孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ…。
 悟飯は二乃の告白に気づかなかったが、それにはお構いなしに二乃は悟飯に再度告白をした。流石に鈍感な悟飯でも気づいたようで…。
 しかも、三玖の想いにも徐々に気づきつつあり……

 そして、悟飯はマルオから旅行券をプレゼントされることになったが、そこで……………


今回もちょっと過激よ~(当社比)



第36話 三玖、いざ出陣

 

本編に入る前に、学年末テストが終了した後のお話…。3月14日のお話を……。

 

 

 

 

悟飯「はい三玖さん、これ」

 

三玖「あっ……これ…?」

 

悟飯「お返しにね。三玖さんは抹茶系が好きだって聞いたから、抹茶チョコにしてみたんだ」

 

三玖「…!!あ、ありがとう…!」

 

悟飯「こっちこそ、1ヶ月前はありがとう!」

 

こんなやり取りを、教室でやるものだから…………。

 

 

 

「えっ?なになに?孫君と中野さんって付き合ってるの?」

 

「マジで!?俺、三玖さん狙ってたのに!?」

 

「無理だ…。外見中身共に良くて勉強も運動もできるやつには敵わねえ……」

 

学校では結構な噂になったとか…?しかも………。

 

五月「孫君!」

 

悟飯「あっ、丁度良かった。五月さんにはこれをあげるよ」

 

五月「えっ…?これは……?」

 

悟飯「ほら、今日はホワイトデーでしょ?バレンタインのお返しをしなきゃって思ってね。五月さんは色々な味を楽しみたいんじゃないかと思って、頑張って作ってみたんだ」

 

五月「ありがとうございます!!」

 

五月が三玖を牽制するかのように現れると、悟飯はそこで五月にもチョコを渡してしまうものなので………。

 

「マジ!?姉妹がライバルなの!?」

 

「ドラマでしか見たことねえ展開だ…」

 

「わあ…。孫君が本格的にモテだしてるよ……」

 

だが、五月は悟飯からチョコをもらえたことよりも、チョコそのものをもらえたことの方が嬉しそうである。

 

それに比べ、三玖は悟飯からお返しをもらったのが嬉しそうだったのが顔を見れば誰でも分かるほどだった。

 

 

 

 

三玖「まさか手作り!?しかも美味しい……」

 

五月「これも手作り…?孫君って料理もできるんですね………」

 

と言っても、チチに手伝ってもらっていたのだが、それはまた別のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春休みを迎えた。春休みには虎石温泉という旅館に泊まれるチケットをもらったため、孫家は家族旅行をすることにした。

 

悟飯と悟天は舞空術で、チチは筋斗雲に乗ろうとしたが、何故か乗れなかった。

 

チチ「おかしいだ!?昔は乗れただぞ!?」

 

悟天「お母さん悪い子なの?」

 

悟飯「しょ、しょうがないなぁ…」

 

悟飯がチチを担ぎ上げるような形で行くことになった。

 

チチが筋斗雲に乗れなくなった理由は悟飯には何となく察しがついていた。

 

五月に対して薬を盛っていたのだ。それは明らかに純粋で綺麗な心を持つ者がやることではない。したがって、今のチチは悪い子認定されたのだ。

 

 

 

舞空術だからなのか、あっという間に島に着いた。

 

悟天「どの辺で降りる?」

 

悟飯「あそこに展望台みたいなところがあるから、あの辺で降りよう」

 

チチ「だな!」

 

地面が近付いてきたので、チチもいることもあって減速する。そしてそろそろ着地という時に………。

 

 

「「ヤッホー!!」」

 

 

何やら聞き覚えのある声が約2種類ほど………

 

風太郎「!?」

 

五月「上杉君、何故ここに!?」

 

 

 

悟天「……ねえ、あれ五月さんと風太郎さんじゃない?」

 

悟飯「………えっ?」

 

そんなまさか、と悟飯は目視で確認してみると、あら不思議。しっかり風太郎と五月がいるではないか。

 

悟天「……取り敢えずちょっと遠回りする?」

 

悟飯「……そうしようk「あっー!あそこにいるのは孫さんじゃないですか!?」」

 

