孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ…。

 悟飯と五つ子、風太郎が出会った。風太郎と五つ子は西の都でボランティアグループとして活動し始め、五月は科学者見習いとして働き始めた。どうにかして人造人間を倒す装置を作れないかという思惑で科学者見習いになったのだが、悟飯が人造人間との戦いの際に片腕を失ってしまったようで………。


 ……R18Gに入らないかな…?大丈夫かなこれ…?


 鬱展開が嫌いな方はブラウザバックを推奨しますぜ~



第42話 絶望

孫君が腕を失って数日が経った。

 

孫君は無事に意識を取り戻して、全員から戦いをやめるように説得されるが、孫君は断った。

 

トランクス君は自分のせいで孫君の腕がなくなってしまったと責めていた。そのため、少々塞ぎ込んでいたのだが…。

 

 

五月「……トランクス君」

 

トランクス「……五月さん…」

 

五月「少し、私に協力してくれませんか?」

 

トランクス「えっ?」

 

五月「雲を掴むような話ですが、上手くいけば人造人間を倒すことができるはずです」

 

トランクス「ほ、本当ですか!?」

 

私の考えはこうだ。どこかに残っているはずの人造人間の生み出した研究所を見つけ出し、そこから人造人間の設計図を持ち出して、人造人間の弱点を見つけるのだ。

 

トランクス「それは名案です!早速行きましょう!!」

 

五月「いえ、どこにあるかも分からないのに闇雲に探してもただ時間を消費するだけに過ぎません」

 

トランクス「そ、そうですよね……」

 

五月「ですからまずは聞き込みですね」

 

まずはその手の情勢に詳しそうなブルマさんに聞いてみることにした。

 

ブルマ「うーん……。人造人間の研究所なんて分かってたら最初から行ってるんだけどなぁ……」

 

五月「では、野心が強い有名な科学者とかはいませんでしたか?」

 

ブルマ「……野心が強いかどうかは分からないけど、嫌なやつだけど有名な科学者なら知ってるわよ。Dr.ゲロって言ってね、天才的な頭脳の持ち主で、私のパパと肩を並べるくらいだったとか……」

 

五月「その人の研究所の場所は分かりますか?」

 

ブルマ「……確か、北の都の近くの洞窟を研究所にしてるって噂よ。今でもその場所が変わってなければの話だけど……」

 

五月「いえ、それだけ知ることができれば十分です。ありがとうございます!」

 

トランクス「それじゃあ早速行きましょう!」

 

五月「ええ!」

 

ブルマ「ちょっと!どこ行くのよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はトランクス君に背負われながら北の都へと向かった。その付近の洞窟を徹底的に探し回ると……。

 

五月「……!あれじゃないですか?」

 

トランクス「あっ…!あそこだけ不自然に機械が…!!」

 

それらしい場所に降りてみると、頑丈そうな鉄の扉が無残に破壊されているような痕跡があった。

 

五月「……ここ……でしょうか?」

 

トランクス「うわぁ…。機械がいっぱいだ…」

 

どうやらビンゴのようだった。人1人が入れそうなカプセルがいくつもあった。恐らくここが人造人間の製造場所だったのだろう。なら設計図もどこかにあるはずだ。

 

トランクス「うわっ…!こいつも人造人間でしょうか……?」

 

五月「……?」

 

トランクス君が一つのカプセルに向かってそう呟いているのを聞いた私は、そのカプセルを見た。

 

………オレンジ色のモヒカン型の髪の毛をした、やたらとゴツい人間のようなものが閉じ込められていた。

 

五月「……間違いなく人造人間でしょうね…。起動すると脅威が増える可能性がありますからそっとしておきましょう」

 

トランクス「い、今のうちに破壊した方がいいんじゃないでしょうか…?」

 

五月「それは17号と18号の設計図を見つけ出してからです。それまで下手に手を出さないで下さい」

 

トランクス「は、はい……」

 

 

……もし、この人造人間を私達の味方に誘い込めたら、あの二体の人造人間に対抗するのに打って付けだ。しかし、そう簡単に人造人間が味方になるはずなどない。ここはそっとしておくのが一番だろう。

 

 

