孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ……。

 バーダックとターレスは、メタルクウラを巻き込みながらも死闘を繰り広げた。バーダックは不利な状況が続いたが、最愛のギネを傷付けられたことによって超サイヤ人2に覚醒し、ターレスを死の寸前まで追い詰めた。

 ターレスは上手く生き残ったが、セルの元気玉によってトドメを刺され、神精樹と共に散った。何気にセルの暗躍によって、地球は再び綺麗な青と緑を取り戻したのだった…………。


第63話 君に感謝

悟空達が地球で激闘を繰り広げていた中、新ナメック星に行ったZ戦士達はロボットの退治を完了したところだった。

 

ムーリ「助かった……。なんとお礼を言ったらいいか………」

 

現最長老であるムーリが戦士達に例を述べる。

 

未来悟飯「いえ、気にしないで下さい」

 

クリリン「それにしても随分数が多かったよな………」

 

天津飯「ああ。修行を続けていなければ危うかったな……」

 

ヤムチャ「俺はかなりギリギリだったぜ………」

 

餃子「それはヤムチャが修行を疎かにしていたからだ」

 

ヤムチャ「返す言葉もねえ………」

 

トランクス(未来)「……しかし、地球の方は大丈夫なんでしょうか?界王様の話によれば、フリーザの兄であるクウラが荒らしているんでしょう?」

 

トランクス達は、途中で界王に連絡を受けて地球が大変になっていることを知ったが、悟飯達が残っていることもあり、この新ナメック星を放置するわけにはいかないということで、こちらで戦うことにしたのだ。

 

ピッコロ「………そのことなら心配無用だ。悟飯達がクウラを倒したようだ」

 

未来悟飯「それは良かった………」

 

ピッコロ「…………だが、地球の被害が深刻だ。神精樹の件も解決したとはいえ、街が無茶苦茶になっているようだ。瓦礫に埋もれて死人が出たかもしれんな…………」

 

ムーリ「そのことならドラゴンボールを使ってくれ。私達を助けてくれた礼だ」

 

ピッコロ「いいのか?すまん。恩にきる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で、事が落ち着いた地球では……。

 

悟空「よっ、悟飯。久しぶりだな」

 

悟飯「お父さん………」

 

悟飯と悟空が久々に再会したところであった。正確には、前話で既に再会しているが、まともに話していないのでカウントしないことにしよう。

 

悟空「あの世でおめぇ達の様子は時々見守っていたぞ。本当によく頑張ってるな、悟飯」

 

悟飯「いえ、僕もまだまだですよ……。肝心な時に眠ってしまったり………」

 

悟空「ああ。おめぇは確かに平和ボケしちまってるな。しかも大事な時に限って油断しちまってるしな…。もうちょっとしっかりしねえとダメだぞ?」

 

悟飯「ははは……。すみません………」

 

悟空「あの五つ子は……。いや、地球はおめぇが守るんだ。おめぇがやらなきゃ誰がやるんだ?オラはもう死んでんだぞ。それにおめぇももう18だろ?いつまでも甘えんのはなしだかんな」

 

悟飯「…………」

 

悟飯は悟空の静かな説教をただ黙々と聞いていた。

 

悟空「おめぇがしっかりしなきゃ、おめぇの大事なもんは守れねえ。おめぇはあの五つ子の娘っ子やダチが死んじまってもいいんか?」

 

悟飯「よくないですよ!」

 

悟空「だろ?ならもう少し気張れ。今回オラが来れたのは本当に奇跡みたいなもんだからな。また何かあった時にオラが来ることは多分ねぇ」

 

悟飯「………はい」

 

悟空「……それと悟飯。誕生日、おめでとう」

 

悟空は悟飯が誕生した時に立ち会っていなかったものの、悟飯の誕生日はしっかりと覚えていた。勿論、わざわざ祝う為だけにこの世に来たわけではない。それでも、悟飯はとても嬉しかった。

 

悟飯「……ありがとうございます、お父さん。そういうお父さんも明日は誕生日ですよね?」

 

悟空「そうだな…。まあオラはそろそろあの世に帰んなきゃなんねぇんだけどな」

 

