孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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⚠︎注意⚠︎

『クロスオーバーが苦手な人』
『台本形式が苦手な人』
『細かいことが少しでも気になる人』
『原作のカップリングが崩されるのが嫌な人(特に飯ビー)』
上記に当てはまる方はブラウザバックを『強く』推奨します。

通常公開、クロスオーバー、原作ヒロインという時点である程度の批判は覚悟しているつもりですが、注意書きを読まないで批判するのはダメですよ。説明書を読まずに操作方法が分からんって文句を言ってるようなものですよ。

注意書きの内容は話ごとに変わる可能性もあります。ご了承下さい。

〜追記〜
言い忘れてたんで…。あけましておめでとうございます!



第13話 複雑な恋心

………僕は今、超サイヤ人の状態で二乃さんと歩いているわけなんだけど…。

 

二乃「カカロット君って言うんだ…。ちょっと変わってるけど、素敵な名前ね!」

 

……何故かお父さんの(サイヤ人としての)名前を使わせてもらってます…。ごめんなさい、お父さん…。

 

……しかし、さっきから二乃さんが僕の顔を見ては視線を逸らしてを繰り返している。これは……どういうことなんだろう…?

 

………………

 

『君、すっごくタイプなんだけど!』

 

 

 

……って感じのことを言っていたような気がするなぁ…。二乃さんの前では極力超サイヤ人の姿を見せないようにしようと思ったのに………。

かと言って通常状態に戻るわけにもいかないし……。

 

二乃「……カカロット君ってさ、強いの?」

 

超悟飯「……えっ?ど、どういうこと?」

 

二乃「ほら、さっきだって空飛べてたし、それに…。セルゲームにも参加してたでしょ…?」

 

超悟飯「えーっと……。まあ、一応…」

 

二乃「やっぱり!凄く似てると思ってたのよ!」

 

あまり会話し過ぎると、ボロを出しかねないから、極力会話を減らしたいところだ……。

 

二乃「………ぶっちゃけ聞いてもいい?セルを倒したのってさ、カカロット君なんでしょ?」

 

超悟飯「えっ?それは、えーっと…」

 

二乃「ぶっちゃけあのサタンって人さ、セルに吹き飛ばされてたじゃない?色々言い訳してたけど、ただ飛ばされただけなんでしょ?」

 

二乃さんって意外と観察力というか、洞察力というか……。そういうのが凄いのかな…?

いや、Mr.サタンの言い訳がちょっと苦しいものだったせいだと思うけど……。

 

二乃「みんなして馬鹿よね〜。あんなおっさんが、軍隊を全滅させた化け物に勝てるわけないじゃないの。確かに世界チャンピオンだし、普通の人間の中では強い方なんだろうけど」

 

……これは僕もそうだけど、ピッコロさん達もみんな疑問に思っていたことだ。

まあMr.サタンが倒したということにしてくれた方が、僕たちとしては都合がいいから別に問題はないんだけど…。

 

二乃「……あっ、ちょっと顔見せて」

 

!?

 

まずい…!まさかバレちゃったか…?

 

二乃「……はい」

 

ピタッ

 

っと、首あたりに何か貼られたような気がした。

 

超悟飯「……へっ?」

 

ちょっと見えづらいけど、かなり可愛らしい絆創膏が貼られたみたいだ。

……そういえば、さっき怪しい奴に何かで刺されたような気がする…。その時にできた傷口だろうか…?

とにかく、バレたわけじゃなくてよかった…。

 

二乃「これでよし!」

 

…………僕達に対しても普段からこんな感じで接してくれるとやりやすいんだけどなぁ…。

というか、本当に同一人物なのかと思うくらいには態度が違う…。しかし気が一致していることから、本人だという証明ができている…。

 

 

ワァァアアア‼︎

 

……なんか聞こえたような気がする…。

 

二乃「ね、ねえ?何か聞こえなかった…?」

 

超悟飯「気のせいじゃないかな…?」

 

二乃「そ、そうよね…?」

 

ワァァアアアアアア‼︎

 

……この声、聞き覚えがある気がするんだけど……。

 

二乃「や、やっぱり何か聞こえるわよ!?」

 

超悟飯「誰かが叫んでいるみたいだね…」

 

二乃「こ、怖くないの!?」

 