……おかしい。いくら探しても設計図が見当たらない。ロッカーや金庫の中だろうか?しかしこの部屋にはそれらしきものが見当たらない。

 

五月「………おかしいですね」

 

トランクス「設計図なしに作り出すなんて、できませんよね…?」

 

五月「……もしかしたら、それができるほどの天才だったという可能性もありますが……」

 

ただそれはないだろう。少しでもミスする可能性を減らす為に設計図は必ず書くだろう。ならばどこかに厳重に保管されているのが普通だ。

 

五月「………おや?」

 

研究室をよく探索してみると、何やら地下に繋がりそうな梯子を発見した。

 

トランクス「こ、これは…?」

 

五月「恐らくここを降りれば、私達の目当てのものがあるはずです……」

 

 

 

梯子をしばらく降りると、それらしい部屋が姿を表した。だが、予想外だったのが………

 

 

五月「なっ…!?」

 

トランクス「な、なんだこれは…!?」

 

 

 

培養器のような巨大な機械の中に、まるで胎児のようなものが浮かんでいたのだ。

 

五月「これも、人造人間……?」

 

トランクス「な、なんなんだ、こいつは…!?」

 

五月「………私はこれについて調べてみます。トランクス君は設計図を探し出してください」

 

トランクス「はい!」

 

 

私はこの目の前の謎の生物について何か手がかりがないか手当たり次第で探した。すると、ある引き出しに計画書のようなものがあったので、それを一読してみた。

 

 

…………これは……!?

 

 

五月「な、なんと……」

 

 

人造人間セル。

 

孫悟空、ベジータ、ピッコロ、天津飯、ヤムチャ、クリリン、餃子などのあらゆる戦士の細胞を組み合わせた完全なるバイオロイド型の人造人間。17号と18号を同個体に取り込むことによって完全体となる。

 

 

-追記-

 

宇宙の帝王を名乗るフリーザとコルド大王の細胞も採取し、これを使用するものとする。

 

 

 

 

 

-追記-

 

あまりにも完成に時間がかかり過ぎ、完成の目処が立たない為、この計画を中止するが、コンピューターに作業を続けさせるものとする。

 

 

五月「……こんな人造人間まで生み出そうとしていたなんて……」

 

トランクス「五月さん!17号と18号の設計図を見つけました!あと16号ってヤツの設計図も見つけたんですけど、どうしましょう?」

 

五月「……一応持って行きましょう。多めに持っていって損はないはずです」

 

トランクス「はい!」

 

トランクス君は3つの設計図をホイポイカプセルに収納した。

 

五月「……ん?」

 

よく見ると、この計画書はセルだけのものではないようだ。過去作から最新作まで一気に情報を載せた図鑑のようになっていた。

 

 

 

………15号までは廃棄して、16号は停止状態で保存されているらしい。17号と18号は人間を改造したタイプ。そして、最新作がセル……ということになっている。

 

 

………ということは、上に保管されていたものは16号ということになる。

 

 

 

そして更に16号の詳細データが載っていた。

 

結論から言うと失敗作のようだ。自然を大切にして戦うようなことがない。パワーこそ17号と18号の上を行くが、これでは孫悟空を殺すことができない。

 

………そう判断したらしい。

 

 

五月「…………16号を起動してみましょうか…?」

 

トランクス「な、何言ってるんですか!?危険すぎます!!更に敵を増やしてどうするんですか!?」

 

五月「……これを見て下さい」

 

トランクス「……?これは…?」

 

五月「Dr.ゲロが記した人造人間のデータです。それを見れば、歴代の人造人間の特徴がよく分かるはずです」

 

トランクス君にその本を渡すこと数分…。

 

 

トランクス「確かに、17号や18号とは違って穏やかだそうですが…。それでも俺達の味方になるとは限りません!」

 

五月「そう……ですよね…。設計図は私が持ちます。私が携帯電話で合図をしますので、それを受け取ったらここを破壊して下さい。特にあの胎児のような人造人間は念入りに」

 

トランクス「分かりました」

 

 

私は持参したホイポイカプセルに設計図を収納し、梯子を上って先程のフロアに辿り着いた。

 

……トランクス君の言う通り、リスクを増やすべきではない。破壊してしまうのが適作なのは分かる。

 

