孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】 作:Miurand
〜ifストーリーの件〜
今のところ考えているifストーリーの一覧が以下の通りです。
・選ばれなかったヒロインそれぞれの個別ルート
・ハーレムルート(この場合は風太郎側もハーレム)
・本編後のほのぼのストーリー
確実にやるのがこの3種です。確実というか最優先事項って表現の方がいいかも…?これ以外にも沢山リクエスト来てたはずだけど、しっかり構成を考えてからじゃないと正直厳しいですね。んで、上の3つ以外にやろうとしているのが……。
・悟飯の幼児化
これはよくある風太郎が幼児化するパターンの悟飯バージョンです。詳細に関しては見てからのお楽しみということにしておきます。
・悟飯と風太郎、五つ子達によるドラゴンボール集めの冒険(仮称)
こちらはある読者の方からリクエストしていただいたお話です。多分初期DBのような感じでギャグ重視になるかと思います。
・未来トランクスと五つ子のお話(別シリーズ枠)
こちらもリクで何人かの方に提案されたものです。どういうものかというと、絶望の未来で師匠である悟飯も失ったトランクスと故郷を壊されて放浪していた五つ子と出会うというお話。そしてトランクスの心の支えになる的な話ですね。これは本シリーズでやるにはちょっと厳しいので、別シリーズとして出す可能性の方が高いですが、もし本シリーズで出すなら更なるパラレルを生み出すしかないんですよね。そうなるとゴチャゴチャし過ぎて整理しきれなくなってしまう……。
これ以外にもこんな話見てみたいなという意見があったら『メッセージ』でお願いします。メッセージに誘導する理由としましては、コメントや感想欄ではそのうち後ろに流されて確認できなくなってしまうからです。
悟飯「僕を……殺すだって?」
四葉「分かった……!!この人は孫さんを殺して自分が孫さんに成り代わろうとしているんですよ!!」
三玖「ドッペルゲンガーって実在していたんだ………………」
自分達は一卵性児という特性を利用して変装していたので、ドッペルゲンガーと例えられることはよくあった。しかしいくら他の姉妹に変装したからといって、姉妹を殺すような真似はしない。しかし、目の前にいる悟飯にそっくりな『ゴハン』は、悟飯を消すと言った。容姿が瓜二つで本人を消そうとする存在をドッペルゲンガー以外になんて名付ければよいのか?
ゴハン「ドッペルゲンガー…?そいつはちょっと違うな。私は別に孫悟飯に成り代わるつもりはない。この歪んだ世界を壊したいだけなのだからな」
悟飯「歪んだ………世界?」
ゴハン「君は今まで
悟飯「ど、どういう意味だ?」
ゴハン「この世界に対してだよ。マヤリト王国とそれ以外の国の文明レベルに差があるとは思わないか?マヤリト王国の技術なら小物から家、飛行機に至るまでカプセルに収納することが可能だし、宇宙に進出することもできる。だが、他の国は行けて月だろう?それにカプセルのような収納グッズもない………」
悟飯「…………あっ」
文明差というものは国や地域によって存在するとはいえ、西の都や孫家があるマヤリト王国とそれ以外の国の文明レベルには圧倒的な差があった。しかし人々はそのことを気にしたことがなかった。いくら貧富の差があるからとはいえ、流石に差が開きすぎているのだ。それに他の国にマヤリト王国の文明技術が
ゴハン「それに、この世界には本来存在しないはずの国という概念が存在している………」
悟飯「………それって、確か前にトランクスさんが言っていた………」
ゴハン「そう。未来のトランクスが言っていた通り、本来なら国という概念は存在しない。正確には大昔には存在していたが、争いをなくす為、地球外生命体に対抗する為に国は一つに纏め上げられた…。それがマヤリト王国だ」
四葉「えっ……?でも、マヤリト王国以外にも国は沢山……」
ゴハン「そこだよ。この世界の歪んでいる部分は」
四葉「???」
四葉は全く理解できず頭を抑えて考え込むような仕草をする。
ゴハン「………この世界は本来あるべき姿から逸脱している……。それは、もう一つの世界と融合したからだ」
悟飯「……………なんだって?」
ゴハンは二つの世界が融合して1つの世界になったと言う。何を言っているのか全く意味が分からない。
悟飯「世界が融合?貴様は何を言っているんだ!!?この世界は最初から何も変わっていない!!!」
ゴハン「君はおろか、この世界を管理する界王神や破壊神すらもそのことに気づけていない。時の界王神もこの世界の存在に気づいていないだろうな……」
息を吐くように次々と出現する数々の専門用語に悟飯は理解に苦しんだ。単語の意味を知らなければ理解することなど不可能だ。
ゴハン「とにかく、この世界を放っておけば歪みが生じ、他の世界にも影響を及ぼすだろう……。そうなる前に私がこの世界を壊してやる」
二乃「な、何を言ってるのか全く意味が分からないんだけど…………」
ゴハンの言うことを全くもって意味が理解できない五つ子は、風太郎か悟飯に解説してもらおうと目を向けるが、悟飯や風太郎すらも理解できていない様子だった。
悟飯「………よく分からないが、お前がこの世界を脅かす存在だということは分かった……。なら、手加減はしない…!」
ゴハン「やはり戦闘は避けられないか…………」
悟飯は四葉に合図を送る。すると一瞬にして5人を一気に抱え込んで少し離れた場所に避難した。
悟飯「はぁ!!!!」
ボォオッ!!!