悟飯「………やっぱり、生き返ったわけではないんですね………」

 

悟空「……そんな悲しい顔すんなって。もう一回くらいはこの世に来れるからよ」

 

悟飯「………えっ?それ、本当ですか!?」

 

悟飯は思いがけない事実を知り、かなり驚愕する。

 

悟空「ああ。実は一回だけ24時間限定でこの世に行けるんだ」

 

悟飯「………あっ、でも僕のせいで…」

 

悟空「ああ……。そのことなんだけどよ…………」

 

悟空は悟飯に今回の件について簡潔に話す。悟飯はすぐに理解した。

 

悟飯「そんな制度があったんですね…」

 

悟空「ああ。オラはその制度を利用させてもらったってわけだ。だから次こっちに来た時は23時間はいられるぞ」

 

 

 

シュン‼︎

 

五月「わっ!!!!!」

 

 

悟空は悟飯と一通り話すと、瞬間移動で五つ子と風太郎の元に現れる。

 

悟空「よっ!おめぇらが零奈の娘だな?いつも悟飯が世話になってるな」

 

五月「い、いえ!こちらこそいつもお世話になっています!」

 

二乃「あの……、あなたが本当にハー君の父親の……?」

 

悟空「ああ。孫悟空ってんだ。よろしくな!っつっても、もうあの世に帰るんだけどな…………」

 

三玖「悟飯のお父さん…。もうちょっと話したかったのに…………」

 

四葉「さっきはありがとうございました!悟空さんがいなかったら、私達はどうなっていたか……………」

 

悟空「そのことは気にすんな。とにかくおめぇらが無事で良かったぞ」

 

一花「(人を守る為なら自分の身を投げ出す………。この人は本当に悟飯君の父親なんだな………………)」

 

武田「…………あの」

 

悟空「ん?なんだ?」

 

武田は先程までこの状況についていけてない様子だったが、ようやく口を開いて悟空に問う。

 

武田「あなたは………。いえ、あなた方親子は何者なんですか……?」

 

悟空「………そいつは悟飯から聞いてくれ。多分悟飯の方が説明は得意だろうしな」

 

 

 

シュン‼︎

 

すると、今度は水晶玉に乗った老人が急に現れた。

 

占いばば「悟空よ。そろそろ時間じゃ。これ以上この世にいると、1日だけ帰れる権利がなくなってしまうぞ?」

 

悟空「もうそんな時間か…。まあ超サイヤ人に変身しちまったしな…。仕方ねえか」

 

五月「待ってください!最後にこれだけは言わせて下さい!」

 

悟空「ん?なんだ?」

 

五月「………私達と孫君を出会わせてくれてありがとうございます。こうして毎日孫君と楽しい生活を送れるのも、父親であるあなたのお陰です………」

 

悟空「ん?なんでオラのお陰なのかはよく分からねえけど、サンキュー!!でもオラもおめぇ達に感謝してんだ。おめぇ達といる時の悟飯はいつにも増して楽しそうにしてるからな……。これからも悟飯と仲良くしてやってくれ」

 

五月「分かりました!"お義父さん"!!」

 

「「!!!?」」

 

五月の悟空の呼び方に対して約2名が反応する。

 

二乃「ちょっと待ちなさい!何勝手に父親呼ばわりしてんのよ!!!それは私の台詞なんだから!!」

 

三玖「違う。悟飯の奥さんは私」

 

 

悟空「いや、オラはおめぇらの父親じゃねえと思うんだけんど………。まあいっか!あ、そうだ。確か風太郎だったよな?」

 

風太郎「えっ?はい。俺が風太郎ですけど…………」

 

風太郎は突然呼ばれた為、少々気の抜けた返事をしてしまう。

 

悟空「おめぇには特に悟飯と仲良くしてやってほしいんだ。おめぇと悟飯はなんか気が合うみてぇだし、同年代で初めてできた悟飯のダチだしな」

 

風太郎「言われなくとも、いつも仲良くさせてもらってますよ」

 

悟空「そっか。そいつを聞いて安心したぞ」

 

