戻ってたわよ。だから変に気を使う必要はないわ」
悟飯「そ、そうか……。良かった………」
悟飯が二乃を選んだということは、五月と三玖が振られたと言っても差し支えがなかった。振られた2人は多少傷付いてしまっただろう。それがなんとなく分かっていた悟飯は、2人の心配もしていたのだ。
二乃「さあ、帰りましょ?流石にそろそろ帰らないと心配されるわ」
悟飯「そうだね」
こうして、悟飯と二乃のデートは幕を閉じた。まさか付き合って初のデートで恋のABCのCにいきなり到達したとは思いもしなかっただろう。既に色々やってしまった悟飯は、些細なことではあまり恥ずかしくなくなるのではないだろうか……?
二乃「ただいま〜」
四葉「あっ、お帰り二乃!どうだったの?初デートは!」
二乃「……とってもいい思い出になったわ。まさに最高の一時だったわ……」
四葉「そうなんだ…!良かったね!」
現在の時刻は10時過ぎ…。所謂朝帰りというものを堂々としているわけだが、四葉が何も反応を示していない。それは何故か………。
三玖「いいなぁ……。また悟飯の家に泊まったんでしょ?」
五月「まあまあ、お付き合いしてるんだから、それくらい当然ですよ」
そう。二乃はデート後に悟飯の家に泊まるということになっていたのだ。まさかちょっと特殊なホテルで一夜を過ごしたなんて誰も思っていないだろう。
零奈「二乃…。いくら交際関係になったとはいえ、少しは自重してください…」
二乃「はーい(どうやらバレていなさそうね)」
こんなことをマルオが知ったら一体どんな反応をするのだろうか…?考えない方がいいかもしれない……。
悟飯「ただいま〜」
悟天「あっ!兄ちゃんが帰ってきた〜!!」
チチ「お帰り悟飯。朝ご飯はもう食べてるだか?」
悟飯「うん。もう大丈夫」
悟空「昨日はどこかに泊まってたんか?帰ってくりゃ良かったのによ〜」
チチ「こら悟空さ!デリカシーのない質問はするでねえ!!」
どうやらチチは悟飯が朝帰りした理由を察していたらしいが、鈍感な悟空は何故悟飯が朝帰りしたのかよく分かってない印象だった。悟天も同様だが、こちらは年齢が年齢なので仕方ない。
ちなみに、二乃との関係は悟空、チチ、悟天に報告は済ませてある。逆に中野家の方では、二乃は4人と零奈には報告を済ませており、あとはマルオのみとなっている。
チチ「(にしても、まさか息子が初デートでいきなり朝帰りするとは思いもしなかっただ……。二乃さ、よっぽど押しが強えみてえだなぁ……)」
可愛くて良い子と結ばれたのは喜ばしいっちゃ喜ばしいのだが、あまりのロケットスタートっぷりに複雑な心情になっているチチだが、悟飯がそのことに気付くことはない………。
悟飯「って待って。なんか勘違いしてそうだから言うけど、僕は二乃さんの家に泊まっただけだよ…?決して2人きりとかじゃないからね?」
チチ「あら?そうだっただか?オラ勘違いしてたみてぇだな?」
そして、学園祭の振替休日が終わり、元の平日が帰ってきた。殆どの者が普段通りに行われる授業を憂鬱に思うのだが、一部だけ違った。その一部というのが、学園祭を機に付き合い始めた者達や、普段の授業の方が楽しいという珍しい者達なのだが、悟飯はどちらにも当てはまるが、前者の方がより当てはまっているといった印象だ。
まず、登校時から彼の生活は変化した。
悟飯「ねえ、別に学校でも会えるんだから、わざわざ一緒に登校しなくてもいいんじゃないかな?」
二乃「いいじゃない…。こうするだけでも登校が楽しくなるんだもの…。その、悟飯は嫌だった?」
まだ慣れない名前呼びに苦戦しながらも、恋愛暴走機関車の二乃はそれを実行する。そもそも名前呼びをするようになった原因は悟飯である。
