孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ
 バビディが魔法を利用して全地球人にある街を破壊する光景を見せて脅してきた。その理由は悟天、トランクス、ピッコロの居場所を割り出すためである。
 一方で、悟飯はキビトの回復術によってなんとか意識を取り戻し、界王神界で魔人ブウを倒すために修行することになる。
 そして、悟空は西の都が破壊される前にドラゴンレーダーを回収させるべく、時間稼ぎとして魔人ブウに挑んでいった。悟空は超サイヤ人2の先の超サイヤ人3にまで変身し、悟飯やセル、バーダックをあっさりと倒した魔人ブウ相手に互角に戦っていたのだが……。



第83話 フュージョン

超3悟空「いや、おめぇは本当にすげえよ。すっとぼけた顔してるけど、相手の技を見切って瞬時に自分のものにしちまうなんてよ」

 

ブウ「えっへん!!!」

 

超3悟空「……(トランクスの気が再び動き出したな……)」

 

トランクスがドラゴンレーダーを発見したことを確認した悟空は、超サイヤ人3を解除して元の通常形態に戻った。

 

ブウ「おい待て!お前良い子のくせに強い!もっとお前と遊ぶぞ!!」

 

悟空「そいつは光栄だな……。でもオラには時間がねえんだ…。この辺で勘弁してくれ………。その代わりと言っちゃなんだが、3日………いや、2日後にはオラよりも強えやつが現れる。それまで何もしないで待っててくれねえか?」

 

バビディ「へっへーん!そんな話、僕達が聞くと思う?ますます張り切って殺しちゃうもんね〜!!」

 

悟空「ちっ……。惜しいな。魔人ブウとの戦いは楽しいのによ……。おめぇが地獄に落ちたらたっぷりと閻魔様に絞ってもらえるように言っとくぜ……」

 

バビディ「なんだかよく分からないけど逃すわけないでしょ?やっちゃいな、ブウ!!」

 

 

シュン‼︎

 

しかし、悟空は一瞬にして姿を消してしまった。

 

ブウ「あれ?あいつ、どこ行った?」

 

バビディ「ああ!お前のせいで逃げられちゃったじゃないか!デブ!ノロマ!!!」

 

ブウ「……………ねえねえ、バビディ様。俺いいこと思いついた!」

 

バビディ「なんだ?どうせ碌なことじゃないだろうけど聞いてあげるよ」

 

ブウ「あのねあのね…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュン‼︎

 

ピッコロ「悟空!!」

 

クリリン「お前凄いな!!一体あの世でどんな修行をしたんだよ!!?」

 

悟空「……………」

 

ピッコロ「お、おい悟空?」

 

悟空「…………ブウのやつ、本当にバビディをやりやがった…………」

 

ピッコロ「なに?バビディを……?」

 

ピッコロは気を確認するが、確かにバビディの気を感じることはできなかった。

 

悟空「これで大人しくなってくれればいいんだが………………」

 

ところが、魔人ブウはバビディがいなくなったからといって、破壊活動をやめるようなことはしなかった。むしろ計算せずに破壊し続けているため、以前よりも早いペースで人々が殺されている。

 

悟空「くそ……。ダメだったか………くっ………」

 

ピッコロ「ど、どうした悟空?」

 

悟空「超サイヤ人3ってのは本来あの世でしかなっちゃいけねえ変身なんだ。時間っていう概念がある現世で使っちまうと一気にヘトヘトになっちまうんだ………。オラに残された時間は少ねえ……(早く戻ってこい、トランクス!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、あの世では………。

 

セル「ほう?ここが地獄か………」

 

「そうだ。貴様はこれから生まれ変わるまでここで過ごしてもらうオニ」

 

セル「………そうか。そうだ。フリーザ達はどこにいる?あいつらも地獄に落ちているはずだ」

 

「フリーザ……?ああ、そいつらならあっちにいるオニよ?」

 

セル「なるほど……。わざわざすまないな…………」

 

セルが律儀に鬼に礼を述べると、不自然に光り始める。

 

「な、何をするオニ!!」

 

セル「心配するな。ここを荒らそうとしているわけではない…………」

 