それを確認した悟飯は、潜在能力を解放した姿、究極になった。
ゴハン「ぐっ……!!!な、なんて気だ……!!!」
究極悟飯「僕はお前とは遊ぶ気はない。すぐに片付けてやる」
悟飯は目の前にいる得体の知れない者を危険視していた。先程から理解のできない言動ばかりしていたし、何より自分を狙っているようだった。近くに五つ子…………特に、二乃がいることもあっていち早く決着をつけたかった。
ゴハン「はぁあッッッ!!!!!」
ボォオオオオッ!!!!!
究極悟飯「!!!?」
だが、目の前のゴハンも超サイヤ人3と互角クラスの超サイヤ人2に変身して応戦を試みる。
ドカッッ!!!!
超2ゴハン「ぐお………!!!!」
どちらからともなく拳を突き出したが、悟飯の方がスピードもパワーも勝っていたため、ゴハンに拳が突き刺さった。
シュン‼︎
究極悟飯「!??」
突然消えたゴハンだったが……。
究極悟飯「そこか!!!!」
ドゴォォオオッッッ!!!!!
超2ゴハン「かはっ……!!!!」
後ろに振り向きながら蹴りを放って攻撃すると、見事ゴハンに命中した。
ガシッ!!
究極悟飯「はぁ!!!!!」
悟飯は五つ子達が巻き添えになることを恐れてゴハンを上に投げ飛ばし、自身もすぐに上がった。
ピタッ
超2ゴハン「ちっ………!」
空中で静止したゴハンは口から流れる血を無造作に拭き取りながら、目の前にいる悟飯を睨みつける。
究極悟飯「なんでお前が僕と瓜二つの姿をしているのかは分からないが、あの子達の……!二乃の人生を奪われてたまるものか………!!!!」
今の悟飯は相手に優位だからと言って遊ぶようなことはしない。五つ子達と関わり、幾多の戦闘を経験して彼は戦士として成長した。悟空やベジータのように戦いが好きな戦士ではない。ただ守りたいものの為に戦う戦士なのだ。
超2ゴハン「流石だ。やはり敵わなかったか………」
究極悟飯「………?」
相手は圧倒的に不利な状況に立たされているにも関わらず、余裕の笑みを崩さなかった。悟飯はそのことを不気味に思った。
究極悟飯「……!!そ、それは…!!」
ゴハンが見せてきたものは、尻尾。サイヤ人の象徴であり、幼少期の自分も生やしていたものだった。どうやら尻尾を見えぬ位置に隠していたようだ。
超2ゴハン「はははっ……!!これで貴様も終わりだ……!!!」
ゴハンが黄金の尻尾を出した瞬間、異変が生じた。本日は丁度満月の日で、1700万ゼノ以上のブルーツ波を目から取り入れることによって、ゴハンの体が急速に巨大化していく。あの時のベジータのように大猿化しているのだが、あの時とは決定的に違うものがあった。
それは大猿の色だった。本来なら茶色に近い黒色の体毛で全身が覆われるはずだが、目の前の大猿は黄金の体毛で覆われていた。目は血のように真っ赤になり、背丈は15m………否、それよりも遥かにでかくなっていった。
黄金大猿「グォオオオオオオオッッッ!!!!!!!!」
ズシンッッッ……!!!!!!!
