孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

66 / 120
 前回のあらすじ…。

 ギニューの策略によって、蛙の体になってしまった一花は、そこに偶々居合わせていたビーデルに救出される形でなんとか保護され、無事姉妹達と合流することはできた。一花は自分の正体を一花の体に入ってしまった風太郎、悟飯、事情を聞いた四葉には気付いてもらえ、悟飯も無事風太郎と入れ替わったギニューを確保。しかも悟空が風太郎の体の精神内に介入したことによって、なんとか希望が見えてきた。

 ところが、ここで一花の体に関して問題が発生した。風呂はどうするのか…?色々あって、一花(風太郎)が目隠しをして四葉に体を洗ってもらうことになったのだが………。

 えっ?それなんてプレイ…?



第66話 女の子って怖いね

未来五月「孫君、コーヒー入りましたよ」

 

未来悟飯「ありがとう」

 

 

未来組の2人は、零奈がまだ目を覚さないので、ブルマ家にてゆっくりしていた。トランクスの方はそろそろタイムマシンの燃料が完成しそうだとのことで、もう少しで元の時代に帰れるそうだ。

 

未来五月「ナメック星の方は平和に戻ったんですよね?」

 

未来悟飯「ああ。五月は大丈夫だったかい?こっちも大変なことになってたみたいだけど………」

 

未来五月「こちらのトランクス君とベジータさんが無双していたので、私は無事でした」

 

未来悟飯「ははは…。まあフリーザの兄だから、ベジータさんにとっては思うところがあったんだろうなぁ……」

 

そこまでは普通に会話していたのだが、未来の五月が突然未来の悟飯に腕を回して抱き締める。

 

未来悟飯「……?えっと……?」

 

未来五月「もう……。心配させないで下さいよ……。不安だったんですから…」

 

未来悟飯「……だから言っただろ?必ず帰ってくるって」

 

2人は自然とそういう雰囲気になり、互いの顔を近づけ……………

 

 

 

 

 

 

 

 

トランクス「へー?じゃあ未来の世界には悟天もいないの?しかも18号さんが悪人だなんて想像もつかないや……」

 

トランクス(未来)「逆に俺も18号が善人になってるとは驚きだよ。しかもクリリンさんと結婚してるなんて……っておや?悟飯さんに五月さん、どうかしましたか?」

 

未来悟飯「……いや、なんでもないよ」

 

未来五月「空気を読んで下さい……」

 

トランクス(未来)「えっ…?俺達、何かしましたか……?」

 

未来悟飯「いや……。気にしなくていいよ」

 

トランクス(未来)「……?そ、そうですか?悟飯さんがそう言うなら………」

 

トランクス「そういえば、"こっち"の悟飯さんは修学旅行に行ってるんでしょ?いいなぁ………」

 

未来悟飯「修学旅行ね…。そういえば、五月の修学旅行はどんな感じだったの?」

 

未来五月「あはは……。色々ありましたからね……。こちらの世界では平和に終わってくれるといいのですが………」

 

 

 

 

 

 

 

 

未来五月が心配しているような問題は起きていない。しかし、この世界ではまた別の問題が発生していた。

 

四葉「う、上杉さん…?目隠ししましたね…?」

 

一花(風太郎)「お前が強く結んだから大丈夫だろ……」

 

風太郎はギニューによって一花の体と取り替えられてしまい、今の一花の中身は風太郎になっているのだ。

 

そんな風太郎は、目隠しで視界を厳重に管理されている。

 

四葉「目は塞いでありますけど、匂いとか嗅がないで下さいね…!?絶対ですよ!!」

 

一花「そういうこと言うなッ!!俺をなんだと思ってやがるッ!!」

 

四葉「………では、服を脱がせますね…」

 

四葉は一花の服を慎重に脱がしていく。風太郎はなんとも言えない気持ちになりつつも無心になる。

 

スルッと布が落ちる音がするが、風太郎は何も考えないことにする。

 

 

最初こそ風太郎は風呂に入ることは反対したのだが、慌てふためく四葉に押されに押されてしまってこうなってしまったのだ。風太郎自身も情けないと感じている。

 

四葉「………ぜ、全部脱げましたね……」

 

四葉が服を脱がせ終わると、風太郎と共に風呂場に入る。

 