(とうとうこの願いを使う時が来たな。私を生き返らせろ………)

 

セルが心の中でそう唱えると、頭上に存在していたはずの輪っかが綺麗さっぱりなくなってしまった。

 

「ええ!?どういうことオニ!?まさか、噂のドラゴンボールオニか!?」

 

セルが単独で生き返れた理由は少々特殊である。ある世界で集めたドラゴンボールを使い、こう願ったのだ。

 

『今回分の願いを、私の好きなタイミングで叶えられるようにしてくれ』

 

こう願うことによって、セルの意思によって好きなタイミングで願いを叶えられるようにしたのだ。別世界のドラゴンボールの存在しない世界に行ってしまった時の対策のようなものだった。

 

セル「さて、向かうか…………」

 

ドシューンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セル「………ここだな」

 

悪者の溜まり場だろうか……?セルにとっては見覚えのない連中が集まっていた。

 

ナッパ「ああ?なんだ貴様?」

 

クウラ「貴様、死んでないな?」

 

フリーザ「あなた、セルさんですよね?いつの間に生き返ったんですか?」

 

セル「………そうか。貴様がフリーザか。お前も私のことを知っているようだな?」

 

しかし、セルの目的はフリーザでもない。本来の目的はもう1人の自分だったのだ。ここからは2人のセルが同時に喋ることになるので、並行世界からきたセルを『セル(並行)』と表記する。なお、セルゲーム時に悟飯と戦った方のセルは『セル(死亡)』と表記する。

 

セル(死亡)「………貴様がパラレルワールドからやってきたという、もう1人の私か…………」

 

セル(並行)「そうだ。貴様が私のことを知っているとは驚きだがな…」

 

セル(死亡)「わざわざここまで来て何の用だ?」

 

セル(並行)「……貴様は魔人ブウという存在を知っているだろう?私はあの怪物を倒したいのだ。それには、お前の力が必要だ」

 

セル(死亡)「私の力だと……?どういうことだ………?…!!まさか!!」

 

並行世界のセルの真意に気づいた既に死んでいるセルは、驚愕する表情を並行セルに向ける。

 

セル(並行)「そうだ。ナメック星人が融合する時のように、私達も融合するのだ。私とお前が融合すれば間違いなく魔人ブウを遥かに凌ぐ究極の生物が誕生する…………」

 

セル(死亡)「………断る」

 

セル(並行)「何故だ?貴様は生き返ることができるのだぞ?それに今までにないほどのパワーアップを遂げることができるというのに……」

 

セル(死亡)「ベースは貴様になるのだろう?それは私が貴様に吸収されるのと同義ではないか?」

 

死人のセルにそう言われた並行世界のセルは、不敵な笑みを向けてこう言う。

 

セル(並行)「なら貴様はここで永遠に暮らすか?究極の人造人間ともあろうものが惨めにも生まれ変わるまで永い時間を待つと?」

 

セル(死亡)「ぐっ…………」

 

セル(並行)「私がベースとなって融合すれば、私は大幅にパワーアップし、お前は生き返ることができる。悪くない取引だと思うのだがね?」

 

セル(死亡)「くっ………!!」

 

確かに並行世界のセルの言うことは正しかった。このまま地獄にいてもただ退屈なだけである。そしてよく分からない生物に生まれ変わってしまうならいっそ………。

 

セル(死亡)「………いいだろう」

 

セル(並行)「流石私なだけあって、飲み込みが早いな」

 

しかし、この並行世界のセルは中々悪どい。自身に蓄積された願いの力で既に地獄にいたセルも生き返らせればよかったものを、わざわざ生き返らせなかったのだ。それも全て自分がベースとなって究極の力を得るためである。

 

セル(並行)「…………はっ!!!!」

 

ベースとなる並行世界のセルが死んでいるセルに触れると、死人のセルは光となって並行世界のセルに入り込んでいく。

 

セル「ふははははッッ!!!!素晴らしい!!まだ融合が完了していないというのに、溢れるばかりのパワー!!これぞ私が求めていた力だッ!!!!やはり人造人間セルは究極の生物だったのだ!!!!!!」

 

融合が完了すると、その膨大な気に地獄が揺れる。地獄だけでなく、閻魔の元にもその気が届いた。

 

フリーザ「な、なんと……!!」

 

クウラ「合体しやがった……!!」

 

セル「…………ふふふっ…。これなら魔人ブウも恐るるに足らん……!!!待っていろよ魔人ブウ。その呑気な笑顔を一瞬で絶望に染まりきった顔に塗り替えてやろうではないか……!!!」

 

ドシューンッッ!!!!