四葉の一言で空中にいる悟飯達を完全に認識してしまった一行。

 

五月「そ、孫君も!?」

 

風太郎「お前までここにいるのかよ!?」

 

三玖「悟飯も来てたんだ……」

 

何故か息切れしてる三玖に……

 

一花「嘘……」

 

驚いている一花に……

 

二乃「……ふふっ」

 

何故か機嫌の良さそうな二乃もいた。

 

 

悟天「……わざわざ遠回りする必要もないね?」

 

悟飯「……うん」

 

仕方なく悟飯達は遠回りすることなくそのまままっすぐ進んで着地した。

 

チチ「へぇ!こうして見ると本当に五つ子なんだべなぁ!そっくりだ!五月さ!久しぶりだなぁ!」

 

五月「お久しぶりです、チチさん」

 

二乃「……既に挨拶が済んでるなんて、やるわね……」

 

三玖「…………」

 

五月とチチが面識があることに約2名が嫉妬している。

 

チチ「そして、あんたが風太郎さか!悟飯がいつも世話になってるべ!」

 

風太郎「は、初めまして……。俺こそいつも世話になってます」

 

初対面のメンバーは取り敢えず挨拶を済ませると……。

 

風太郎「まさか、お前らも家族旅行なのか…?」

 

悟飯「うん」

 

「まさに家族旅行だ。だが気をつけなければならないよ」

 

そこにもう一人の声が聞こえる。五つ子でも上杉一家でもない。

 

マルオ「旅にトラブルは付き物だからね」

 

五つ子の父、マルオであった。

 

 

 

 

 

江端「この島随一の観光スポット、『誓いの鐘』です。この鐘を鳴らすとその男女は永遠に結ばれるという伝説が残されております」

 

……なんというか、林間学校のキャンプファイヤーみたいだなぁ…。と林間学校を懐かしく感じる悟飯。

 

風太郎「どこかで聞いたことある伝説だ。そういうのどこにでもあるんだな。コンビニか!」

 

……………

 

風太郎が珍しくツッコミをしようとしたのだが、みんなからの反応はない。

 

マルオ「さて、ここで昼食にしようか。全員準備を始めてくれ。ただし、足元には気をつけよう。この辺は滑りやすい」

 

しかしなんていう偶然なのだろうか?…いや、よく思い出してみよう。このチケットの差出人は誰だったか?それは目の前にいるマルオだ。そしてこのチケットは日付が指定されていた。

 

………つまり、マルオが合わせたということになる。でもないとこんな偶然はあり得ない。

 

……しかし、上杉一家に関しては本当にただの偶然なのだろう。風太郎も拍子抜けした感じになっている。

 

……しかし、悟飯はこの旅行で一旦悩み事を忘れようと思っていたのに、これでは五つ子……というよりは、二乃と三玖と五月の3人のことを一瞬でも忘れることができないのではないだろうか?

 

風太郎「な、なあ悟飯」

 

悟飯「うん?」

 

風太郎「俺は……どうなったんだ?再雇用してもらったのか……?」

 

悟飯「……そういう話は僕は聞いてないね……」

 

風太郎「くっ…。なら…!」

 

どうやら風太郎は家庭教師として正式に復職できているのかが気になるらしい。

 

風太郎「なあ一花!説明してほしいんだが……」

 

一花「あはは……。ごめん、忙しいからまた後でね?」

 

風太郎「よつ……」

 

四葉「う〜…。緊張してきた…。うまくできるかな…?」

 

風太郎「……?」

 

何故かみんな他所よそしい…。一体どうしたんだろう?マルオに何か言われたのだろうか?