超悟飯「うーん…。まあ……」

 

二乃「……あの、一つお願いしてもいい…?」

 

超悟飯「僕にできることなら」

 

二乃「……あの、怖いから…、手、握って……」

 

あははは……。さっきの悲鳴(?)みたいな声のせいで怖がっちゃってるのか…。なんかこんな二乃さんを見るのも新鮮だ。

 

超悟飯「そういうことなら………」

 

二乃「って、初対面の男の子に何言ってんだろ!今のなし!!」

 

超悟飯「えっ…?そ、そう…?」

 

しばらく歩いていると、五月さんと四葉さん、上杉くんが見えてきた。まあ僕は上杉君達がいる方向に歩いていただけだから、歩いて辿り着くのは必然だ。

 

二乃「……あっ!見つけた!」

 

超悟飯「良かったね…。もう僕は用済みみたいだしこれで!」

 

二乃「待って!カカロット君は明日もここにいるの?」

 

超悟飯「えっ?ま、まあ…」

 

二乃「私達の学校は明日キャンプファイヤーがあるんだ。その時やるフォークダンスに伝説があって、フィナーレの瞬間に手を繋いでいたペアは結ばれるらしいの」

 

超悟飯「あっ…。そ、そうなんだ…」

 

二乃「結構大雑把な伝説だから、人目を気にする生徒達は脇でこっそりやってるみたい」

 

超悟飯「結構雑なんだね……」

 

意外と学生がふざけ半分で作り出した伝説だったりするのかもしれないな…。

 

二乃「ホント、大袈裟で子供じみてるわ。…………………カカロット君…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二乃「私と、踊ってくれませんか?」

 

超悟飯「……………へっ?」

 

二乃「待ってるから…!」

 

超悟飯「あっ、ちょっと待って!!」

 

僕の呼び止めには応えず、そのまま五月さん達がいる方向へと駆け出してしまった…。

僕が超サイヤ人状態で二乃さんと踊ること自体は問題はない。だけど、僕は既に先約があって………。

 

……高速移動&超化と解除を繰り返せばできないことは……。いや、流石に無理がある……。

 

………………本当に困ったな…。

 

 

 

 

しかし、悩み事はそれだけではない。僕は五月さんに先程のことを話さなければならないのだ…。その説明には僕の正体を説明する必要がある…。

 

五月さんなら、他の人に言いふらすなんてことはないとは思うけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜声の正体〜

 

悟飯が二乃を探しに行った後の話…。

 

四葉「ねーねー五月!さっきのはなんだったのッ!?!?」

 

五月「えっ?さっきのとは…?」

 

風太郎「おい四葉。その辺にしてやれよ……」

 

四葉「でも気になるものは気になるじゃないですか!男の子に対して潔癖な五月が孫さんに抱き付いていたんですよ!?」

 

五月「………!?」

 

五月は唐突に思い出し、そして冷静になる。自分が先程まで何をしていたのか、よく思い出してみよう…。

 

確かに、五月は先程までとても怖い思いをしていた。そんな中で助けに来てくれた悟飯は、お腹が空いた時に出てくるご飯以上にありがたい存在であった。

 

そして、戦いが終わった後もまた似たような輩が出てこないとも限らないので、唯一頼りになる悟飯にしがみついてしまっていた。

 

だが、よく考えてみよう。客観的に見てみよう。

 

そんな事情を知らない第三者から見れば、肝試しで怖がって男の人に抱きついている乙女にしか見えない。

実際、四葉と風太郎もそう思っている。

 

五月「……………」

 

四葉「い、五月……?」

 

五月「わぁぁああああああ!!!!」

 

風太郎「うおッ!?ビックリしたぁ…」

 

五月「わ、わわわ、私はなんてことを…!!///」

 

風太郎「いや、本当にすまない!!まさか五月があそこまで怖がるとは思っていなかったもので………」

 

四葉「私も悪ノリしてしまいました!まさか五月が吊り橋効果で孫さんの事を好きになってしまうなんて予想外でした!!」

 

風太郎「お、おい馬鹿!!それ以上…」

 

五月「わぁぁああああああああああ!!!!!!//////」

 

風太郎「うるせえッ!!」

 

 

結論。

声の正体はどちらにしろ五月だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五月「わ、私が孫くんを…!?そ、そんなことは……ないです!!……ないはずです………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四葉「……あちゃー…。私、何かやっちゃいました…?」

 

風太郎「お前はもう黙ってろ…」

 

四葉「辛辣ッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ターレスノヤロー‼︎オレヲステゴマニシヤガ………

 

 

「ガァアアアアアアアア!!!!」

 

ドグォオオオオオオン!!!!