 

セルは高笑いをあげながらその場を後にした。2人のセルが1つになり、真の究極生物が産声をあげた、

 

………否、最早究極生命体という枠をも飛び出ているかもしれない。現存する生物という枠に当て嵌めるのもおこがましいだろう。

 

セル「もう私はただの人造人間セルではない…。究極生命体の枠を飛び越え、誰にも辿り着けない境地に辿り着いた生物の名は……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トランクスが無事帰還してドラゴンレーダーの回収に成功した。早速フュージョンの特訓を始めようとした悟空だったが、悟天とトランクスがさっきと違ってやる気満々だった。どうやら先程の超サイヤ人3を見て悟空の評価を改めたらしい。そして順調にフュージョンの特訓が進んでいる頃………。

 

零奈「二乃、もう大丈夫なのですか?」

 

二乃「大丈夫じゃないわよ……。でも、いつまで泣いてもハー君は戻って来ないの…………」

 

すっかり泣き腫らして、最早希望という名のハイライトが瞳から消えてしまった二乃がいた。

 

二乃「もう、いやよ………。私が人生で初めて本気で恋をした相手と、こんな形でお別れになるなんて………………」

 

二乃はすっかり諦めてしまったようだ。もう全てがどうでも良くなってしまったような、そんな様子だった。

 

五月「二乃…!!なにも私達は孫君の死体を見たわけじゃありません!!死んでいるとは限りませんよ!!」

 

二乃「うるさいッッ!!!宇宙空間で死んでたらそんなの確認できるわけないでしょッッ!!!?往生際が悪いのよアンタはッッ!!!!!!」

 

零奈「二乃…!!」

 

三玖「…………殺したい」

 

四葉「えっ……?」

 

三玖「悟飯を殺したのって、魔人ブウってやつなんでしょ?悟飯のところに逝く前に、そいつを道連れにしたい………!!」

 

全てを諦めてしまった二乃とは対照的に、三玖は魔人ブウに対して強い殺意を抱いていた。しかしこれは正常な怒りではなかった。最早完全に壊れていた。悟飯の死という現実を受け止め切れずに、三玖の精神は崩壊してしまったのかもしれない……。

 

五月「孫君は死んでないんです!誰が何と言おうと、死んでないんだよ…!!孫君は………!孫君…!!そんくん……!!!!うわぁあああああああああんッッ!!!!!!」

 

五月もとうとう我慢できずに泣き出してしまった。心が荒んだ娘達をケアするために零奈は大忙しである。泣いている五月はまだマシな方で、最早自暴自棄気味になっている三玖に、廃人寸前の二乃なんかはいくら慰めても無駄である。

 

四葉「みんな……!!落ち着いて…!!」

 

風太郎「そ、そうだ!俺だって辛いさ。でもな、ここでウジウジしてても………」

 

一花「私のせいだ…!私が四葉と戦ったから…!!私が操られたから…!!全部私のせいだ…!!悟飯君が死んだのも、地球のみんなが次々と殺されていくのも、3人がこんなにも傷ついたのも…!!全部私のせいだ…!!私のせいだ…!!」

 

風太郎「一花…!!だからお前のせいじゃねえんだ!!」

 

一花「フータロー君。もう私は生きているのが辛いよ………」

 

風太郎「はっ………?」

 

一花「私の身勝手な行動がみんなを傷付けた……。地球を滅ぼしかけている……。その事実に耐えられないんだ………」

 

風太郎「お、おい!!!」

 

どこからか取り出したのか、一花は包丁を自分の首に向けて、今にも突き刺そうとしていた。

 

 

 

シュン‼︎

 

一花「!?」

 

しかし、一花の手にあった包丁は一瞬にして消えた。それと同時に一花が気絶する。

 

