孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ……。

 悟飯がプレイボーイだと勘違いされた。そして未来の五月は意識を取り戻したが、逆に零奈がダウンしてしまったが、五月とブルマでどうにかできるようだ。

 未来悟飯とトランクスが時空を超えた師弟による手合わせが行われた。これは未来トランクスにとってはさぞ嬉しかっただろう。

 そして、未来五月はみんなに自分の行いを許してもらうと、新たな恋を始めると言うが、なんとその意中の相手とは未来悟飯のことであった。2人は早速付き合うことになった。めでたしめでたし………。


 っと、終わりそうな言い方で締めくくるわけにはいかない。未来の悟飯は結ばれたが、現代の悟飯は未だに誰とも結ばれていないぞ!



第54話 二乃のターン

 

朝になった。今日の悟飯は朝から二乃とのデートを控えている。と言っても、二乃と付き合っているわけではなく、色々と訳があるのだが、そこは過去回を参照してもらおう。

 

 

悟飯は筋斗雲で中野家アパートに向かう。アパートの前で降りると、インターホンを鳴らす。

 

一花「やっほー悟飯君」

 

ドアを開けたのは一花であった。

 

一花「話は聞いてるよ。今日は二乃とデートなんでしょ?今呼んでくるから!」

 

一花はそう言うと奥に入り、二乃を連れてくる。

 

二乃「あの……その………おはよ…………」

 

悟飯「うん。おはよう!」

 

悟飯は元気よく挨拶するが、二乃は緊張しているのか、いつもよりも声が小さい。

 

一花「それじゃ、楽しんできてね〜」

 

一花は二乃と悟飯を見送ると、颯爽と仕事に向かって行った。

 

悟飯「それじゃあ、僕達も行こうか。サタンシティでいいんだよね?」

 

二乃「え、ええ………」

 

悟飯は筋斗雲に乗るように二乃に促すが、二乃の様子がおかしいことに気付いた。

 

悟飯「あっ………」

 

 

 

 

『女の子の服装は褒めてあげなきゃダメだよ〜!』

 

 

……いつだか言われた気がする。悟飯は二乃が普段以上にオシャレしていることに気付いた。

 

悟飯「なんか、今日の二乃さんはいつにも増して綺麗だね」

 

二乃「………!?えっ…?それって……」

 

二乃は顔を赤くしながら呟く。

 

二乃「…きょ、今日は張り切って来たんだから…。私がどれだけハー君のことが好きか知ってほしいから………」

 

二乃は上目遣いになりながら悟飯にそう言う。強気な二乃しか見てこなかった悟飯は、ギャップ萌えというやつであろうか?二乃のことが可愛いと思ってしまった。

 

悟飯「さ、さあ!!行こうか!!」

 

悟飯は自分の顔が熱くなっていることを自覚すると、二乃に筋斗雲に乗るように促す。顔こそ見えなかったが、二乃は悟飯の耳が赤くなっていることを見逃さなかった。悟飯に意識してもらえることが分かると、二乃は安堵する。

 

 

悟飯は二乃を乗せると筋斗雲を発進させる。空中で二乃は…………

 

 

 

 

 

 

 

二乃「覚悟しててね、ハー君♡」

 

 

 

 

っと、悟飯の耳元で呟いた。

 

悟飯の耳が更に赤くなるところを、二乃は見逃さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

二乃「すっごいわぁ…!!英雄が住んでいる街ってことで再開発されたみたいだけど、相当都会だわぁ……!!」

 

悟飯「そ、そうだね……。都会は僕も西の都ぐらいしか行ったことがないから新鮮だよ」

 

二乃「じゃ、じゃあまずはあの服屋に行きましょう!!」

 

悟飯「えっ……?僕は服はこの前買ったからいいんだけど…………」

 

二乃「私のを買いたいの!それくらい察してよね!」

 

悟飯「ははは………」

 

二乃は悟飯が自分の事を意識していることを把握すると、いつものように攻撃力全振りモードに入る。悟飯の手を引っ張って洋服屋に入った。

 

 

 

 

 

二乃「わあ…!色々な服があるわね…!こっちもいいけど、こっちも捨てがたいわ…………」

 

かれこれ1時間…。二乃は服選びに没頭していた。

 

悟飯「(女の子の買い物って長いのかな……?やっぱり服には拘るのかな…?)」

 

