孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ…。

 悟飯達は無事に地球から脅威を排除した。ナメック星にいたメンバーの活躍によって、ナメック星のドラゴンボールを使えることとなり、ポルンガの力によって地球はメタルクウラ襲来前の状態に戻された。

 悟飯の素性は旭高校の全生徒に晒されてしまうことになってしまった。これから悟飯の学校生活はどうなってしまうのだろうか……?



第64話 修学旅行

風太郎とらいはが修学旅行に向けて買い物をしている時のこと……。悟飯はというと、武田に修学旅行用に買い物をしようという誘われたのだ。

 

武田「もうすぐ修学旅行だね。孫君は何を持って行くか決めてるかい?」

 

悟飯「いや、僕はまだだよ」

 

武田「そうかい。ならば僕のおすすめの品を紹介するとしようか」

 

悟飯「……それで?今日は何か聞きたいことがあるんじゃないの?」

 

武田「………流石だね。既に見破られていたか………」

 

悟飯は武田の呼び出しの真意を理解していたようだ。恐らく、悟飯の正体についてだろう。

 

武田「まさか、君がセルゲームに参加していた超人だとは思わなかったよ。お陰で僕の父も大騒ぎだよ」

 

悟飯「あはは……。できれば正体を晒したくはなかったんだけど………」

 

武田「それでも君は人の命を選んだんだろう?僕には真似できないね…。しばらくは孫君の周りは騒がしくなるだろうが安心してくれ。僕が父に頼んで孫君の正体を広めないようにすることをメール、書面等で全生徒に届けるように頼んでおいたよ」

 

悟飯「ありがとう……」

 

武田「その見返りと言っては厚かましいかもしれないが、君のことについて教えてもらいたい。君のその力や、敵の正体とか聞きたいことは山ほどあるが、君の話しやすいようにしてくれて構わない」

 

悟飯「………」

 

悟飯は、ここまで来てしまえばいっそ話してしまった方が楽だと判断した。特に武田のような人物ならば、悟飯が何故正体を隠して過ごしていたのかは察しがついているはずだ。

 

 

 

悟飯はまずは自身の生い立ちに関して話をする。父親である孫悟空がどんな人物なのかを簡潔に説明し、自分が今まで経験してきた過去を噛み砕いて話す。

 

無論、セルとの戦いは欠かさずに話した。

 

 

 

 

武田「………なるほど。君が宇宙人とのハーフだというのは少々衝撃的だな…。ますます僕の夢を叶えたくなってきたよ」

 

武田は実際に宇宙人が存在することを知ると、好奇心を露わにして自身の夢を叶えようという気持ちがさらに強くなったようだ。

 

武田「君は今まで大変だっただろう。地球を守りながら勉強にも励み、あれだけの成績を残した…。尚更僕も負けていられないね…………」

 

悟飯「……そうだね。今思い返しても、あの時は本当に辛かった………」

 

武田「そんな非日常を送っていれば、日常を求めるのも納得だね……。ならば今度の修学旅行、君は誰よりも楽しまなくてはならないね」

 

悟飯「えっ?」

 

武田「君が全力で修学旅行を楽しめるようにサポートしよう。そうと決まればまずは備品を買え揃えなくては!」

 

悟飯「えっ?ちょっと?武田君?」

 

武田「さあ付いて来たまえ!君に娯楽の素晴らしさを享受しよう!!」

 

武田も基本勉強に時間をかけてきたとはいえ、風太郎や悟飯のように他のものを犠牲にしてきたわけではないようで、ある程度の娯楽は知っているようだ。

 

武田「まずは何を買おうか?服は………修学旅行は制服での行動が義務付けられていたね……。ならば………」

 

武田と何を買うか迷っていた悟飯。主に食べ物関係で迷っていたのだが、そこに意外な人物が………。

 

 

らいは「あれ?孫さん?」

 

四葉「武田さんまで…!?」

 

武田「やあ、中野さんに……。君は?」

 

らいは「私、上杉風太郎の妹のらいはです!あなたはお兄ちゃんの友達ですか?」

 

武田「友達…?そんな簡単な言葉で語れるような関係ではないさ。上杉君と僕は1年生の頃から切磋琢磨して……(以下略)」

 

らいは「(あー…。つまりお兄ちゃんのライバル兼お友達ってことね)」

 