一花「うわッッッ!!?」
二乃「な、なにあれ……!?あいつ、大きな猿に……!!!!」
三玖「か、怪獣みたい………!!」
四葉「き、気が膨れ上がった……!!」
大猿になったゴハンは飛ぶことをやめて地面に着地すると、周囲を大きく揺らした。
五月「……………あれ?」
この時、ゴハンが大猿に変身した光景を見た五月は、いつだか聞いた悟飯の台詞を思い出していた。
『風情がないですね』
月が綺麗だと言っても悟飯の反応は微妙だった。しかしその原因は幼少期に満月を見て大猿になってしまったから少々トラウマなのだという。
五月「これが、大猿…………?」
目の前の怪物は、満月を見て大猿に変身したのだ。ならば…………。
五月「四葉!月を破壊して下さい!!そうすれば、目の前の大猿は元に戻ります!!!」
四葉「そうなの!?分かった!!!」
五月の助言を受け入れた四葉はかめはめ波を準備し、光の玉の照準を満月に合わせた。
黄金大猿「グォオオオオオオオッッッ!!!!!!!」
大猿は鼓膜が破けそうなほどに大きな声で吠えているだけでこちらに気は向いていない。今ならチャンスだった。
四葉「波ぁあああああああッッッ!!!!!!!」
ズォオオオオオオオッッッ!!!!!
月を破壊するのに十分な気を溜めた四葉はかめはめ波を放った。光が月に向かって真っ直ぐ突き進んでいく……。
ズバァァアアアアアアッッッ!!!!!
四葉「わっ!!!??」
大猿の口から放たれた太い光線が一瞬にしてかめはめ波を消し去った。
黄金大猿「ふははははっ!!!そんなことさせるか!」
一花「えっ!!?あんな姿でも喋れるの!!!?」
黄金大猿「しかし目障りだな。まずは貴様らから踏み潰してしまうか」
二乃「なっ……!!!」
究極悟飯「やめろォオオオッッッ!!!!!!」
ドゴォォオオッッッ!!!!!
黄金大猿「グォオ……!!!?」
大猿が二乃達を踏み潰そうと右足を上げたが、悟飯が足元を思いっきり蹴ることによって大猿は転倒してしまった。
バシン!!!
究極悟飯「ぐわぁああ…!!!!」
だが、振り回された尻尾に叩きつけられた悟飯は地面に吹き飛ばされたが、直前で体勢を整えて綺麗に着地した。
究極悟飯「くそ……!!図体が大きい癖に思ったよりすばしっこい……!!!」
黄金大猿「鬱陶しいハエだな。叩き潰してやる」
究極悟飯「!!?」
いつの間にか起き上がった大猿の両手が悟飯を襲うが、直前で避けることによってペシャンコになることはなんとか避けられた。
究極悟飯「だりゃ!!!!」
悟飯は一振りで複数の気弾を生み出すと同時に放つ。それらは全て大猿に当たって連鎖的に爆発を引き起こしたが……。
黄金大猿「どうした?この程度か?」
究極悟飯「くそ………!!!!」
ただでさえ超サイヤ人3級の力を持つ者が更に大猿になったのだ。その戦闘力は究極悟飯をも上回っていた。しかし中々悟飯に攻撃が当たらない。大猿状態では図体が大き過ぎる為、相手に攻撃を当てることが非常に難しいのだ。悟飯は小さな体を利用して大猿の鈍い攻撃を避ける。しかし鈍いとは言ってもあくまで悟飯基準の話だ。四葉にとっては大猿のスピードも十二分に早いレベルだった。
ドグォォオオオン!!!!
悟飯の攻撃は大猿によく当たるが、大猿にはあまり効いていないようだった。全く効いてないわけではないからまだマシとはいえ、これでは悟飯のスタミナが切れた瞬間にハエのように叩き潰されてしまうことは明白だった。
究極悟飯「(なら尻尾を切り落とすまでだ……!!!)」
悟飯は後ろに回り込んで尻尾に魔閃光を当てようとするが………。
黄金大猿「尻尾を狙うことぐらいお見通しだ!!!」
ズォオオオオオオオッッッ!!!!!