二乃「ね、ねえ!こっちとこっち、どっちがいいと思う?」

 

二乃が差し出してきたのは、紫色のスカートと赤色のスカートだった。どちらもシンプルなデザインであった。

 

悟飯「うーん………。僕個人としては、紫色の方がいいかな?」

 

二乃「わ、分かった…!じゃあこれとこれなら?」

 

今度は上着のようだ。片方はピンク色をベースとし、所々に小さくウサギの模様が付いた可愛らしい服。

 

もう片方は、ラベンダー色を基本とし、白い水玉模様が入ったこれまたシンプルなものであった。

 

悟飯「…………こっちかな……?」

 

悟飯が指差したのは前者。二乃はそそくさと試着室に入っていった。

 

 

 

待つこと数分。二乃が試着室のカーテンを開ける。

 

するとそこには、先程悟飯が選んだ腹を着こなしている二乃がいた。

 

悟飯「わっ……」

 

普段の二乃の服装とはこれまた違った魅力があった。二乃はもう少し大人っぽくお洒落な服を着ているイメージで、これまたギャップ萌えというものを感じていた。

 

二乃「ど、どうかしら……?」

 

悟飯「に、似合っていると思うよ!」

 

二乃「………それだけ?」

 

悟飯「へっ?」

 

二乃「もっと他にも言うところがない?ほら、例えば私が可愛いとか……」

 

それは服とは関係ないのではないだろうか?と悟飯は心の中で突っ込む。

 

悟飯「でも二乃さんはどんな服を着ても似合うと思うよ?だっていつも可愛いし……」

 

二乃「……………えっ!?」ボッ‼︎

 

二乃は悟飯の呟きを聞き逃すことはなく、拾ってしまった為に顔が一瞬にして真っ赤になった。

 

二乃「わわ、私が可愛いのは当然のことよ!そ、そう!!太陽が西から登って東に沈むくらい当たり前のことよ!!」

 

悟飯「二乃さん、逆…………」

 

悟飯の指摘でようやく正気に戻った二乃は、『これ買うわ!!』と試着した服をそのまま買い、それに着替えてデートを続行した。

 

 

 

 

二乃「次は……そうね…………。そろそろランチにしましょうよ!」

 

悟飯「そうだね。いい時間かも」

 

時間にして12:30。そろそろ昼食の時間だ。

 

二乃「実は私行きたいところを調べてきたの!このお店なんだけど……」

 

二乃がスマホの画面を悟飯に見せる。見るからに高そうなお店であった。

 

二乃「大丈夫よ。奢らせるようなことはしないから!」

 

悟飯「いや、でも………」

 

二乃「今日は半ば強引に私が連れてきちゃったから、それくらいはさせなさい!」

 

悟飯が反論を言う前に押し切り、その店に向かうこととなった………。

 

 

 

 

 

 

………のだが。

 

二乃「あっ……。やばっ。お金換金するの忘れてたわ………」

 

悟飯「あっ、僕はゼニー持ってるけど?」

 

二乃「それはなんか悪いわ…。今回は自分の分は自分で払うわよ」

 

二乃はそう言うと銀行に向かうが……。

 

 

 

 

 

「動くな!そのお金を置いて投降しなさい!!」

 

「ふざけんな!!この金は俺達の物だもんね!!!」

 

 

どうやら銀行強盗がいたらしく、犯人達は銃を乱射している。警察官は車の影に隠れてやり過ごすも、説得を続けているが、進展はなさそうだ。

 

二乃「うわぁ……。そういえばネットで見た気がするわ……。この街は治安が悪いって…………」

 

悟飯「そのようだね……。ちょっとこっち来て!」

 

二乃「へっ?えっ?」

 

悟飯は二乃の腕を掴んで路地裏に移動する。

 

二乃「やっ……。あの……?えっ?こ、こんなところに連れ込んで何するつもり……!!?」

 

悟飯「二乃さん。これからのことはできるだけ口外しないでほしいんだけど……いいかな?」

 

 

二乃「(それって、2人だけの秘密ってこと……!!?ってことは、私はここでハー君と……!?だ、ダメよ!初めてはちゃんとしたところで………。でも、そんなワイルドで野生的なハー君も素敵……♪)」

 

 

 

 

 

 

 

悟飯「変身っ!!!!」ピッ

 

 

 