 

 

 

三玖「き、肝試しなんて大したことないって思ってた……」

 

一花「わ、私も……。も、もー!フータロー君ってば、ちょっと張り切り過ぎなんじゃない…!?」

 

三玖「だ、大丈夫…!多分、何かのアニメのSEの切り取りとかを使ってるんだよ…!多分…!!」

 

一花「そ、そーだよね…?でも、フータロー君ってアニメなんて見るの…?」

 

三玖「四葉は見るよ。四葉も肝試しを手伝ってるからあり得る」

 

一花「四葉がこんな事を思い付くとは思えないけど………」

 

三玖「…………」

 

私、変だ…。悟飯はただの家庭教師。みんなの家庭教師だ。なのに……。

 

三玖「ねえ、一花は悟飯のことをどう思ってる…?」

 

一花「悟飯君…?うーん……。お姉さんとしては、ちょっと今後が心配かなぁ…。鈍ちんなところがあるから、これからアプローチしようとしてる女の子は大変だなぁ……って」

 

三玖「………そうじゃなくて…」

 

一花「三玖、悟飯君をキャンプファイヤーに誘って見たら?そしたら三玖の悩み事も解決すると思うけど…」

 

三玖「もう誘った」

 

一花「早っ!?それで、返事は?」

 

三玖「いいって」

 

一花「へえ!良かったじゃん!!でも相手は鈍ちん悟飯君だから、相当際どくアピールしないと気付かないかもねぇ……」

 

三玖「……よくない」

 

一花「えっ?どうして?」

 

三玖「だって、私達5人は平等じゃないと……」

 

一花「……三玖、確かに平等もいいかもしれないけど、恋を平等にすることなんてできないよ?」

 

三玖「それは………」

 

一花「この関係がいつまで続くか分からないんだし、後悔しないようにした方がいいよ?」

 

そんなの…、いいのかな…?

 

ワァァアアア‼︎

 

三玖「…!?」

 

一花「ね、ねえ…?早く進んだ方がいいんじゃないかな…?」

 

三玖「そ、そうかも…!」

 

ワァァアアアアアア‼︎

 

三玖「い、急ごう…!」

 

一花「そ、そうだね!」

 

 

今年の肝試しは歴代で1位2位を争う程に怖い催しになったとかならなかったとか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二乃「ふふふっ…!」ペカー

 

風太郎「なんだ二乃?何かいいことでもあったのか?」

 

二乃「あんたには教えてあげない。明日驚かせてあげるわ」

 

風太郎「……?本当に何かあったんだな…?」

 

しかし面倒なことになってしまった…。今更三玖さんとの約束をすっぽかすわけにはいかない…。せめて二乃さんの方の返事をどうにかしなければ…。

 

風太郎「あっ、悪い三玖。二乃と間違えた…」

 

三玖「………」ムスッ

 

一花「もう…。他の女の子と間違えるなんて、ダメだよフータロー君」

 

風太郎「な、なあ三玖…。二乃知らないか?さっきから妙に機嫌がいいんだが……」

 

三玖「……知らない」プイッ

 

風太郎「あ、あれ…?もしかして、思ってたよりも好感度が低い…?」

 

五月「今更気付いたんですか。忠告します。今より下げたくなければ、これ以上不審な真似はしないことです」

 

風太郎「お、おう……」

 

五月さんにさっきのことをどう説明するか…。いっそのこと全て話してしまった方がいいのだろうか…?