…………しかし、この人造人間を起動しないにしても、持ち帰って17号や18号を倒す人造人間を作る手掛かりにならないだろうか?破壊するのは少々勿体ない気がしてならない。

 

……私は、一度トランクス君にこのフロアに来るようにメールした。するとほんの数秒で彼は駆けつけた。

 

トランクス「どうしました?まさか、16号を起動するつもりですか!?」

 

五月「……いえ、起動せずにそのまま持ち帰りたいんです。そうすれば………」

 

トランクス「…俺はここで破壊するべきだと思います。これ以上脅威を増やしたくない……」

 

五月「……分かりました。では、下の階だけ破壊して下さい」

 

トランクス「な、何故…!?」

 

五月「いいですから………」

 

トランクス「……何か考えがあるんですね…?分かりました……」

 

トランクス君は少々私を疑っていたが、納得してくれたようだ。

 

私が外に出た時に合図を送った。それと同時に何回か地震のような揺れが発生し、遠耳に爆発音も聞こえた。しかし、洞窟が崩れるようなことはなかった。

 

しばらくして、トランクス君が研究室から出てきた。私達はそのまま帰宅するのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟飯「………」

 

実は、さっきのブルマさんと五月の会話が聞こえていた。どうやら五月は、人造人間の設計図を手に入れて、ただ戦って破壊するのではなく、弱点を見つけてそこを利用する方法を思いついたみたいだ。そのあとはトランクスと共に舞空術で研究所を探しに行ったみたいだ。

 

マルオ「孫君、具合はどうだね?」

 

悟飯「お陰様で大分よくなりました」

 

マルオ「それは良かったよ……。左腕は治すことはできなかったが……」

 

悟飯「いえ、これに関してはオレの不注意のせいです。気にしないで下さい」

 

マルオ「……そうかい」

 

悟飯「ところで、みんなはどうしてますか?」

 

マルオ「五月とトランクス君は共にどこかに外出したみたいだ。他のみんなは外の子供達を励ましに行ってるよ」

 

悟飯「そうですか……。いい人たちですね。あなたの娘さんも、風太郎も……」

 

マルオ「それを言えば、君だって随分お人好しではないかな?世界を救う為にやりたいことや夢を捨ててまで戦いに身を投じているというのに」

 

悟飯「……それ、五月から聞いたんですか…?」

 

マルオ「ああ。数年前にね。五月が科学者になりたいと言い出した時は本当に驚いたが、五月も人造人間をどうにかして倒したいのだろう…」

 

悟飯「ええ。早く倒して平和な世界を取り戻さなきゃいけない…。その為にもオレは今からでも修行をしないと……」

 

マルオ「それは無茶だ。やめた方がいい。君はつい先日まで気絶をしていたのだよ?もう少し休んだ方がいい」

 

悟飯「大丈夫です。オレはお父さんと同じで体は頑丈ですから!」

 

そうだ。オレがやらなくちゃならない。オレが人造人間を倒し、悲劇の連鎖を止めなくてはならない。その為にも、1秒たりとも時間を無駄にできない…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドグォオオオオオオオオオオオン!!!

 

 

悟飯「なっ…!?」

 

マルオ「……!?」

 

突然、爆発音が辺りに響いた。何事だ…!?まさか…!いや、ここは一度襲来されたのに、また襲ってくるわけが……!!!!

 

 

『臨時ニュースです!再び人造人間が西の都に現れました!!お住まいの方は安全な場所に避難して下さい!!』

 

悟飯「人造人間め…!!」

 

 

ボォオオオッ!!

 

 

マルオ「そ、孫君…!」

 

これ以上人を死なせるわけにはいかない…!!本来なら修行したいところだったが、そうも言ってられない!!

 

超悟飯「マルオさん。ありがとうございました」

 

バシューンッ!!

 

オレは窓を突き破って舞空術で爆発音が響いた所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で……。

 

ドグォオオオオオオオオオオオン!!!!

