孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ…。
 試合は順調に進み、少年の部はトランクスが優勝を飾った。そして大人の部に入り、クリリンは圧勝。ピッコロはシン……またの名を、界王神相手に棄権をした。そしてビーデルもスポポビッチの試合に移ったのだが、スポポビッチがとんでもない悪だった。必要以上にビーデルを傷付けた後に勝利した。これが許せなかった四葉は、対ヤムー戦で圧勝する姿を見せた。四葉に関しては今後の成長が期待できる新人である。
 そして、悟飯対キビトの試合になるのだが……。



第75話 バトルロワイヤル

二乃「いや〜…。四葉凄かったわね」

 

一花「妹が人外になっていく………」

 

三玖「私もできるのかな……?」

 

五月「きゃー!四葉が勝ちましたよ!」

 

零奈「………四葉」

 

風太郎「しかし、四葉のやついつの間に………」

 

らいは「四葉さんすごーい!」

 

勇也「……(なんか怒ってたような気がするのは気のせいか…?)」

 

 

それぞれが感想を口にする中、悟飯対キビトの試合が開催されたのだが…。

 

五月「……あれ?一向に始まる気配がありませんね……?」

 

二乃「なんか話してるみたいよ?」

 

三玖「ここからじゃ聞き取れない……」

 

一花「なんか悟飯君が驚いてるね?」

 

風太郎「なんだ?食い過ぎで腹でも痛くなったのか?」

 

らいは「孫さんに限ってそれはないと思うけど………」

 

 

試合がなかなか始まらない理由は、キビトと悟飯がこのようなやり取りをしていたからだ……。

 

キビト「……超サイヤ人とやらになれ。もしもの場合に本当に私達の助けとなるのか試してみたい」

 

悟飯「……!!何故超サイヤ人のことを…!!それに助けになるって……?」

 

キビト「そのことはいずれ分かる。まずは超サイヤ人の実力を見たいのだ」

 

 

シン「……始まったか」

 

キビトは悟飯に対して意味深な発言をした。超サイヤ人のことも知っていたため、悟飯は何故相手が知っているのか疑問に思ってしまい、しかも超サイヤ人に変身しろと言う意図がまるで読めない。

 

悟飯「冗談じゃないですよ…!こんな大勢の前で超サイヤ人になんて……」

 

 

クリリン「なんだ?何話してんだ?」

 

悟空「あいつ、超サイヤ人になれってさ………」

 

クリリン「えっ?なんで……?」

 

ピッコロ「悟飯…!!!!」

 

ピッコロはキビトに対して警戒をしている悟飯に対して、首を縦に振って合図する。

 

悟空「なんだピッコロ!何かあるのか!?」

 

ピッコロ「………何かは分からない。だが……」

 

ピッコロがそう言いかけた時、シンと呼ばれた少年が口を開いた。

 

シン「申し訳ありませんが、悟飯さんを利用させていただきます。そして、皆さんはこれから何が起こってもしばらく動かないでいただきたいのです。どうかよろしく………」

 

クリリン「な、なに?」

 

悟空「どういうことだ……?」

 

しかし、突然そんなことを言われてもハイそうですかと納得できるはずがなかった。ベジータはシンに対して警戒心を全く隠すことなくこう言う。

 

ベジータ「訳の分からないヤツの言うことなど聞けん。正体を言え」

 

ピッコロ「……こ、このお方は界王神様だ。大界王様も含めて全ての界王様達の神だ……………」

 

クリリン「……!!!」

 

ベジータ「なんだと…!!」

 

ピッコロからシンの正体に関する衝撃的な事実が告げられた。悟空はどこかで聞いたことがあったのか、納得する素振りを見せた。

 

 

 

悟飯「はぁあああああッッ!!!!

 

ボォオオオオッ!!!!!

