孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】 作:Miurand
色々あって二乃とデートをすることになった悟飯は、サタンシティでデートをしていた。しかし、サタンシティは比較的治安が悪いようで、悟飯はグレートサイヤマンに変身して銀行強盗犯を上手く撃退した。ところが、その光景を知った一人の少女、ビーデルがグレートサイヤマンに対して興味を持ったようだ。
そして、デートの終盤に、二乃に上手いこと言いくるめられてホテルに入った悟飯は、二乃に迫られるも、強い意志によって一線を越えることはなかった。そして、自分と結ばれるために必死になっている二乃を見て、自分に告白した3人の少女には、学園祭までには返事をすると、心に決めた。
二乃とのデートが終了し、とうとう3学期に突入しようとしていた。今日は始業式の日。一花は風太郎を待ち伏せして一緒に登校していた時、他の四人は悟飯と共に登校していた。
普段は悟飯と共に登校することはないのだが、今回は深い訳があった。
悟飯「……みんなに…。特に、二乃さんと三玖さんと五月さんには大事な話がある」
二乃「………」
三玖「どうしたの?」
五月「大事な話とは……?」
悟飯「……3人は、僕に対して告白してくれたよね……。その返事を、遅くとも学園祭までには出す。だから、それまでは待ってほしいんだ…………」
三玖「!!!??」
五月「えっ…?えぇ!!?!」
二乃はデートの時に既に聞いていたので把握していたので特に反応はしなかったが、三玖と五月は突然悟飯が返事をすると言うものなので、驚きの声をあげてしまう。
四葉「えっ……?付き合ってもいないのに3人とキスをするような優柔不断な孫さんが、お返事を……!!!?」
悟飯「あの……。地味に傷付くからその言い方はやめてほしいかな…………」
三玖「……急にどうしたの?」
悟飯「……待たせるのは酷だということを、つい先日思い知ったんだ…。だから早めに答えを出したい……。そう思ったんだ」
五月「………何があったのかは分かりませんが、それが孫君の意思だというのなら尊重しましょう…。お待ちしてますからね!」
悟飯は告白に対する返事に関する報告を主に3人に向けてした。こんな報告をしておいてなんだが、悟飯は未だに誰が好きなのか明確になっていない。本当に学園祭までに自分の気持ちをはっきりさせることができるのだろうか…?
五月「そういえばクラス替えですね…。去年度は孫君と一緒だから良かったのですが、今年度は別々になってしまうかもしれません…………」
二乃「兄弟姉妹は別のクラスにバラされるらしいから、姉妹の中で誰かしらはハー君と同じクラスになるんじゃないかしら?」
四葉「私はみんな一緒がいいなー!勿論上杉さんと孫さんも纏めて!」
三玖「四葉…。流石にそれはあり得ないよ………」
しかし、予想外の結果となる。
昇降口の前に掲載されていたクラス名簿を見ると、3年1組に風太郎の名前が一番上にあり、少し下に悟飯の名前もあった。そして………。
中野一花
中野五月
中野二乃
中野三玖
中野四葉
………というように、まさかの1つのクラスに五つ子が集結するという結果になった。勿論これは偶然なったわけではなく……………。
「旦那様。無事お嬢様方が同じクラスに配置されたとのことです」
「そして?」
「彼らも同じクラスです」
「………ご苦労」
新しいクラスに入る。
そこには去年度までは見たことのないような顔ぶれもある。そんな新しいクラスに、風太郎と悟飯、更には中野家五つ子が集結した。
これには流石の風太郎も困惑した。無論風太郎だけでなく、悟飯も少々混乱している。
風太郎「嘘だろ……?まさか全員集まるとは………」
悟飯「……………凄いよね」
