孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】 作:Miurand
悟飯は五つ子に誕生日プレゼントした。しかし風太郎は誕生日のことを知らなかった為、風太郎は何も送ってない状態である。
そして、修学旅行の班決めは、多少は修羅場になったとはいえ、一応は丸く収まったのだが………。
一方、悟飯達の修学旅行の班が決定された頃と同時刻、新ナメック星では……。
「な、何者だ!?!?」
「は、離せ!!」
「ぐほっ…!この……!!」
ナメック星人が謎のロボットに次々と拘束されていく光景が広がっていた。ナメック星人の抵抗も虚しく、ロボットの前では無意味となった。
手を縛られて繋がれて連行される者が大多数だったが、中には網に捉えられて引きづられる若いナメック星人もいた。
「くっ…!なんとかならないのか…!!」
デンデ「……!!まずい…!!」
ピッコロ「…何かあったのかデンデ?」
デンデ「はい…。今、ナメック星が存続の危機に陥っています…!!」
ピッコロ「何ッ!?どういうことだ!?」
デンデ「分かりません。ですが、現地のナメック星人が正体不明の機械に拉致されています!!」
ピッコロ「くっ…!どうやって新ナメック星に向かえば…!!」
『そのことならワシに任せろ〜』
ピッコロ「……!!その声は、界王様!?」
『その通りじゃ。今から地球の言語で新ナメック星の座標を伝えるから、それを元に宇宙船で向かうといい』
ピッコロは界王から座標を聞くと、テレパシーでZ戦士達にカプセルコーポレーションに集まるように伝えて、自身もそこに急行する。
『悟飯!新ナメック星が大変なことになっている!至急カプセルコーポレーションに来てくれ!!』
悟飯「……!!分かりました!!」
風太郎「お、おい?どうしたんだ悟飯?」
悟飯「ごめん上杉君。今日の家庭教師は上杉君だけでお願い!!」
二乃「えっ?!」
五月「孫君!?」
悟飯はピッコロのテレパシーを聞きつけると、ひと気のないところですぐ様飛び立ち、カプセルコーポレーションに到着した。
悟飯「どうも!」
ブルマ「あら悟飯君!新ナメック星が大変なことになっているらしいじゃない!取り敢えずそっちのテーブルに座って!!」
ブルマに指示されたテーブルを見ると、既にZ戦士達がほぼ揃っていた。
トランクス(未来)「悟飯さん、お疲れ様です」
クリリン「よお悟飯。バイト中だったけどよかったのか?」
悟飯「ええ。頼れるもう1人の家庭教師がいるので」
ヤムチャ「つーか、トランクスも未来の悟飯も来てるとか初耳だぜ?一体何が起きたんだよ?」
天津飯「お前……。気で感じ取ることはできなかったのか?」
ヤムチャ「あ〜………。確かに馬鹿でかい気があったような……?」
天津飯「平和だからといって怠けるのは程々にしろよ?」
未来悟飯「…………みんな懐かしいや…」
クリリン「そっか。お前にとっちゃ、俺達とは本当に久々の再会になるんだもんな」
ピッコロ「………さて。みんな集まったところで本題に入る。デンデによると、新ナメック星が何者かによって壊滅の危機に瀕しているらしい」
クリリン「それって、やっぱフリーザ軍みたいな?それとも、復活したっていうサイヤ人の仕業か?」
ピッコロ「いや、そのどれにも当て嵌まらん。正体不明の機械生命体と言ったところだろう」
天津飯「………そいつらを俺達が倒せばいいんだな?」
ピッコロ「そうなる。ブルマによれば、宇宙船で約1日ほどで着く距離にあるらしい」
悟飯「えっ…?凄く早くないですか?」
トランクス(未来)「どうやら母さんは宇宙船に改良を重ねていたようで、エンジンの性能がアップしているようです」
トランクスの説明に全員が納得すると再びピッコロの声に耳を傾ける。