 

二乃「……どうしたのよ?」

 

悟飯「…!?」

 

何故か風太郎にではなく、悟飯に呼びかける二乃。

 

二乃「言いたいことがあるならハッキリ言いなさいよ、『悟飯』」

 

二乃の呼び方に悟飯は違和感を覚えた。いつもなら『あんた』か『孫』だったのに、ファーストネームで呼ぶようになったのだからそれは仕方ないのだが……。

 

三玖「……!ま、待って…。呼び方……」

 

三玖はそれにすぐに気が付き、二乃に問いかける。

 

二乃「私達も出会って半年が過ぎたわ。そろそろ距離を詰めてもいいと思わない?」

 

三玖「それは常々考えているけど……」

 

二乃「あっ、そうだわ!あだ名とかどうかしら?三玖、なんか考えなさい」

 

三玖「私っ!?どうしよう……。孫……悟飯……ゴハン……。ゴー………ハー……」

 

三玖「は、ハー君!!なんちゃって…!」

 

二乃「へぇ?いいじゃない」

 

三玖「って、そんなことはいいから準備するよ!」

 

二乃「はいはい、分かったわよ」

 

 

風太郎「……心中察するぜ…」

 

風太郎からは何故か同情の目で見られる始末……。まさか、あの時の告白を見ていたのだろうか…?そう考える悟飯。

 

風太郎「五…「五月君。何をしているんだい?江端から弁当を受け取ってくれ」」

 

風太郎が五月に話しかけようとしたが、マルオによって遮られてしまった。

 

マルオ「さあ準備を始めよう。久々に家族全員が揃ったからね。家族水入らずの時間だ」

 

と、風太郎の方を片目に見ながら呟いた。

 

「おーい!」

 

「遅えぞ風太郎!!」

 

風太郎がいることで大体察してはいたが、らいはと勇也も現れた。

 

らいは「あれー?なんでみんないるのー?」

 

悟天「こんにちはー!」

 

四葉「らいはちゃん!」

 

五月「上杉君の家族もいらっしゃったのですね」

 

一花「じゃああの人がお父さん?」

 

二乃「あまり似てないわね。でも私のタイプかも……」

 

三玖「確かに似てないかも」

 

勇也「……ん?ありゃ誰かと思いきや……」

 

勇也はマルオの方を見ながらそう呟いたが、勇也本人以外には聞こえない。

 

マルオ「おや?雨が降ってきたね」

 

四葉「えっ?」

 

マルオ「山の天気は変わりやすいね。下山して宿に向かおう。江端、片付けを頼んだよ」

 

一花「えーっと……」

 

四葉「仕方ありませんね…」

 

三玖「じゃあね、悟飯、フータロー」

 

二乃「多分同じ旅館よね?」

 

風太郎「おい五月、お前ら…」

 

五月「……孫君、上杉君。後でお話があります」

 

悟飯と風太郎だけに聞こえるように、五月は二人にそう伝えると、足早に姉妹の後を追って行った。

 

らいは「雨なんて降ってないけど…?」

 

チチ「んだ?あの人が五つ子の父親だか?なんだかつまんなそうな人だべなぁ?」

 

悟飯「お母さん、失礼だよ……」

 

悟天「なんというか、堅苦しい感じだよね…」

 

勇也「まああいつは昔からそんな奴だからな……。そういや、お前が風太郎の友達っていう……なんだっけ?ライスだっけ?」

 

風太郎「悟飯な」

 

勇也「そうそう、孫悟飯君だったか?風太郎がいつも世話になってるな。俺のことは勇也と呼んでくれ」

 

悟飯「いえ、こちらこそ。お世話になっているのは僕の方ですよ、勇也さん」

 

お互いの一家の挨拶が終わると、雑談をしながら旅館に向かった。

 

らいは「うわぁ…。お化け屋敷みたい…」

 

勇也「やってるよな…?」

 

決して汚いわけではないのだが、良く言えば古風な旅館。悪く言えば、ボロくさい旅館と言ったところだろうか。そんな旅館である。

 

ピコン

 

悟飯「……ん?」

 

そこに、悟飯の携帯に一通のメールが届いた。差出人は五月である。恐らく先程のことだろう。

 

悟飯「……0時に中庭へ、だって」

 

風太郎「0時に中庭か……。(しかし何故あそこで直接言わないんだ…。周りくどいだろ……)」

 

それまでは取り敢えず旅行……というか旅館を楽しむことにした悟飯と風太郎。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は悟天と共に温泉に浸かっているところだ。ここはどうやら男湯と女湯だけでなく、混浴もあるようだが、僕と悟天は男湯にいる。お母さんは恐らく女湯にいるだろう。

 

……そして、何故かマルオさんもいる。いや、何故っていうのはおかしいか…。居てもおかしくないか……。

 

悟天「兄ちゃんくらえ!」

 

悟天はお湯をバシャバシャと僕にかけてくる。ここはプールじゃないんだぞ!