四葉「で、では、まずは頭を洗いますね…!」

 

一花「それくらいは目が見えなくても自分でできる」

 

風太郎は四葉の申し出を断って自分で髪を洗う。普段は大雑把に洗うが、女優業で容姿にも気を使うであろう一花のことを考えて、普段よりも丁寧に洗う。

 

四葉「あっ、トリートメントもしっかりしないとダメですよ…!」

 

一花「分かった…………」

 

2人はそれ以降はほぼ言葉を交わさなかった。それも無理のないことで、体は四葉と一花とはいえ、精神は風太郎と四葉だ。つまり、異性と近距離で混浴しているも同然なのだ。

 

一花「……(四葉の野朗…!変なことを言うから……!!)」

 

風太郎は先程言われてしまったことを変に意識してしまい、いやでも男とは違う乙女特有の匂いに反応してしまいそうになる。今は体が女性だったのが幸いか、テントが張るような事態にはならない。

 

四葉「じゃ、じゃあ次は体を洗いましょうか!!」

 

一花「はっ…?いやいや、それはやめておかないか?」

 

四葉「ダメですよ!か、体もしっかり洗わないと!!」

 

風太郎は四葉に流されるがままに体を洗ってもらう。

 

一花「ひゃ…!く、くすぐってえよ四葉…!」

 

四葉「へ、変な声を出さないで下さい!」

 

一花「いや、そんなこと言われても、くすぐったくて…!ひゃん…!!!」

 

四葉「た、頼みますから変な声を出さないで下さい!!」

 

こうして体は洗い終わった。風太郎は精神的に疲労困憊状態なのだが、湯舟にも浸からなければならない。目が見えないので四葉が体を支えながら湯船に浸かる。

 

一花「…………おい、何故お前も一緒に入るんだ?」

 

四葉「い、いいじゃないですか!お湯に入らないと寒くて風邪を引いてしまいそうです!」

 

四葉は顔を赤くしながらも風呂に浸かる。その間、互いに無言を貫く。というか、恥ずかしくて会話どころではないのだ。

 

一花「わ、悪い四葉。俺はもう上がるから…!」

 

四葉「ま、待ってください!そのまま上がろうとしたら……」

 

ツルッ

 

一花「おわっ!?」

 

四葉「危ないっ!!!」

 

風太郎は足を滑らせ、四葉はそれを庇うが、四葉も巻き込まれて共に転倒してしまう。

 

四葉「あいたたた………。大丈夫ですか、上杉さ……ッ!!!?」

 

一花「いててて……。た、助かった…。うん?なんだこの柔らかいの?四葉、風呂にクッションか何か持ち込んだのか?」

 

四葉「〜〜〜〜ッ!!!!!」

 

四葉のタワワに実ったメロンが、風太郎の頭部を、緩衝材になるような形で受け止めていた。それはつまり…………。

 

四葉「……………う、上杉さん…。今のはなかったことにして下さい………」

 

一花「はっ?なんだよ?って、なんだこれ?」

 

四葉「……〜〜〜っ!!!!」

 

風太郎は何か違和感を感じたようで、突起物のようなものを触る。

 

四葉「お、お願いですから……!じっとしてて下さい……!!!!」

 

一花「あ、ああ……。すまん」

 

四葉「(冷静になれ四葉…!い、今は中身が上杉さんでも、体は一花なんだから…!そう…!これは姉妹のスキンシップ…!やましいことは何もない…!!でも中身が上杉さんって………。違う違う!!相手は一花…!相手は一花…!!)」

 

四葉は自分にそう言い聞かせ、なんとか冷静さを保とうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

一花「はぁ………。風呂に入るだけで疲れる…………」

 

四葉「…………上杉さんのえっち。責任取ってください……

 

一花「…ん?何か言ったか、四葉?」

 

四葉「な、なんでもありません!!」

 

一花「……?それならいいが……」

 

風太郎と四葉は長い時間をかけてようやく風呂から上がり、風太郎の視界もようやく元に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、走った一花と四葉を追いかけてきた二乃と三玖と五月は……。

 

 

二乃「全く……。一体どうしたってのよ一花…………」

 

五月「さっきから様子が変ですし……」

 

三玖「………ブツブツ」

 