らいはのこの考えで大体合っている。

 

悟飯「四葉さん達はここに何しにきたの?」

 

四葉「私は五月の付き添いに!」

 

らいは「私はお兄ちゃんの付き添いです!」

 

武田「おや?上杉君も来ているのかい?彼はどこにいるんだい?」

 

らいは「お兄ちゃんならあっちのベンチに座ってると思いますよ?」

 

武田「そうか。ありがとう。上杉君も同じ班だし、せっかくだから彼も巻き込むとしよう!」

 

武田はややテンション高めで風太郎のいる方向へ歩き出す。悟飯も後を追おうと店を出るが…………。

 

 

 

 

 

 

 

悟飯「五月さん、何してるの?」

 

五月「わっ!?そそ、孫君!?何故あなたがここに!?」

 

悟飯「僕は武田君と買い物に。さっき何してたの?」

 

五月「何って……。私は試着を………」

 

悟飯「いや、五月さんはさっきこの前の格好で上杉君と話してたでしょ?」

 

五月のしていたあの格好とは、風太郎の思い出の子である"零奈"の変装のことである。

 

五月「……私は、ただ上杉君に気付いてほしいだけなんです。6年前、私達の中で誰と会ったのかを………」

 

悟飯「……もしかして、四葉さんのこと?」

 

五月「えっ…?何故孫君が……?」

 

悟飯「色々あってね……。なるほどね……。その気持ちは少し分かるけど、四葉さんにも四葉さんの都合があるはずだよ。ここは四葉さんに任せようよ?」

 

五月「………本当に、それでいいのでしょうか……」

 

悟飯「今はしばらく様子見しようよ。四葉さんには四葉さんなりの考えがあるだろうしね」

 

五月「むぅ……。分かりました。あの、そこでちょっと待ってて下さい」

 

悟飯「……?分かった」

 

悟飯は五月の指示通りに待機する。五月は試着室のカーテンを閉めて着替えているようだ。

 

 

 

 

悟飯「わっ……!!!!!」

 

五月「ど、どうですか……?」

 

なんと五月が大胆な行動に出た。実は悟飯が来る前に・・・

 

『ら、ららららいはちゃん!これなんてどうでしょう!!』

 

『い、五月さん!これはいくらなんでもアダルトすぎるよ!!』

 

『こ、こここ高校生ですからね!これくらい普通です!』

 

なんて会話があったのだが、悟飯は知る由もない。

 

はっきり言おう。五月は悟飯に対して大胆にも下着姿を披露している。しかも無茶苦茶アダルトなやつを。

 

 

悟飯「な、なにしてるの!?」

 

悟飯は急いで目を逸らそうとするが、五月が悟飯の手を掴む。

 

五月「………ちゃんと見てください……」

 

悟飯「……!!?」

 

いつになく甘えるような声で悟飯に訴えかける。これには悟飯にも応えたようで、恥ずかしいが五月をまじまじと見る。

 

悟飯「………い、いいんじゃないかな…?」

 

五月「……(あぁあぁあああっ!?私はなんて大胆なことを!!)」

 

五月も我に返り、自分が何をしているのかよく分かったようだ。

 

悟飯「な、なんで僕に見せようと…?」

 

五月「そ、そんなの……。あなたに見てほしいからに決まってるじゃないですか………」

 

 

 

 

 

武田「孫君、そこで何をしているんだい?」

 

悟飯「あっ、ごめん。すぐ行くよ!」

 

五月「あっ……」

 

悟飯は武田の一声を利用して退散する。

 

五月「…………もっと見てくれてもいいのに………。私、そんなにスタイルよくないのでしょうか………」

 

そんなことはなく、悟飯は単に恥ずかしいから逃げ出しただけなのだが、悟飯ほどではないにせよ、鈍感な五月はそれに気付くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

武田「おや?孫君、顔が赤いよ?どうしたんだい?」

 

悟飯「えっ?は、走ってきたからじゃないかな〜?あはは………」

 

武田「そうかい?君がただ走る程度で疲れるとは思わないけど………」

 

風太郎「おい、俺は早く帰りたいんだが」

 

武田「釣れないことを言わないで、君も楽しもうじゃないか!」

 

 