 

悟飯「悟天!ここはプールじゃないんだぞ!静かにしてろって!」

 

悟天「はーい……」

 

お泊まりだからなのか、悟天はいつもよりもはしゃいでいる気がする…。

 

マルオ「……どうだい孫君、ここのお湯は?」

 

悟飯「いいお湯ですね…。最近温泉に入っていなかったので、温泉なんて久しぶりですよ……」

 

マルオ「そうかい…。君は戦いばかりで身体が疲れているだろう?ここでゆっくり休むといい」

 

悟飯「ありがとうございます……」

 

悟天「……あれ?おじさん、兄ちゃんが戦えること知ってるの?」

 

マルオ「色々あってね。あと僕はまだおじさんという歳じゃないよ」

 

……マルオさんって案外歳を気にする人なのかな…?なんかイメージとは違うというかなんというか……。

 

マルオ「最近はどうだい?娘達の周りで何か起きてないかい?」

 

悟飯「いえ、特に何も」

 

マルオ「何も起きないのが一番だが、平和というものは何がきっかけで崩れるか分からないからね。君なら娘を守ってくれると期待しているよ」

 

悟飯「あはは……」

 

またセルのような敵が現れたら、5人を絶対に守れるとは言い切れない…。一度死にかけたことによってパワーアップして、以前の力を取り戻したのはいいとして、それでも今のセルには勝てない。それに、セルよりも強い敵が現れたら間違いなく今の僕なら負ける。

 

だからこそ、最近になって修行を再開したのだけど……。

 

マルオ「旅先でもトラブルが付き物だからね」

 

悟飯「……まさか」

 

僕達に旅行券をプレゼントしたのって…。

 

マルオ「やはり君なら気付いてしまうか。その通りだよ。娘の身に何かあったらいけないから、この旅行でも君を近くに置いといた方がいいと思ってね。家族と旅行もできて一石二鳥だろう?」

 

……一石『二鳥』ではない気がするけど……。まあいいや…。マルオさんのおかげで今回の旅行は成立しているんだから、変に文句は言えないし、僕としても近くにいた方が、何かあった時はすぐに駆け付けることができるので安心することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チチ「で、でけぇ…!!」

 

悟飯の母親、チチは驚愕していた。五つ子だから似てて当然だと思っていたが、5人が5人とも出るところは出てて引っ込むところは引っ込んでいるのだ。チチも自分は美人でスタイルがいい方だと自負しているし、実際そうなのだが、歳故か、五つ子に色々な意味で負けた気がしたチチであった。

 

五月「ち、チチさん…?どうしたんですか?」

 

チチ「みんなデケェ…。こうして見ると本当にすげぇなぁ……」

 

一花「なんかセクハラ親父みたいな感想言いますね……」

 

二乃「あなたが孫悟飯君のお母様ですか?初めまして!私、二乃って言いまーす!」

 

チチ「んだ!よろしくだ!」

 

三玖「わ、私は三玖です!よろしくお願いします…」

 

謎の対抗心を見せて、二乃と三玖は真っ先に挨拶を済ませる。

 

チチ「あー!!この前悟飯にチョコをくれた三玖さっておめぇのことだったのかぁ!!おめぇの気持ちは理解してるつもりだ!鈍感な悟飯でも三玖さの気持ちに気づくように言っておいただぞ!!」

 

三玖「……えっ?」

 

二乃「……まずいわね」

 

チチ「それに四葉さも久々だなぁ!あれからマンツーマン授業はもうしないだか?」

 

「「「はっ…??」」」

 

四葉は悟飯のマンツーマン授業を受ける為に孫家に訪れたことがある。五月も決して邪な考えで孫家にお邪魔したわけではない。しかし、チチのこの台詞は二乃、三玖、五月にとってはとんでもない爆弾だった。

 