ピッコロ「というわけで、今からその宇宙船で新ナメック星に向かおうと思う。しかしその宇宙船にも定員がある。全員で向かうことは恐らく不可能だ」
未来悟飯「ではオレが行きましょう。オレはこっちの世界では基本やることがないので」
トランクス(未来)「俺も行きます!」
天津飯「俺も参加させてもらう」
餃子「僕も!」
クリリン「俺は嫁さんがなんて言うかなぁ………。18号さえ許してくれれば行くんだが…………」
トランクス(未来)「えっ?クリリンさん、18号と結婚したんですか!?」
クリリン「あ、ああ……!まあな!」
トランクスは人造人間と結婚したことを知ってかなり驚愕している様子だ。
ピッコロ「無論俺も行く。ヤムチャ、お前はどうする?」
ヤムチャ「おいおい…。みんな行くって言うなら俺も行くしかねえじゃねえか!行ってやるぜ!」
悟飯「では僕も…」
ピッコロ「いや、お前はダメだ」
悟飯「えっ!?なんで!?」
悟飯も新ナメック星に向かおうとするも、ピッコロに止められてしまう。
ピッコロ「お前はここに残れ。未来の悟飯とトランクスがいるだけでもこちらは過剰戦力だ。もしもターレスというサイヤ人がこの隙に来てみろ?只事ではなくなるぞ?」
確かにそうだ。この隙にクラッシャー軍団が襲来し、地球に神精樹を植えられてしまえば取り返しの付かないことになってしまう。そのことを考慮すると、地球にもある程度の戦力は残しておいた方がいい。
というか、新ナメック星の騒動はターレスの陽動の可能性も考えられなくはない。地球の警備が手薄になった隙を狙っている可能性もなくはない。
悟飯「………確かにそうですね。僕には学校生活もありますし、その方が都合いいですね」
ピッコロ「そういうことだ。俺達が不在の間、地球は頼んだぞ」
悟飯「はい!」
地球に残る戦士は悟飯とベジータ。ちびっ子達も含めるなら悟天とトランクスがいる。零奈が目を覚ませば零奈もその陣営に加わるはずだ。
新ナメック星に向かうZ戦士達は、早速宇宙服を装着する。クリリンは18号の許可を取る為に一旦帰宅し、色々あったそうだが結局は許可をもらえたとのこと。
未来悟飯「ということで、行ってくるぞ、五月」
未来五月「えっ………」
未来悟飯は事の経緯を説明し、自分がしばらく不在になることを未来五月に伝えた。
未来五月「だ、大丈夫なんですか!?帰ってきてくれますか!?」
未来悟飯「………ああ。オレには帰りを待ってくれる人がいる」
未来五月「で、でも…!私、孫君までいなくなってしまったら……!!」
未来悟飯「…………」
未来五月「えっ…」
未来悟飯は納得しない未来五月を引っ張り、2人の影を重ねる。
未来五月「そ、孫君………?」
未来悟飯「安心しろ。オレは死んだりしない。君の為にも、必ず生きて帰ってくる」
未来五月「………約束ですよ。破ったら許しません…!」
未来悟飯「ああ。勿論だ………」
ブルマ「(あら〜……!未来の悟飯君と五月ちゃんってそんな関係だったの!?こりゃこっちの悟飯君もどうなるか見ものね!)」
そんな2人のやり取りを見ている者が1人いた。
悟飯「それじゃ、お気をつけて!」
ピッコロ「ああ。行ってくる」
ピッコロ達が乗る宇宙船は扉を閉めるとゆっくり浮かび上がり、一定以上の高度に達すると急加速して空に消えていった。
悟飯「………それじゃ、僕は……」
悟飯は携帯電話を取り出すと、連絡先一覧から風太郎を選択し、電話をかける。
『お前、急にどうしたんだよ?急用でもあったのか?』
悟飯「まあそんなとこ。そっちはまだ授業やってる?」
『ああ。まだ続けてるぞ』
悟飯「分かった。じゃあ僕もそっちに戻るよ」
『いいのか?用事は?』
悟飯「うん。もう済んだことだから。それじゃあまた後で!」