こうして、武田、風太郎、悟飯の3人によるショッピングはそれなりに続いた。悟飯は特に何か買ったわけではないが、あまり友人とこうした娯楽をすることはなかったので、新鮮で楽しかったという………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修学旅行当日になった。悟飯はメタルクウラの件以来、クラスメイトの引っ張りだことなって大変な思いをしていた。特に女子からは同じ班になろうというお誘いが数多く寄せられたのだが、主に3人の鋭い眼差しによってそれは阻止された。

 

そして、京都駅に向かう為に、東海道新幹線の名古屋駅に旭高校の三年生は集合していた。

 

一花「いよいよ始まるね」

 

四葉「おーい五月〜!新幹線乗るよ〜!」

 

五月「はーい!」

 

二乃「ひとまずハー君の班に付いてくわよ」

 

一花「でもフータロー君が嫌がってたよ?」

 

三玖「そのハー君やめて……」

 

五月「上杉君!清水寺行きましょうよ!私達の班と一緒に!」

 

風太郎「はっ?いや、今回は班ごとに行動だろう?」

 

五月「まあそう言わずに!」

 

確かに、四葉には四葉なりの考えがあるのかもしれない。しかし、五月は風太郎に、6年前に会ったのは四葉だと気づいてほしいという思いが強かったようだ。

 

二乃「えっ……?」

 

三玖「五月、どうしたんだろう……?」

 

 

 

 

場所は移って新幹線の車内。五つ子はトランプで暇潰しをしていた。だが、三玖は朝早くから起きてパンを作っていたようで、時々船を漕いでいた。

 

しかし、ただの遊びのトランプだったはずが、どういうわけか勝ったら何でも命令できる権利を付与するとのことで、四葉以外の姉妹はバチバチと擬音が鳴りそうなくらいに睨み合っていた。

 

四葉「(これ、トランプだけの盛り上がりだよねっ!?)」

 

 

 

 

 

 

新幹線は無事に京都駅に着き、生徒達は駅の空いているスペースで集合している。

 

「大きい荷物はこちらでホテルに送っておく。貴重品だけは持っていくように。諸注意は以上だ」

 

連絡事項が一通り済まされるとその場で解散となり、1日目の班行動の開始だ。本格的に始まる修学旅行に生徒達は騒ついているのだが、二乃は何故か怪訝な素振りを見せていた。

 

五月「どうかしましたか?」

 

二乃「……ううん。多分気のせいだわ。ところで、ハー君の班はどこに行くのかしら……?」

 

四葉「みんなは行きたいところある?」

 

二乃「それはやっぱ、旅と言えばお洒落なお店よね〜!古いお寺より楽しいわ!」

 

一花「分かってないなぁ。せっかくの京都だよ?京都ならではの美味しい食べ物を食べさせたいよ」

 

五月「私もその意見に賛同ですが、今はもう少しこの駅内であの日の………、いえ!散策してもいいかと思います」

 

二乃と一花はそれぞれの想い人と回ることを想像しながら語るが、五月だけはその2人とは違った反応を見せる。その様子に気づいた四葉が問いかける。五月はその問いに応えようとするが、風太郎の班が出発したとのことで、この話は中断された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前田「なんだここ?」

 

武田「学問の神様が祀られている神社さ。前田君、君の成績は見るに堪えないんだから、深〜く祈りたまえ」

 

前田「んだとコラァ!!」

 

悟飯「抑えて抑えて……」

 

風太郎「お前らうるせぇ!!」

 

 

 

 

二乃「……なんか地味ね」

 

一花「こらこら……」

 

五月「あっ、移動するみたいですよ」

 

四葉「隣にも神社があるみたいだね」

 

五つ子班は風太郎班を追跡している真っ最中だ。4人は恐らくここら辺で何かを仕掛けたいのだろう。

 

三玖「自由昼食は今日しかないのに…。やっぱり班行動が最大の難関……」

 

四葉「大丈夫!きっと2人きりになれるチャンスはあるはずだよ!!」

 

三玖は朝イチで作ったパンを悟飯に食べてもらいたいようで、その機会を伺っているようだ。そして四葉はそんな三玖のサポートに回っているようだ。

 

 

 

四葉「わあっ!!これずっと鳥居なの!?」

 

五月「写真では見ていましたが、やはり実物は壮観ですね」

 

二乃「映えるわ〜。ほら、あんた達もピース」

 

カシャ

 