占いばば「では行くぞ」

 

 

悟空はゆっくりと浮かび上がる。

 

 

 

悟空「じゃあな悟飯ッ!!!死んだらまた会おうなーーーーッ!!!!」

 

 

 

二乃「死んだらって…………」

 

一花「あはは……。ユニークなお父さんだね…?」

 

 

 

 

悟飯「お父さん………。ありがとう……」

 

もうこの世にはいない父親に向けて、悟飯は感謝の言葉を述べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空「あっ、あの世に戻る前に1箇所だけ寄らせてくれねえか?」

 

占いばば「お前さん……。さっきの台詞の後にそれはないじゃろう…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メタルクウラ襲来、ベジータの場合

 

 

 

ベジータとトランクスはメタルクウラが現れてからというもの…………。

 

 

 

グシャ!!!!!

 

メタルクウラ「ば、馬鹿な……!!」

 

超ベジータ「口ほどにもねえぜ」

 

ベジータはメタルクウラ相手に最早遊んでいた。なんなら、トランクスの修行相手に上手く利用しているくらいである。

 

メタルクウラ「この俺様が、あのガキのオモチャになるなど………!!!」

 

超ベジータ「貴様らの時代はもう終わったんだよ。老害は引っ込んでいろ。これからはサイヤ人の時代だ」

 

メタルクウラ「猿がでかい口を叩くんじゃない…!!」

 

 

 

 

 

 

グシャ……!!!!

 

 

突然、メタルクウラの視界が上下180°変わる。

 

 

超ベジータ「貴様、自分の今の立場が分かってないらしいな?愉快なやつだぜ。貴様はいくらでも量産されると言ったな?それは同時に意識も共有しているということだ。つまり、貴様が見下していたサイヤ人に何度も何度も殺される経験をするわけだ。こりゃあいいぜ」

 

ベジータはクウラの弟であるフリーザにいいように利用されていた。悟空がフリーザを倒したことによってやっと自由になれた。しかし、超サイヤ人になって以降、ベジータは自分の手でフリーザに復讐をしたかった。

 

そこで現れたのが兄であるクウラ。一応フリーザの親戚に当たる為、フリーザの代わりにサンドバックになっているという現状だ。

 

 

 

グシャ!!!

 

ベジータはメタルクウラの頭部を片手で難なく破壊する。しかし新しいメタルクウラがすぐに現れる。

 

メタルクウラ「貴様ぁ…!余程死にたいらしいな…!」

 

超トランクス「ギャリック砲ッ!!!!!!」

 

メタルクウラ「!?!?ッ」

 

 

 

ドグォォオオオオオオオオオン!!!!

 

 

新しく現れたのクウラは、トランクスによってすぐに粉砕される。

 

超トランクス「パパ…!もう100体は倒したと思うけど…………」

 

超ベジータ「ほう………。ならあと400体追加だ」

 

超トランクス「ええッ!?流石にそれは無茶だよッ!!!」

 

超ベジータ「甘えるな!俺はすでに1000体は倒しているぞ?俺様の息子ならば、せめて半分の500体は倒すんだな」

 

超トランクス「鬼だ……………」

 

本来なら地球を懸けての戦いのはずなのだが、何故だかベジータ親子にとってはトレーニングの延長線上という扱いを受けていた。

 

 

 

 

グゴゴゴゴゴゴッ…!!

 

 

超ベジータ「………!!!」

 

超トランクス「な、なんだッ!?」

 

巨大な木の根が地中から突然姿を現す。既に壊れかけていた建物をその木の根が追い討ちをかけるように次々と破壊される。

 

メタルクウラ「お、おのれぇ……!!」

 

それと同時にメタルクウラ軍団が一斉にスーパーノヴァを作り出し、一斉に放つ。

 

これには流石にトランクスも少々怖気付いてしまうが、ベジータにはそんな感情はカケラもない。

 

超ベジータ「こんなもの、わざわざ技を使う必要はないぜ」

 

 

ドシューンッ!!!!