 

風太郎「えっ!?」

 

二乃「な、何してんのよハー君!?」

 

一花「そんなことしたら、正体が…!!!」

 

悟飯はキビトの言う通り超サイヤ人に変身する。というか、超サイヤ人を超えた超サイヤ人に変身する。

 

 

ビーデル「う、嘘…!あれって、セルゲームの時にいた男の子…!!」

 

悟飯に渡された仙豆によって完全に復帰したビーデルは、幸か不幸か悟飯が超サイヤ人に変身する瞬間を目撃していた。

 

 

 

界王神「恐らく、これからヤムーとスポポビッチが悟飯さんに襲い掛かると思いますが、あなた方は何もしないで下さい」

 

悟空「どういうことだ?」

 

クリリン「悟飯ならあの2人程度どうにかなると思いますけど………」

 

 

 

超2悟飯「さあ、お望み通り超サイヤ人を超えた超サイヤ人になってやったぞ?これからどうするんだ?」

 

キビト「(なんというパワーだ…!純粋なエネルギーだけでこれほどの力を身につけている人間がいるとは…!!とても下界の者とは思えん…!!)」

 

 

ベジータ「ちっ。何度か死にかけたからあの頃の力を取り戻したようだが、ちゃんと修行していればもっと力をつけていただろうに………」

 

界王神「いえ、それでも大変素晴らしいパワーですよ……これなら…」

 

 

ヤムー「今だ!」

 

スポポビッチ「がーっ!!」

 

超2悟飯「なんだお前達!!」

 

悟飯はヤムーとスポポビッチが乱入してきたことによって警戒するためにそちらを向いたが………。

 

界王神「……!!」ピッ

 

超2悟飯「……!!!!」

 

界王神の金縛りによって悟飯の身動きは封じられた。

 

 

ズンッ…!!!

 

超2悟飯「ぐっ……!!!!」

 

スポポビッチは悟飯を抑えつけ、ヤムーは謎の巨大なランタンのようなものを悟飯の体に突き刺した。突き刺されると、段々と悟飯の気が小さくなっていく……。

 

悟空「な、なんだ…!?」

 

 

 

二乃「きゃーー!!!!!ハー君!!!?」

 

三玖「どうしちゃったの!!!?」

 

五月「あ、あんな太いものが…!!!!い、痛そうです…!!!!!」

 

 

 

しばらくすると、スポポビッチはランタンを抜き、ヤムーと共に武舞台を飛び去っていった………。

 

界王神「まだです!まだ何もしないで下さい!!キビトが元に戻してくれます!!」

 

界王神は心配して悟飯に近づこうとする悟空やクリリンを止めると、こう続ける。

 

界王神「これからあの2人に気付かれないよう、こっそりあとをつけます。もしよろしければ、私と一緒にあなた達も来てください。そうしていただけると助かります…………」

 

界王神はそう言うと、そのまま2人の後を追うように飛び立つ。

 

クリリン「ど、どうするよ悟空?」

 

悟空「オラはついて行くさ。あの界王神様が助かるっつってんだからよ。それに、こうなったわけを知りてえし」

 

ベジータ「ふざけるな!貴様は23時間しかこっちにいられないんだろう!そんな下らないことで時間を食ってたまるか!俺は貴様と決着をつけるためにわざわざこんな下らない大会に出たんだぞ!!」

 

案の定、ベジータは悟空の案に猛反対した。戦闘民族として、悟空と決着をつけたいのだろう。

 

悟空「じゃあ向こうでやればいいじゃねえか。オラは取り敢えずついて行くからな」

 

そう言うと、悟空も界王神の後を追うように飛び立つ。するとベジータも舌打ちをしながら悟空を追いかける。ピッコロもそれに続いて飛び立ち、クリリンも18号に許可を取ってから悟空達を追いかける。

 

 

二乃「えっ?なに?」

 

ブルマ「ベジータ達どこ行っちゃったのよ!!」

 

チチ「あっ!悟飯ちゃんが起き上がっただ!!良かっただぁ………」

 

三玖「……あ、あれ!?」

 

五月「孫君もどこかに行っちゃいましたよ!?」

 

二乃「あー!!あのビーデルって女!!ハー君と空中デートしてる!!ふざけんじゃないわよ!!」

 