しかも、席順は風太郎の後ろに悟飯。風太郎の右横に一花、その後ろに五月、二乃、三玖、四葉という順番になっていた。
明らかに席が近すぎる。ここまでくると最早何かしらの権力を持った者の息が吹きかかっているのではないかと勘繰ってしまうほどだ。
まあ実際はその通りなのだが……。それを悟飯と風太郎は知る由もない。
一花「よろしくね、フータロー君!」
五月「よろしくお願いしますね!孫君!」
一花は風太郎の、五月は悟飯の隣を獲得することができてご満悦の様子。二乃と三玖は五月に対して嫉妬する。そんな様子を後ろから四葉が微笑みながら見守るという、なんとも混沌とした状況。
しかし、自由時間になると、それが霞んで見える程に騒がしい時間を迎えることとなる………。
「わあ〜!!」
「中野さんが五つ子なのは知ってたけど……」
「実際揃っている所を見るとすげえな」
「やっぱりそっくりなんだね〜」
世界中を探しても中々見つからない五つ子に、クラスメイトは興味津々のようで、五つ子を中心に人集りができていた。
「苗字だと分かりづらいから名前で呼んでいい?」
一花「うん。その方が私達もありがたいかも」
こういう状況には慣れているのか、器用に対応する一花。
「あれやってよ!同じカード当てるやつ!」
二乃「ごめんねー。テレパシーとかないから」
表情では笑っているが、内心イライラしている二乃。
「三玖ちゃんも似てるんでしょ?もっと顔見せてよ〜!」
人前に立つのが苦手で困惑している三玖に……。
四葉「わわっ…!」
五月「押さないでください!」
人集りに揉まれそうになる四葉と五月と、反応は十人十色とよく言ったものか、それぞれ見事に違った。
「やっぱり五つ子ともなるとこうなっちゃうか……」
悟飯「そうだね。僕も初めて見た時は驚いたもん………」
「そういえば君も彼女らの家庭教師をしていたんだよね?」
悟飯「あれ?よく知ってるね?話したことあったっけ?」
「僕の父親がこの学校の理事長なのは以前話したと思うけど、中野院長とは兼ねてより懇意にさせていただいてるのさ」
悟飯「へぇ……。そうなんだ………って、そろそろ止めた方がいいよね?」
「そうだね。このままじゃ怪我人が出てしまうかもしれないから、ね?」
悟飯がやたらとキラキラしたオーラを放つザ・好青年と親しげに話していた。どうやら以前から面識があるようだが、その好青年の正体は一体……?
風太郎「退いてくれ」
「何?上杉君も中野さん達のこと気になるの?」
風太郎「トイレだ。邪魔だから退いてくれ」
風太郎は相変わらずそっけない態度を取る。
「えっ、何あれ……」
「感じ悪っ……」
そんなそっけない態度を取るものなので第一印象は良くないものであった。
一花「あはは…。私達は無視……」
五月「相変わらずですね。上杉君は2年の時からあんな感じです。クラスでは孫君以外とは敢えて関わらないようにしているというか……」
三玖「そういえば林間学校の係も一人でやろうとしてたよね」
一花「根は良い子ってみんなに知ってもらえたらいいんだけど………」
二乃「あれはあんな態度をとってるあいつが悪いわ…………」
「ねえ中野さん。あれやったことあるでしょ?幽体離脱」
「シンクロしたりとか」
「どこに住んでるの?」
二乃「………いい加減に……」
一花「まあまあ……」
堪忍袋が切れそうな二乃を抑える一花。
悟飯「みんな!5人とも困っているからそろそろやめてあげよう!」
「そんなに捲し立てたら中野さん達も困っちゃうよ」
「孫君に武田君…!」
悟飯が先程親しげに話していた好青年は武田というらしい。本名は武田祐輔と言い、悟飯と風太郎に次いで定期テストで常に2位をキープしていた天才である。
武田「ね?」
何故だか分からないが、武田の周りからキラキラしたオーラのようなものが見えるが、多分気のせいだろう。
二乃「あ、ありがとう……」
「確かに二人の言う通りだな……」