 

 

 

ベジータは空高く飛び上がり、自らスーパーノヴァに突っ込んでいく。

 

メタルクウラ「はははッ!!!!」

 

メタルクウラ「馬鹿めッ!!!!」

 

メタルクウラ「そのまま焼け死ぬがいいッ!!!!!!」

 

 

ドンッッッ!!!!!!

 

 

 

 

メタルクウラ「!?!?ッ」

 

だが、クウラの予想とは裏腹に、ベジータは片手だけでスーパーノヴァを受け止める。

 

メタルクウラ「ば、馬鹿な………!!!そんなはずは……!!!!」

 

超ベジータ「もういい。貴様は用済みだ。消えろ」

 

 

 

 

 

ドンッッッ!!!!!!!!!

 

 

メタルクウラ「ぐぉおおおぉあああああああぁぁああぁああッ!!!!!!!!!!」

 

 

ベジータは気合でスーパーノヴァを押し出すと、メタルクウラ軍団はそれに巻き込まれる。自身の技で自らの身を滅ぼす結果となった。

 

超ベジータ「…………おや?」

 

超トランクス「あ、あれ?なんか止まっちゃった……………」

 

ベジータがスーパーノヴァを跳ね返した直後、他のメタルクウラの動きが完全に止まった。

 

メタルクウラだけではない。人間を連れ去ろうとしていたロボットの動きも完全に止まっていた。

 

 

超ベジータ「なんだ?どうなってやがる?」

 

だが、異変はこれだけではない。突如生えた謎の木の根も突然光に変化し、地球全体に光の粉となって降り注ぐ。

 

超ベジータ「………?一体なんだったんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

シュン‼︎

 

 

悟空「………よっ、ベジータ」

 

超ベジータ「…………カカロットか」

 

悟空「久しぶりだな。地球を守ってくれてサンキューな」

 

超ベジータ「俺はただフリーザの兄貴が気に食わなかっただけだ。貴様に礼を言われる筋合いはない」

 

悟空「相変わらずだな……。少しは素直になってくれてもいいのによ………」

 

超ベジータ「やはりさっきの気はお前だったのか……。何故死んだお前がここにいるのかは分からんが原因などどうでもいい。ここで決着をつけるぞ。俺はあの時から更に強くなった…。それは貴様もだろうが……。いい加減決着をつけようじゃないか?」

 

悟空「すまねえなベジータ。今はそれはできねえ」

 

超ベジータ「なに?どういうことだ?」

 

悟空「今のオラは時間制限付きで一時的にこっちに戻ってきているだけにすぎねえんだ。その時間はさっきクウラ達と戦う時に使っちまった。だからもうあの世に行かなきゃなんねぇ………」

 

超ベジータ「…………そうか」

 

悟空「でも安心してくれベジータ。あと一度だけ、23時間だけこっちに戻って来れるんだ。その時に決着をつけようぜ。オラも強くなったおめぇと戦いてえしな」

 

超ベジータ「ふん。覚悟しておくんだな」

 

悟空「ああ、おめぇもな………」

 

悟空は最後に言い残し、静かに消えていった……………。

 

超トランクス「ねえパパ?今の人は誰?」

 

超ベジータ「………………下級戦士でありながら、いつもエリートの一歩先を行く、ただのサイヤ人さ」

 

超トランクス「……?ふーん?」

 

トランクスはベジータの言っていた意味がいまいち理解できていなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、地球に再び平和が訪れた。視点は再び悟飯のところに戻そう……。

 

 

 

悟飯「みんな!怪我はない!?」

 

一花「うん。大丈夫だよ」

 

二乃「……………」

 

 

ドンッッ!!!!