三玖「むむっ…。悟飯、後で切腹」

 

ヤムチャ「ははは…。悟飯って本当にモテモテだなぁ………」

 

悟飯達も悟空を追いかけて行ってしまった。これによって、天下一武道会は硬直状態になってしまった。

 

五月「しかし、あの様子は只事ではなさそうでした。四葉なら何か事情を知っているかもしれません」

 

そう言うと、五月はスマホを取り出して四葉に電話をかける。

 

五月「もしもし、四葉?今どういう状況ですか?」

 

『分からない。だけど、只事じゃないのは確かだよ。なんかあのヤムーとスポポビッチって人、孫さんみたいに強い人のエネルギーが目的でこの大会に出てたみたい』

 

五月「なんですって………」

 

『とにかく、私はここに残ることにするよ。何かあっても、悟空さんや孫さんが行くならきっと大丈夫だよ!』

 

五月「……そうですよね。分かりました」

 

五月は電話を切った直後、周りにいたメンバーに四葉から聞いた状況を説明する。

 

ブルマ「はぁ……孫君が帰ってきたと思ったらこれかぁ……。気の毒ね……」

 

ヤムチャ「まあでも、悟空達が行くなら何かあっても大丈夫だろ?」

 

亀仙人「そうじゃな。何も心配することはないじゃろうな」

 

悟空のことをよく知る者達は、悟空を信頼し切っていた。このことからも、悟空がどのような人物だったのかがよく分かる。

 

 

 

バーダック「……妙だな。カカロットの奴ら、一体何しに行ったんだ…?」

 

出場者の1人であるバーダックは、悟空達の行動を不思議に思いつつも、後で追いかければいいかと思い、賞金稼ぎを優先することに決めた。

 

そして、悟空達がいなくなって1時間が経過しようとしていた………。

 

アナウンサー「えー!ただ今を持ちまして、特例として残った出場者同士でバトルロワイヤルをすることになりました!!提案者はMr.サタンです!!」

 

サタン「この俺様がいれば何も問題はないだろう!そうだろう諸君!!」

 

サタンの提案ということで、これまで散々待たされていてイライラしていた観客は一気に大喜びである。

 

アナウンサー「えー、それでは、18号選手対中野四葉選手対バーダック選手対マイティマスク選手対Mr.サタンによるバトルロワイヤルの開催です!!」

 

 

 

ちなみに、バーダックの顔を見た観客席メンバーは……。

 

二乃「ねえ、あれって……!」

 

三玖「間違いない………」

 

五月「何故孫君のお爺さまがここに!?」

 

一花「へえ!あれが悟飯君のお爺ちゃんなんだ?まだまだ若そうだね〜」

 

ブルマ「えっ!?それってどういうこと!?確かにあいつ孫君にそっくりだけど、孫君のお父さんなの?」

 

ヤムチャ「そういや、サイヤ人が生き返ったって話だったよな…?もしかして、悟空の実の父親ってことか…?」

 

チチ「えええ!!!?それ本当だか!?」

 

亀仙人「なんと……。確かに、ただ似ているだけではない…。気配もなんとなくではあるが、悟空に似ておるわい……」

 

こんな反応をしていた。そして視点は武舞台側に戻る。

 

サタン「(やばーい…!よくよく考えてみたら、全員で一斉にこっちに向かってくるに決まってるじゃないかぁ…!!)」

 

しかし、サタンは覚悟を決めて戦闘態勢に入った。

 

サタン「さ、さあ!この私に向かってくる勇敢な戦士は誰だ〜!!?」

 

 

マイティマスク「行くぞ悟天!」

「うん!分かってる!!」

 

18号「……(あいつ、身長の割には腕が短いな……)」

 

マイティマスク「行くぜ!!」ドンッ

 

18号「は、速い!!」

 

まず、マイティマスク(に入れ替わって変装をした上のトランクスと下の悟天が18号に先行攻撃をする)

 

18号「(あの小さい腕から放たれたとは思えないほどのパワー……。こいつは只者じゃなさそうだ……)」

 