二乃「ちょっと三玖。いつまで拗ねてんのよ……………。パンなら別に昼じゃなくてもいいじゃない。大食らいなハー君ならいつ渡しても…………。待ちなさい?ひょっとして、一花は気付いたのかも?」

 

五月「……?何にですか?」

 

二乃「盗撮犯に追われていることよ」

 

五月「と、盗撮犯?」

 

二乃「京都駅にいた頃からずっと感じてたの。間違いないわ。修学旅行生がターゲットにされるって前にニュースで見たもの」

 

五月「……確かに、先日の試写会で有名になった一花を狙っているとしたら、あり得ない話ではないですね……」

 

二乃「いーや、多分ターゲットは一花だけじゃないわ。私のことも狙ってるはずよ」

 

五月「……何故二乃なのですか?」

 

二乃「なんかよく分からないけど、失礼ねあんた」

 

 

 

 

二乃達が歩いて部屋の前まで来た。事前に渡されたカードキーを使って部屋に入室しようとしたその時……。

 

 

 

カシャ

 

五月「は、ははは…。二乃が変なことを言うから、私まで幻聴が聞こえてきました……………」

 

二乃「あれ〜?お、おかしいわね〜?今は一花いないはずなのに…………。で、でもいくらなんでもホテルの中でなんて……………………」

 

 

二乃はシャッター音の聞こえた方向に目を向けると、そこには光る黒い物体が………………。

 

カシャ‼︎

 

 

「「きゃあああああああああッ!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

悟飯「どうしたのみんな!?」

 

悲鳴を聞いて悟飯が即座に駆け付けてきた。

 

二乃「と、とと、盗撮犯よ!!代わりに捕まえてくれない!?」

 

悟飯「分かった!あっちだね!」

 

悟飯は二乃に指定された方向に走っていく。そちらに1人の気を感じたので、恐らくそいつが犯人だろう。

 

悟飯「……あれ?前田君?」

 

前田「な、なんだ……。お前か」

 

悟飯「………まさか君が盗撮犯だったなんて……………」

 

前田「違うわコラッ!!これは上杉に頼まれたんだよ」

 

悟飯「上杉君に?」

 

前田「ああ。なんでも、5人で揃っている写真を撮って欲しいって」

 

悟飯「上杉君が…………。アルバム撮影するのもいいかもしれないけど、こっそり撮るのはちょっと…………」

 

前田「上杉にそう頼まれたんだよ!」

 

悟飯「はぁ…。取り敢えず、特に問題はなさそうだね……」

 

悟飯は盗撮犯の正体と意図が分かったところで引き返す。

 

ビーデル「ねえ、さっき悲鳴が聞こえたけど大丈夫?」

 

二乃「え、ええ……」

 

五月「私達は大丈夫です…」

 

悲鳴を聞いてビーデルも駆けつけてきたようだ。

 

三玖「……!悟飯!」

 

三玖が悟飯を見つけると、突然目に生気を取り戻して駆け寄る。

 

三玖「これ、本当はお昼に食べてほしかったんだけど…………」

 

悟飯「………これは」

 

悟飯は紙袋から物を取り出すと、そこにはクロワッサンが………。

 

悟飯「これ、三玖さんが作ったの?」

 

三玖「うん。悟飯に食べてほしくって」

 

悟飯「じゃあいただきます」

 

二乃「えっ?今食べるの?」

 

悟飯はすぐに三玖が焼き上げたクロワッサンを口の中にいれる。

 

悟飯「……うん。クロワッサンらしくしっかりとサクサクした生地になってていいね。シロップも塗っているのか、程よい甘さが口に広がって美味しいよ!随分上達したね……」

 

三玖「うん。悟飯に喜んでほしかったから…………」

 

 

二乃「むむむっ。この雰囲気、いただけないわね」

 

五月「まあ良かったじゃないですか。三玖が無事にパンを渡せて」

 

二乃「まあ、そうかもしれないけど………」

 

ビーデル「………へえ、君が孫悟飯君なのね…………」

 

悟飯「えっ?はい、そうですけど……」

 

ビーデル「ちょっとあなたに聞きたいことがあるのよ。こっちに来てくれる?」

 

悟飯「……?はい?」

 

 

二乃「………怪しいわね。女狐の匂いがするわ」

 

五月「…………そうですね。これは監視する必要がありそうです」

 