悟飯「ううん。むしろ嬉しいよ」
そんな悟飯は誤魔化すことなくストレートに好意を伝える。回りくどいのが苦手な二乃からしたら、彼の直球な好意は嬉しく感じた。そっと彼の腕に絡みついて更に機嫌を良くする。
悟飯「ちょ、ちょっとくっつき過ぎじゃないかな?」
二乃「あら……。もう色々しちゃったのに、これくらいで恥ずかしがるの?」
悟飯をいじる意図でそう言ったのだろうが、その本人が言葉を連ねるうちに顔を赤くしていく。その自爆っぷりに悟飯はおかしくなってしまい、つい笑ってしまった。
二乃「な、なによ…!?笑うことはないでしょ!?」
悟飯「いや、今の二乃は可愛かったな〜って思って………」
二乃「〜〜っ!!!!」
またしてもど直球かつ不意打ちな好意。二乃は攻撃力に全振りしている反面、防御力が弱いのだ。好きな相手に少しでもこの類の言葉を言われるとどうしても弱いのだ。
「あ〜……!!なんだよあのカップル!爆発してしまえ!」
「いや、最早それを通り越して結婚してしまえ………」
「あれ?俺無糖ブラックコーヒーを飲んでるはずだよな…?買い間違えたか…?」
彼らはこうして周りの人達に糖分を供給していることを、本人達は知らない…。
だが、糖分供給は登校だけに留まらない。
「よーし、進路希望調査を回収するぞ〜…………。あっ?誰だこれ?中野……二乃!!」
二乃「えっ?はい?」
唐突に担任教師に呼ばれてあっけらかんとした様子で返事をする二乃。呼ばれた理由は………。
「あのなぁ……。お前ふざけてるのか?後で返却するから、修正しておけ」
二乃「えっ?ふざけてるつもりは全くありませんけど?」
「だとしてもこれはダメだ…。これは、そう…!ここに書かずに心にしまっておけ!そうした方がいいぞ!」
二乃「えー?」
不満気な二乃をなんとか説得した担任は溜息を吐きながら別の紙を確認していく。
三玖「ねえ二乃。なんて書いたの?」
二乃「『孫悟飯君のお嫁さん』よ?」
四葉「うえッ!!!?」
三玖「だ、大胆………」
二乃「だって彼は私のものだってアピールしておかないと、いらぬ蝿を呼び寄せるでしょ?」
三玖「………悟飯。二乃をこんな風に変えたんだから、しっかり責任を取ってね?」
悟飯「えぇ?僕のせいなの?」
風太郎「あー、多分そうなんだろう…」
そんな話をいつものメンバーでしていると………。
「………孫」
悟飯「……?は、はい?」
「なんだお前ら!!?独身の先生への当てつけか!!?なんだよお前ら2人揃ってお嫁さんとか夫とか!?確かに学園祭後はカップルが生まれるぞ!!?でもな、ここまでのバカップルは先生見たことないわ!!!我が校始まってお前らが初めてだわ、うん」
担任教師の大暴露にクラス中が騒めいた。
「えっ?なになに?孫君と二乃ちゃんって付き合い始めたの?」
「というかお嫁さんと旦那さんって……」
「これが新時代の夫婦漫才……?」
堂々とするつもりでいた二乃だが、流石にクラス中に暴露されて恥ずかしくなってしまったようで俯いている。しかしすぐに顔を上げて……。
二乃「い、いい!!?彼は私のもので、私も彼のものなのよ!!?変に手を出そうとしないことね!!!」
真っ赤な顔だがはっきりと堂々と釘を刺しておくことにしたようだ。ここまで来ると逆に清々しいものである。なんなら二乃に対し、あらやだ男らしいって感じている者もいた。
風太郎「………二乃はともかく、お前は何やってんの?」
悟飯「お、おかしいな……。確か大学に進学後に学者って書いたはずなのに………」
三玖「まさかの無意識……?」