四葉「……なんだか姉妹だけなのも貴重だよね!」

 

一花「あー……。五人だけってなかった?」

 

四葉「花火の時の写真は撮ってないっけ?」

 

五月「それこそ小学生の頃の修学旅行以来ですよ」

 

四葉「じゃあ今度は全員で…「悟飯、もう上かな?」」

 

三玖は焦っているのか、一人でに呟くように問いかける。

 

二乃「なかなか見えないわ」

 

一花「男の子は速いから……」

 

四葉「よーし!私達も頑張ろう!」

 

そう意気込んだはいいものの、立て続けに存在する階段に四葉以外は苦戦している様子だった。四葉は体力のない三玖をサポートしつつも先頭を歩く。

 

二乃「あの子は気楽でいいわね……」

 

一花「あれが四葉のいいところだよ」

 

二乃「それもそうね」

 

 

 

そしてある程度登ったところで、別れ道が現れる。二つとも山頂に続いているようで、風太郎班が使ってない道を選択してしまえば入れ違いになる可能性もあった。その為5人はどちらの道に行くか迷っていた。

 

五月「もうお昼ですし、あそこのお店でお食事を取りましょう!」

 

三玖「待って、お昼は………」

 

二乃「何よ?他に食べたいものがあるの?」

 

四葉「……!」

 

既にすぐ近くにあるお店で昼食を取る流れになり、なんとか三玖の都合に合わせられないかと四葉は思考を巡らせあることを思い出す。

 

新幹線での賭け事。あれは四葉の勝利となって幕を閉じた。それはつまり、四葉は4人に対して何でも命令できる権利を有していることを意味していた。四葉はこれを存分に利用しようと考える。

 

四葉「二手に分かれよう。私と三玖が右のルートで、一花と二乃と五月が右のルートね!そうすれば上杉さん達と入れ違わずに済むよ!」

 

二乃「ちょっと待ちなさい」

 

一花「勝手に決められちゃ…」

 

四葉「何でも命令できる権利ッ!!勝者の言うことは絶対ッ!!!」

 

四葉は見事にその権利を行使し、三玖に満面の笑みを向けた。

 

 

 

 

 

 

ということで二手に分かれた。一花達左ルート陣は………。

 

二乃「あんたが余計な提案をしたせいで変なことになっちゃったじゃない」

 

一花「はは……。まさかこんな使われ方をするとは思わなくて………」

 

二乃「人の流れから見てあっちが正規ルートよ。もしかしたら先に合流されるかもしれないわ………」

 

五月「あっ、お手洗いです!丁度行きたかったのでこっちで正解でした!」

 

二乃「この先にはないのよね〜…。私も行っておこうかしら」

 

一花「じゃあ私はここで待ってるね」

 

二乃と五月はトイレに入るが、一花はその前で待機する。

 

一花「………フータロー君って何が好物なんだろ…?」

 

一花はその間、風太郎に対する貢ぎ作戦を練っていた。だが風太郎の好物がよく分からないので、何をあげればいいのか考えている。

 

一花「………!あれ?珍しい…」

 

一花は、普段見ないような珍しいものを見つけたらしく、スマホを取り出して写真を撮り、姉妹のグループL○NEに送信する。

 

一花「……ん?地面に何か文字が………。えっと……?なにこれ?」

 

一花は怪しいとは思いつつも、ある行動に移す………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五月「もうお腹が空きましたね……」

 

二乃「ハー君達はお昼ご飯どうするつもりなのかしら?」

 

五月「………あれ?一花は?」

 

二乃「…………待ってるねって言ってたわよね……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で右ルート陣。こちらは三玖が早々にダウンしてしまったが、四葉が背負うことによって通常よりも速く登っていた。

 

三玖「ごめんね四葉………」

 

四葉「気にしないで!三玖は今日の為に頑張ってきたんだから、絶対に成功させないと!!」

 

三玖「四葉…………」

 

三玖は四葉に背負われながら頂上にたどり着いた。

 

四葉「あれ?一花?もう着いてたんだ!」

 

三玖「早いね…………」

 

頂上に着いたので、三玖は四葉に降ろしてもらって自立する。

 

一花「……………」

 

四葉「一花?おーい?」

 

一花「……ん?ああ……。まあそんなところだ」

 

四葉「……??ところで、一花は孫さん見なかった?」

 