「はしゃぎ過ぎちゃった…。ごめんね?」
武田「だけど気持ちは分かるよ。五つ子だなんて、みんな君達のことがもっと知りたいんだよ。ね?」
二乃「は、はははは………」
一花「どーもー……」
「みんな席につけ。オリエンテーションを始めるぞ」
ここで担任の教員が入室したので、武田は『また休み時間に』と言い残して自分の席についた。
四葉「武田さん!なんて親切な人なんでしょう!!」
二乃「そう?胡散臭いわ」
一花「こらこら………」
三玖「………というか、悟飯はあの武田って人と仲良さそうだったけど…?」
悟飯「うん。クラスは違かったけど、よく話していたかな。特にテストが近くなると」
二乃「一体どこに接点があったのよ……」
悟飯「それは………って、先生が来てるから席につくよ」
「今日からお前達は3年生だ。最高学年になった自覚を持ち、後輩達に示しがつくような学生生活を送るように心がけ…………」
先生は喋っている途中で口を止めた。喋る内容を忘れてしまったわけではなく、四葉が先程からずっと手を上げているからだ。
「えー……。なんだ?」
四葉「このクラスの学級長に立候補します!!」
「ええ〜……。まだ何も言ってないけど………」
四葉「そこをなんとか!!」
「いや、反対もしてないけど。まあ他にやりたいやつがいないなら……」
学級長に立候補する女子が他にいなかった為、女子の学級長は四葉になった。
四葉「皆さん!困ったら私になんでも言ってくださいね!」
「じゃあついでに男子も決めとくか。やりたいやついるかー?」
四葉「いますかー?」
「推薦でもいいぞー」
四葉「いいぞー!」
何故か四葉は先生の台詞の一部を復唱するので、一花は内心恥ずかしくなってきていた。
「武田だろ。武田じゃなかったら孫だな」
「まあ武田だろうな。そのうち誰かが推薦するだろ」
武田「やれやれ……」
どうやら武田は人望が厚いらしく、誰もが武田が学級長を努めると思い込んでいたようだ。
四葉「先生!私、学級長にピッタリな人を知っています!!」
「ほう?誰だ?」
「ほらきた」
そして、四葉は…………
四葉「上杉風太郎さんです!!」
風太郎「はぁ!?!?!?」
なんと風太郎を指名した。こっそり勉強をしていた風太郎は自分が突然指名されたことに驚いて立ち上がってしまう。
周りからは、上杉君で大丈夫なのか?武田を差し置くなんて何者だ?などとこそこそ話が漏れていた。
「よし。次の係も決めるか」
風太郎「先生!俺はまだやるとは……」
だが他に立候補する男子がいなかった為、風太郎が学級長になった。
休み時間になった。風太郎は早速トイレに向かう為か、教室を出た。武田も風太郎の後を追うように教室を出た。
そして、五つ子は悟飯の周りに集まる。
三玖「ねえ悟飯。もうすぐフータローの誕生日なんだけど………」
悟飯「そうだね。確か4月15日だったと思うけど」
四葉「去年は何をプレゼントしましたか?」
悟飯「うーん……。去年は筆記用具をあげたよ。上杉君が普段買わなそうな高性能なやつを」
一花「あはは…。勉強の虫のフータロー君なら確かに喜びそう……」
二乃「今まで世話になったし、私達からも何かプレゼントしようか考えてるんだけど、何かいいのある?」
悟飯「えっ…?うーん……。取り敢えずそれとなく本人に聞いてみたらどうかな?」
五月「………そうですね」
三玖「じゃあ私が聞いてくるね」
一花「よろしくね〜」
こうして三玖も風太郎の後を追うように教室を出た。
悟飯「プレゼントを渡すのはいいとして、お金の方は大丈夫なの?」
一花「だ、大丈夫!そこはなんとかするよ!」
悟飯「そう……?」
ということで五つ子+悟飯による会議は終了し、自由時間となった。
風太郎「いいか!?面倒なら身に付けているアイテムで覚えろ!このセンスの欠片もないヘアピンは五月だ!俺はこうして見分けている!!四葉はあの悪目立ちリボンだ!!」