四葉「恐ろし過ぎる……!」
どうやら悟飯は無意識に書いてしまったらしい。隣の席の五月は嫉妬を通り越して最早呆れている様子だった。
五月「浮かれてしまう気持ちも分かりますが、もう少し自重してください、
三玖「五月も十分浮かれてる………」
前田「んだこれ?バカップルか?」
武田「まさしくそれだね………」
昼休みは……。
二乃「はい。今日はお弁当作ってきたの!食べてみて?」
悟飯「わ〜…!美味しそう…!!」
周りの目を気にすることがなくなった2人(というか二乃)は、遠慮なく悟飯の近くの席に移動して弁当を差し出した。
悟飯「あっ…!美味しい…!!」
二乃「良かった……」
悟飯は二乃の作った弁当で舌鼓を打つ。そんな姿を頬杖をつきながら笑顔で見る二乃。2人の姿はまさしく夫婦そのものだった。
風太郎「………なあ、誰かコーヒー持ってない?無茶苦茶苦いやつ」
三玖「……抹茶ソーダが激甘になってる」
四葉「に、二乃大胆だなぁ……」
五月「というか、物凄く幸せそうですね………」
三玖と五月は若干嫉妬の目線を送るも、ある意味息ぴったりの2人を見て諦めがついてしまいそうなほどだった。
三玖「(あれ?そういえば、四葉とフータローも付き合ってるんじゃなかったっけ?)」
悟飯と二乃のインパクトが大き過ぎててっきり忘れてしまうほどだった。ちなみに、この日は糖分過多になった生徒や教師が発生したとかしてないとか………。
そして放課後…。
風太郎「お前…!!何度言ったら理解するんだ!!?」
四葉「ふぇえ!!すみませーん!!!」
いつも通りミスって風太郎に説教される四葉の姿があった。こちらも付き合っているはずなのだが、全くそんな雰囲気を感じない。
二乃「あれ、本当に付き合ってるの?」
五月「なんというか、孫君達とは正反対ですね………」
三玖「でもこっちの方がある意味安心するかも………」
ここで比較してみよう。悟飯&二乃カップリングと風太郎&四葉のカップリングの進展を。
まずはキス。実を言うとこれはどちらも済ませているのだが、風四の方は正体が分からなかったり寝ている間だったり、とにかく本人達の自覚がない場合しかない。一方で悟飯と二乃は双方の意思でしっかりキスをしたことがある。
次にデート。悟飯と二乃は既に何度かデートしているが、四葉と風太郎はデートらしいデートはまだしていない。
そして、この2組のカップルには決定的な違いがある。四葉と風太郎の方が圧倒的に健全な付き合いをしているのだが、悟飯と二乃は初日から神っていた。どちらが正しい在り方なのかと問われれば、恐らく風太郎と四葉の方だろう。しかし、二乃と悟飯……。正確には、二乃はそんなことは気にしない。自分達だけの恋愛の形があってもいいという考えなのだ。
二乃「……なんというか、私達って飛ばしすぎたのかしら?」
悟飯「……ノーコメント」
五月「えっ?何の話ですか?」
二乃「こっちの話よ。気にしないで」
そんなこんなで勉強会も終わり、二乃と三玖と四葉はバイト、五月は塾の手伝いがあるとのことで、珍しく風太郎と悟飯の2人だけで下校しているのだが………。
風太郎「俺と四葉って本当に付き合えてんのかな……」
悟飯「………えっ?今なんて…?」
風太郎「二度は言わん……」
悟飯「あっはははっ!!またしても風太郎らしくない発言だね!」
風太郎「笑うな!こっちは結構真剣に考えてるんだからな………!!」
悟飯「ごめんごめん。でも確かに側から見たら今までと何も変わってないよね。もう少し恋人らしいことをしてもいいと思うんだけど……」
風太郎「お前らみたいなバカップルとは違って堂々とあんなことはできん」