一花「ソン……?誰のことだ?」

 

四葉「ええ!?孫悟飯さんだよ!!まさか忘れちゃったの!?」

 

一花「………そんなわけないだろう!?孫悟飯……?孫悟飯!?まさか、孫悟空の息子のことか!?」

 

四葉「う、うん……。そうだけど……」

 

三玖「……?どうしたの一花?具合でも悪いの?」

 

四葉「きっと演技の練習じゃない?」

 

三玖「ああ、そういう…。仕事熱心だね一花………」

 

一花「ははは……。まあそんなところ」

 

 

 

風太郎「よし!一番乗り!!」

 

風太郎も頂上に着いたようだが、四葉達が通ったルートから来た。いつのまにか追い越していたようだ。

 

四葉「あっ!上杉さん!!孫さんを見ませんでしたか?」

 

風太郎「悟飯か?もうすぐ来ると思うが…………」

 

一花「…………」

 

風太郎「ん?どうした一花?」

 

一花はゆっくり風太郎に歩み寄る。

 

風太郎「……?一花……?」

 

 

スッ…

 

風太郎「!?ッ」

 

四葉「い、いいい、一花ッ!?」

 

三玖「えええ!?(修学旅行でフータローに何か仕掛けそうだったけど、白昼堂々ここでするつもり!?)」

 

一花は両手で風太郎の頬を捕らえ、顔をゆっくりと近づける。

 

風太郎「お、おい!?一花!?何するつもりだ!?」

 

風太郎もこれからされることを察したのか、一花に離れるように指示するが、一花の顔はどんどん近づいて来る。もうすぐで唇同士が接触するという時だった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一花「チェーーーーーンジッッ!!!!!!

 

 

ピカッ!!!!!!

 

 

風太郎「………!!!!!」

 

 

一花の口からビームのようなものが放たれ、そのビームは風太郎の口に伸びる。その瞬間に周囲が強く光り出した。

 

四葉と三玖は何が起きたのかまるで分からず困惑していた。

 

 

 

 

 

 

 

風太郎「ふっ…!ふふふ…!ふははははははは!!!地球人とはいえ、男の体を手に入れたぞ!!これでいくらかマシに動けるはずだッッ!!!!!」

 

四葉「う、上杉さん…?」

 

三玖「勉強のし過ぎで頭おかしくなっちゃったのかな……?」

 

一花「いっつつ……!おい一花!!お前何し…………………えっ…?」

 

一花は風太郎の姿を見て呆然としていた。まるで信じられないものを見たかのような顔である。

 

一花「な、なんで俺が目の前にいるんだ…?それに俺、背が縮んだか…?つーか胸重ッ!!どうなって…………」

 

一花は自分の体を確かめるように胸を触る。

 

一花「……!!!?な、なんだよこれ…?!ちょっと待て………?」

 

一花は周りを見渡す。風太郎の他に、四葉と三玖の姿を確認した後に髪を触って髪の長さを確かめる仕草をする。

 

一花「…………ないはずのモノがあってあるはずのモノがない……?ま、まさかとは思うが…………………」

 

風太郎「よし!戦闘力を高め………………って、しまったぁあああッ!!どうせなら孫悟飯と入れ替わればよかったではないかッ!!くそ!!!俺としたことがなんたるミスッ!!一生の不覚ッッ!!!」

 

四葉「上杉さん、本当にどうしたのかな?」

 

三玖「旅行テンションってやつじゃない?」

 

一花「おい一花!!お前の中身は一花なんだろうッ!?俺の体返せッ!!!」

 

風太郎「ふふふっ…!返すわけ………」

 

 

グゥ〜……

 

風太郎の腹から音が鳴る。

 

風太郎「………この体は食べ物に飢えているようだな……。よし、食糧補給だ!久々にチョコレートパフェを食べたいなぁ!!」

 

風太郎は突然そう言い出して走り出してしまった。

 

一花「おい待っ……ッ!!」

 

 

ドサッ!!