そう言うと悟飯は電話を切る。携帯電話を収納し、舞空術で旭高校に戻る。
一旦高校に戻った悟飯は、風太郎や五つ子から質問攻めにあう。悟飯は風太郎や五つ子に隠す必要はない判断し、事の状況を説明した。
二乃「そっか……。そういうことだったのね」
一花「そのナメック星?っていうところは大丈夫なの?」
悟飯「うん。みんながなんとかしてくれるはずだよ」
二乃「そっ。ならハー君はいつも通りの生活ってわけね」
悟飯「うん。僕は地球のことを考えてのお留守番」
五月「待ってください…。私達を置いてってそこに行こうとしてたんですよね…?」
三玖「悟飯……。私達のボディガードなのに、それは切腹」
悟飯「ええッ!?」
悟飯はその後は普通に家庭教師としての仕事を再開し、その日は何事もなく終了し、悟飯は帰宅した。
その日の夜7時頃、中野家アパートでは……。
一花「明日は5月8日…。確か悟飯君の誕生日だよね?」
二乃「ええ、間違いないわ」
三玖「悟飯は家庭教師もボディガードも頑張っている。模試も終わったことだし、ちゃんと祝ってあげたい」
四葉「そうだね!私も孫さんから素敵なプレゼントをもらったから、私も何かいいものをプレゼントしたいな……」
五月「でも、何がいいんでしょう?」
二乃「上杉情報によると、ハー君はやっぱり食べ物系なら外れはないようだわ。どうやらスイーツ系は普段食べないらしいから、無難にケーキを作ってあげましょう」
一花「二乃はそれでいいとして、私達はどうしよう……?」
三玖「私は料理苦手だし…………」
四葉「孫さんの他に欲しいものってあるんですかね?」
五月「孫君ってあまり物欲がなさそうですしね……」
三玖「実はさっき悟飯にそれとなく聞いてみたんだ」
五月「ナイスです!それで、なんと?」
三玖「確かね…………」
『ここに魔法のランプがあります。願いが5つ叶います。悟飯は何を願う?』
『えっ……?普通は3つまでじゃないの…?そ、そうだなぁ……。まずはお父さんを生き返らせたいかな……。次に、宇宙全体が平和になってほしいね』
『………まだ願いは3つ残ってるよ?』
『そう言われてもなぁ………。やっぱり美味しいものを食べたいかな?甘いものはあまり食べないから特にそれがいいかな?………これ以上は思いつかないよ』
三玖「………って感じだった」
二乃「相変わらずね……」
五月「孫君のお父様を生き返らせるのは無理ですよね?流石に………」
一花「無理でしょ。お母さんの件は例外だし………」
四葉「世界平和……。これも私達じゃ無理だね……」
「「「「うーん…………」」」」
二乃のプレゼントは決まったとはいえ、他の4人はプレゼントの決定に迷っていた。
二乃「……なら、5人とも料理にしたらどう?ハー君は超が付くほどの大食らいだし、ケーキ5ホールとかも容易く平らげちゃうんじゃないかしら?」
一花「……無難にそれかなぁ…?」
三玖「それしかない……」
四葉「そうと決まれば!」
五月「教えて下さい!二乃!!」
二乃「………しょうがないわね。5人で作るわよ!」
こうして、悟飯の誕生日プレゼントは食べ物系に決定された。
翌日……。
悟飯「それじゃあお母さん、悟天。行ってきます!」
「「いってらっしゃい!」」
悟飯はいつも通り起床し、舞空術で旭高校に向かう。ひと気の無い路地裏で悟飯は着地し、そこからは普通に徒歩で登校しようとした…………。
ガシッ……。
悟飯「………!!!!」
正体不明のロボットが悟飯の行手を阻むようにして現れる。
悟飯「………何者だ?」
ロボットには気は存在しないので、悟飯の反応も少々遅れてしまった。その隙が、致命的なミスとなった。
悟飯「………!!!?」
「………マザーコンピューター。標的に麻酔銃を撃ち込みました。もうじき無力化するでしょう」