二乃は何か如何わしい想像をしていたようだが、二乃の予想は大きく外れる。

 

 

グレートサイヤマン「よし、変身完了!」

 

二乃「…………へっ?」

 

二乃は突然悟飯の格好がダサいものになったので、情けない声を出してしまう。

 

グレートサイヤマン「二乃さん、君はここにいてね!!」

 

二乃「えっ?ちょっと!?」

 

二乃の静止を聞かずに悟飯はグレートサイヤマンの格好のまま強盗の前に姿を現した。

 

「な、なんだ貴様!?」

 

グレートサイヤマン「……私は、悪は絶対に許せない!!正義の味方………」

 

 

悟飯は不思議なポーズを取ると、足で駆け足をし、その後に開脚して右手を地面につけ、両手を左右に広げた後に、円を描くようにしなから頭に手を近づける。そして…………

 

 

グレートサイヤマン「グレートサイヤマンだ!!!!!」

 

 

 

………と、いまいち締まらない決めポーズを取って、悪人の前に名乗り出た。

 

 

「ギャハハハハ!!!!」

 

「だっせえ名前っ!!!!」

 

しかし、強盗犯達に笑われてしまう。

 

「悪いなダサいヒーローさんよ。コイツで退場してくれや」

 

 

強盗犯のうちの一人がバズーカに火を噴かせる。

 

 

だが、悟飯はバズーカの球を目の前で止めて見せる。

 

「なっ………!?」

 

それに驚いた強盗犯達は、悟飯に向けて銃を放つ。1秒間に何発も球を放つのだが、悟飯は片手でそれらを瞬時に掴んで無力化する。

 

「こ、こいつやべぇ!ダサいけど強いぞ!!!」

 

「おい、あれ持ってこい!!」

 

強盗犯のうちの一人がグレネードを投げる。それは悟飯の近くで爆発する。これによって始末できたと大喜びをする強盗犯だが、主犯と思われる強盗犯の背後に立っていた。

 

驚く強盗犯を無視して悟飯は一人ずつ丁寧に手刀を当てて気絶させた。

 

「うおおおお!!!!!」

 

「誰だか知らねえけどかっこいいぞ!!!!!」

 

そんな歓声が上がった。人前に出ることがあまりない悟飯は照れてしまうが、ここはビシッと決めたいところだ。

 

グレートサイヤマン「それじゃあ諸君、さらばだっ!!!」ドシューン‼︎

 

悟飯は野次馬に手を振ると、そのまま飛び立つフリをして二乃の元に戻ってきた。

 

悟飯「お待たせ!それじゃ、お金下ろしに行こうか!」

 

二乃「えっ?ええ………」

 

二乃は悟飯の活躍の一部始終を見ていたのだが…………。

 

 

二乃「(やばい…。恋は盲目って言うけど、流石にあの格好はないわ………)」

 

流石の二乃でもダメだったようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせ!さあ悪者共をとっちめるわよ!!……ってあれ?なになに?自首したの?」

 

「いえ、それが………」

 

警察官はジェットフライヤーで駆けつけた少女に事情を説明した。

 

「ふーん………?バズーカを止めたり、銃弾を全部受け止めたり、空を飛んだりねぇ………。それが本当なら人間辞めてるわね…………」

 

「それが本当なんですよ!見て下さいよ!!!」

 

野次馬の一人が、先程の光景を映像に記録したのか、少女に動画を見せる。

 

「………この手の動き……。普通じゃないわね……。格好とポーズがダサいとはいえ、やるわね………」

 

「なんでも、グレートサイヤマンとか言うらしく…………」

 

「グレートサイヤマン……?ふーん…」

 

 

 

 

少女は一通り聞き終えると、自宅に帰って早速調べ物をした。

 

「グレートサイヤマン…………。あっ、日本って国でも目撃情報があるわね…。この感じだと、初めて出現したのは日本の愛知県……ってところね。どんな奴か興味が湧いてきたわ……。動きを見るに武術にも精通してそうね……」

 

グレートサイヤマンに興味を示した人物の名前は…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()様、お食事の用意ができました」

 

「お疲れ様。今行くわ」

 

ビーデルと呼ばれた少女は、パソコンをスリープモードにすると、すぐさま部屋を出た。

 

 

 

「武道家として気になるわね…。グレートサイヤマン…。あなたの正体に興味が湧いてきたわ」

 