だが、18号もあっさり敗れるほど弱くない。マイティマスクの攻撃を流すように受け止めてやり過ごす。

 

マイティマスク「気をつけろよ悟天。クリリンさんの奥さんは昔はパパよりも強かったらしいから」

「分かった!」

 

マイティマスクと18号による1対1の戦いが始まった中……。

 

アナウンサー「おおっと!!バーダック選手と四葉選手とMr.サタンは一向に動きを見せないぞ!?互いに出方を伺っているのか!?」

 

四葉「むむむっ…。どっちから攻めればいいんでしょうか………」

 

バーダック「………ほう。あいつらなかなかやるじゃねえか」

 

バーダックはマイティマスクと18号の戦いを観察し、四葉は慎重になって相手の出方を伺っていた。

 

バーダック「……だが、俺の敵ではないな」

 

ドシューンッ!!!

 

空中戦を展開する18号とマイティマスクに割って入るようにバーダックは参戦した。

 

マイティマスク「な、なんだお前!!」

 

バーダック「今はバトルロワイヤルなんだろ?俺も混ぜろよ。はっ!!!

 

ブォオオオオオオオオッ!!!!

 

マイティマスク「ぐっ…!!」

 

18号「こいつ…!!」

 

バーダックは気で強風を発生させて、マイティマスクと18号を吹き飛ばすことを試みたが、2人は案外動かなかった。

 

バーダック「カカロット達がいなくなって退屈するかと思ったが、案外そうでもなさそうだな………」

 

18号「おい、そこのマスク野朗!そいつを協力して倒すよ!!」

 

18号はバーダックが只者でないことを本能的に察知して、マイティマスクに協力を持ちかける。

 

18号「しゃあ!!」

 

ドカッッ!!!!

 

バーダック「ぐぁ…!!」

 

18号が本格的にエンジンを蒸してきたのか、攻撃のスピードもパワーも上がっていた。その為バーダックにヒットする。

 

マイティマスク「おい悟天!あれやるぞ!」

「うん!」

 

ボォオオオオッ!!!

 

マイティマスクに変装している悟天とトランクスも本気を出すために超サイヤ人に変身する。

 

バーダック「……!!その気配は…!」

 

18号「……!そういうことだったのか…!」

 

マイティマスク「行くぜッ!!!」

 

ズォオオオオッッ!!!!

 

バーダック「……!!!!」

 

バーダックはマイティマスクから放たれた気功波を咄嗟に回避した。すると、気功波は海にまで届いて大爆発を起こした。

 

バーダック「やべぇな……。あいつ、何者だ……?気配からして超サイヤ人であることは確かだ………」

 

18号「余所見するとは、随分暇そうだね?暇つぶしに付き合ってあげようか!!」

 

18号はエネルギー永久式の人造人間であり、その特性を活かしてエネルギー砲を絶えず連射する。

 

バーダック「ちっ、厄介だな」

 

バーダックは鬱陶しそうにそれらを避けて……。

 

バーダック「たあッ!!!」

 

ドゴォォオオッッ!!!!

 

肘を18号の頬に当てる。バーダックは攻撃を当てる瞬間に一瞬だけ気を高めたため、いくら超サイヤ人になってないとはいえ、18号の頬を傷付けてしまった。

 

18号「くっ…!!この野朗…!!!

 

18号は頬を傷付けられたことによって怒り、気円斬を投げる。

 

バーダック「…!!(こいつはヤバい!!)」

 

バーダックは気円斬の本質を見抜いてスレスレで避ける。すると気円斬が掠ったのか、頬に浅い切り傷ができ、そこから血が垂れ始める。

 

バーダック「ちっ…!」

 

マイティマスク「馬鹿!!方向を合わせろ!!」

「うわわわ!!!」

 

その気円斬はマイティマスクに向かい、これを避けようとしたが、悟天とトランクスがそれぞれ反対方向に逃げようとした為、服が引っかかって上手く逃げることができず…。

 

ズバッ!!!