二乃「ちょっと四葉!?一体どういうことか説明してもらおうかしら!?私だってまだ行ったことないのに!!」

 

三玖「四葉…。私を応援するって言ってなかったっけ…?まさか、抜け駆け…?」

 

五月「四葉…。あなたはうえす…ゲフンゲフン!!他の人がいながら…!!」

 

四葉「ま、待ってみんな…?何か勘違いしてない…!?」

 

一花「なるほどね〜…。四葉が今回のテストで一位を取ったのはそういうことだったのか……」

 

二乃、三玖、五月が四葉に迫る様子を見て、チチはこんな提案をする…。

 

チチ「んだ?そんなに家に来たいなら、今度誰かお泊まりに来るだか?」

 

「「「!!!!ッッ」」」

 

この提案に二乃、三玖、五月は当然噛み付かないわけはなく……。

 

二乃「はいはい!!私は料理が得意というか毎日姉妹の分を用意してるのでお役に立てるかと!!」

 

チチ「それは頼もしいだなぁ!」

 

三玖「ま、待って!私だってチョコを作れます!!」

 

二乃「それは私が手伝ったからでしょ!?」

 

五月「孫君のお家のことは姉妹の中では私が一番知ってますので、私が行くのが妥当かと!!」

 

二乃「はっ?あんた一回行ったことあるんでしょ?あんたは論外よ」

 

三玖「ズルい。みんな平等。だから五月は除外」

 

五月「この前は公平だって言ってませんでしたか!?」

 

チチ「わ、わぁ……」

 

まさか冗談半分で提案をしてみた結果がこれだ。予想以上に自分の息子がモテていることを認識して、チチは嬉しいような寂しいような、そんな複雑な気持ちになっていた。

 

一花「……なんか私達だけ置いてきぼりにされてるような……」

 

四葉「あはは……。みんなグイグイ行くね……」

 

なお、悟飯ではなく別の人が好きな二人はこのカオスな状況に付いて行けてないご様子だ。一花はまだしも、四葉にとっては、二乃はいつから孫さんのことが好きになったの?という状態なので、ややこしくなっている。

 

チチ「ま、待つだ!!家はそんな広くねえからそんないっぺんに来られたら困るだよ!」

 

二乃「じゃあ選んで下さい!!」

 

三玖「誰が悟飯に相応しいか!!」

 

五月「今、ここで!!」

 

チチ「んな大事なこと、オラに決められるわけねえだよぉおおッッ!!!」

 

 

 

 

一方、混浴風呂では………

 

勇也「なんだ?五つ子ちゃんとチチさん盛り上がってるな…。悟飯君ってそんなにモテモテなのか、風太郎?」

 

風太郎「……そのようだな」

 

らいは「モテモテなのは孫さんだけじゃないよ!ねー!お兄ちゃん?」

 

風太郎「誰のこと言ってるんだよ……」

 

勇也「しかし、混浴風呂があったから家族全員で入ることができたぜ…。俺達は先に上がってるからな、風太郎」

 

風太郎「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、もうすぐ0時になる。と言ってもあと20分ほどあるが…。

 

五月さんの指定通りに中庭に向かうことにする。

 

 

「あっ…」

 

悟飯「あれ?五月さん?丁度いいところ………に?」

 

あれ?おかしいな…。気が五月さんのものではない…?これは……。

 

悟飯「…いや、三玖さん…?で合ってるよね…?」

 

三玖「……分かるんだ」

 

悟飯「う、うん…。気を読めるからなんだろうけど……」

 

三玖さんは何故か五月さんの格好をしている。ご丁寧に髪飾りとアホ毛まで再現している。

 

悟飯「……ところで、どうして五月さんの格好をしてるの?」

 

三玖「……昔、四葉がリボンをつけ始めたんだけど、みんなと同じ格好じゃなくなったから、お爺ちゃんは私達姉妹の仲が悪くなったんじゃないかって勘違いして倒れ込んじゃったの」

 

えぇ……。

 

三玖「それで、もうお爺ちゃんには心配をかけないようにしようってことで、姉妹のうちの誰かの格好に合わせようってことになったんだ」

 

悟飯「それで五月さんの格好に……」

 