ビーデルと呼ばれた少女は、広い家の廊下を歩きながら、呟くようにそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二乃「はぁ!美味しかったわね!!」

 

悟飯「そうだね」

 

悟飯と二乃は昼食を済ませた。しかし今度はスイーツを食べに行こうと二乃に提案された為、いくつもスイーツ店を巡っているところだ。

 

二乃「はい、あーん」

 

悟飯「……?」

 

二乃が悟飯にケーキを差し出してくるが、悟飯はその意図がいまいち分からなかった。

 

二乃「口!開けなさいよ!」

 

悟飯「へっ?」

 

悟飯が口を開けた隙に二乃はケーキを悟飯の口に放り込んだ。

 

二乃「……どう?」

 

悟飯「うん。美味しいよ!!二乃さんのと同じくらい美味しいよ!やっぱり二乃さんは今の腕でも充分お店を出せると思うよ?」

 

二乃「!?そ、そう……。ま、まあ!!私の料理が美味しいのは当然のことよ!!」

 

二乃は平静を装ってケーキを口に入れるが、そのフォークは悟飯に差し出した物と同一であり、所謂、間接キスというものをしたことに気づいた二乃は卒倒しそうになる…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のは、普通の少女の反応。残念ながら二乃はその普通には当てはまらない。

 

二乃「ふへへ……。ハー君と間接キス………」

 

無茶苦茶喜んでいた!しかもどうやら如何わしい妄想をしているようだ。

 

悟飯「あれ?二乃さーん?おーい?」

 

悟飯は、二乃の前で手を振るが反応がない。どうやら完全に自分の世界に入ってしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあそんなこともあり、デートもそろそろ終盤に差し掛かってきた頃のこと……。

 

悟飯がトイレに行くということで、二乃はその場で待機していた時のこと。二乃は悟飯とデートするために相当気合を入れてきたわけで……。元々のビジュアルも相まって、とんでもない美少女がそこに一人でいるわけで………。

 

「おや?君、可愛いね?一人ならこれから俺と夕食食べに行かない?いいお店知ってるんだけど」

 

二乃「生憎、私には連れがいるから」

 

「いいじゃん!ちょっとだけだからさ!」

 

二乃「(うざっ………)」

 

二乃は先程まで悟飯とデートしていたので上機嫌だったが、ナンパされたことによって不機嫌になった。

 

悟飯「お待たせ〜!………ってあれ?」

 

「…ねえお嬢ちゃん…?ひょっとして、お嬢さんの連れって……?」

 

二乃「そうよ。この人よ」

 

二乃がそう明かす。するとナンパしていた男の興味が何故か二乃から悟飯に移る。

 

ヤムチャ「お前いつの間にこんな可愛い子を手に入れたんだよ悟飯!?」

 

悟飯「やっぱりヤムチャさんでしたか……。こんなところで何してるんですか?」

 

ヤムチャ「い、いや〜!そこのお嬢ちゃんに道案内を……」

 

二乃「はぁ?何言ってんのよ。ナンパしてきた癖に誤魔化すの?というか、このナンパ野郎はハー君の知り合いなわけ?」

 

悟飯「ま、まあ………」

 

ヤムチャ「なんだよ……。彼氏持ちならそう言ってくれよ。悟飯の彼女に手を出すつもりなんかないぜ俺は…」

 

悟飯「いや、別に彼女ってわけでは……」

 

ヤムチャ「まあなんにせよ、これ以上お二人さんの邪魔をするわけにはいかないから、俺はここでお暇させてもらうぜ。じゃあな!!」

 

悟飯「はい!お元気で!!」

 

ハプニングはあったものの、予想外の再会という形でなんとか丸く収まった。

 

二乃「…………悪い人ではなさそうね。……!」

 

二乃は何か閃くような仕草をすると、悟飯にこんな提案をする。

 

二乃「ねえハー君。ちょっと疲れてない?」

 

悟飯「えっ?僕はそうでもないけど?」

 

二乃「わ、私はちょっと疲れているのよね〜!!ど、どこかに休憩できるところが………あっ!あそこなんてどうかしら!?」

 

と、二乃が指差した先は…………。

 

悟飯「………ホテル?」

 

そう。ホテルであった。

 

悟飯「いや、僕達は泊まりに来たわけではないと思うんだけど……」

 