 

丁度悟天とトランクスが別れる形で服が裂かれた。

 

アナウンサー「おおっと!?18号選手の攻撃によってマイティマスク選手が裂けた!?」

 

超トランクス「やっべぇ!!どうして反対方向に逃げるんだよ!!」

 

超悟天「だ、だって!!」

 

アナウンサー「おやおや?ま、マイティマスク選手が2人になった…!?2人での出場はルール違反です!!失格!!」

 

超トランクス「やべ!バレちまった!逃げるぞ!!」

 

超悟天「うん!!」

 

ドシューン!!!

 

悪戯っ子2人は舞空術で逃げるように去っていった。

 

 

らいは「あー!!悟天君が全然戻ってこないと思ったら!!」

 

ブルマ「全く………」

 

亀仙人「やはりあの2人じゃったか…」

 

三玖「それならあの戦いも納得……」

 

五月「……ですが…」

 

 

18号とバーダックが睨み合っている中、四葉とサタンは………。

 

四葉「む、むむっ…!!(ひぇ〜…!!やっぱりチャンピオンさんと戦うなんて恐れ多いよ〜!!!?)」

 

四葉は十二分にサタンを超えた実力を持っているのだが、それとは無関係にチャンピオンと戦うことがただ気まずいようだ。その為一向に向かってくる気配はない。

 

サタン「(よ、よし!このお嬢ちゃん相手ならなんとかなりそうだ…!俺はチャンピオンなんだ!少しはカッコいいところを見せないと…!!)」

 

サタン「悪いなお嬢ちゃん!勝負の世界は非情なものなんだ!手加減はしないぞ!」

 

サタンは幸か不幸か、四葉の試合を見ていなかった為、四葉の実力を知らない。

 

アナウンサー「おおっと!Mr.サタンは相手が女の子であろうと容赦しないようです!ですがこれが天下一武道会というものです!出場者になれば、老若男女問わずに実力によって優劣を判断される世界です!!」

 

サタンを応援する声も上がるが、先程の四葉の試合を見ていた観客も大勢おり、ビジュアルの良さも相まって四葉を応援する者も多数いた。

 

四葉「勝負の世界は非情…?」

 

チャンピオン相手だから遠慮をしていたが、四葉はその言葉を聞いて全力で倒そうと意気込んだ。

 

四葉「よーし!それなら私も全力を尽くします!!」

 

ドンッと、四葉が地面を蹴る音が響いた。サタンがその音を認識した時には既に四葉が目の前にいた。そしてサタンに向けて拳を突き出している真っ最中であった。

 

サタン「(えっ、はやっ………)」

 

サタンが心の中で言い切る前に、四葉が突然その場を離れる。サタンは何故四葉がそんな行動を取ったのか不思議だったが、その理由はすぐに分かった。

 

 

ドグォォオオオオオン!!!!

 

サタン「うわっ!!!!」

 

サタンの目の前で何かが落ちてきたのだ。

 

アナウンサー「おおっと!18号選手がバーダック選手に叩き落とされました!!」

 

18号「ちっ…!!あいつも超サイヤ人になれるなんて聞いてないよッ!!」

 

サタン「えっ…?」

 

サタンは18号が落ちてきた方向をマジマジと見る。すると……。

 

超バーダック「………」

 

金髪に変化したバーダックの姿がそこにはあった。

 

サタン「(嘘ぉおおおッ!!あいつもトリックを使ってるッ!!?)」

 

 

バーダックは一瞬にして地面に着地し、18号の目の前まで歩く。

 

超バーダック「やるじゃないかお前。俺を超サイヤ人に変身させるほどとは思わなかったぞ」

 

18号「畜生…!!このままじゃ…!!」

 

四葉「わぁ…!!あの人も金髪に…!!すごい気だ…!!」

 

四葉はバーダックの気に軽く怯んでいた。

 

18号「ちぃ!!」

 

ボムっ!!!