三玖「そういうこと」

 

な、なるほど……。ただおふざけでってわけではないらしい。

 

三玖「……悟飯はさ、私達の関係をどう思っている?」

 

悟飯「……友達、そして教師と生徒の仲…。上杉君風にいうなら、パートナーかな…?」

 

三玖「そう……」

 

悟飯「………でも、最近はそれだけじゃない気がするんだよ」

 

三玖「………えっ?」

 

悟飯「実は僕、告白されたんだよ……。相手の名前は挙げないけど……」

 

三玖「……五月と二乃でしょ?」

 

悟飯「いっ!?な、なんで知ってるの!?」

 

三玖「二乃と五月の様子を見れば一目瞭然。というか五月が悟飯に告白したのは、フータロー以外は知ってる」

 

悟飯「そ、そうなの…?……あっ」

 

そういえば、家庭教師をやめるって言った時に、五月さんが告白の返事を求めた時…………。

 

三玖「それで、告白されて……?」

 

三玖さんが話の続きを促しているようなので、僕は続ける。

 

悟飯「……友達やビジネス上のパートナーって言葉だけじゃ説明できない気がしてきたんだ…。まだ五月さんにも返事をしていないのに、二乃さんからも告白をされて……さらに………」

 

三玖「……さらに?」

 

………思い切って聞いてみるか…?今、ここで?三玖さんが僕のことをどう思っているのか……。

 

悟飯「………この前さ、お母さんや知り合いの人からこんな話を聞いたんだよね。『バレンタインチョコでわざわざ手作りしてくる人が義理チョコなわけがない』って……」

 

三玖「……!!」

 

悟飯「しかも、料理があまり得意じゃない人が頑張っている場合は尚更本命だろうって……」

 

三玖「……!?!?」

 

悟飯「……三玖さんは、僕のことをどう思ってるの…?」

 

三玖「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えええええッッ!?!?

 

ご、悟飯が私の想いに気付きつつある!?ど、どうしよう…!!もう隠せるような段階じゃない気がする…!!でも、まだ自信を持って好きだなんて言えないよ…!!

 

と、取り敢えず…!!

 

 

三玖「……ご、悟飯はどう考えてるの?」

 

悟飯「……あ、あのさ…。自意識過剰だって笑わないでね…?」

 

…………この前振り…。間違いない……。悟飯はもう私の想いに気付いちゃってる…。鈍感な悟飯だから気付かないままだと思ってた……。でもなんでこのタイミングなの…?私は四葉に負けたばかりで自信がないのに………。

 

悟飯「………もしかすると、三玖さんも僕のことが好き……なんじゃないかと…。もし違ったらごめんッ!!」

 

三玖「………だとしたら、どう思う?」

 

悟飯「えっ…?」

 

三玖「私なんかに好かれても、悟飯は迷惑なだけでしょ…?それに、私は一番優秀な生徒じゃない…」

 

 

さっき、温泉では勢いに任せて積極的になっちゃってたけど、私は……

 

 

悟飯「……三玖さんは、あの時こう言ったよね?『私を一番優秀にしてくれる?』って……」

 

三玖「……あっ…」

 

 

覚えてくれてたんだ…!

 

 

悟飯「三玖さんが自分を卑下する必要はないんだよ。僕が四葉さんを支援していなければ、三玖さんは間違いなく一番優秀な生徒だった………」

 

 

えっ…?四葉を支援って……。マンツーマン授業のこと?

 

 

三玖「……四葉を支援って、どういうこと?」

 

悟飯「……これは四葉さんの秘密でもあるから、あまり大っぴらには言えないんだけど、四葉さんはある人と約束をしたんだよ。『沢山勉強をして、互いに必要とされる存在になろう』って」

 

 

そ、そうなの?………そういえば、ある日突然四葉はゲームはもう卒業するって言ってた。そこから四葉は勉強するようになったけど、それと関係があるのかな…?

 

 

悟飯「……四葉さんは失敗しちゃったけど、再会したある人は約束を守ってくれてたんだって。それで申し訳ない気持ちで一杯になっちゃったらしいんだ」

 

 

………その『ある人』って、まさかフータローかな…?四葉ってフータローには甘いというか、世話焼きというか……。

 

………流石にそんなことはないかな?