三玖「むむっ…。私と悟飯の邪魔をした。いくら有名人だからといって重罪。切腹」

 

二乃「それは流石にやりすぎよ……」

 

二乃達はこっそりとビーデル達の後をつけていく。

 

 

 

ビーデルと悟飯はひと気のないところに移動した。

 

ビーデル「さて、自己紹介がまだだったわね。私はビーデル。Mr.サタンの娘って言えば分かるかしら?」

 

悟飯「Mr.サタンってあの…?あの人に娘さんなんていたんだ……………」

 

ビーデル「そう、いたのよ。それで、私はあなたにちょっと聞きたいことがあって会いに来たのよ」

 

悟飯「会いに来たって………。そもそもなんで僕の名前を知ってるんですか?」

 

ビーデル「それは、あなたの学校の理事長から情報をもらったのよ」

 

悟飯「いっ!?」

 

世の中というのは金で動いてるもの。サタンの娘であるビーデルには莫大な財産が存在し、その一部を使って理事長から情報を買ったのだ。

 

悟飯「わざわざそんなことをして僕になんの用ですか?」

 

ビーデル「それはね……。これよ」

 

ビーデルは慣れた手つきでスマホを操作して、ある動画を悟飯に見せた。

 

悟飯「………いっ!!!?」

 

ビーデル「この投稿はもう既に削除されちゃったけど、たまたま見つけて保存できたから良かったわ……」

 

その動画の内容は、悟飯が超サイヤ人に変身し、メタルクウラ達と戦っている動画だった。ほとんどカメラで捉えることはできなかったものの、悟飯が超サイヤ人になる瞬間はしっかりと記録されていた。

 

ビーデル「単刀直入に聞くわね?あなたがグレートサイヤマンなんでしょ?」

 

悟飯「……………あなたの要求はなんですか?」

 

ビーデル「なんか凄い警戒されているわね……。別にとって食いはしないわよ。あなたにちょっとお願いがあってね…………」

 

悟飯「………なんですか?」

 

ビーデル「あなた、前チャンピオンの孫悟空の息子らしいじゃない?今度天下一武道会があるんだけど、そこで現チャンピオンの娘と前チャンピオンの息子が出場するとなると、物凄く盛り上がりそうじゃない?」

 

悟飯「えっ?天下一武道会……?」

 

天下一武道会といえば、沢山いる観客の中で世界中から集まった武術の達人と競う大会だと母から聞いたことがあった。

 

ビーデル「あっ、もし出場しなかったら、手を滑らせてこの動画をネットに公開しちゃうかもしれないわね〜」

 

悟飯「ま、待ってくださいよ!!出ます!!出ますから!それだけはやめて下さい!!」

 

ビーデル「ほんと!?約束だからね!これで天下一武道会は盛り上がること間違いなしね!!相手がつまんなそうだからホントあなたが参加してくれると助かるわ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

二乃「へぇ…。なんでハー君に用があるのかと思えば、ストーカーだったのね」

 

悟飯「に、二乃さん!?」

 

そこに、こっそり後を付けていた二乃が姿を現した。

 

ビーデル「ストーカーって……人聞きが悪いわね」

 

二乃「はっ?やってることがストーカーそのものでしょうが。しかも情報を買ったですって?ガチストーカーじゃないの、キモっ」

 

ビーデルが良からぬ手段で悟飯を特定し、脅迫に近い形で天下一武道会の出場を促すものなので、二乃は先程と打って変わって敵対心全開でビーデルと話す。

 

ビーデル「何よ?私は才能がある人に天下一武道会に出場するように"お願い"してるんだから、あんたには関係ないでしょ?」

 

二乃「しつこい。いくら顔が良くてもしつこい女はモテねえんだよ。とっととここから消えろよ」

 

二乃はハイライトをオフにした状態でビーデル相手に強く出る。

 

ビーデル「はぁ?それが人に物を頼む態度?義務教育ちゃんと受けてきたのかしら〜?」

 

二乃「それあんたが言う?犯罪紛いのことをしてハー君に近づいたあんたが??」

 

並の人間なら、最初の二乃の威嚇だけでも萎縮してしまうが、ビーデルは数々の凶悪犯相手に勇敢に立ち向かった、謂わばヒーローのような人物。ちょっとした威嚇程度で引き下がるわけがないのだ。