 

「「「「きゃあああああああッ!!!」」」」

 

風太郎「なっ…!?」

 

四葉「い、今のは…!!」

 

一花「ど、どうしたの!?」

 

二乃「……まさかよね?」

 

三玖「こ、子供たちは…!?」

 

今の爆発で子供が何人死んだだろうか…。最早考えたくもなかった。それよりも、懸念されていた最悪の事態が、再び訪れた………。

 

 

17号「よう。久しぶりだな?」

 

18号「また会うなんて、あんたらも運が悪いね〜?」

 

 

人造人間が、再び風太郎達の前に現れたのだ。

 

 

風太郎「お、お前ら…!!そこにはまだ小さい子供がいたんだぞ…!!」

 

18号「だったら何?それがどうしたっていうのさ?」

 

人造人間を相手に情で訴えかけるのは無効。相手は最早心など持ち合わせていない化け物。話し合いなどできるはずがなかった。

 

風太郎「お、お前ら…!早くにげ……!」

 

 

バシュッッ!!!

 

 

………一本の細い光が、風太郎の胸部をあっさりと貫いた。

 

風太郎「がはっ……!!」

 

 

四葉「風太郎ッ!!?」

一花「フータロー君ッ!!?」

二乃「フー君ッ!!?」

三玖「フータローッ!!?」

 

4人が同時に、反射的にそう叫んだ。

 

風太郎「なに……やってんだ……。早く逃げろ………!お前ら…………!!」

 

四葉「で、でも、そしたら風太郎が…!!!!」

 

風太郎「俺のことは……もういい。お前らだけでも……!!」

 

二乃「い、いやよ!!フー君がいない人生なんて歩みたくない!!」

 

一花「私だってそうだよ!!もう5人じゃダメなの!!6人で一緒じゃなきゃ耐えられないの!!」

 

三玖「だからお願い…!フータロー…!!目を閉じないで…!!!!」

 

風太郎「この……大馬鹿共が…!!最後くらいは俺の言うことを……聞いてくれ…!!!」

 

二乃「いやよ!!そんなのお断り!!フー君が一人で死ぬくらいなら、私は……」

 

 

グシャ………!!!!

 

 

 

一花「…………ぇ…?」

 

先程まで必死に風太郎に話しかけていた中野家五つ子の次女が、突然口を閉ざした。

 

いや、その口がないのだ。それもそのはずだ。なぜなら、首から上が存在しないのだから………。

 

三玖「い、いやぁあああああッッ!!!!!!」

 

四葉「二乃ぉおおおおおおッッ!!!!」

 

ただでさえ風太郎が死にかけになってもう助からない状況になり、大声を出して泣き叫びたいところを堪えていた3人だったが、たった今1人の身内を亡くしたことによって、感情のブレーキが完全に壊れてしまった。

 

18号「ピーピーうるさいなぁ…。もう少し静かにできないのかい?ガキじゃあるまいしさ?」

 

風太郎「て……め………ぇ………!!」

 

一花「よくも…!よくも二乃を…!よくも二乃をッ!!!」シャキッ

 

一花はどこから取り出したのか、鋭利な包丁を18号に突き刺そうとした。

 

 

グサッ!!!

 

 

ニヤリ、と一花の頬が歪んだ。

 

 

一花「あ、あはは!あははは!!やったよ!!人造人間を殺し…」

 

 

 

 

ポタッ

 

 

 

ポタッ

 

 

 

 

これは何の音だ?液体が床に落ちる音だ。じゃあなんだ?赤い。赤黒い。

 

 

 

赤黒くて鉄臭い。ということは、これは血だ。じゃあ誰の?風太郎の?二乃の?人造人間の?

 

 

 

 

 

 

 

どれも不正解だ。

 

一花「………あっ……」

 

 

ドサッ

 

 

正解は、一花の血だった。

 

18号「ばっかじゃないの?私にそんなの通るわけないじゃん」

 

一花は確かに18号に包丁を当てた。だが当てただけなのだ。18号に傷は何一つ付いていない。服に穴が空いた程度である。

 

18号「ったく…!!コイツのせいで服に穴が空いちまったじゃないかッ!!!」

 

しかも、服が傷ついたことによって、18号の逆鱗に触れてしまったようだ。

 

四葉「な、なんで二乃と一花も」

 

 

ドカッ!!!!