 

 

悟飯「……それを聞いて、僕はつい四葉さんを応援したくなっちゃったんだ。だから三玖さんが一番優秀な生徒じゃないのは僕の責任だよ。ごめん……」

 

三玖「あ、謝らないで…!!私がもっと勉強を頑張ったら良かったのに…」

 

悟飯「いや、三玖さんは十分頑張っている。むしろ、三玖さんは勉強会外で他の人に教えてもらってないでしょ?勿論、姉妹同士では教え合っていたとは思うけど、それ以外では自習ぐらいしかしていないよね?」

 

三玖「う、うん……」

 

悟飯「……それを考慮して考えるなら、やっぱり三玖さんが一番優秀なんじゃないかな?」

 

三玖「……!!」

 

 

………点数では四葉に負けたかもしれない。でも、悟飯が私を一番優秀な生徒だと認めてくれるなら………。私は……。

 

 

 

 

 

 

 

 

三玖「………好き」

 

悟飯「へっ…?」

 

三玖「私は、悟飯のことが好き…!!」

 

 

………言っちゃった…!?

 

 

悟飯「ほ、本当に………?」

 

三玖「うん…!!」

 

でもいい。悟飯に一番優秀だって認めてもらえただけで、私は自信が持てたのだから………。

 

悟飯「あ、あはは……。どうやら自意識過剰じゃなかったみたいだね………」

 

 

………もう想いも伝えちゃったし、私も五月や二乃みたいに積極的になっちゃってもいいよね……?

 

 

三玖「……ところでさ、悟飯。私とキスするとしたら、どう思う?」

 

悟飯「えっ、ええッ!?な、何を言ってるの三玖さん!?付き合ってもいないのにキスなんて…!?!?」

 

三玖「…………五月とはしたのに…?」

 

悟飯「な、ななな、なんでそのことを…!?!?」

 

三玖「…………嘘。今のはカマをかけただけ」

 

悟飯「………へっ?」

 

 

ふーん……。食欲を抑えられなくて爆食いしているような感じで、五月も自分の想いに我慢ができなくて悟飯にキスしたんだろうな…。きっと悟飯は優しいから、無理に払い除けることはしなかった…。いや、できなかったんだよね?

 

でも、そっか……。五月はもうしてるんだ。学生のうちに付き合うのは不純だって言ってたのに……。ずるい子。

 

 

三玖「……私とはどうなの?」

 

悟飯「い、五月さんとは、その……じ、事故で!!あれは状況があまりにも特殊だったからそうなっちゃっただけで…!!それ以前に!!付き合ってもいないのにそんなことは………」

 

三玖「……嫌ではないんだね?」

 

悟飯「えっ…?」

 

 

グイッ

 

 

 

 

私は悔しかった。妹である五月に先を越されたことに。二乃や五月に遅れを取っていたことに。

 

 

………そして何よりも、例えどんな状況であろうと、悟飯が五月とキスするのを許容したことが、私は許せなかった。

 

 

だから、私が五月の味を忘れさせてあげる。上書きしてあげるんだ。こうすれば五月にも二乃にも遅れを取らないどころか、一歩も二歩もリードできるもんね?

 

それに、悟飯ならこんなことをしても私を嫌いにならない気がする。何故か確信できるんだ。だからこんな大胆な行動も、ふとした拍子にできてしまったんだろう。

 

 

悟飯「むっ…!?」

 

 

三玖「………ぷはっ……」

 

 

ふふっ…。初キスの味はレモン味って聞くけど、レモンの味はしなかったな…。だけど、私の好きな味だった。

 

 

三玖「……私と五月、どっちがうまかった?」

 

悟飯「み、みみみ、三玖さん……?//////」

 

あっ、悟飯の顔が真っ赤だ。五月にされた時もこんな顔したのかな?こんなに顔を赤くしてくれるということは、私を意識してくれているということ。

 

………なんだか、とっても嬉しい。

 

悟飯「だ、ダメだよ…!!!僕達はまだ付き合っていないんだよ…!?」

 