悟飯「あ、ははは…………」
たった1日で悟飯と二乃というバカップルが学校内にいるとの噂で持ちきりになってしまっているほどだ。彼らは常に旭高校生徒に糖分を供給しており、その場にいればブラックコーヒーが苦手な甘党な人でも十分飲むことが可能だという都市伝説じみだ噂話も発生するほどだった。
悟飯「そ、そうだ!恋人らしいことなら、デートしてみたらどうかな?」
風太郎「で、デート……?」
悟飯「うん。僕と二乃も付き合い始めた翌日にはデートに行ったしね」
風太郎「………参考にどんなところに行ったか教えてくれないか?」
悟飯「それくらいなら別にいいよ?」
二乃とのデート日程を簡潔に纏めると、まずはショッピングし、ランチを食べ、またショッピングしたり遊んだり、そして最後は………。だが、最後の部分だけはどうしても伝えることができなかった。
風太郎「なるほどな……。参考にさせてもらう…。やっぱり俺が考えた方がいいんだよな……?」
悟飯「その方がいいと思うよ?本当なら僕も二乃とのデートの時にプランを考えようかと思ったんだけど、全くと言っていいほど思いつかなくてさ……。二乃には「あんたは仕方ない」って言われるし……」
風太郎「(そりゃあ、幼少期は勉強と戦いだけで過ごしてりゃそうなるよな…)」
ということで、風太郎は週末に四葉とデートしてみることにしたそうだ。悟飯は風太郎と別れ、舞空術で帰宅しようとしたその時………。
悟飯「……?メールか?」
『会ってお話がしたいのですが、後で孫さんの家に行ってもいいですか?』
と、四葉からメールが来ていた。
悟飯「何の用事だろう……?そういえば最近修行してなかったから……。いや、それなら修行したいって言うはずだから………なんだろう?」
四葉の意図は分からないものの、特に断る理由もない為、承諾する趣旨の返信をした後に帰宅した。
家に帰宅して3時間ほど経ち、既に日が沈み始めた時のことだった……。
悟飯「……!!」
悟空「おっ?この気は?」
悟天「四葉さんだ〜!!」
四葉「どうも皆さん、こんばんは〜!」
悟空「おっす!こんな時間にどうしたんだ?」
四葉「ちょ、ちょっと孫さんに相談したいことがありまして……」
悟空「悟飯にか?ならオラと悟天は向こうで修行でもすっか?」
悟天「うん!そうする!!」
悟空は何かを察して悟天を引き連れて遠くに修行に行った。四葉は悟空に感謝しながらも……。
四葉「あ、あのですね…!いつも恋人らしいことをしている孫さんにお聞きしたいのですが………」
悟飯「えっ?う、うん……?」
四葉「も、もっと上杉さんと恋人らしいことをするにはどうすればいいですか!!?」
悟飯「……(なんかさっきも似たような相談を持ちかけられた気がする)」
風太郎と四葉は正反対なようで、案外似た者同士だなぁと思った。
悟飯「そうだね…。やっぱり周りの目が気になっちゃうだろうから、週末にデートしてみたらどうかな?」
四葉「で、デート…!!その手がありましたか!!で、でも私から誘うのはなんというか…………」
悟飯「あ〜…。それなら大丈夫だよ。多分そろそろ来ると思うよ?」
四葉「えっ?何がです………」
四葉が言い切る前に携帯が振動していることを確認すると、画面を確認してメールが届いたことに気づいた。すぐに開いて内容を確認すると……。
『今度の週末に出かけないか?』
素気ない文章だが、風太郎なりに勇気を出して誘っているのだろう。そう考えると四葉は嬉しくなってしまってつい頬が緩んでしまう。
四葉「ま、まさか上杉さんからお誘いが来るとは思いもしませんでした…!!」
悟飯「良かったね!それじゃあ特にもう用事はないみたいだし……」