下手に隠そうとするよりはその方がいいかもしれないな…。

 

五月「……孫くん」

 

……悩んでいる時間はないようだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕と五月さんは、誰にも聞かれないようなひと気のない場所に移動した。倉庫の裏なら、大声を出さない限りは問題ないだろう。

 

五月「さっきは本当にありがとうございました…!」

 

悟飯「お礼なんていいよ。僕としては五月さんが無事ならそれで…」

 

五月「……助けてもらっておいて厚かましいかもしれませんが…、いくつかお伺いしたいことがあります…」

 

やっぱり聞いてきちゃうよなぁ…。一般人からしたら、僕が空を飛んだ時点で質問ラッシュだろう…。

 

五月「孫くんは先程の相手を知っているようでした。あれは何者なんですか…?」

 

…中途半端に教えて模索されるよりは、全て話してしまった方がいいのかもしれないな…。

 

悟飯「……あれはサイヤ人」

 

五月「さ、さいや人…?」

 

悟飯「簡単に言うと宇宙人なんだ。そいつらは野蛮な種族で、今まで沢山の人たちを殺して、星を荒らしてきたんだ」

 

五月「……えっ?あの、何を言っているんですか…?」

 

悟飯「信じられないかもしれないけど、宇宙人は存在するんだ。今までも地球はそんな宇宙人によって何回もピンチに陥った。僕は……僕達は、そんな奴らから地球を守る為に修行して、戦ってきたんだ」

 

五月「えっと……。???」

 

どうやれば上手く説明できるのか……。今までこの類の説明をしてこなかったし、する必要もなかったからなぁ…。

 

五月「……ま、まあ確かに宇宙人は本当にいるのかもしれません…。ですが、孫くんも空を飛べていたのは何故です…?」

 

悟飯「あれは『気』を使っているんだ。気は生き物なら誰でも持っているんだ。それを知覚して、使い熟す事ができれば誰でもできるよ」

 

悟飯「それだけじゃない。ちゃんと修行すれば、普通じゃあり得ない強さを手に入れることができるんだ」

 

五月「………」

 

五月さんは話について行けてないのか、ポカーンとした表情を浮かべている。それはそうだよね…。僕も小さい頃は宇宙人なんて存在しないものだと思っていたし、お父さんもその宇宙人のうちの1人だということにも驚いた記憶がある。

 

五月「……取り敢えず、孫くんが私達の常識では語れない存在だということは分かりました」

 

……取り敢えず、理解してもらえたのかな…?

 

五月「確か、さいや人という種族は宇宙人なんですよね…?孫くんは先程こんな事を言っていませんでしたか?」

 

『純粋なサイヤ人は、お父さん、ベジータさん、そしてラディッツ、ナッパだけのはずだ』

 

五月「……というような感じのことを」

 

……あちゃー…。これはもう本当に全てを話さなきゃいけないかもしれない…。

 

悟飯「……実は、僕もそのサイヤ人の血を引いているんだ。所謂、ハーフってやつだね」

 

五月「孫くんが、半分宇宙人…?」

 

悟飯「あ、あははは……。ちょっと引いちゃった…?」

 

引いたとしても無理はないと思う。人というのは、得体の知れないものは毛嫌いする性質がある。だから、僕が宇宙人の血を引いていることを知って引くのは別におかしなことではないとは思う…。

 

五月「……驚きはしましたが、引いてはいません。半分宇宙人だろうが、普通の人間だろうが、孫くんは孫くんです。私の恩人である事実に揺らぎはありません」

 

悟飯「五月さん……」

 

自分の正体を知っても、全くと言っていいほど拒絶しない五月さんを見て、心なしかホッとした自分がいた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

孫くんが半分宇宙人だと聞いて、表向きは驚いてないように見えて、実はかなり驚いている。

最初はドッキリか何かと思ったが、いつになく真剣な表情で語る彼が嘘をついているとはとても思えなかった…。

 

彼の正体がどうであれ、彼が私を助けてくれたのは紛れない事実だ。

 

『まさか五月が吊り橋効果で孫さんの事を好きになってしまうなんて予想外でした!!』

 

……ただの恩人……のはず…。

 

『男性は慎重に見極めなければいけません』

 

昔、母にそう教わった。

 

一度助けてもらっただけで好きになるなんてどうかしてます!いくらなんでもチョロ過ぎます!!