二乃「ち、違うわよ!ただの休憩よ!ホテルは休憩することもできるのよ!知らないの?」

 

悟飯「へぇ……初めて知ったな。じゃあ休む?」

 

二乃「……!?そ、そうね!そうしましょう!!」

 

いい感じに言いくるめられた悟飯は、二乃の提案を了承してホテルに入って行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのホテルは、普通の旅館とかビジネスホテルとかそういった類のものではなく、男女一人ずつ一組の客が多い少し特殊なホテルなのだが、悟飯はそもそもホテルに詳しくない為、特に気にしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

二乃「ちょっと汗かいちゃったかも…。ハー君は?」

 

悟飯「えっ?僕は別に………」

 

二乃「…………ちょっと汗臭い気がするわ。入ってきたら?」

 

悟飯「へっ?本当に?」

 

悟飯は自分の匂いを確かめてみるが、特に汗臭く感じなかった。

 

二乃「ほら、着替えならさっき買ったやつがあるでしょ?それに着替えればいいじゃない!」

 

二乃の服が選ばれた後、実は悟飯の服も二乃のチョイスによって選ばれた物を買ったのだ。

 

悟飯「それもそうかな……?じゃあ一応浴びてくるよ」

 

二乃「え、ええ!」

 

悟飯は念の為にシャワーを浴びることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わぁあああ!!!ちょっと待ちなさい!?なんでハー君はあんなに平常心でいられるのよ!?!?ここラブホよ!?男女でラブホに入ってるのよ!!?その状況分かってんの!??

 

まさかこんなにすんなりと上手くいくとは思わなかったわ………。にしても、ハー君ってその手の知識に疎いのかしら?まあ田舎で暮らしてたみたいだし、それも仕方ないのかしら…?

 

で、でもこれからどうしようかしら…。ハー君から私に手を出すようなことは絶対にしないだろうから、ヤるなら私から手を出さないとまず無理よね……。でも待って……。いざ土壇場になると緊張してきた………。今にも心臓が爆発しそうだわ……………。

 

悟飯「二乃さん、シャワー空いたよ」

 

二乃「わ、分かったわ。じゃあ私もシャワー浴びるわ」

 

 

 

 

うわぁああああああ!?!?これマジでヤっちゃう感じっ!!?待て待て!ヤバいんですけど!!?身体は念入りに洗わないと……!!ハー君に不潔だなんて思われたくないもの……!勇気を出しなさい二乃!!!ここでやらなきゃ、三玖か五月にハー君を取られちゃうわ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟飯「やあ。結構長かったね」

 

扉が開く音がしたので、二乃がシャワーから戻ってきたのだと悟飯を思った。確かに間違ってはいないのだが、悟飯が見た二乃の姿は明らかに異様なものであった。

 

 

悟飯「わ、わわっ!?な、ななな、なんでタオル一枚だけなの!!??」

 

タオル一枚で出てきた二乃を見て顔を赤くし、服を着るように促すが、二乃は何故かその格好のままベッドに座っていた悟飯に近づき、押し倒す。

 

悟飯「…………へっ?」

 

悟飯は自分が何をされようとしているのか理解できていない。だが、前にも似たようなことがあった気がすると、記憶を探ってみる。

 

探ってみた結果……。以前に五月を自宅に泊めた時に酷似していた。

 

それを知った瞬間、悟飯はナニかの危険を感じた。

 

悟飯「えっ?ちょ…!?」

 

二乃「……悪いけど、ここで決着をつけさせてもらうわ」

 

悟飯「いやいや…!二乃さん、何をしようと………」

 

二乃「あら?ここがただのホテルだとでも思ってたのかしら?なら勉強不足のあんたに教えてあげる。ここはね、ラブホテルってところなのよ。愛し合う男女が入るようなホテルなの。そんなところに入ったなら……、覚悟はできてるのよね?」

 

悟飯「…………なにそれ?」

 

初めて聞いたと言わんばかりに悟飯は返答する。どうやら、ラブホテルのことは知らなかったようだ。

 

取り敢えず、過ちを起こさないために二乃を退けようとする。しかし………

 

悟飯「(な、なんだ……?頭がぼーっとしてきた………?)」

 

二乃「……ようやく効いてきたみたいね。あんたって戦闘以外だと隙だらけよね」

 