究極悟飯「わっ!!!!!?」
なんと、尻尾の先端からエネルギー砲を繰り出してきたのだ。確かに気弾は手以外にも繰り出すことは可能だ。口や足から放つことができるのなら、体の一部である尻尾から放てるのも頷ける。
究極悟飯「くそ……!!的は大きいのに隙がまるでない……!!!」
一方で、悟飯が苦戦する様子を見ていた五つ子達は痺れを切らしていた。
二乃「悟飯が危ない…!!早く助けに行かないと……!!!」
四葉「でも、今の私達じゃどうしようもないよ!!」
三玖「お母さんさえ来てくれれば……」
零奈「私がなんです?」
一花「わっ!!いいタイミング!!」
膨大な気を察知して零奈が駆けつけてきたようだ。零奈の姿を確認すると一瞬にして五つ子が母の周りに集まった。
二乃「お母さん!協力して!」
四葉「孫さんだけじゃ負けそうなの!」
三玖「私達も力を貸したい!」
五月「少しでも孫君の手助けをしたいんです!!!」
一花「だから………」
零奈「………分かりました。本当はあまり娘を巻き込みたくはないのですが、目の前の敵は確かに強敵のようですね…。下手したら魔人ブウ以上かもしれません」
四葉「とうッ!!!!」
零奈が光出したと思ったら、その光の中から四葉が飛び出してきた。
四葉「人造人間零奈完全体・四葉フォーム!!!ここに参上ッッッ!!!」
『カッコつけてないで早く行きなさいよ!!!』
四葉「わ、分かったよ二乃…」
ちょっとヒーローっぽくカッコつけてみたかった気持ちは分からなくもないが、今はやるべき時ではない。
ドカッッ!!!!!
黄金大猿「グォオオオオオオオ!!!!?」
究極悟飯「!!?四葉さん、その姿は……!!!」
四葉「また合体しちゃいました!説教なら後で聞きます!!!」
究極悟飯「………分かった。動きは鈍いけど攻撃は重いから注意してね!!」
四葉「はい!!!」
ブォン!!!!!
大猿が放った重い一撃も四葉と悟飯は軽々と避けた。
四葉「リボンッッッ!!!!!」
黄金大猿「なに……!!?」
お得意の拘束術で相手の動きを止めようとしたが………。
黄金大猿「グォオオオオオオオ!!!!!」
バチッッ!!!!
四葉「嘘っ!!!?」
大猿が雄叫びを上げると同時に気を解放してリボンを突き破った。
黄金大猿「グォオオオオオオオ!!!」
ズォオオオオオオオッッッ!!!!!
四葉「まず…………」
確かに大猿の動きは鈍い。しかし、大猿から放たれる気功波類までもが鈍いわけではなかった。一瞬の出来事に四葉は避ける暇もない………。
究極悟飯「ぐぅ……!!!!」
悟飯がスレスレで四葉を押して回避させたが、気功波が悟飯の腕に掠ってしまった。
四葉「そ、孫さん!!?大丈夫ですか!!??」
究極悟飯「う、うん…。なんとか……」
黄金大猿「惜しいな。今ので消せると思ったのだがな…………」
ピュン‼︎
三玖「はっ!!!」
誰かが命名したアサルトレイン……。つまり、三玖が作り出した気製の銃から放たれる気弾の雨が大猿に降り注ぐ。
黄金大猿「な、なんだ…!?この技は…!?」
珍しく大猿ことゴハンが動揺していた。
究極悟飯「よし……。クリリンさん、技を借ります……!!」
ブゥウウウウンッッ!!!!!
悟飯はこの隙に気円斬を作り出して尻尾に向けて放った。しかし………。
黄金大猿「グォオオオ!!!!!」
ドンッッッ!!!!!