 

一花は何もない地面で転んでしまう。

 

一花「(くそッ!!足が短くなっちまったのを考慮せずに走ろうとしたからこけちまった…!!逃したッ!!!)」

 

四葉「一花!?大丈夫!?」

 

一花「あ、ああ……。それと四葉、俺は一花じゃなくて………………」

 

四葉「それにしても、今日の上杉さんは凄いテンション高いよね……」

 

三玖「確か林間学校の時もあんな感じだったよね」

 

 

 

 

二乃「はぁ…………やっと頂上だわ……」

 

四葉「あっ!二乃!」

 

三玖「追いついたんだ」

 

二乃「あっ、一花!なんで私達を置いて先に行くのよ!!」

 

五月「行くならせめて一言お願いします!!」

 

一花「いや、だから俺は一花じゃ………」

 

 

 

 

(いや、待てよ?このまま俺の正体を告げたところでこいつらは信じるか?俺だったら信じねえ…。悟飯の件でいくら非現実的なことに理解があるとしても、今回は特に異常だ。それに中身が風太郎だなんて言ってみろ…?もし信じてもらったとしても…………)

 

 

 

 

『あ、あんた…!入れ替わったことを良いことに一花の身体にあんなことやこんなことを……!!!!』

 

『不純です!!』

 

『最低…………』

 

『上杉さんのハレンチッ!!!!』

 

 

 

 

一花「(……ってことになりかねん…。ここは一花を演じ続けるしかねえ…!!)」

 

一花「ご、ごめーん!急に走り出したくなっちゃってさ!」

 

二乃「なに四葉みたいなこと言ってんのよ…。上杉に会いたいなら素直にそう言いなさいよ」

 

四葉「でもその上杉さんが変なテンションでどこかに行っちゃったんだよ」

 

二乃「ああ…………」

 

五月「…まあ仕方ないでしょう。久々の宿泊行事で浮かれているんですよ」

 

一花「(お前らの中での俺はどう映ってるんだ一体…………)」

 

もうお気づきの方もいるだろう。一花と入れ替わった何者かが風太郎と入れ替わったことにより、何者かは風太郎の体に、風太郎は一花の体に入り込んでしまったのである。

 

二乃「もう!花火大会の時もそうだけど、一言言ってよね!」

 

一花「す、すま……、ごめんね〜……。お姉さん次から気をつけるよ…(自分で自分をお姉さんって言うのなんか恥ずいな…………)」

 

風太郎は慣れない一花の口調に苦戦しながらもなんとか一花を演じる。流石に姉妹の愛があるとしても、体が一花で中身が風太郎だと見抜くのは非常に困難だろう。

 

前田「うぅ………。もう動けねえ……」

 

悟飯「前田君、大丈夫?」

 

武田「全く…。下のお店で食べすぎだよ」

 

前田「孫の方が食ってたはずなのに……お前の胃はどうなってるんだコラ……」

 

風太郎班である悟飯達も頂上に到着した。なお前田は悟飯に背負われている。

 

武田「あれ?上杉君がどこに行ったか知らないかい?」

 

四葉「それが、変なテンションで先に行ってしまいまして…………」

 

武田「変なテンション…?上杉君は行事ではしゃぐようなタイプではなかったと思うけど……?」

 

悟飯「それがそうでもないんだよ。林間学校の時も文句を言いながらも結構ノリノリだったし」

 

武田「硬派に見えて意外とミーハーなのだね……」

 

一花「……!(そうだ!生き物のエネルギーってやつを感じることのできる悟飯なら!!)」

 

悟飯「………?」

 

一花の中にいる風太郎は、悟飯になんとか事情を察してもらおうと悟飯をジッと見つめる。

 

悟飯「……?どうしたの、一花さん?」

 

一花「………はぁ…。ちょっとこっち来い」

 

一花の姿をした風太郎(以降、風太郎と記す)は悟飯を呼び出し、2人だけに聞こえる程の声量で話しかける。

 

一花「悟飯…!俺だ!風太郎だ!俺は一花じゃないんだ!信じられないかもしれないが、体は一花だが中身は上杉風太郎なんだ!」

 

悟飯「……?なんの冗談?それとも演技の練習?」

 

一花「生き物のエネルギーってやつで俺を探ってくれ!そうすれば嘘かどうか分かるはずだ!」

 

悟飯「……?うん?」

 

悟飯は風太郎の指示通りに気を探る。しかし、体そのものは一花のもの。そもそも気が変化しているのであれば、悟飯はその異常に気づくはずだ。それに気づかないということは、気は一花のもののままなのだ。

 

悟飯「………気は一花さんのものだけど………?」

 