四葉「ま、待って下さい!まだお聞きしたいことがあるんですけど……」
悟飯「あ、あれ?そうなの?」
四葉「はい。その……、二乃と孫さんはどこまで進みましたか?」
悟飯「………………えっ??」
唐突な質問。四葉と風太郎もまた付き合い始めて日は浅い。流石に進展を気にするには早すぎると思うのだが、それは悟飯が言えることではない。
四葉「その………。初デートではどこまでするものなのかと……。た、例えば手を繋ぐとか………だ、抱きつくとか………」
四葉は割と微笑ましいアプローチを考えているようだが、残念ながらある意味相談する相手を間違っている。悟飯と二乃はそんな甘ったれた段階はとっくに超えており、もう既に恋人として最終段階まで行っている。しかし流石に四葉相手にそこまで馬鹿正直に話すわけにもいかなかった。ので………。
悟飯「て、手は繋いだかな〜…。いつも二乃に先を越されちゃうから、それに関しては自分からしてかな〜?」
ここで思い出してもらいたい。悟飯は四葉以上に嘘をつくのが苦手である。その為、悟飯の言動が嘘であることは四葉にはバレバレだった。
四葉「むむ…!なんだか怪しいですね?何か私に隠しているのでは…?」
悟飯「そ、そんなことないよ!」
四葉「私達は秘密を共有する仲じゃないですか!!包み隠さず話して下さい!!でないとこの間の件と釣り合いません!!」
四葉は地味に風太郎の告白、四葉の返事を聞かれていたことを根に持っていたようだ。
悟飯「だ、ダメダメ!!こればかりは言えないよ!!絶対に!!」
四葉「むむむっ………」
悟飯の意思が固いことを認識した四葉だが、せめてもの抵抗で頬を膨らませてこちらを睨んでくる。それでも悟飯は口を閉ざしたままだった。
チチ「あれ?四葉さ、来てただか?」
そこに、夕食時だというのに悟空達が帰ってこないことを不思議に思って様子を見に出たチチが現れた。
四葉「あっ!チチさん!先日は二乃がお世話になったそうで!!」
チチ「えっ…?二乃さ……?この前の喧嘩の件だか?」
四葉「あ、あれ?一昨日から昨日にかけて二乃がそちらに泊まったはずですが………?」
チチ「んだ?来てなかっただよ?一昨日から昨日は確か悟飯が
四葉「えっ?孫さんが?
チチ「……んだ?」
四葉「えっ?」
二乃の言い訳と悟飯の言い訳が妙なところで重なってしまい、矛盾点が生じてしまった。お互いにそんな嘘を言うメリットなどなく…………。
チチ「………ん?ということは、悟飯も二乃さもそっちに行ってなくて……」
四葉「孫さん家に二乃と孫さんもいなかったと………。えっ?」
悟飯「……………」
ふと2人が悟飯の顔を見ると、そこには冷や汗を大量に流して目を逸らそうとしている悟飯がいた。
チチ「悟飯ちゃーん?これはどういうことか説明してもらうだよ〜?」
四葉「そ、孫さん…?えっ?ま、まさかですよね?」
悟飯「あわわわわ……!!!」
せっかく2人で話し合って上手い嘘を考えたというのに台無しである。悟飯は内心で二乃に謝りつつ、黙秘でこの場を切り抜けようとする。
だが、その素振りが逆に2人に対して真実を告げでいるようなものであった。
四葉「…………まさか…!」
チチ「本当に初デートで朝帰りしただか!!?」
四葉「ふぇ!!?そそそ、そんなわけないですよね!!?」
悟飯「……………も、黙秘で」
チチ「きゃーーー!!!これは思ったよりも早く孫の顔が見れそうだべ〜!!!」
チチは子供のようにはしゃぎながら赤ん坊用の服を買わねばと気の早いことを考えており……。
四葉「と、ということは……!!私は叔母さんということに!!?まだ高校生なのに!!?いや、来年からは大学生ですけど……!!」