気円斬の刃のない部分が大猿に叩きつけられたことによって、気円斬は消滅してしまった。
究極悟飯「そ、そんな……!!!」
本来なら四方八方を刃にすることができる気円斬だが、見よう見まねで放った悟飯の気円斬ではそれができなかった。悟飯はパワーこそあるが、気のコントロールに関しては悟空やクリリンの方が上手なのだ。
黄金大猿「…………やはり図体が大きいままではやりづらいな……」
グググッ……
究極悟飯「!!!?」
尻尾も切っていなければ月も破壊していない。にも関わらず目の前の大猿の体が縮み始めていた。
三玖「な、何が起きているの…!?」
究極悟飯「わ、分からない……!僕にもさっぱりだ………!!!」
「…………よし。ばっちりだな」
先程まで大猿だったゴハンは元の人間サイズに戻っていた。しかし、気の大きさはそのままどころか大猿の時よりも大きくなっていた。
それに不思議と下半身の服は元に戻っていたが、上半身は裸だった。しかし、上半身の大部分は赤い毛に覆われており、目の隈が大猿の瞳のように赤くなっていた。
瞳は超サイヤ人の髪を連想するような黄金に輝いており、黒い髪は超サイヤ人3に引けを取らないほどに伸びていた。
赤い尻尾を揺らしながらゴハンは初の試みが成功したことを大喜びしていたが、はしゃぐようなことはしない。
「どうだ?こんな姿は初めて見ただろう?」
究極悟飯「な、なんなんだ……。それは!!!?」
「これか?大猿のようなパワーを持ち合わせながら、超サイヤ人のようなスピードを兼ね備えた…………」
超4ゴハン「
究極悟飯「超サイヤ人………」
三玖「フォー………?」
超4ゴハン「これになるには、超サイヤ人3もしくはそれと同等の力を身につけた上で、理性を保ったまま大猿になれることが条件だった……。この変身をしたのは初めてだったが、上手くいったようだな…………」
初めて変身するはずの形態を丁寧に説明するゴハンだが、そんなことは悟飯達は気にならなかった。
先程までは、パワーはあったもののスピードが鈍かった怪物ならどうにか相手になると心のどこかで思っていたからそこまで焦るようなことはなかった。しかし、今目の前にいる敵は大猿ほどのパワーを持ちつつ、超サイヤ人のように素早い行動が可能なのは容姿を見るだけで明らかだった。
ドカッッ!!!!!!
究極悟飯「!!!?」
悟飯は何をされたのか分からなかった。しかし、痛みだけはしっかりと感じた。その痛みが攻撃を受けたことを嫌でも理解させる。
究極悟飯「………あがっ…」
三玖「ご、悟飯!!!?」
超4ゴハン「…………たった一撃でこの様か…………」
今の攻撃は悟飯にも見えなかった。ただの正拳突きで悟飯は呼吸がしばらくできなくなっていた。それくらいに相手はとんでもないパワーを持ち合わせていることを意味していた。
ピュン‼︎
二乃「よくも…!!よくも彼をッッッ!!!!!!!」
愛おしい存在が傷めつけられていてもたってもいられなくなって二乃が表に出てきた。二乃フォームは確かにパワー重視のバーサーカータイプだ。
ガッ……!!!
二乃「……!!!!」
しかし、二乃の拳は最も容易くゴハンの片手で受け止められてしまった。今の零奈とゴハンの間には大きな差が開いていた。超サイヤ人4は他者と比べてしまえば、超サイヤ人になったベジットやセル・ネオと互角……いや、それ以上かもしれない。そんな相手に二乃の攻撃が通用するはずもなかった。
二乃「この……!!」
ガッ!!!!
足も突き出すが、それすらも尻尾で受け止められてしまった。
超4ゴハン「攻撃というのは……、こうするんだよ!!!!!」
ズバッッッ!!!!!!