 

四葉「……ガッ……!!!」

 

 

18号「うっさい!少し黙ってなッ!!静かにできないってんなら、二度と喋れないようにしてやる!!!」

 

18号がズンズンと四葉に歩み寄っていく。四葉を殺す気だ。なんとしてもそれは阻止したい。四葉だけでも守りたい!そう思った三玖は、考えるよりも先に行動に出ていた。

 

 

 

ガシッ…

 

18号「……なんだいその手は?どけな」

 

三玖「ダメ…!四葉を殺さないって約束するなら、どける!」

 

18号「邪魔だって言ってんのよ!!」

 

三玖「いやだ!!」

 

 

 

 

ズバッ!!!

 

 

三玖「………あれ?」

 

 

 

おかしい。まだ18号の足を掴んでいるはず。それなのに18号はどんどん四葉に歩み寄る。なんで?腕も確かに18号の足についていっている。

 

 

 

じゃあ、なんで三玖本人はそこに取り残されるのか……?

 

 

三玖「あ、ああぁあああぁあああッッ!!!!!!!」

 

18号が腕を切り落とした。ただそれだけのことだった……。

 

 

グシャッ!!!

 

 

しかし、そんな三玖の悲痛な叫びもすぐに収まった。

 

17号「頭に響くからやめてくれ。おや、もう二度と喋れなくなっちまったか。これは失礼」

 

風太郎「いちか……!にの……!みく……!よ、よつば……!!」

 

 

四葉「み、みんな……!!みんな…!!」

 

ものの数分で一気に4人もの大切な人を失った。正確にはまだ1人は生きながらえているが、それも数分の命だ。

 

18号「ふふふっ……。17号、確かにコイツはいいや」

 

17号「だろう?こうして間近で人間の絶望した顔を眺めるのも悪くないだろう?ただ壊すよりも長い時間楽しめるしな」

 

なんと、人造人間達は、ただの娯楽の為だけに人を殺したのだ。このような非道で残酷な方法で。それが四葉には許せなかった。

 

人生で二度とないくらいに四葉は怒りを感じた。四葉がサイヤ人ならば、超サイヤ人に覚醒できるほどに。

 

四葉「……お、お前ら…!!遊びなんかでこんなこと…」

 

 

 

ドバッッッ!!!!!

 

 

 

四葉「………っっ!!!!」

 

 

 

最早何も発言は許さんと言わんばかりに18号は蹴る動作をするだけで四葉の腹部に風穴を開ける。

 

 

四葉「あっ……………」

 

 

ドシャ…

 

 

 

 

 

18号「さて、もう行こうよ17号」

 

17号「そうだな。せっかくだし、一旦この辺をぶち壊しながら楽しもうぜ?」

 

18号「いいねぇ…。あっ、でもその前に服を調達してきていい?さっき服に穴を開けられちゃったからさぁ」

 

17号「それくらい好きにしろ」

 

 

 

四葉「ふうたろう……!いちか…!にの…!みく……!!」

 

四葉は薄れゆく意識の中、身体を這いずって既に息絶えた3人と、もうすぐで命の灯火が消えそうな風太郎に近づいた。

 

風太郎「よつば………」

 

何を思ったのか、四葉は5人で縁を描くようにして手を繋いだ。残りの力を振り絞って、一花の手を二乃に重ね、二乃の手を三玖に重ね、三玖の手を自分の手に重ね、もう片方の手で風太郎の手を掴んだ。

 

風太郎「……なるほどな……」

 

風太郎は四葉の意図を汲み、反対の手で一花の手を掴んだ。

 

 

一花も、二乃も、三玖も、まだ温かった。

 

 

 

風太郎「……五月は1人残っちまうな……」

 

四葉「ごめんね、五月………一緒にいてあげられなくて……」

 

風太郎「大丈夫だ。五月は強い……。1人でも、生きていけるさ………」

 

四葉「………天国でも、みんなでずっと一緒に過ごそうね?風太郎……」

 

風太郎「……ああ。永遠に一緒だ、四葉…………」

 

 

2人はその言葉を最後に、力を使い果たして息絶えた。

 

 

18号「あら?トドメを刺そうかと思ったけど、死んじゃったみたいだね?」

 

17号「なんだ。相変わらず人間って脆いな」

 

 

 

スタッ

 

超悟飯「人造人間!お前達を今度こそ破壊する!!」

 

18号「まーた来たよ。いい加減あんたの相手をするのも飽きてきたんだよ」

 