五月「いきなり失礼な話ですね……」
悟飯「(あれ?珍しく上杉君が社交的だ………)」
悟飯は、風太郎が自分と五つ子以外に積極的に関わろうとする姿を見たことがなかったので、クラスメイトに五つ子の見分け方を熱弁している風太郎が新鮮に見えた。
「上杉君すごーい!!」
「ありがと!」
「意外でびっくりしちゃった!!ちゃんと中野さん達のこと見てたんだ!」
風太郎「いや、そうじゃなくて……」
「流石学級長だね!!」
「もっと5人のこと教えて!」
風太郎「はっ?」
風太郎は二人の女子のクラスメイトに引っ張られながら今度は二乃の方に向かっていく。
風太郎「いや、あれ四葉じゃなくて二乃!!!?」
悟飯「……上杉君も変わったんだなぁ」
この出来事を機に、五つ子を見分けることのできる風太郎が、五つ子に用がある時の経由地的なポジションとしてクラスメイトに頼られるようになるのだが、当の本人はただただ面倒くさく感じていた。
風太郎「えー、我々も3年生になったということで………」
武田「すみませーん。上杉学級長。声が小さくて何を言っているのか聞き取れません。もう少し大きくお願いします。ね?」
風太郎「………1学期のメインと言っていいあのイベントについて話し合いたいと思います!いよいよ始まります……全国実力模試「修学旅行ですね!!」」
四葉「皆さん全力で楽しみましょう!!」
風太郎「えー……。そっちかー……」
風太郎が間違えたので、四葉が横から大声で訂正した。逆に何故修学旅行よりも全国模試の方がメインイベントだと思ったのかを聞きたいところではあるが、受験を意識しているなら確かに一大イベントと言えるだろう。とはいえ学級会で話す内容ではない。
二乃と三玖が何かやりとりをしていたが、悟飯は気付かなかった。放課後になると、五月に話しかけられる。
五月「あの…。孫君、今日はこの後時間ありますか?」
悟飯「今日は特に予定がないけど……。どうしたの?」
五月「いえ、実は………。このお店に行こうかと…………」
五月は悟飯に提示したスマホの画面には店名が載っていたのだが…………。
悟飯「それ、この前行ったケーキ屋さんじゃない?そこがどうしたの?」
五月「この春に新作が出たんですけど、一緒に行きませんか?」
悟飯「そうなの?じゃあ行こうか!」
五月「で、ですが…。その……。お願いがありまして…………」
悟飯「お願い………?」
悟飯は一度帰宅した後に再び五つ子のアパート付近に着ていた。そこで五月を待っていたのだが…………。
五月「………ど、どうも………」
悟飯「………五月さん?」
五月が明らかに怪しい格好をしていた。サングラスに、分厚いコートに、マスクという謎の重装備だ。
悟飯「なにその格好……?」
五月「こ、これには訳がありまして…。諸事情で孫君にも変装してもらいます!!」
ということで、聞きたいことが山ほどあった悟飯だが、五月の希望に沿う形で悟飯も変装する。
悟飯「よし。こんな感じでどうかな?要は僕が孫悟飯であるってことを隠せればいいんだよね?」
五月「え、えぇ………」
悟飯はグレートサイヤマンの格好をしていた。と言っても、ヘルメットはサングラスとバンダナで代用している。だがこれはこれで怪しい人物である。
五月「(ヘルメットの方がまだマシかもしれません…………)」
こうして、二人組の不審者が誕生したのである……………。
風太郎「おっ、今日からか」
二乃「ええそうよ。ところでこの髪型どうかしら?」
風太郎「まあ仕事はしやすそうだな」
二乃「あのね…。そこはちゃんと褒めないとモテないわよ?」
風太郎「モテなくて結構だ」
二乃は今日が初めてのバイトらしく、風太郎と共にケーキ屋のキッチンにいた。
風太郎が二乃に対してプレッシャーをかけるも、二乃は持ち前の腕で店長が絶賛するほどのケーキを作り上げた。その光景に風太郎は頭痛がした。