二乃「あがっ…………!!!!!」
ゴハンが手刀を振りかざすだけで二乃の………人造人間零奈の体を切断した。
ピュン‼︎
「「「「「きゃあ!!!」」」」」
しかし、人造人間零奈完全体は五つ子と零奈が融合することによって初めて成される形態である。人造人間の体に支障が出た場合は融合状態は解除されてしまうのだ。ちなみに、融合状態が解けただけで、零奈本人も無事である。
超4ゴハン「貴様のようなイレギュラーな存在には手こずらされる…。しかし大したことはなかったな」
そう独り言を呟くと、まずは零奈の方に歩み始めた…。
零奈「……!!」
超4ゴハン「まずは貴様からだ。本来なら現世に戻るはずがなかったが、この世界の未来に当たる世界で生み出されてしまった………。君もまたこの世界のバグの要因なのだよ」
零奈「む、娘達に手出しするようなら許しませんよ…!!」
三玖「そもそもなんで悟飯を殺そうとするの!?世界のバグって何!?」
超4ゴハン「………そうだな。せっかくだから冥土の土産に話してやるとするか。この世界で何が起きたのかを……」
元々この世界は1つではなかった。並行世界とは違い、根本的に違う『別世界』というものが存在している。
その世界ごとに様々な物語が存在する。
例えば、同じ宇宙人が存在する世界でも、悟空達のようにサイヤ人が幾つもの死闘を繰り広げるわけではなく、邪神の公務員が地球人の男子高校生に一目惚れする世界………。
カエルのような、マスコットのような宇宙人が、地球をペコポンと呼び侵略しに来るも、なんだかんだ言って馴染んでしまったり………。
そんな感じで『根本的に違う世界』というものが幾つも存在する。例えタイムマシンのようなものが作り出されたとしても、手違いでその世界に行くことは普通なら不可能だ。何故なら並行世界ですらないのだから。一応根本的に違う世界に移動できる者もいるが、それは極一部の限られた者だけの話だ。
だが、ある時、イレギュラーな事態が発生した。何者かが並行世界を幾つも生み出し、移動し続けた。それによって時空に歪みが生じて、もう一つの『根本的に違う世界』と融合してしまったのだ。
超4ゴハン「それがこの世界だ」
零奈「…………えっ?」
超4ゴハン「お前らに言っても理解はできないだろうが、この世界は『五等分の花嫁の世界』と名付けられている……。しかし、孫悟飯を始めとする気を扱える者が多数存在する『ドラゴンボールの世界』と融合してしまった……。その原因が………」
「私というわけだな…………」
超4ゴハン「…………ノコノコと現れやがったか、セル………」
セル「………貴様は何者だ…?」
実は2つの世界が融合してしまったのは、セルが短期間で頻繁に並行世界を移動してしまったからだ。並行世界が生み出され過ぎると、12ある宇宙を管理する文字通り全ての頂点に立つ王でさえも管理することが難しくなってしまう。そうした管理の行き届かない世界同士が融合してしまうことがごく稀にあるのだ。
超4ゴハン「そうだ。貴様さえいなければ、世界の融合など発生しなかったのだよ。全ての元凶は貴様にある」
セル「ならば貴様こそなんだ?身体は間違いなく孫悟飯だが、中身は違うな?何者だ?」
超4ゴハン「………私か?私は……強いて言うなら、この体に名付けられた『ゴハン』と名乗っておこうか」
零奈「…………もしかして…」
零奈はゴハンの仕草をじっと見ていた。彼女の父親から伝わる『愛があれば見分けられる』理論はなにも五つ子相手に限定した話ではない。
零奈「…………あなた、無堂先生ですか…?」
今は愛していなくとも、かつて愛していた人の仕草も零奈は覚えていた。
超4ゴハン「………この世界の私を見てもまだ先生と呼んでくれるのか…。君は優しすぎるよ、零奈」
五月「えっ…?無堂先生って……」
三玖「確か、私達の実父……?」
超4ゴハン「ああ。でも私は『この世界の無堂仁之助』ではない。私は別世界の無堂仁之助だよ」
零奈「あなた…!何故こんなことをするのですか…!!もしや、娘達に拒絶されたからこのようなことを……!?」
超4ゴハン「勘違いしないでもらいたい。私はこの世界の私のように妻や子を見捨てはしなかったさ。寧ろこの世界の私は何故そんな薄情な真似ができたのか、理解に苦しむね」
零奈「ならば何故こんなことを……」
超4ゴハン「………ならば話すか…」
それは私がまだ普通に父親として生きていた時の話だった……。妻の零奈が入院したと思ったら、お腹の中に5人の子供がいると診断が出たのだ。私は零奈の身を案じたが、彼女は5人の子を産みたいと言った。