『よくやった。では俺もそちらに向かおう』
ロボットは誰かと連絡を取っていたが、悟飯は意識を保つことが精一杯で内容は頭に入ってこなかった。
「お前が地球育ちのサイヤ人、孫悟空の息子だという正体は割れている。貴様は大人しく寝ているがいい」
悟飯「お前は…………なに…………もの…………」
ドサッ
悟飯の意識はそこで途切れてしまった。
同時刻、とある場所では……。
「ふふふっ…。ターレス一味のサイヤ人から聞き出した情報によれば、孫悟飯は超サイヤ人を更に越えていると聞く。今の俺様でも問題はないだろうが、念には念をだ……。地球人から生命エネルギーを採取してから嬲り殺しにしてくれよう………」
"マザーコンピュータ"と呼ばれたそれは、道中でサイヤ人を捉えて拷問し、情報を引き出していたのだ。そいつはその情報を元に、悟飯を一旦無力化したのだ。
「地球にはどれほどの生命エネルギーが溢れているのか、楽しみだな………。順調ならばナメック星からの生命エネルギーが届くまであと数日………。地球人が死滅する頃に丁度届くだろう……」
そう。新ナメック星を襲来した大元の黒幕はこいつだったのだ。
「貴様らサイヤ人がいくら力をつけようが無駄だ。この俺様こそが真の宇宙の帝王だと思い知らせてやる」
ターレスに葬られたはずのフリーザの兄、クウラが"メタルクウラ"として、地球に現れようとしていた………。
「みんな席につけ。朝のホームルームを始めるぞ…」
風太郎「………悟飯のやつどうしたんだ?」
二乃「メールで遅刻の連絡もないわ。ハー君はサボるとは思えないし……」
三玖「心配……」
一花「忘れ物して取りに戻ったとか?」
五月「………嫌な予感がします」
四葉「気にしすぎたよみんな!」
朝のホームルームの時間になっても悟飯が現れないことを不思議に思う6人。実は悟飯は路地裏で強力な麻酔銃にやられて眠ってしまっているのだが、それを知る由もない。
「……?なんだ?急に暗くなったぞ?」
「なんだあれ?積乱雲か?」
「な、なんだあれ……?」
「もしかして、UFO…!?」
「いやいや、まさか………」
突然空が暗くなったことに騒めき始めるクラス。先生は静かにするように釘を刺すも、自身も不審に思っていた。
それもそうだ。今までこのような現象に遭遇したことはない。日食にしてもいくらなんでも暗すぎる。未知の状況に世界中は騒ついていた。
一花「………なにあれ?」
三玖「す、すごい………」
風太郎「な、なんだあれは……?日食でもここまで暗くは………」
五月「ま、まさか…!!将棋星人が本当に襲来してきたのでは!?」
四葉「な、なにそれ?」
だが、五月の冗談半分の回答は、半分正解だった。
『ブーー!!!』
突然、恐怖感を煽る警報がそこら中に鳴り響き、有事を知らせる放送が世界中に流される。
『緊急速報!緊急速報!ただ今、地球上空に巨大不明飛行物体が急速に接近しています!屋外にいる人は、直ちに地下かシェルターに避難して下さい!』
その警報を聞き、クラス中がパニックになった。
風太郎「ま、まさか…!悟飯がいないのって……!!」
影は次第に近づき、四方八方に触手のようなものを伸ばしながら、地面に接触した。
接触すると同時に、激しい揺れに襲われる。
「「「きゃあああああ!!!」」」
「うわっ!?」
「な、なに!?何が起きたのよ!?」
「ぶつかった!?隕石ッ!?」
「やべえ!!俺たちは終わりだぁああああ!!!」
武田「お、落ち着こうみんな!冷静に行動しなきゃ助かるものも助からないよ。ね?」
武田はクラスメイトを落ち着かせようと奮闘するも、この異常事態の中ではそれも無意味に終わった。
五月「そ、孫君!孫君は!?」
ガシッ……
ガシッ…
ガシッ!