一花「(嘘だろ…!?エネルギーも一花のままなのか…!?)待て!本当に上杉風太郎なんだ!俺は一花じゃないんだ!」

 

悟飯「うーん…。なら僕と上杉君だけが知っていることも知っているよね?それを答えることができたら信じるけど………」

 

一花「よしのった!」

 

悟飯「………(一花さんはそこまでして僕を騙したいのだろうか…?意図は分からないけど、ここは付き合うとしよう)」

 

悟飯「じゃあ問題を出すね?五月さんを本人だと見抜く為に編み出した合言葉は!」

 

一花「デミグラス、ハンバーグ!!」

 

悟飯「………合ってるね。でもこれだけじゃまだ信じられないかなぁ…。そうだ!上杉君の苦手な食べ物は?」

 

一花「生魚だ!」

 

悟飯「………(おや…?この情報は上杉君は極端に人に広めたがらなかったはず……。それを一花さんに話したと考えにくい………)これは流石に分からないでしょ?僕と上杉君が初めて会話した時の台詞は?」

 

一花「『おい学年1位、俺と勝負しろ』だ!!」

 

悟飯「………!?」

 

そう。風太郎は1年生の1学期中間テストの後、自分と同じくオール満点を取った悟飯に対して勝負をしかけたのだ。その時に放った台詞なのだ。

 

これは悟飯と風太郎しか知らないはずだ。それはつまり……。

 

悟飯「(まさか、本当に上杉君……?でも、一花さんと中身だけが入れ替わるなんて……………)」

 

悟飯「……ねえ上杉君(?)、体が入れ替わる前に相手は何か言ってなかった?」

 

一花「ああ言ってたぞ。確か、『チェンジ!!』って大声で」

 

悟飯「………!!!」

 

悟飯はその台詞に身に覚えがあった。ナメック星に行った際に、悟空と戦い悟空と入れ替わったあの…………。

 

悟飯「……ギニューか…」

 

一花「……?なんだって?」

 

悟飯「いや、なんでもないよ。君は上杉君なんだね?信じるよ」

 

一花「……!信じてくれるのか!流石俺の親友だぜ!!」

 

悟飯「………それで、相手は上杉君の体にいるんだね?」

 

一花「ああ!間違いないぜ!」

 

悟飯「………分かった。みんなに心配をかけないために上杉君はそのまま一花さんを演じてて」

 

一花「ああ、分かった」

 

悟飯「……よし。武田君に前田君。僕は上杉君を探してくるから2人で好きなところ回ってて!!」

 

前田「はっ?おいコラ!!」

 

武田「行ってしまったね………」

 

悟飯は"風太郎の気"を探りながら駆け出して行った。

 

四葉「……?孫さんまでどうしたんだろう?」

 

二乃「一花、ハー君と何内緒話してたのよ?」

 

一花「な、なんでもないよ!ちょ、ちょっと聞きたいことがあってね!(やり辛え……。頼むから早く俺の身体を連れてきてくれ…………)」

 

なんと、ギニューによって一花と何かが入れ替わり、その後に風太郎と入れ替わってしまったようだ……。

 

風太郎と一花は、無事に元の体に戻ることができるのであろうか……?

 




 修学旅行編は多分シリアスありません。原作とは違ってギャグ寄りです。…やっぱりシリアスもあるかも…?ここは敢えて曖昧にしておこう…。
 ドロッドロなやつを期待していた方には申し訳ない。このヒロインの分散状態では誰も闇落ちしないと判断致しました。二乃は姉妹想いだし、三玖は健気だし、五月は真面目だから……ね?一花は風太郎側だし、四葉は超譲歩姿勢だし。ここから誰かを狂わせろって言われても無理難題定期(そんな定期ない)

 何やらまた伸びた……?今度はドラゴンボールの方の映画効果だろうか…?まあいいや。555まであともう一歩ですなぁ……。

 さて、なんと一花の体に風太郎が入り込んでしまっていますねぇ……?これはある意味原作の修学旅行よりも大惨事ですよ。ということで、次回の次回はサービスサービスぅ!(絵がないからサービスというのかは微妙だけれども)

再び台本形式から通常形式への変更を検討しています。詳細は第60話もしくは61話の後書きをご覧ください。Q:台本形式から通常形式に変更してもいい?

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