四葉は割とアホなことを考えていた。
悟飯「流石に気が早すぎるよ!だからそういうのじゃないんだって!!」
四葉「いやいや!!お付き合いしている男女が夜に密室で2人っきりになってるんですよ!!?そんなの、……」
最後まで言い切る前に自分が恥ずかしくなってしまった四葉は口をパクパクさせて硬直してしまった。
悟飯「よ、四葉さんにお母さん?べ、別に2人が考えているようなことなんてやってないから!!デート中に二乃さんがびしょ濡れになっちゃったからシャワーを使う為にね……!!」
四葉「それでセッ……したんでしょう!!?よくある流れじゃないですか!!!」
悟飯「い、いやいや!!ぼ、僕達は健全な付き合いだよ!!」
ピロン
丁度そこに一つの着信がくる。悟飯は通知を確認しようとした時……。
シュバ‼︎
悟飯「……あれ?」
四葉「えーっと?」
チャットアプリを開いたタイミングで四葉が強奪した。そして………。
四葉「なになに…?『あの日の夜は最高のひと時だったわ。何より私の気持ちに応えてくれたのが嬉しかった。情熱的で野生味のあるハー君も私は好きよ。でも獣になるのは私の前だけにしなさいよね!他の女には絶対その姿を見せちゃだめよ!秒で堕としちゃうから!!
P.S. またデートしましょうね♡』」
新しく通知されたチャットを全て読み上げた四葉は、再び文章を見直して、その日の夜に何があったのかを完全に理解してしまった。
四葉「…………ぐはっ!!!」
四葉はあまりの羞恥心にその場に倒れ込んでしまった。まだお子様パンツを穿いてる子には刺激が強すぎたようだ。
チチ「………悟飯。責任はしっかり取らなきゃダメだぞ?」
いつになく真剣な顔でそういうチチに悟飯は最早何も言う気も起きなかった。
悟飯「は、ははは……………。それは勿論だよ……?うん………」
ちなみにその後、10分経って意識を取り戻した四葉は何事もなかったかのように帰宅した。踏んだり蹴ったりの悟飯であった……………。
そして中野家Pentagonでは、二乃と四葉による2人きりの密談が行われていた。
四葉「………二乃。初デートでいきなり一線を超えるって……、正気?」
チャットの文面を見るに、悟飯から誘ったのではなく、二乃から誘ったのは明白だった。そもそも悟飯の性格から考えてそんなに攻めるタイプでもない。
二乃「ええ、私は至って正気よ。血迷っていたわけでもないし、一時の感情に流されたわけでもないわ」
四葉「そ、そう……?」
二乃があまりにも自信満々にそう言ってしまうため、自分が正しいはずなのだが本当に正しいのか疑わしくなってしまった。
二乃「さ、最初は確かに恥ずかしかったけど、やっとここまで来たんだって思うと、恥ずかしさよりも嬉しさの方が勝っちゃって…。最後に『もう君なしで生きることができない』って耳元で囁いてくれたのよ……!!あんなの不意打ちよ…!!」
その時のことを思い出している二乃は羞恥心よりも嬉しさの方が勝っていたようで謎にクネクネしている。そんな二乃の様子を見て、自分にはまだそういうのは早いなと思ったと同時に、そこまで焦ることもないかと思い直したという………。
今回はただただアホみたいなイチャイチャを書きたかっただけ。とにかくアホな展開を書きたかっただけです。ここら辺から悟飯のキャラ崩壊が進んでしまうかもしれないなぁ……。まあ今更な気はしますけど()
今後の予定としては取り敢えず1話くらいオリジナル話を書いて、最後のバトルに入ろうかなぁと考えています。最後のバトルの設定がマジで複雑怪奇で整理というか言語化するのに苦戦中です。