ガシッ!!
ガシッ!!!
すると、触手のようなものから穴が開き、そこからロボットが次から次へと出向する。足音を隠すことなく堂々と歩き、そのうちの数体が校舎に飛んできて…………。
バリーンッ!!!
窓ガラスを割り、窓際の生徒から順に次々と捕獲していく。
「に、逃げろ〜!!!!!」
「誰か助けて〜!!!!!」
風太郎「ぐっ…!一旦逃げるぞお前ら!!!」
武田「仕方ない!ここは外に避難するしかない!!」
三玖「で、でも悟飯は……!!」
五月「孫君なら大丈夫です!!」
四葉「取り敢えず走ろう!!」
しかし、廊下にも生徒達がごった返しているこの状況では、逃げることも困難になっていた。
武田「みんなこっちだ!!非常口がそっちにある!!」
武田は理事長の息子。運良く学校内の地図を把握していた為、生徒にもあまり認知されていない非常口に武田が案内する。そこには生徒はそれほどおらず、風太郎達は武田のお陰でスムーズに避難することができた。
武田「くっ…!一旦そこの木陰に隠れよう!!」
しかし、外に出てもロボットがそこら中にうじゃうじゃいた。武田の指示に従って6人も木影に隠れる。そこは丁度緑が生い茂っており、体を隠すには打って付けの場所だった。
二乃「うう………。こ、怖いわ…!私達を連れ去ってどうするつもりよ……!」
一花「分からないけど、碌な目に遭わないのだけは断言できるね………」
三玖「ここでやり過ごせればいいけど……」
四葉「ど、どうしよう……!みんなが連れて行かれちゃう………!!助けに行かなきゃ……!!」
風太郎「馬鹿やめろ…!!あのロボットは簡単に窓を突き破ったんだぞ…!?いくら運動ができるお前でも敵わねえって…!!」
五月「だ、大丈夫です…!私達には最強のボディガードがついているじゃないですか……!!」
『………この周波数であっているか?』
突如、外の放送から聞き覚えのない声が聞こえる。何者かが……………。いや、クウラがハッキングしたのだ。
『ご機嫌よう、地球人の諸君。私は宇宙の帝王、クウラという者だ。貴様らの身にこれから起こることを説明してやろう』
五月「く、くうら……?」
風太郎「悟飯が言ってたサイヤ人ってやつか………!?」
『この星は俺が頂く。そして貴様らはこのビッグゲテスターの生命エネルギーとなって共に生き続けるのだ。このクウラ様に地球人如きの貴様らが利用してもらえることをありがたく思うがいい………』
この説明を聞き、7人はゾッとした。生命エネルギーとして利用する。理解は難しかったが、どういう目に遭うかはなんとなく想像できてしまったからだ。
二乃「利用してやるって……!!何よ偉そうに……!!!」
三玖「ま、まずい……!これ、多分死ぬよりも辛いやつだよ……!!」
四葉「そ、孫さん…………!早く助けに来てください………!!」
風太郎「悟飯は何してんだ………!」
ガサガサ……
「「「「「「「……!!」」」」」」」
7人は木陰に隠れていたが、ロボットが緑を掻き分けて発見されてしまった。
「無駄な抵抗はよせ。お前達は温度の違いで区別することが可能だ」
四葉「くっ……!みんな、逃げ……!」
シュバッ‼︎
四葉が6人を逃そうと立ち上がるも、すぐに両手を縛られてしまう。
二乃「よ、四葉……!!」
「無駄な抵抗はよすんだ。貴様ら如きの戦闘力では、我々には敵わない」
五つ子と風太郎、武田はロボット相手に成す術もなく、意図も容易く捉えられてしまった………。
二乃「は、離しなさい……!!!」
風太郎「離せよこの野郎……!!」
手足を縛ったロープをロボットは器用に操って、一列の集団を作る。こうすることによって、一人一人の動きの自由を奪うことができるのだ。1人逃げ出そうとすれば、他の者も同じペースで走らない限りは逃げることがほぼ不可能だ。
五月「そ、孫君…………!!」
三玖「や、やぁ………!!!」
一花「これ……!簡単には解けないよ……!!」
四葉「私も無理……………」
武田「…………万事休すというところか………」
色々試行錯誤する7人だったが、ロボットが常に近くで見張っている現状では、この絶望的な状況を打破する手筈は整えられない。悟飯が気絶している今、地球のこの地域はまさに地獄絵図と化していた…………。
カプセルコーポレーション付近では………。
トランクス「なんなんだよお前ら!!ママの手を離せ!!!」
ドグォォオオオオオオオン!!!!