しかし、今日はバイトも総動員のようだ。今日は大切な予約が入っているとのことだ。
店長「実は今夜は大事な予約が入っているんだ。それもたった二人だ」
M•A•Y。この界隈では知る人ぞ知る有名レビュワーであり、素顔は晒さず正体も知らない。しかし、口コミサイトに星を付けた分だけ客が倍増すると言われている程に評価は的確であり、その人は度々この店にも来ていたらしく、救われたこともあったとか…。今夜初めて予約が入ったので、失敗は許されないとのことだ。
「ちょっと待ってください。MAYさんって二人組なんですか?」
店長「いいや。いつもは一人なんだが、今日はお連れ様がいるらしい。恐らくMAYさんのご友人だろう。ということで、MAYさんはこの春の新作をご所望だ!目指せ星5!!」
「「「「はい!!!」」」」
ということで、二乃は初仕事ながら重要な役職に就いたわけだが、普段から料理しているといえ、やはり上手くいかないものだ。ケーキの生地の味に違和感があると指摘を受け、新たに作り直すハメになり、生地を新たに作る前に休憩が入った。
二乃「どうしよう…。私のせいでみんな忙しそうだった……。やっぱり戻って……」
風太郎「店長も言ってたがお前のせいじゃない。つーか新人に任せた店長が100%悪い」
二乃「でも普段なら…………」
風太郎「……これ見てみろよ。でもあんまりじっくり見るなよ?」
そう言うと、風太郎は大きな段ボールを棚から下ろし、中身を二乃に見せる。
風太郎「クリスマスの時に100個のところを俺が間違えて1000個注文しちまったサンタの飾りだ。向こう10年はこれでやっていける」
二乃「えっ……?」
二乃は、あの自信過剰な風太郎が突然自分の失敗を語るものなので、何事かと目を擦る。
風太郎「あとこの机の傷、俺が一人で転んだ時の傷だな。客のテーブルに別のケーキを運んだり、割った皿の枚数は数え切れねえ。それに比べたら小さいミスだ」
二乃「………もしかして、励ましてくれてる?」
風太郎「違えよ!仕事の過酷さを教えてやってるんだ。一応先輩だからな…」
二乃「…………あんたって、励ますことできたのね。そういうことはしないキャラだと思ってたわ」
風太郎「だから違えって言ってるだろ!」
風太郎は口では否定しているが、珍しく弱気になっている二乃を見て、励ましてやろうと思い、行動に移したのもまた事実だ。二乃はそんな風太郎を見て、風太郎に対するイメージが少々変わった。
店長「二人ともいいところに!MAYさんがいらっしゃったよ!」
風太郎「分かりました。すぐ行きます」
「あれがMAYさん……」
「誰がオーダー取りに行く?」
「お前行けよ」
「嫌だよ。怖えし……。てかどこだ?」
「ほらあそこだよ。3番テーブルの………」
その3番テーブルの方を見てみると…。
黒いサングラスをかけ、特徴的なウェーブがかかった髪の上にピンと反り立つアホ毛に星型のヘアピン。
もう一人は、山吹色のバンダナにこれまた黒いサングラスをかけ、赤や緑の主張が激しいコミカルな服装をしている人物が…………。
風太郎「(……確かに怖えわ)」
この二人はどこからどう見ても不審者である。特に後者。場所によってはコスプレイヤーとして受け入れられるかもしれないが、この場では明らかに怪しすぎた。
しかし、二人は前者の正体をすぐに看破した。あの特徴的な髪型で、5月を意味するMAY……。明らかにあの人物だ。
二乃「あの、私行ってきます!」
「中野さんすげぇ……」
「新人なのに根性あるな………」
二乃は有名レビュワーに勇敢に挑んでいった……。
風太郎「(いや、あっちの派手なやつは誰だよ!?)」
だがしかし、風太郎は後者の正体は分からずじまいだったようだが、二乃はすぐに分かった。つい先日も似たような服装を想い人がしていた。