 

でも………。

 

 

 

『大丈夫…』

 

『五月さんに何かしたら、お前の命がないと思え』

 

 

 

私を助けようとした時の彼の顔が今でも目に焼き付いている。普段の彼の表情からは、あんな真面目な…、男らしい顔なんて想像できなかった…。

死と隣り合わせだったはずなのに、その顔を見ると何故か安心感が生まれた。私を助けてくれると、心の中のどこかで確信できてしまった。

 

彼の顔を見てしまうとそれを思い出してしまうからだろうか…。未だに彼の顔をまともに見ることができない…。

 

 

………母のあの教えは、私達の実の父親が、母のお腹の中に私達5人がいることを知った途端に行方をくらました故の教えだったのだろう…。

 

しかし、孫くんはそんな事をするような人なのだろうか…?もしそんなことをする人なら、私のことはお構いなしに戦っていたのではないだろうか…?

 

……お母さん。

彼は、男性として、どうなのでしょうか…?

 

悟飯「そういえば聞き忘れていたけど、怪我とかない?どこか痛んだりしてない?」

 

五月「大丈夫です。お陰様で…」

 

悟飯「よかったぁ…。って、顔赤いよ?大丈夫…?」ペタッ

 

五月「…!?!?」

 

彼の手が私のおでこに触れる。これくらいで何故私はこんなにも緊張しているのでしょう……。

 

五月「だ、大丈夫です…!」

 

悟飯「そう…?無理はしないでね?」

 

……私はお腹が空くとすぐに食べ物を欲してしまう…。だから沢山食べてしまう…。それと同じように…。彼には私のそばにいて欲しいと思っている…?そばにいて、私を守って欲しいと思っている…?

 

もう、何がなんだか自分でも分からなくなってきました……。

 

ポンっ

五月「…!?!?」

 

彼が突然私の頭に彼自身の手を乗せた。

 

五月「そ、孫くん…!?何を…!?」

 

悟飯「……さっきは怖かったでしょ…」

 

五月「…………確かに、怖かったです…。でも……」

 

……もうダメだ…。私は我慢するということができない人間らしい…。

お腹が空いたら食べ物をすぐに欲してしまうのと同じように…。

彼を一度でも欲してしまったら、彼が欲しくて堪らなくなってしまう…。

 

お母さん……こんな不純な娘に育ってしまって、ごめんなさい……

 

五月「あなたがそばにいてくれれば、何も怖くありません…」

 

そして彼をギュッと抱きしめる。

先程は恐怖で一杯だったからつい抱きしめてしまったけれど…。今度は違う。

 

悟飯「あ、あの…、五月さん…!?」

 

五月「………」

 

悟飯「ちょ、ちょっと、恥ずかしいんだけど……」

 

五月「………怖かったです。でも、こうしていれば、その怖さも誤魔化せます。だから、もう少し…、このまま……」

 

今度は、彼が欲しいから抱きしめる。恐怖で他人に頼る為の抱擁ではない…。

 

彼と離れたくないから…。彼が欲しいから…。その為の抱擁なのだ。もう自分の感情を理解してしまった私は、歯止めが利かなくなっている…。自分でもそれは分かっている。

 

彼なら拒絶しない…。彼は優しいから…。

 

私は、そんな彼を好きになってしまったんだ…。

チョロいと言われようが知ったことではない…。

これが私の気持ちなのだ。理解してしまったのだ。

もう自分には嘘を付けない…。

 

でも、彼は家庭教師だ。そして私は生徒。一定の距離は置いて然るべきなのに…。

 

自分を抑えられない…!

 

悟飯「……五月さんがそれで安心できるって言うなら………(そうとう怖かったみたいだな…。僕の不注意のせいでもあるし、しばらくはこのままでいよう…。ちょっと恥ずかしいけど…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四葉「ねーね三玖!一花と五月を知らない!?」

 

三玖「見てない…。2人ともどこに行ったんだろう…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって倉庫の中…。

 

風太郎と一花は、キャンプファイヤーに使う木を運ぼうとしたのだが、倉庫の鍵を持つ四葉にもう誰もいないと勘違いされてしまい、施錠されてしまって外に出られない状況下にあった。

 

一花は風太郎に、自分が仕事の関係で学校を中退する可能性があると話した。風太郎はそれを特に否定はせず、むしろ『何事も挑戦だ!』と励ます言葉を送った。

 

一花「……フータロー君。キャンプファイヤーで、踊る相手いる?」

 

風太郎「いるわけがないだろう。俺は勉強で忙しいんだ」

 

一花「……じゃあさ、今踊らない?」

 