 

悟飯「わっ!!?に、二乃さん!!?」

 

二乃「馬鹿馬鹿馬鹿ッ!!!!来るのが遅いのよ!!!!怖かったんだから!!!!!心配したんだからッ!!!!!!」

 

二乃はポカポカと悟飯を叩きながら泣き叫ぶ。悟飯はそんな二乃の頭に手を乗せ、優しく撫でる。

 

悟飯「ごめん………………」

 

三玖「むっ…………。わ、私も怖かった!」

 

 

トンっ…

 

 

悟飯「み、三玖さんまで!!?」

 

三玖も二乃の真似をするようにポカポカと悟飯を叩く。二乃とは違って優しく叩くので、全く痛みを感じない。というか、側から見たらただのイチャイチャにしか見えない。

 

五月「うぅ……!!!ふわぁぁあああああんッ!!!!!怖かったですぅぅぅ!!!!!!!」

 

しかし、今回の件で一番泣いてしまったのは五月だった。末っ子だからなのかは不明だが、子供のように泣き叫んでしまう。その為、悟飯に駆け寄る余裕もなかった。

 

一花「あらら…。よしよし五月ちゃん。もう大丈夫だから……ね?」

 

四葉「うんうん!孫さん達が悪い奴らをやっつけてくれたからもう大丈夫だよ!!」

 

五月「ほんとぉ………?」

 

 

 

ズキュンッ!!!!!

 

 

一花「(あっ、やば…………)」

 

四葉「(久しぶりの甘えん坊な五月……!!!)」

 

 

 

((可愛すぎる………!!!!!))

 

 

 

普段は母親の代わりになろうと取り繕っていた五月だが、それがない今はただただ可愛い末っ子……。その姿の虜になってしまう姉2人がそこにはいた。

 

風太郎「はぁ………。今回ばかりは死ぬかと思ったぜ……………」

 

武田「僕もだよ……。ここまで命の危機を感じたのは人生で初めてだよ……」

 

実際、命の危機を本気で感じる人など殆ど存在しないだろう。セルやピッコロの件もテレビを通しての情報であり、実際に目の前で殺されそうになる人間は早々いない。

 

 

 

 

 

 

 

「ねえねえ!孫君って8年前にセルゲームに参加してたの!?」

 

「あの金髪はどうやったらできるんだよ!?俺にも教えてくれよ!!!」

 

「すげえ強え!!あのビームどうやって打つの!!?CGとかじゃないんでしょ!!?」

 

無論クラスメイトから質問攻めに遭うのは言うまでもなかった。日本のメディアでそこそこ取り上げられた一花でさえあんなにクラスメイトがごった返していたのだ。世界中に知られている戦士となれば、そのスケールは大きく変わる。

 

悟飯「わわわっ……!!みんな押さないでよ〜〜!!!!?」

 

悟飯は『一花さんもこの前はこんな気持ちだったのかなぁ………』という感想を心の中に留めておいた。

 

風太郎「………しかし、学校も街も無茶苦茶だな……………」

 

武田「これからどうやって生活していけばいいのかな……。電気も通信も碌に通ってないと見るべきだろうね……」

 

風太郎と武田は現実的な問題を話し合う。日本だけでなく世界中が同じような状況に陥っている。ビッグゲテスターの着陸やメタルクウラの襲来、神精樹の根っこによる被害などで1時間弱という短い時間で地球はほぼ崩壊状態に陥っていた。

 

 

 

 

シュン…‼︎

 

武田「なっ……!!!?」

 

風太郎「ば、馬鹿な……!!!?そんなことあるわけが………!!!!」

 

だが、瓦礫の山と化していた校舎が、一瞬にして元のよく知る校舎に戻っていた。周りを見回すと、校舎だけではなかった。

 

あちこちに地割れやクレーターができていた校庭。

 

瓦礫の山と化していた街。それによって潰された家具や人々。

 

全てがメタルクウラが襲来する前の、人々が見慣れた状態に戻っていた。

 

四葉「な………何がッ!!!?」

 

一花「どういうこと…………?」

 

悟飯の正体を知ったことによって多少は非常識なことに理解を示し始めた一花達だが、今回は流石に困惑している様子。それもそのはずだ。崩壊していた街や建物が一瞬にして戻ったのだ。それこそ、今まで見ていた光景が夢であったと言わんばかりに…………。

 

一花達の反応は正常と言わざるを得ない。

 

悟飯「……(もしかして、ナメック星人の人達が助けてくれたのかな…?)」

 

だが、悟飯だけは心当たりがあったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

らいは「あれ?街が元に戻った……?」

 