 

超バーダック「むっ……?」

 

18号はバーダックを目を盗む為に気弾を利用して煙を発生させると、一瞬にして四葉の側に移動した。

 

四葉「わっ…!!」

 

四葉もすぐに気付いて戦闘態勢になるが。

 

18号「待ちな。あんたの強さはさっきの試合を見て大体分かってる。私とあんたであいつをぶっ飛ばしてやろうよ。あんたにとってもあいつが邪魔だろう?」

 

四葉「た、確かに私1人では勝てませんね……。わ、分かりました…!!」

 

四葉もバーダックに勝つ為には協力するしかないと思い、18号の案を了承する。

 

ブォオオオオオオオオッ!!!!

 

そのやり取りが終了すると同時にバーダックが気を利用して煙を吹き飛ばした。

 

超バーダック「さて、ちゃんと話し合いはできたのか?」

 

18号「なっ…!!」

 

超バーダック「おいおい。まさか俺がしてやられたとでも思ってたのか?俺は敢えて隙を作ってやったんだよ」

 

18号「この…!!」

 

四葉「い、いきますよ…!!」

 

18号はバーダックに突っ込むが、バーダックは軽く攻撃を否して反撃をする。その間に四葉は気で作ったリボン型の拘束技を準備する。

 

四葉「それ!!!」シュルルル

 

 

ガシッ!!!

 

超バーダック「なっ…!!!」

 

18号「よし!!よくやったよ!!」

 

四葉の拘束は上手くいった。18号が全力で挑むことによってバーダックの注意をそっちに引いていたのだ。

 

超バーダック「くそ…!解けねえ!!」

 

18号「いいか?相手は化け物だ。思いっきりやるよ!!」

 

四葉「はい!!」

 

18号は右手にエネルギーを集中させる。それと同時に四葉がかめはめ波を生成し、それを徐々に肥大化させていく。

 

 

ヤムチャ「なっ…!!あれは…!!!」

 

亀仙人「あの子、かめはめ波も使えるのか…!!!」

 

 

18号「これでチェックメイトだよッ!!!!」

 

カァァッ!!!!

 

 

四葉「ごめんなさい。でも勝負の世界は非情だそうです!!

 

波ぁああああああッ!!!!!」

 

 

ズォオオオオオオオッ!!!

 

 

18号のエネルギー弾と四葉のかめはめ波がバーダックに向かって突き進む。バーダックはそのまま成す術もなくそれらを食らう……。

 

超バーダック「だぁあああああッッ!!!!

 

ボォオオオオオオオオッ!!!!!

 

 

ヤムチャ「なっ…!!!」

 

亀仙人「な、なんて気じゃ…!!あやつも超サイヤ人が完成しとる…!!!」

 

 

四葉「あっ…!嘘……!!」

 

18号「嘘だろオイ…!!!」

 

超バーダック「残念だったな。だが、ここまで俺に力を引き出させるとは、やるじゃねえか」

 

バーダックは気を更に高めることによって四葉の拘束術を力技で解き、直前でエネルギー弾とかめはめ波を弾き飛ばしてしまったのだ。

 

 

シュン‼︎

 

 

ドカッッ!!!!!

 

四葉「きゃっ…!!!!」

 

 

五月「四葉ッ!!!!」

 

三玖「お、落ちちゃう!!」

 

二乃「でも、空を飛べるなら…!!」

 

実際その通りで、四葉は舞空術を使って場外判定を回避できるはずだったが。

 

バシン……!!

 

 

四葉「わっ……!!!」

 

突然目の前に現れたバーダックに弾かれることによって、ハエ叩きに叩かれた蝿のように落ちてしまった。

 

アナウンサー「おっと!!ここで四葉選手が場外です!しかし初出場で4位という記録は大変素晴らしいものです!」

 

四葉「あはは……。負けちゃいました」

 

四葉は先程の衝撃で服についた埃を払いながらそう呟いた。こうして残るはたった3人になったわけだが……。

 

超バーダック「………!!!!!」

 

18号「……?なんだ……?」

 

突然、バーダックが頭を抑える。

 

超バーダック「ぐわぁぁ…!!こいつは……!!!!」

 

 

 

 

 

『やめろベジータ!!!!』

 