17号「全くだ。もういいか。そろそろ殺してしまおう」

 

超悟飯「……(本当は風太郎達が無事かどうかを確認したいが、人造人間を先に見つけてしまった以上は、そっちを優先するしかない…!!)」

 

18号「ああ。そうだ、面白いものを見せてあげるよ」

 

超悟飯「興味ないな」

 

17号「まあそう言うなって。きっとお前も興味を示すだろうさ」

 

18号「見てみなよあそこ。死に際に円なんか組んじゃってさ」

 

超悟飯「………だからなんだ」

 

悟飯は死体を直視するようなことはしなかった。今はとにかく人造人間と戦うことが最優先だ。悲しんでいる場合ではない。例え誰が死のうとも。

 

18号「ロマンチックよねぇ。最後はこう言ってたんだよ?『天国でもみんなでずっと一緒に過ごそうね、フータロウ』ってさ」

 

17号「あれは傑作だったな」

 

超悟飯「………今、なんて言ったんだ…?(フータロー…?ふうたろうって言ったのか…?風太郎…!?まさか…!!)」

 

突然嫌な予感がした悟飯は、転がっている5人の死体に初めて目を向けた。

 

 

超悟飯「………嘘だ…」

 

一花、二乃、三玖、四葉、風太郎の5人が、円を描くようにして倒れ込んでいた。そこら中に赤黒い液体が飛び散り、気を微塵も感じない。

 

超悟飯「……そ、そんな…!!」

 

17号「おや?ひょっとしてお友達だったかな?そいつはすまなかったな」

 

18号「何言ってんだい。最初から謝る気なんかないくせに」

 

 

 

 

超悟飯「…………なんで、殺した…?」

 

18号「えっ?そりゃあ楽しいから……」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

 

17号「……?なんだ?」

 

18号「地震かい?」

 

 

大地が揺れ、空気が揺れる。これは勿論、自然現象の地震が起こしているものではない。

 

 

17号と18号には感じ取れないが、悟飯の気が通常ではあり得ない程肥大化しているのだ。

 

 

超悟飯「なんで殺した…?なんで殺したんだぁああああッッ!!!!」

 

 

ボォオオオオオオオオッ!!!!

 

 

18号「くっ…!」

 

17号「なんだ?」

 

 

突然、悟飯からまるで嵐のような強風が吹き荒れる。既に倒壊寸前だった建物はいくつも崩れ始め、道に地割れが生じる。

 

この光景に、流石の17号と18号も只事ではないことを察したようだ。

 

 

超悟飯「許さないぞ…!!貴様らぁああああああッッ!!!!」

 

 

ブォオオオオオオオオッ!!!!!

 

 

 

18号「………17号」

 

17号「ああ。ちょっと面倒なことになっちまったかもな」

 

 

 

 

 

 

 

 

トランクス「……!!」

 

五月「……?どうかしましたか、トランクス君?」

 

トランクス「悟飯さんの気がこれまでにないくらいに膨れ上がっている…!!」

 

五月「えっ…?」

 

トランクス「人造人間が現れたんだ!!俺にしがみついて下さい!!全速力で向います!!!!」

 

五月「えっ?ちょっと…」

 

 

バシューンッ!!!!

 

 

五月「わわっ!!お、落ちちゃったらどうするんですかぁああッ!!!?」

 

風太郎、一花、二乃、三玖、四葉が殺されたことを知って怒った悟飯。その怒りがトリガーとなって悟飯の眠っていた力を呼び覚ましたのだろうか…?

 




 見直して初めて気付いたけど、こりゃひでぇ…!ラブコメ要素皆無!最早DBZ未来編!!

 未来悟飯のエピソードを見直して気付いたんですけど、ブチギレて限界突破するシーンがないんですよねぇ。ということで、今作にはその要素を取り入れてみました。

 ……やべぇ。そろそろスランプになりそう…。一度外出をして外の空気を取り入れた方がいいかもしれませんなぁ…。そうすると何故か新しいエピソードを思い付いたりするんですよね〜…。

 ちなみに16号はなんとなく生かしたかったんです。

 最近展開が迷走してないか不安になる…。(スランプになりかけるとよく起こる現象)
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