二乃「五月、なにしてんのよ」
五月「に、二乃!?何故気付いたんですか!?」
二乃「これでよく気づかれないって思ったわね……。それからハー君も、なにその格好?」
悟飯「あ、あれ?バレちゃってる…?」
二乃「そのユニークなセンスで1発で分かったわよ。二人とも明らかに不審者ですって格好をするんじゃないわよ」
悟飯「えー?この格好カッコよくない?特にサングラスとバンダナ!ここは僕も拘ったところなんだけど…」
二乃「オシャレ下級者にも程があるわ」
悟飯「ええ!?」
結局、1発で変装がバレた二人であった。なんだかんだ言って変装が下手な五月と悟飯は似た者同士なのかもしれない……。
ちなみにケーキは美味しかったそうです。付けられた星の数は、神と五月のみぞ知る………。
ビーデル「はぁ………。グレートサイヤマンの手がかりが殆どないわね…。出没したのもたった2回らしいし、これじゃ本当に日本って国に住んでいるのか分からないわね………」
ビーデルはグレートサイヤマンの行方を追っていた。単純に興味本位である。空を飛べたり、動きから武術に精通した者だと結論を見出し、単純に中身が知りたいだけ。言わば知的好奇心というものだ。
ビーデル「…流石にSNSに手がかりがあるとは思わないけど………。えっ………?」
ビーデルは気まぐれにSNSでネットサーフィンをしていると、一つの呟きが目に止まった。
アカウント名:M・A・Y
『本日はREVIVALというケーキ屋さんで新作ケーキをいただきました。今回はグレートサイヤマンさんと一緒です。彼もとても喜んでいました。私基準では星は………』
ビーデル「……へぇ…。お店の住所は愛知ってところの…………。やっぱりここに住んでいるか、活動域のようね」
なんということか、五月は悟飯とデートできたことを密かに自慢したかったのか、あろうことかグレートサイヤマンの名を上げてしまったのだ。
ビーデル「やっぱりグレートサイヤマンの正体を知るには、ここに行くしかないみたいね……。さて、いつ行こうかしら…?何かしら事件とかが起きてくれればすぐに見つけられるんでしょうけど……………」
悟飯の悩みの種が知らないところで増えているような気がするが、本人は気づいていないからセーフ……。になるのだろうか………?
ビーデル「……そんなに美味しいケーキなのかしら?ちょっと食べてみようかな?」
そして、ケーキ屋の店長が目論んだ通りに、MAYのレビューは宣伝にもなったのである。良かったね店長!!
悟飯「ところで五月さん。五月さんってお店のレビューなんてやってたんだね」
五月「な、何故それを…!?」
悟飯「二乃さんから聞いたんだけど、今日は有名レビュワーから予約が入ってたみたいなんだよ。それって……」
五月「な、ナンノコトデショウ?」
結局悟飯にもバレた五月であった。
武田の順位に関して。悟飯と風太郎が2人揃って同率1位になっているので、本来なら3位にすべきなんでしょうが、なんか武田は2位のイメージが強いのでゴリ押しです。
武田は恐らく1年生の頃に風太郎に突っかかっていたんだろうなという想像の元、悟飯は1年生の頃から武田と面識があることになっています。風太郎は持ち前の無関心さによって存在自体認知していませんが……。
五月のやらかして悟飯の正体に少しずつ近づきつつあるビーデル。はてさて、いつバレるのやら………。
ちなみに書き溜めは58話の途中までは現在完成しておりますが、ある程度ストックを貯めときたいので、投稿ペースが上がることは多分ないです。
……前回ビーデル登場させたけど意外と反応が薄い…?出しちゃまずかった………?
あとそろそろ五等分の花嫁の映画公開ですね。私は初日に行こうかと思っています。楽しみで仕方ないです。無堂って五つ子の実父という重要なポジションにいながら出番無茶苦茶少ないですよね。