三玖「………でも、五月とはしたんでしょ?」

 

悟飯「だ、だから!五月さんとのキスは………」

 

三玖「例えどんな状況でも、悟飯なら五月を離すことができたでしょ?今回もそう。でも悟飯はそれをしなかった。それは少なくとも、私や五月とキスするのは嫌ではなかったってことでしょ?」

 

悟飯「そ、それは………その…………」

 

三玖「………ごめん。意地悪し過ぎた」

 

悟飯「……あ、謝る気ないでしょ……」

 

ふふっ…。ダメだ。さっきから頬が緩んでしまう……。悟飯は私を拒絶しなかった。それだけでも嬉しいのに、悟飯とキスまでしちゃった。しかも悟飯は私の舌も受け入れちゃって……。

 

………それとも、いくら頭のいい悟飯でも、突然のことにどう対処すればいいのか分からなかったのかな?だから五月の時もなし崩し的にキスを許しちゃったのかな?

 

……そんな気がする。

 

 

……さて、五月の味を忘れさせるためにもう一回……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシッ

 

悟飯「…!!」

 

 

シュン‼︎

 

 

突然誰かに掴まれる感触を感じ、攻撃される予感がしたので咄嗟に高速移動をして回避した。

 

「………ブツブツ」

 

悟飯「あ、あれ…?受付のお爺さん…?」

 

「……ブツブツ」

 

悟飯「な、なんて言ってるのかな…?」

 

あまりにも小声であった為、僕には聞き取れなかった。お爺さんの言葉を聞き取ろうと、僕は耳を近づける。

 

「……見たぞ。ワシの孫に手を出しおったな…?殺すぞ………」

 

このお爺さん怖いよ!?平気で怖いこと言ってるよ!?

 

悟飯「ま、待って下さい!僕は決して手を出したわけじゃなくて…!!」

 

三玖「……お爺ちゃん。悟飯のせいじゃないのは本当。私からやったことなの」

 

祖父「……それは本当か、三玖?」

 

三玖「う、うん……。ほ、本当だよ///」

 

って、この人、三玖さん達のお爺さんだったのか………。

しかも、五月さんの格好をしているのにも関わらず、一瞬で三玖さんだと判別した。家族だからかな…?

 

祖父「……三玖を泣かせるようなことがあったらどうなるか、覚えておくんだぞ…?もし泣かせたら、例え地球の裏側に逃げようが、お主を殺す……」

 

悟飯「あ、あはは………」

 

な、何か勘違いされている気がする…。

 

 

 

何やら祖父に三玖と悟飯が既に恋仲であると勘違いされてしまっているようだ。三玖も積極的となり、二乃、三玖、五月の間に起こる恋愛戦争は更に激しいものとなるだろう…。

 

悟飯はこれから一体どうなってしまうのか……。

 





 3月9日(三玖の日)に間に合わせたかった()
 というわけで、三玖も流れで告白しました。五月だけでなく、二乃もヒロインレースに参加したことが大きな要因ですね。それに加えて、チチが三玖のバレンタインの意図(予測)を伝えていたこと、クリリンと相談した際に、本命以外にあり得ないと言われたこともあって、そこから三玖の過去の行動を思い出して、ひょっとして…?と悟飯が思い始めた感じです。

 案の定、三玖らしくネガティブになりますが、悟飯の励ましと、悟飯が優秀だと認めたことによって三玖は告白に踏み切りました。そして五月に対抗するためにディープなキスを仕掛ける。ここは原作での文化祭にて、三玖は風太郎に対してディープを仕掛けた疑惑があるというか、描写的にほぼ確定だと思ったので、特に薬が盛られていない状況でもやってもおかしくないということで、このような展開にしました。

 こうしてみると、五月も三玖もキスを済ませているのに、二乃だけ済ませてない……。あれ?二乃が一番遅れを取っている…?まあ参戦の時期が時期だからしょうがないね()

 もう隠すこともないので三玖も積極的になります。こうなったのは五月の存在がデカいです。あとは二乃の参戦も。

お爺ちゃんに関しては、無堂の件があるので、あそこまで怖くなっても仕方ないよ……。いやほんとに…。
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