正直、あの時の私は5人の子供を養う覚悟はなかったと思う。だが、愛する妻が逃げないのならば、私も逃げるわけにはいかない。何よりそんな無責任な行いをすることに私自身が許せなかった。
『零奈……。5人も子供を育てるとなると、この先沢山の苦難があるだろう。でも私は君と共に乗り越えていきたい………』
『あなた………』
こうして、私の妻である零奈は無事に出産した。子供も妻も健康で本当に良かったと思う。5人の子は上から順に一花、二乃、三玖、四葉、五月と名付けた。
成長すればするほど零奈に似てきて本当に愛おしい存在だった。私はあの時逃げずに向き合って良かったと心の底から思っていた。5人の娘と妻を満足に生活させる為に今まで以上に仕事に奮闘した。幸い、私は教師としての才能は高かったようで、仕事のオファーは沢山きた。家庭の時間を失わない程度に仕事に奮闘した。
『お父さん、ここ分からないよ〜』
『教えて〜!!』
『はは!待ちたまえ。いっぺんに教えることはできないから1人ずつだよ』
私の努力もあって、娘達にも好かれていた。大変なことは沢山あったし、零奈が何度か倒れることもあったが、今まで頑張ってよかったと思った。
そんな時だった…。ヤツが襲来したのは……。
ヤツの力は凄まじかった。世界中の軍隊で撃退しに行ってもヤツは返り討ちにした。ヤツはただ人が恐怖に溺れ、パニックに陥る姿を楽しんでいるように見えた。
『なんだ?この世界にはサイヤ人はおろか、気の概念を理解する者すらいないのか……?どうやら根本的に違う世界に来てしまったようだな…………』
ヤツは『セル』と名乗った。あいつは世界中の人々を次々と虐殺していった。本人はその気になれば地球を破壊することができると言った。恐らくそれは嘘ではないのだろうと当時思った。だがヤツはわざわざ人を殺して楽しんでいたのだ。
とうとう私の住む街にもやってきた。化け物が現れて娘達はパニックになった。だが私は冷静になるように呼びかけて、物陰に隠れてやり過ごすことを提案した。妻と娘を連れてひと気のない路地裏でやり過ごそうとした。
『残念だったな。私は人の持つ"気"を追跡することで、どこに隠れようが居場所を見つけることができるのだ』
だが、ヤツは私が窮地に出した策を嘲笑うかのように現れた。隠れた意味をなくして絶望した娘達の顔を見て、奴の口角が上がったのを私は今でも昨日のことのように覚えている。
そして、娘達が光に包まれたかと思ったら、一瞬にして塵一つ残らずに消滅した。ヤツの手によって…………。
その光景を見ることしかできなかった零奈は、ただひたすら絶望していた。しかし娘達の名前を呼ぶ暇もなくヤツに殺された。
私は悪夢を見ているようだった。夢なら覚めてほしいと本気で願った。だがそれは現実だったのだ。何故ヤツのような屑には力があって、私にはないのか疑問だった。私もヤツのように力があるのなら、私自身の手でヤツを消せるのに…………。そう思いながらヤツに殺された。
零奈「……………」
二乃「そんなことが………」
時は戻って現在。ゴハンとして目の前にいる無堂は過去のことを語った。それを聞いた零奈はただ呆然とするしかなかった。
セル「そういえば、そんなこともしている時期もあったな。あの時の私はまだ破壊活動に夢中だったな……。退屈なことだと気付くのにかなりの時間を要したが…………」
超4ゴハン「ふざけるなッ!!貴様のせいで私の娘と妻は死んだ!!私がこの体を手に入れられたのは、神が復讐をするチャンスをくれたとしか思えなかった。だからこの体で目覚めた時から鍛錬を欠かさなかった。この体には膨大な可能性が眠っていることは分かっていたから鍛錬が捗ったよ」
二乃「そ、そもそも!なんであんたがハー君の体を持ってるのよ!!?」
超4ゴハン「……いいだろう。せっかくだから話してあげるさ」
ゴハンこと無堂は、再び語り始めた……。
はい。もう1人のゴハンの正体はまさかのパラレル無堂でした。割と最初の方から考えていたんですけど、他のクロスを書く人も結構無堂をラスボスにしてる人がいてワロタ。でも曲げたくもないのでこうなりました。
何故パラレル無堂が悟飯の体を手に入れることができたのかは次回より解説致します。そして無堂がメタなことも知っている理由に関しても次回判明する予定です。と言ってもこれに関しては特に深い意味はないんですけどね…。
なんか最近は編集する時間すらないほで更新頻度が急に減ってしまってすみません。あと1週間ほどしたらある程度は落ち着くはず…?ので、来週辺りまで週1更新になっちゃうかもしれないっす。