どうやら二乃は悟飯の飲み物に何かを仕込んでいたらしい。悟飯はまんまとその薬を摂取してしまったというわけだ。

 

悟飯「(ま、まずい…………)」

 

五月の時と状況は似ているが、決定的に違うところがあった。

 

五月の時は、五月から攻めてきたのだ。悟飯さえ手を出さなければどうにかなった。だが今回は違った。二乃は悟飯から手を出させようと画索したのだ。

 

 

 

悟飯は目の前の二乃という女を欲し始めた。自分が正気でないことは分かっている。それでも目の前の二乃が欲しくて堪らなくなってきてしまった。

 

身体は次第に熱くなり、段々と興奮状態に入っていく。

 

二乃「……本当は私だってこんなことはしたくないわ……。でもあんたが悪いのよ?確かに返事を見送ったのは私自身よ。でもね、いつまでも返事を先延ばしにされるのも気に食わないわ。でもそれは、逆に言えば、私と結ばれても構わないって意味よね?」

 

悟飯「そ、それはどういう……」

 

二乃「私はあんたに告白した。でも、あんたはすぐに振らなかった。つまりあんたは私と付き合う可能性があるってことよね?」

 

確かにそうだ。悟飯はまだ誰が好きなのかはよく分かっていない状態…であるはずだ。そして3人から告白されたが、誰にも返事をしていない。付き合う可能性がないなら、その相手は振っているはずだ。それをしていないということは、二乃のように捉えることも不可能ではない。

 

二乃「……悪いけど、あんたの初めては私がもらうわ……!」

 

悟飯「ぐっ……!」

 

悟飯はダメだと我慢する。一線を越えてはならないと自身に言い聞かせる。だが、二乃に仕掛けられた飲み物の影響か、理性も意味を無くし始めていた。このままでは、悟飯の方から二乃に手を出してしまうだろう。

 

何か方法はないかと対抗策を考える。しかし、考えているうちに理性が溶けてきてしまい……………。

 

 

 

 

 

バサッ!

 

二乃「………!!」

 

悟飯「もう………。ダメだ………!」

 

悟飯の理性は、限界を迎えて二乃を押し倒した。悟飯の手は次第に二乃の方に伸び………………。

 

二乃「(つ、ついに……。この時が…………)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチンッッ!!!!!!

 

 

悟飯「ぐっ……!!!!」

 

 

二乃「………へっ?」

 

 

しかし、悟飯は自分自身を叩いた。既に理性は崩壊したはずだった。にも関わらず、何故そのような行動ができたのか………?

 

 

悟飯「はぁ………はぁ……………。危なかった……………」

 

二乃「な、何よ……。何でそこまで必死になって我慢するのよ…………?」

 

悟飯「……二乃さん。ちょっと怯えてたでしょ……?」

 

二乃「は、はぁ…!?私が…!?」

 

悟飯「うん。手が震えていたんだ。もしも二乃さんが怯えていなかったら、僕は……………」

 

二乃「そ、そんなわけないでしょ…!!私がどんな思いでここに誘い込んだか……!!」

 

悟飯「二乃さん。焦ってるでしょ…?」

 

二乃「……!」

 

二乃は図星を突かれたからか、黙り込んでしまう。

 

悟飯「二乃さんって強引に見えてさ、結構人のことを考える繊細な子だもんね……。だから、付き合ってもいないのに無理矢理こんなことするのは…って、迷いがあったんじゃないかな?」

 

はっきり言ってその通りだった。早く手を打たなければ、ライバルである五月か三玖のどちらかに悟飯を取られてしまう。そう焦っていた。だから今回のデートが成立した時、ここに誘い込む計画は既に立てていた。

 

だが、相手の同意がないのに無理矢理してしまうことを二乃の良心が許さなかった。だから迷いが生じていた。

 

だから、悟飯があと少しで二乃に手を出そうという時に、二乃は震えてしまったのだ。

 

やっと結ばれる。そういう嬉しい気持ちと同時に、本当にこれでいいのか?という迷いもあったのだ。

 

二乃「……私、最低ね。私からその気にさせたはずなのに…………」

 

悟飯「……いや、僕がいつまで経ってもはっきりとした返事をしなかったのがいけないんだと思う………」

 

二乃「そ、そうかもしれないけど……」

 