ベジータ「この星を頂くだと?だったらこの俺様を倒してからにするんだな!!」
ドグォォオオオオオオオン!!!
トランクスもベジータが次々とロボットを破壊することによって、ロボットはトランクスとベジータの撃退態勢に入るが、ロボットの戦闘力はトランクスとベジータ親子からすれば微々たるもの。はっきり言えば舐めプしても余裕で倒せるレベルだった。
トランクス「ねえ!なんなのこいつら!!パパ知らない!?」
ベジータ「宇宙の帝王を名乗っていやがった…。まさかとは思うが、フリーザの親戚がまだ残っていたというのか…?丁度いい機会だ。ここでアイツの一族の血を根絶やしにしてやるぜ…!!」
ベジータは好機と言わんばかりに気を高めていく。トランクスも超サイヤ人に変身しない範囲で全力を出し、引き続きロボット撃退に励んでいた……。
悟空「なあおばば。また水晶玉貸してもらってもいいか?」
占いばば「またか……。まあ別にええんじゃがのぉ〜………」
悟空は定期的に下界の様子を見守っている。そして今日もいつもの平和な地球の………。主に悟飯の生活の様子を見守ろうとしていた。
悟空「………!!!?な、なんだよこれ……!!!!?」
占いばば「えらいことになっておるぞい!?」
悟空「くそぉ…!黒幕は誰なんだ…!!占いばば!!」
占いばば「む、無理じゃ……!!これ以上視点を近づけることは困難じゃ……!!」
悟空「畜生……!悟飯は!?」
占いばば「お前さんの息子じゃったな?ちょっと待っておれ」
占いばばは水晶を操作して悟飯が見える位置に切り替えた。するとそこに写ったのは、何故か地べたに横たわっている悟飯の姿だった。
悟空「ご、悟飯……!!なにやってんだよ!!!起きろ!!!おめぇのダチが連れ去られちまうぞ!!!」
占いばば「目を覚ます様子が一切ないの……」
悟空「そ、そうだ!ベジータは!?」
占いばば「ベジータは息子のトランクスと共に西の都で戦っておる」
悟空「くっ…!じゃあピッコロは!?」
占いばば「…………どうやら、ナメック星におるようじゃ。似たようなものがナメック星にもおる」
悟空「それって、未来の悟飯とトランクスもか!?」
占いばば「そうじゃの……」
悟空「ま、マジかよ……!!じゃあどうすりゃいいんだ………!!」
占いばば「………悟空よ。こんなことはあの世とこの世を行き来できる立場で言うべきではないのだが……」
悟天「トランクス君!これどうなってるの!?」
悟天は起床後、トランクスやベジータの気が高まっていることを察知して西の都に来ていた。
トランクス「見ての通りだ!!変なロボットが人を連れ去ろうとしてるんだよ!お陰で世界中がパニックになってるぜ!!悟天も手伝ってくれ!強さはそれほどでもないけど、数が多すぎる!!」
悟天「世界中……?ま、まさか…!!!ごめんトランクス君!!用事を思い出した!!!」
ドシューンッ!!!!