悟天「…?よく分からないけど、これで元通りだね!」

 

らいは「………うん」

 

悟天「あっ……。そういえばお母さんに黙って家を出ちゃったんだった…。ちょっと帰り辛いなぁ………………」

 

らいは「…………だったら、うちに泊まっていく………?」

 

悟天「えっ?いいの?」

 

らいは「うん!助けてもらったお礼に!」

 

悟天「えー?でも、確からいはさんの家って生活が厳しいんじゃ………」

 

らいは「命に比べたら安いよ!さあさあ、上杉家にご案内で〜す!!」

 

悟天「わわっ!引っ張らないでよ〜!!」

 

どうやら、らいはが悟天に助けられたことによって、この2人の関係性に変化が生じそうだ。

 

今までは、らいはと悟天は兄の友達の弟と妹という認識でしかなかったが、この瞬間をもって別のものに変化し始めていることに、悟天は気付いていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クラスメイトの質問ラッシュにあっていた悟飯だったが、なんとか理由をつけて抜け出し、荷物を整理して帰宅しようとしたが、道中で五つ子に呼び止められ、家に来るように言われた。

 

今日は家庭教師の日ではなかったはずだが、五つ子の言う通りに悟飯は5人に付いて行く。五つ子の住むアパートに到着した。

 

一花「あっ、まだ入っちゃだめだよ?いいよって言うまではダメだからね!」

 

悟飯「えっ?う、うん………」

 

悟飯は一花の言う通りにドアの前で待機する。しばらくすると入っていいとのことだったので、悟飯はドアを開ける。だが、カーテンが閉ざされていて暗かった。

 

悟飯「あれ?みんなどこに行っちゃったのかな?」

 

悟飯は明かりを求めてリビングの電気を付ける。

 

 

 

 

パーーンッ!!!!

 

 

「「「「「お誕生日おめでとう!!!!!」」」」」

 

 

五つ子は目の前でクラッカーを鳴らして悟飯の誕生日を祝った。

 

悟飯「……………えっ?どういうこと?」

 

一花「えっ……?」

 

二乃「いやいや…!今日が何の日か自分で分かってないわけ!?」

 

三玖「もう少し自分を大切にするべき………」

 

四葉「上杉さんとは違った形で抜けてるところがありますね…………」

 

悟飯「えっ?今日って何かあったっけ?みんなの誕生日はこの前過ぎたはずだし……………」

 

五月「はぁ………。今日はあなたの誕生日ではありませんか、孫君」

 

悟飯「…………あっ。そういえばそうだったなぁ………。色々あって忘れてたよ………………」

 

悟空にも誕生日を祝われたというのに、クラスメイトに揉みくちゃにされてしまったせいか忘れていたようだ。

 

二乃「全く…………」

 

三玖「このケーキ、私達5人で作ったんだ」

 

一花「私も普段は料理はしないんだけど、二乃に教えてもらいながら作ったら味に問題はないはずだよ?」

 

悟飯「えっ?これ全部僕1人で食べるの?それは流石に悪いよ………」

 

二乃「いいの!この前と今日のお礼よ!!いいから素直に食べなさい!!」

 

悟飯「あはは……。分かった。それじゃあ………」

 

四葉「ちょっと待ったーーーーッ!!!!まだろうそくに火を付けていませんよ!!!」

 

四葉がそう言うと、5人が蝋燭に火をつけていく。悟飯の年に合わせて、計18本もの蝋燭が立てられている。数が数であるため、綺麗に五等分することはできなかった。

 

 

 

 

 

再び電気を消し、悟飯が蝋燭に息を吹きかけて消す。再び悟飯の生誕を祝われると、悟飯はケーキを口に運ぶ。

 

無論、ただ食べるだけではなかった。二乃、三玖、五月がそれぞれ悟飯にケーキを食べさせようとしてくるものなので、いつものペースで食べることができなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟飯「(ありがとう……。君達がいてくれるだけで、僕は幸せだよ………)」

 

 

悟飯はこの幸せなひと時を噛み締めていた。それと同時に先程悟空に言われたことを思い出し、これからは常に気を引き締めていこうと心に誓った……。

 