悟飯「二乃さん。間違いは誰にでもあるんだよ。だから気にしなくていいよ」

 

二乃「……!!あんた!!自分が何されたのか分かってる!?私はあんたから手を出させようとしたのよ!!既成事実を作って、付き合っちゃおうって考えてたのよ!!!もしもあんたに既に意中の相手がいたら……………」

 

 

 

 

 

 

ポンっ

 

悟飯はヒステリックになりかけた二乃の頭に手を置く。そして優しく撫でる。

 

悟飯「………いいんだよ。間違いは誰にでもある。僕にも非があるんだし、二乃さんは自分を責める必要はない」

 

二乃「でも………」

 

悟飯「………そうだ。確か秋に学園祭があったよね……?その時まで待ってくれないかな?その時までには、必ず答えを出す…………」

 

二乃「えっ………?それって………」

 

つまり、遅くとも学園祭の時までには3人に対して返事をするということを意味していた。

 

悟飯「いつまでも保留にするのはもうやめだ………。学園祭までに、僕は僕の気持ちを理解する……。いや、しなくちゃならない…………」

 

二乃「い、いいのよ!焦らなくても……」

 

悟飯「………今日の二乃さんを見て思ったんだ。いつまでも待たせるのは可哀想だって。だから、その時までには…………」

 

 

スッ……

 

ここで、撫でられていた二乃が悟飯にそっと抱きついた。

 

二乃「………馬鹿。どこまでお人好しなのよ………」

 

二乃は悟飯に気づかれないように、そっと泣いた。

 

しかし、数秒で二乃は立ち直る。

 

二乃「決めた。やっぱり私は悟飯が好き!今回の出来事ではっきりしたわ!!あんたも今日の出来事で私がどれだけ好きなのか理解したでしょ?」

 

悟飯「うん。そのつもりだよ」

 

二乃「今日は間違えちゃったけど、次からこんなセコい手は使わないと約束するわ。次からは正攻法で好きにさせてみせるわ……!!」

 

二乃は、悟飯が自分達の気持ちを尊重してくれていることを理解し、さらに悟飯のことが好きになってしまった。だから絶対に愛おしい彼を手に入れてみせると、心に誓った。

 

二乃「だから、覚悟しててね、ハー君♡」

 

悟飯「……ははは。お手柔らかにお願いします……」

 

一波乱どころか二波乱あったものの、無事に二乃とのデートは終了した。

 

悟飯は今回の出来事で、二乃、三玖、五月の3人に対して、学園祭までには返事をできるようにしようと、心に誓った……。

 




 今まで散々ビーデルは登場しない的なことを言ったな。あれは嘘だ。ヒロインとして登場するかはまだ未定ですけどね。ちなみにグレートサイヤマンを無理矢理にでも引き出した理由はこれです。ビーデルを登場させる為です。でもないと悟飯とビーデルを絡ませることができないのでね………。

 こら、絡ませる(意味深)って言うんじゃあない!!それは原作で起こったことであってこの作品では起こるか分からないんだから(笑)

………何を言っているんだろうか。きっと疲れてるんやな(断言)。

 まあ、というわけでこれからはビーデルさんもぼちぼち出番はありますよ。とはいえ悟飯のヒロインとして活躍するかはまだ未定です。でもここまで来て今更ビーデルと結ばれます!ってのはこの作品の趣旨から外れてしまうんですよなぁ…。
でも皆さん。林間学校付近の悟飯の予知夢(?)を見返して下さいな。悟飯のお嫁さんは五つ子の誰かとはまだ断言してないんですよねこれが。でもここに来てビーデルが今更ヒロインレースに参加しても勝てない気がするけどなぁ…。流石に遅すぎた()。今の悟飯は五つ子3人に意識が向いちまってますからねぇ…。せめて五月のお泊まり回の前にヒロインレースに参加してれば勝ち目は充分あった。

 ということで、現実的に考えてビーデルがヒロインレースに参加しても勝ち目ない気がしますのでビーデルのヒロイン化の線は薄いですねぇ…(ないわけではないかもしれない)

 後書き長すぎて草。要約すると、ビーデルは今後も出るけどヒロイン化する可能性は低いよってことです。最後の方の二乃の台詞は序盤の『私はあんたを認めない』のオマージュです。

 ちなみに次回は原作ベースのストーリーだと思います。無茶苦茶久々に。
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