『こうでもしなければ、貴様は俺と戦わないだろう?』

 

 

『まさか、おめぇわざとバビディの術にかかったんじゃ…………』

 

『俺は、昔の俺に戻りたかったんだぁあッッ!!!!!』

 

 

『お前なんか、嫌いだぁああああッッ!!!!!!』

 

『いいぞいいぞ〜流石魔人ブウだ!』

 

 

 

『悟飯の気が既に消えてしまった…。俺のせいだ。許せ…………』

 

 

 

『俺1人地獄には行かん……。てめぇらまとめて道連れだ……!!!!』

 

 

『さらばだ、ブルマ、トランクス……。そしてカカロット………………』

 

 

 

 

超バーダック「はぁ………!はぁ……!!はぁ………!!!」

 

18号「……?な、なんだ?」

 

バーダックはしばらく頭を抑える仕草をしていたが、ようやく頭を離したと思ったら、今度は息切れを起こしている。

 

超バーダック「(な、なんだ…?今のは…?王子が気味の悪いやつに洗脳されてここを破壊する。そしてカカロットが王子と戦う。その後にとんでもないやつが現れるとでもいうのか……?)」

 

バーダックは、かつて滅ぼした民族から呪いとして受け取った()()()()が発動し、近い未来で起こる出来事を先に見ていた。場面はすぐに切り替わってしまったものの、どうなるかは大体予想ができた。

 

超バーダック「……ちっ。やむを得ん。もう少し遊んでいたかったが、時間がなさそうだ…………」

 

 

ドンッッッ!!!!!

 

18号「グゥッ……!!!!!」

 

バーダックの気合に押し負け、18号は場外に落ちてしまった。

 

サタン「………うそ」

 

バーダックはサタンに向かってゆっくり近づいて行く。

 

サタン「(いや〜!!怖いよ!?勝てるわけないじゃん!!あんな化け物相手に…!!!)」

 

超バーダック「……おい、お前」

 

サタン「は、はい…!!」

 

超バーダック「ここは危険だ。早くこの試合を終わらせるぞ」

 

サタン「えっ?ど、どういう意味ですか?」

 

超バーダック「このままダラダラ大会を続けていれば観客もその分残ることになる。そうなると、ここを破壊しに来るやつが現れる。早くしろ…!時間がないんだ…!!」

 

本当ならここは危険だからすぐに立ち去れと言うべきだったのだろうが、危険だという根拠がない。まさか未来予知して未来の出来事を知ったと話すわけにもいかない為、この方法が最善だと判断したのだろう。

 

サタン「そ、そう言われましても…!!」

 

 

シュン‼︎

 

 

突然、悟空と悟飯と界王神とベジータが武舞台上に現れた。

 

超バーダック「なに…!?いくらなんでも早すぎる…!!!」

 

そして、バーダックはすぐにベジータの違和感に気づいた。

 

超ベジータ「…………貴様は…」

 

ベジータの額に、『M』という文字が刻まれており、物凄い邪気をヒシヒシと感じる。

 

超バーダック「(こいつはやべぇ…!!)」

 

超ベジータ「…………うるせえ!!俺の目的はカカロットだけだ!!他の奴らなどどうでもいい!!」

 

 

 

五月「や、やっぱり悟空さんですよ!」

 

二乃「ハー君もいるわ!いなくなったと思ったら急に…!!」

 

三玖「………でも、なんか変じゃない?」

 

四葉「…うん。特にベジータさんからは物凄い邪気を感じるよ………」

 

亀仙人「お主、そこまで分かるとは…。この感じ、まるで昔のあやつに戻ったみたいじゃわい」

 

五月「昔……?そういえば孫君から聞いたことがあります…。ベジータさんは昔は相当な悪人だったと………」

 

亀仙人「左様。じゃが、悟空達と関わっていくに連れて丸くなったかと思ったんじゃが………」

 

ブルマ「ベジータが、戻った…?どういうことよ!?」

 

 

 

超ベジータ「………」スッ

 

ベジータは不敵な笑みを浮かべながら片手を観客席に向けて突き出す。

 

悟空「ベジータ…!まさか…!!」

 

 

ズォオオオオオオオッッ!!!!!