 

悟飯「ちょ、ちょっと!2人とも!」

 

二乃「Mr.サタンの娘で、少し顔がいいからって調子に乗ってんじゃねえよ。とっとと失せろよ」

 

ビーデル「あーら?あなたこそ自分の容姿に自信過剰なんじゃないかしら?調子に乗ってるのはあなたの方じゃなくて?」

 

二乃「はっ?」

 

ビーデル「何よ?なんか文句ある?」

 

五月「ふ、2人とも!落ち着いてください!!」

 

三玖「…………これはもう誰にも止められないよ、五月」

 

五月「諦めるのが早すぎます!!」

 

ビーデル「なんなのあなた?やたらと悟飯君を庇っているようだけど、悟飯君とどんな関係なのよ?」

 

二乃「あーら、いい質問ね!そんなに知りたいなら教えてあげるわ!」

 

ビーデルの質問に、二乃は突然笑顔になって悟飯の腕を掴んでこう宣言する。

 

二乃「私は孫悟飯君の彼女兼未来の花嫁の中野二乃でーす☆ということで、ハー君のストーカーなら諦めなさい。既に席は埋まってんのよ」

 

おめぇの席ねえからッ!のような勢いでビーデルに向かって高らかに宣言する二乃。

 

五月「はっ?」

三玖「はっ?」

 

しかし、言葉に約2名が過剰に反応する。

 

五月「何を言ってるのですか二乃!!その席は私のです!!間違っても二乃ではありません!!」

 

三玖「五月でもない。悟飯の奥さんに相応しいのはこの私。2人は悟飯を振り回して迷惑をかけそうだからダメ」

 

ビーデルと二乃の口喧嘩だったはずが、姉妹3人の男の子取り合いに打って変わってしまった。あまりの急展開にビーデルは呆然としている。

 

 

 

ビーデル「………………ねえ、悟飯君」

 

悟飯「………はい」

 

ビーデル「いつまでもこの状態を放置してると、そのうち刺されるわよ?」

 

悟飯「ははは…。ごもっともです……」

 

ビーデル「はいはい!確かにあんな手荒な真似をした私も悪かったわ」

 

ビーデルは言い争いを無理矢理中断させる為に両手で叩いて自身に注目を浴びさせる。

 

二乃「……何よ急に」

 

ビーデル「あんな形で脅迫するのは確かにやり過ぎた。それについては謝るわ」

 

二乃「…随分あっさり引くのね。ハー君程のいい男なんて他にいないのに」

 

ビーデル「別にそういう意図はないから……。ちなみに、天下一武道会で優勝すると、賞金で1000万ゼニーもらえるのよ?」

 

悟飯「えっ?それ、本当ですか?」

 

ビーデル「ええ。準優勝でも半分の500万ゼニー、3位で300万ゼニーって感じで、優秀な成績を残せば賞金が獲得できるのよ?」

 

悟飯「へ、へぇ……」

 

ビーデル「ちなみに、天下一武道会に出場してくれれば、この動画は消してあげるわよ?あと、ご存じの通り私はMr.サタンの娘でもあるの。だからどの企業もちょっとお金を出せばある程度の要求は聞いてくれるのよ?だから、あなたが出場してくれるなら、今後あなたの正体に関わる動画が出回った時は"お願い"して消すこともできちゃったりするかもしれないわね〜。それじゃ、大会楽しみにしてるわね」

 

ビーデルは天下一武道会の賞金について端的に紹介すると、そのままその場を去っていった。

 

ビーデルが最後に言い残した言葉……。悟飯が天下一武道会に出場すれば、今後悟飯の正体に関する情報が出た際に手を加えることができることを意味していた。これは悟飯にとってもメリットができてしまったようだ。

 

二乃「………………結局何がしたかったのかしら、あいつ…………」

 

三玖「二乃、態度豹変しすぎ」

 

二乃「仕方ないでしょ!!ハー君の生活を脅かそうとしてたのよ!!むしろそれで怒らない方がおかしくない!?」

 

五月「だとしても、二乃は二乃でやりすぎですよ……………」

 

悟飯「(写真を残されるのはまずいな……。でも今後ネットに上がったら消してくれるっていうのはありがたいかも…。平穏な生活の為にも天下一武道会に出場した方がいいかもな………)」