悟天は何かを思い出したかのようにその場を後にした。
トランクス「お、おい悟天!!こんな時に用事なんて気にしてる場合かよーーーーッッ!!!!!」
悟天「(世界中ってことは、兄ちゃんの学校も大変なことになっているはず…!なのにさっきから兄ちゃんの気を感じない…!!)」
悟天は悟飯の気を感じないことを不審に思い、日本に着陸する。悟飯に弁当を届ける為に何度かPentagonの方の中野家を訪れたことがあった為、その記憶を頼りにマンション前までやってきたのだ。
悟天「…………何あれ…?」
悟天の目の前には、まさに地獄が広がっていた。巨大な宇宙船にも惑星にも見えるものが着陸したことによって、幾つも家屋が倒壊している。それだけでなく、ロボットによって捕らえられた人々が列を作ってどこかに連れ去られそうになっていた。
………その中に、見覚えのある顔が……。
らいは「はぁ…!はぁ……!!」
悟天「らいはさんだ!!」
風太郎の妹であるらいはが走って逃げていた。らいはだけはまだ捕まっていなかったようだが、恐らくそれも時間の問題だ。
らいは「痛っ…!!」
案の定、らいはは慌てて逃げていた為、何かに躓いて転倒してしまう。その隙をロボットは見逃さず、らいはを捕らえようとする……。
悟天「突撃ーーーーッッ!!!」
ドグシャ……!!!!
悟天は頭からロボットに突っ込み、頭突きでロボットの体を貫くと、ロボットは少し漏電して爆散した。
悟天「大丈夫!?らいはさん!!」
らいは「ご、悟天君……!?」
予想外の出来事に、らいはの脳は処理が追いついていなかった。
悟天「逃げて……って言っても、そこら中にロボットがいるもんね……」
らいは「ど、どうしよう……!お仕事に行ったお父さんも無事かどうか……」
悟天「なんてことないよ!!僕が悪い奴らをみんな蹴散らしてあげるよ!!」
悟天は満面の笑みをらいはに向ける。その笑顔でらいははひとまず気が緩み始めた。
らいは「でも悟天君……。まさか孫さんみたいに……?」
悟天「うん!兄ちゃんほどじゃないけど、僕だってそれなりには強いんだよ!!」
ドグシャッッ!!!
真後ろから急接近してきたロボットに特に驚くことなく対処しながら悟天はそう言う。
悟天「もー!!!数が多いよ〜!!」
悟天がらいはを守りながらロボット退治をしている時のこと……。旭高校付近にいた者は全員捕らえられた。最初の方に捕らえられてしまった者は既にビックゲテスター内部に向けて出発させられている。
風太郎達はなんとかロープを切るなり解くなりして逃亡を図ろうとするも、ロープは意外にも頑丈で解くことすら叶わなかった。
二乃「ハー君はいつになったら来るのよ…!」
風太郎「………もしかして、不意打ちにあったんじゃないか……?」
四葉「ど、どういうことですか…?」
風太郎「悟飯が世界中で起こっている異常事態に気付かないはずはない。だから、悟飯は先に手を打たれたのかもしれん…………」
三玖「じゃ、じゃあ…!悟飯は来ないの……!?」
風太郎「………すぐには」
五月「そ、そんな……!!」
武田「………君達、孫君がこの場に来たところでどうにかできるというのかい?相手は異常だ…。現在は世界中の軍隊が対応しているみたいだが、まるで歯が立たないそうじゃないか?そんな集団に孫君1人では………」
風太郎「そうか……。お前は知らなかったんだったな。悟飯はな………」
風太郎は悟飯のことについて話そうとした時、ロボットが一体目の前に現れる。
「次はお前達だ。これからビッグゲテスター内部に向かう」
とうとうこの時が来てしまった。風太郎らはなすがままにロボットに連行されてしまう。その間、不安になる者。涙を流す者。愛する人が到着することを信じて待つ者など、反応は様々だ。
だが、肝心の悟飯は超サイヤ人にも効く強力な麻酔銃によって眠らされている。すぐに来ることはないだろう。
しかも、ビッグゲテスター内部への入口はすぐそこにあった。中に入ってしまえば、どうなるかは誰にも分からない。
三玖「悟飯……!早く来て……!!」
五月「孫君………!」
二乃「は、早く来なさいよ…!!私の王子様なら……!!!」
ガシャンッッ!!!!!