 

 

 

 

 

ところが、これで帰宅とはいかなかった。二乃達が泊まるように駄々をこねていた訳ではない。

 

風太郎からメールが届き、何故か悟天が上杉家にいるとのこと。悟飯は上杉家に悟天を迎えに行った………。

 

 

 

 

らいは「あっ!孫さんこんばんは〜!」

 

悟飯「こんばんは……」

 

上杉家に入ると、何故か悟天がらいはにカレーを振る舞われていた。

 

風太郎「お前の弟が何故かいるんだ。早く連れて帰ってくれ」

 

らいは「お兄ちゃん!お客さんにそんな言い方はないでしょ!!」

 

そう言いながら、らいははお玉で風太郎の頭を叩く。少し鈍い音がしたが、大丈夫なのだろうか……?

 

らいは「悟天君には助けられたから、色々お礼をしてるんだよ!お兄ちゃんも孫さんに何かお礼しなよ?」

 

風太郎「そういや今日は悟飯の誕生日だったな。家庭の状況がこんなもんだから碌なものは用意できねえが、こんなのでよければ………」

 

風太郎が悟飯に用意したプレゼントは赤縁筆だった。今年は受験生だということで、縁のあるものを買ったのだろう。

 

悟飯「わーっ!ありがとう!」

 

悟天「……それじゃ、僕はそろそろ帰るね」

 

らいは「えー?もう帰っちゃうの?もう少しゆっくりしていきなよ〜」

 

風太郎「………(今日のらいは、なんか我儘だな……。珍しいこともあるもんだな………)」

 

悟天「ううん。今日は家で兄ちゃんの誕生日会があるから!」

 

らいは「そっか………」

 

らいはは少々寂しそうな顔をする。それにすぐに気付いた悟天はらいはにこう言う。

 

悟天「また今度遊びに来るよ」

 

らいは「ほんと?」

 

悟天「うん。僕はまだ学校には行ってないから、お勉強のない日なら」

 

らいは「じゃあじゃあ!連絡先交換しよう!」

 

悟天「うん。いいよ」

 

 

悟天とらいはが連絡先を交換したことを確認すると、悟飯は玄関の扉を開けて外に出る。

 

悟飯「それじゃ、お邪魔しました〜」

 

悟天「またね〜!」

 

らいは「うん!またいつでも来てね〜!」

 

 

 

 

 

風太郎「……なあ、らいは。まさかとは思うが…………」

 

らいは「ん?なーに、お兄ちゃん?」

 

風太郎「…………いや、やっぱりなんでもない」

 

らいは「ふーん?変なお兄ちゃん」

 

 

風太郎「……(悟天はまだ一桁だぞ…?流石にらいはが悟天に対してそんな感情は抱いていないはずだ……。そ、そうだよな……?)」

 

その真意は本人のみぞ知る………。

 




 ここでらいはの心情について解説します。らいはが悟天に対して恋愛感情を抱いてるから否かについて。

 らいはは悟天に対してそのような感情を持ち合わせているかと言われると微妙です。どちらかと言うと、大きくなったらいい男になりそうだから今のうちに確保しておこうみたいなそんな感じの考えです。

 悟飯、風太郎や五つ子との出会いのような形では、同級生にライバルが生まれてしまう可能性もあるが、小さいうちから手を打っておけば自分が有利になるという考えです。らいはの作戦は既に始まっています。

 もしもらいはの作戦が上手くいけばGTのようなチャラい悟天はきっと誕生しないでしょう……。多分ある意味悟飯よりもしっかりした一般人っぽくなるでしょう……。

 というか、YouTube上で映画の無断転載上がりすぎでは…?これはいけませんねぇ…(唖然)。消されてもゾンビのように蘇ってて草枯れる。まあ真のDBファンならそんなものに惑わされずに劇場に足を運びますよね?そうですよね?(圧)

再び台本形式から通常形式への変更を検討しています。詳細は第60話もしくは61話の後書きをご覧ください。Q:台本形式から通常形式に変更してもいい?

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