 

二乃はこの一件以来、ビーデルの事が嫌いになってしまったようだ。嫌いというよりは、敵として認識し始めたと言った方が正しいかもしれない……。

 

 

悟飯は再び自分達の泊まる部屋に戻った。

 

悟飯「……あれ?」

 

風太郎「よっ!」

 

悟飯「も、もう終わったんですか…?」

 

風太郎「ああ!ちょっとしぶとかったけど、なんとかなったぞ!」

 

悟空は精神世界でギニューを倒すことに成功したようだ。

 

悟飯「じゃあみんなを連れてきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

一花「はぁ…………。やっと元に戻れるのか……………」

 

「ゲコッ」

『このまま一生蛙として過ごさなきゃいけないのかと思って焦ったよ……』

 

悟飯は一花の姿をした風太郎と蛙の姿をした一花を連れてきた。

 

風太郎「よし、みんな揃ったな。取り敢えずどこでもいいからオラの…………じゃねえな。風太郎の体に触れてくれ」

 

一花と風太郎は、悟空の指示通りに肩に触れる。

 

風太郎「はぁぁああああ……!!!」

 

風太郎の体内には、ギニューの精神があるからか、悟空でもボディチェンジ能力を使用することができるようだ。肩に触れていた2人も光り、しばらくするとその光は収まった。

 

風太郎「………あれ?俺は元に戻ったのか………?」

 

一花「わ、私の手……!私の顔だ…!!良かったぁ……!!!」

 

「ゲコッ‼︎」

『そんじゃ、要は済んだみたいだし、オラは帰るぞ』

 

悟飯「何度も助けてもらってすみません…………」

 

『今回は気にすんな!これは完全にギニューが悪いしな!んじゃな!!』

 

その言葉を最後に、蛙は意識を失ったのか倒れ込んでしまう。

 

風太郎「………しかし、体を入れ替えるタイプの敵もいるとはな………」

 

一花「全くビックリだよ。お陰でお姉さんの体はフータロー君の好き勝手に「してねえよッ!!!!!」」

 

一花「えー?でも、私の体でお風呂に入ったんでしょ?と、ということは……私の生まれたままの姿を見たってことだよね…?」

 

一花は風太郎を揶揄うように淡々と語るが、段々顔が赤くなっていく。

 

風太郎「恥ずかしがるなら言うな。それに俺は目隠しをして風呂に入ったからな」

 

一花「四葉とでしょ…?もっとダメじゃん!?一気に実質2人の美少女と混浴するなんて……。罪な男だなぁフータロー君は!」

 

風太郎「………………なあ、この話はもうやめにしないか?」

 

一花「…………そ、そうだね……」

 

一花は負けじと風太郎を揶揄い続けるが、諸刃の剣であることを自覚して、この話は取り敢えずなかったことにした。

 

悟飯「………この蛙はどうしよう」

 

悟飯は蛙の体ごとギニューを始末するべきかどうか悩んでいた。

 

風太郎「……なあ、言葉を発することができないならそのままにしてもいいんじゃないか?」

 

一花「どうやら相手に言わせても成立するみたいだから、ちょっと可哀想な気はするけど、ここで潰しちゃった方が………………」

 

悟飯「そうなんだよね………。もしまた誰かに入れ替わったりしたら大惨事だからね………」

 

「ゲコッ…?ゲコッ⁉︎」

『な、なんだ!?まさかまた蛙に戻ってしまったのか!?』

 

どうやらギニューは目が覚めたようで、すぐに今の状況を把握できたようだ。

 

「ゲコッゲコッ‼︎(くっ…!おのれぇ!折角言葉を発することのできる体を手に入れたというのに!!)」

 

どうやら反省している様子はないようだ。

 

風太郎「………おい。こいつ人様の体を勝手に使っておきながら謝る素振りを見せねえぞ?これは潰しちまった方がいいんじゃね?」

 

一花「私も酷い目にあったからね……。それがいいんじゃない?」

 

勝手に体を取り替えられた2人もご立腹のようだった。

 

悟飯「そうだね。そうしよう」

 

「ゲコッゲコッ‼︎」

『待て待て!!体を勝手に入れ替えたことは謝る!!だが俺は蛙のまま生活をするのが嫌だったんだ!!!だから今回は見逃してくれ!!!』

 