ドグォォオオオオオオオオオン!!!!
「「「「「「!?!?」」」」」」
ロボットは唐突に爆発する。それによって風太郎の列は足を止めた。だが、何故ロボットが爆発したのかは原因不明だったが、その原因はすぐに分かった。
「反逆者か。捕らえろ」
複数体のロボットが、"山吹色の道義を着た男"に取っ掛かろうとする。
シュン‼︎
グシャッッ!!!
しかし、その男は高速移動で避けるとロボットは互いにぶつかる。その直後に男はロボット2体を両手で押し潰した。
「この人間、只者ではない」
目の前の反逆者がただの地球人ではないことを察し、ロボットは数を更に増やして男に立ち向かう。
ガシッ!!
ロボットの拳を腕で受け止める。
ガッ!!!
ロボットの蹴りを膝で受け止める。
ガガッ!!!!
ロボットの蹴り、拳を使ってない方の腕で対処し、男は回転しながらロボットを蹴り、殴り…………。
「はぁああッッ!!!!!」
ブォオオオオオオッ‼︎
強風を発生させて、その男を囲んでいたロボット達は四方八方に吹き飛ばされた。
「だりゃあ!!!」
グシャ!!!
シュン‼︎
「はぁああッッ!!!」
ドグシャッッ!!!!
その男は吹き飛ばされたロボットを次々と風穴を空けて爆散させる。
スタッ
一通り倒すと、男は元の位置に戻ってきた。
二乃「ね、ねえ!この人って、未来のハー君でしょ!?」
三玖「でも、未来の悟飯はナメック星?っていうところに行ってるんじゃ………」
四葉「それに、左腕が…………」
五月「きっと私達の危機を察知して駆けつけてくれたんですよ!!」
「………どうやら俺様の出番のようだな」
銀色に輝く、ロボットにも宇宙人にも、"フリーザ"にもよく似ている者がゆっくりと空中から舞い降りてきた。
「……………話は聞いてるぜ?おめぇがフリーザの兄貴だってことはな」
そう。目の前に現れたフリーザに似た銀色の正体は、フリーザの兄であるクウラ………否、メタルクウラであった。
「おめぇはやっぱりフリーザの兄貴だな。やってることはあいつとほとんど変わらねえ。おまけに、真っ正面から挑んでも勝てねえのを分かってて悟飯を眠させたんだろ?汚ねえ真似するじゃねえか………」
メタルクウラ「………貴様、何者だ?」
「オラか?オラは……………」
悟空「地球育ちのサイヤ人、孫悟空だ」
頭に天使を連想させる輪っかを浮かべた悟空が、静かに怒りながらクウラに自身の正体を告げた。
はい。このタイミングでまさかの悟空の登場です。天下一武道会の時に悟空が登場することは皆さん大体察していたと思うので、ここで不意打ちです。
設定を見て気づいたんですけど、風太郎の身長は178cmで、悟飯は176cmだそうです。風太郎ってマジで高身長だったんですね。というか悟飯は180は超えてると勝手に思ってたので、なんか意外です。
ちなみに悟空が何故この世に占いババの同行無しで戻ってこれたのか、それは次回(だったかな?)に解説されます。セル編終盤やボージャック戦の時も一瞬だけ戻ってきてる感じの描写があったので、それの独自解釈というか勝手に付けた設定みたいなものが含まれています。