 

 

ベジータの右手からは観客がいようとお構いなしに気功波が放たれた。

 

悟空「ばっかやろう…!!!!」

 

悟空は咄嗟にそれを受け止める態勢になるが………。

 

悟空「うわっ…!!しまった!!!」

 

超サイヤ人に変身したベジータの気功波を通常状態で受け止めるには流石に無理があった。気功波は悟空を吹き飛ばすと…………。

 

 

ドグォォオオオオオオオオオンッッ!!!!!!!

 

 

ベジータから見て、前方向に位置していた観客席を観客ごと消し飛ばした。突然の出来事に、少しの間硬直していた観客達だったが、すぐに悲鳴や叫び声をあげながら避難し始めた。

 

五月「なっ…!!!!!!」

 

ブルマ「何してんのよベジータ!!!!?」

 

二乃「な、何してんの…!!!?」

 

一花「い、今ので………。人、死んだよね………?」

 

四葉「ど、どうしちゃったんですか!?!?」

 

風太郎「くそ…!よく分からねえけど、とりあえず避難するぞ!」

 

らいは「う、うん!!」

 

勇也「おい!!四葉ちゃん達も逃げるぞ!!!!」

 

しかし、ベジータは観客達の反応を気にすることなく、次に右方向に手を向けて気功波を放った。その方向は、なんと五つ子達がいる方角であった。

 

亀仙人「まずい…!!!!」

 

零奈「くっ…!!!!」

 

零奈は今度は咄嗟に反応し、五つ子達の前に出る。

 

零奈「せめてこっちの観客だけでも守ります……!!!」

 

零奈は人造人間の中に眠るデータを頼りに気を一瞬にして高める。そして気功波を弾き飛ばそうと受け止めたのだが………。

 

勇也「先生ッ!!!!」

 

零奈「このパワーは…!!!」

 

四葉「お母さん!!手伝うよ!!!」

 

零奈「だめです!!!四葉では手に負えません……ぐぁあああッッ!!!」

 

零奈は受け止め切ることはできなかったが、気功波を横に弾き飛ばすので精一杯だった。しかしそちらには別の観客がいた為、そっちにいた観客は気功波の餌食になった。

 

凄まじい轟音と共に沢山の命が一瞬にして散ってしまった瞬間である。

 

そして、零奈は先程の一連の流れでダメージを負ってしまい、意識を失ってしまった。

 

四葉「お、お母さん!!しっかりして!!」

 

 

ゴンッ!!!

 

風太郎「がっ…!!!」

 

らいは「お兄ちゃん!!」

勇也「風太郎ッ!!!」

 

そしてその爆発によって飛んできた破片が風太郎の頭部に直撃した。その衝撃によって風太郎は頭から血を流している。

 

四葉「う、上杉さん!!!!」

 

風太郎「やべ……。ボーッとしてきた」

 

一花「フータロー君!!しっかりして!!!!」

 

勇也「お、おい!!風太郎!!!」

 

突然凶悪になってしまったベジータ。関係のない者を容赦なく巻き込むその姿は、昔のベジータを連想させるものであった。一体ベジータの身に何があったのか……?

 




 今回は四葉vs悟天+トランクスvs18号vsバーダックvsサタン回でした。ちなみに四葉達が試合をしている間にクリリンとピッコロが石にされ、ベジータがプイプイを、悟空がヤコンをあっさりと撃破し、悟飯はダーブラを圧倒とはいかなくても、結構善戦していました。ところが結局原作通りベジータはバビディの術にワザとかかります。ヤコン戦で超サイヤ人2の悟空の強さを知ってしまったのがやっぱり大きいんでしょうね。バーダックはいつかの予知能力が発動しましたが、結局生かすことができませんでした。
 とまあ、こんな感じでブウ編は書いていくと思います。描写外で原作通りのイベントが発生し、描写する部分でオリジナルイベントが発生するような、そんな感じで書ければと思っています。
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