悟飯「ダメだね。そうやって逃げた先でまた誰かと入れ替わるつもりだろう?」

 

「ゲコッゲコッ‼︎」

『頼む…!!今度こそ誰とも入れ替わらん…!!!』

 

風太郎「おいおいそんなの嘘に決まってるぜ。とっとと潰そうぜ!!」

 

一花「そうだよ!私だって一生蛙として過ごさなきゃいけなくなるところだったんだから!!」

 

悟飯「……やっぱりそうだよね。よし、ここで…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

シュン‼︎

 

悟飯「!?あ、あれ!?」

 

風太郎「蛙が…………消えた!?」

 

一花「そ、そんな…!!!」

 

悟飯「蛙の姿でそんな早く動けるはずは……………………。って、お前…!?」

 

風太郎「……?はっ!?」

 

一花「う、うそ………!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

悟天「何この蛙?ナメクジみたいに触覚が生えてるね?」

 

何故か悟天が旅館にいた。大方、悟飯の修学旅行を羨ましがって、悟飯の気を追ってこちらに来てしまったのだろう。

 

悟飯「ご、悟天!!その蛙をこっちに渡せ!!そいつは危険だ!!今すぐに潰さないと!!」

 

悟天「えー!?蛙さん潰すの!?ダメだよそんなこと!!!」

 

悟飯「そいつは悪いやつなの!!いいから兄ちゃんに渡せって!!」

 

悟天「いくら兄ちゃんの言うことでも、それは聞けないよ!!」

 

 

悟天はそう言うと高速で部屋を後にする。

 

悟飯「ばっか……!!!余計なことを……!!!!」

 

悟飯も流石に取り乱してしまうが、すぐさま悟天を追いかける。

 

風太郎「………おいおい。このままじゃ次の被害者が出ちまうぞ…?」

 

一花「どうしよう…。でも私達にはどうにもできなくない……?」

 

 

 

 

一方で、悟天と悟飯は超スピードで鬼ごっこをしていた。悟天が捕まれば蛙は潰されるのだが、悟天は蛙をただの珍しい蛙としか思っていない。まさか悪の軍団の幹部だとは思いもしないだろう。ただの蛙だと思っているからこそ、理不尽に潰されそうになる蛙を守ろうとしているのだ。

 

悟飯「悟天…!そいつを野放しにすると危ないんだって!!早く兄ちゃんに渡せ!!!」

 

悟天「蛙さんが可哀想だよ〜!!!」

 

悟飯「くっ…!こうなったら!!」

 

ボォオオオオッ!!!!

 

悟天「ええ!?」

 

悟飯はこれ以上ギニューにボディチェンジをさせないために、多少手荒になってしまうが、悟天から蛙を奪おうと超サイヤ人に変身する。

 

悟天「なんでそこまでして蛙さんを殺そうとするの!?」

 

ボォオオオオッ!!!

 

悟天もまた超サイヤ人に変身して悟飯から全速力で逃げる。既に海まで走りきってしまったので、今度は舞空術を駆使して空を飛びながら追いかけっこは続行する。

 

 

 

 

 

 

 

そんな追いかけっこを繰り返すこと1時間……………。

 

 

超悟飯「悟天……!兄ちゃんはふざけているわけじゃないんだ…!!」

 

超悟天「蛙さんが可哀想だよ!!」

 

悟飯と悟天の追いかけっこは未だに続いていた。今は陸地について休憩中と言ったところか……?

 

超悟天「そもそも蛙さんが悪いことできるわけないじゃん!!」

 

超悟飯「そいつは体を入れ替えることができるやつなの!!それで勝手に体を入れ替えて悪さをするやつなんだよ!!」

 

未来悟飯「…………こんなところで何をしているんだい?」

 

超悟飯「………えっ?」

 

どうやら、偶然にもカプセルコーポレーションの前まで来ていたようだ。

 

超悟天「あっ!未来の兄ちゃんだ!!聞いてよ!!兄ちゃんがこの蛙さんを殺そうとしてるんだよ!!可哀想でしょ!!」

 

未来悟飯「あっ!そいつ、ギニューが乗り移った蛙じゃないか!!!」

 