風太郎「はっ?お前とか?なんでだよ?」

 

一花「友達も恋人もいない寂しいフータロー君の相手をお姉さんがしてあげようかなって思ってね」

 

風太郎「友達はいるわ!悟飯だろ?それに………お前ら5人…?」

 

・・・・・・・

 

一花「悟飯君しかいないんじゃん…。というか、何で私達5人は疑問系…?」

 

風太郎「……まあいいさ。誰も見てないし、どうせ他に踊る相手なんていないからな」

 

一花「やった…!というか、恥ずかしいんだ?可愛いところあるじゃん?」

 

風太郎「あ、当たり前だろ…」

 

一花「(……センサーに異常なし…。これなら……)」

 

風太郎「ただでさえ伝説なんてものが流布されてるんだ。その気がなくてもそら見られちまう」

 

一花「………その伝説って、何…?」

 

風太郎「四葉から聞いた下らない話だ。キャンプファイヤーで踊った2人は生涯結ばれるって…」

 

一花「……えっ?!う、嘘…!?フータロー君!私はそんなつもりじゃ…!」

 

ガタッ

 

風太郎「あっ!」

 

一花は慌ててしまったのか、端に立てかけておいた丸太にぶつかってしまい、その衝撃で丸太が一花側に倒れ込んできている。

 

 

 

ガタン!!

 

 

 

風太郎「せ、セーフ…。危なかった…」

 

間一髪で風太郎が一花を助け出した。

 

 

 

風太郎「意外とドジなんだな?

 

 

 

一花「……!!」

 

ビー!ビー!ビー!ビー!

 

先程の衝撃によって、倉庫内の警備システムが作動してしまい、警報が鳴り響いている。

 

しかし、センサーに異常をきたしているのは、警備システムだけではなく、ある1人の少女の何かのセンサーも異常を知らせる警報を鳴らしているのは、また別のお話……。

 




最近になって熱心に誤字脱字の確認をしてくださる方が出てきまして、ほぼ全話に誤字脱字があったそうです(笑)
正直言って無茶苦茶助かってます笑。本当にありがとうございます…。
投稿する前にもうちょっと確認した方がいいかな…。
ですが、人物の名前の呼び方でもご指摘があったのですが、初期の方で呼び方が確定してなくて、5話辺りで確定した趣旨の説明をしてなかったせいか勘違いされているようですので、今更ながら補足で説明させて頂きます。

五つ子の風太郎に対する呼び方は概ね原作通りです。
そして悟飯に対する呼び方なんですが…。

一花→悟飯君(くん)
二乃→孫
三玖→悟飯
四葉→孫さん
五月→孫君(くん)

これは現時点での呼び方です。今後のストーリーの進行状況によっては呼び方が変わる可能性があります。

初期に三玖が悟飯のことを『ゴハン』と呼ぶように表記したせいで誤解を招いているようなので…。
風太郎がフータローになっているのは、伸ばして言っても発音的にはほぼ変わらないからだと思っています(伝われ)。ですので、悟飯をカタカナ表記にするのは違うかなって思いまして…。
例えば、良太郎ならリョータローって感じになると思うんですけど、悟飯は漢字表記です。誤解を招いてしまって申し訳ありません。


一花と風太郎のくだりは入れなければいけない気がしたので入れました(謎の使命感)。
これによって一花は風太郎のヒロインとして確定されたようなものですな。


感想にて、前回のお話の悟飯の拷問シーンで悟飯に違和感があるとのご指摘を受けました。相手の両足の骨を折る感じでしたが、殴りまくる拷問に変更させて頂きました。私はこういう指摘を待っていたのです!!気軽に…されちゃ困るけど、もし違和感を感じたら指摘して下さって全然構いませんので、お待ちしております(違和感ないなら無理して指摘しなくていいですよ)。

あと、五月の恋愛描写はマジで分かりづらい。どうすればいいか迷って無茶苦茶グダりました。
原作では風太郎に対する恋心を自覚するのが遅過ぎたせいもあるのでしょうが、五月が惚れるとどうなるのか分かりづらいところがありまして…。
ちなみにこのままいくと、原作の二乃以上の暴走機関車になるかも…。

後書き長過ぎて草。

これからオリジナル展開が増えそうなので、それに伴って更新ペースが遅くなりそうです…。
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