超悟天「えっ…?ぎにゅー?」

 

未来悟飯「そいつはフリーザ軍に所属していた悪〜いやつだったんだ。兄ちゃんもそいつに殺されかけたんだけど、色々あってそいつは蛙の体の中に紛れこんじゃったんだよ」

 

超悟天「えっ…?じゃあ、兄ちゃんの言ってたことって………?」

 

未来悟飯「本当のことさ」

 

超悟天「…………ごめんなさい」

 

超悟飯「あっ、いや……。兄ちゃんも説明不足だったよ…………」

 

ようやく誤解は解けたようだ。これでギニューを始末することができるかのように思えたのだが……。

 

ブルマ「あ〜!!そいつ懐かしい!!確かフリーザ軍の部下で、体を入れ替えることができるやつでしょ!?私もそいつに体を入れ替えられて大変だったわ〜」

 

未来悟飯「えっ?そんなことがあったんですか?」

 

ブルマ「ええそうよ。もう大変だったんだから!!思い出したらイライラしてきたわ。ちょっとその蛙頂戴」

 

超悟飯「ダメですよ。この蛙は始末しないと、次の犠牲者が…………」

 

ブルマ「大丈夫よ。私の研究所で預かるわ。だって地球には存在しない生き物ですもの。それだけで研究価値は十分あるわ」

 

「ゲコッ⁉︎(な、なにぃ!?)」

 

超悟飯「ブルマさん。間違っても大声で『チェンジ』って言っちゃダメですからね…!」

 

ブルマ「おっけー。ちゃんと隔離しておくから安心して」

 

「ゲコッ~⁉︎(ま、待て!?そんなことしたら俺は二度と…!!頼む…!!助けてくれ〜!!!!!)」

 

しかし、そんなギニューの必死の訴えは誰にも届くことはなかった………。

 

超悟飯「………………これで、良かったのかな……?」

 

未来悟飯「まあ……。研究所に隔離するならいいんじゃないかな?」

 

 

こうして、修学旅行中に発生した入れ替わり事件はあっさりと幕を下ろしたのだった…………。

 

これで心置きなく修学旅行を楽しむことができるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、1人思い悩んでいる乙女がいた…。

 




 今更ですけど、お気に入りが555を突破してましたね。なんなら600突破してるし。なんか最近また伸びてきたけど何かあったっけ…?

 見直してみて気付いたけど、初期は本当に文章力ガバガバだなぁ(今はできてるとは言ってない)。どっかのタイミングで地の文微修正かけた方が良さそうだなと思ったりしてます。

 ちなみに、次回はまあラブコメっぽくなります。ギニューの件が解決してしまえば、あとは平穏(?)な修学旅行しか残ってませんからね〜。原作のようなドロドロには期待しないでね。

 ビーデルと二乃が喧嘩する展開は実は結構前から考えてました。ビーデルのコンタクトの取り方だと間違いなく二乃の反感を買いそうですが、そもそも二乃は悟飯に睡眠薬を飲ませてるんですよね。効かなかったけど。だからやってることのヤバさで言うと、二乃の方がダントツという…()。でも悟飯にとっては正体をバラされる方がヤバいのです。

 なんかこのシリーズが6/23の日間ランキングに載ったようです。28位だったそうですが、それは過剰評価な気がする…。なんで台本形式、テレテレ系、擬音ありでランキングに載るんだ……?不思議だ……。

 ちなみに、ある人からこんな指摘を受けました。

・地の文が少なすぎ(多分序盤(1〜10話あたりのことを指していると思われる))
・戦闘シーンで擬音が多すぎる
・擬音、テレテレ系、台本形式が内容を薄くしている
・ただ前書きと1話の最序盤はいい感じ
・改行が多い

とのことだそうです。でも台本形式ってそういうものだと思うんですけどねぇ()。というか戦闘シーンの擬音に関しては、漫画版ドラゴンボールを意識して敢えて載せてるんですがね……。改行に関しては、パソコンで見るかスマホで見るかによって大きく変わるので難しい問題。でも初期の方は台本形式だということを考慮しても確かに酷いかもしれない。ということで、時間はかかりますが初期の方を中心に修正を加えていくつもりです。無論、更新を最優先にしますけどね。でもテレテレ系は普通に排除しようかな……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。