風太郎「一花!?」

 

しかし、倒れる一花を四葉が抱えた。四葉が高速で包丁を取り上げた後に、手刀で一花を気絶させたのだ。

 

風太郎「四葉…………」

 

四葉「…………こうでもしないと、今の一花はいつ死んでもおかしくありません…………」

 

風太郎が質問する前に、四葉が苦虫を噛むような表情で先に答えた。精神的に不安定な二乃と三玖も一旦寝かせることにした。寝ることによってある程度精神が回復してくれればいいのだが、そう簡単に行くとは思えない。気休め程度の応急処置でしかない。神殿内にあった寝室に、一花、二乃、三玖の3人を寝かせた。

 

ポポ「ポポ、一応催眠術をかける。でもこれはあくまでも応急処置。放っておけばまた元に戻る」

 

四葉「いえ、応急処置だけでも十分です。ありがとうございます………」

 

ポポは寝ている3人に、精神を安定させる催眠術をかける。しかしこの催眠術は永久に続くものではないため、時間が経つと効果が切れてしまうのだ。

 

そんな重苦しい空気が続く中、悟空のタイムリミットが来てしまった。超サイヤ人3になったことによって現世にいられる時間が大幅に減ってしまったようだ。しかもメタルクウラ襲来時に1時間分の時間を先取りで使っていた関係上、悟天とトランクスにフュージョンを教えることができたのは本当に数分だけだった。

 

チチ「悟空さ!本当に帰ったちまうんか!?」

 

悟空「ああ……。悪りぃけど時間切れだ…………」

 

クリリン「せっかくの1日がこんなことになっちまうなんて………」

 

悟空「そんな顔すんなよクリリン。仕方ねえさ……………」

 

ピッコロ「………フュージョンの特訓は俺が引き継ぐ…。だが最後に聞かせてくれ。超サイヤ人3になった時、お前は魔人ブウを倒せたんじゃないのか?」

 

悟空「…………分からねえ。魔人ブウもデタラメな強さだったからな。でもこれだけは言える。オラは既に死んだ身だ。今生きている若え奴らになんとかしてほしかった……。でも、あのチビ達を見て賭けてみる気になったんだ……。やべえ賭けだけどな………」

 

占いばば「悟空よ。そろそろ行くぞ」

 

悟空「ああ………」

 

腕の中にいるチチを離し、占いばばと共にあの世に戻ろうとしたその時だった。

 

悟天「…………」

 

何やら悟天がソワソワしていた。

 

チチ「……もしかして、おっ父に抱っこしてもらいたいんでねえか?」

 

悟天「…………」

 

悟天はゆっくり頷いた。

 

悟空「なんだそんなことか。それならお安いご用さ。ほれ」

 

悟空がしゃがんで両手を出すと、悟天はゆっくり近づく。しかし恥ずかしいのか中々悟空に抱きつかない。その様子を見てチチが悟天を抱っこして悟空に引き渡す。

 

悟空「……悟天。母ちゃんを頼んだぞ」

 

悟天「…………うん」

 

しかし、時間も限られているので悟天を降ろす。まだまだ足りないと言った様子の悟天だったが、場の空気を察して我儘は言わなかった。

 

悟空「……そうだ。最後におめぇ達…」

 

悟空は占いばばに一言断りをいれ、最後に五つ子……。特に悟飯を愛したやまない3人に話しかける。

 

悟空「………悟飯が死んじまって悲しい気持ちはよく分かる…。あの世で悟飯に会ったらよろしく言っといてやる……」

 

四葉「……よろしくお願いします……」

 

悟空「……もし、フュージョンが上手くいかなかった場合は、おめぇ達がなんとかしてくれ」

 

四葉「………えっ?」

 

五月「どういう意味ですか………?」

 

悟空の言っている意味が分からないと言った様子の五つ子。確かに四葉は気を扱えるとはいえ、とてもじゃないが魔人ブウに太刀打ちできるレベルではない。

 

悟空「おめぇ達は無力なんかじゃねえってことさ………」

 

意味深な発言を残して悟空は今度こそ占いばばと共にあの世に戻る為に浮かび上がる。

 

悟空「じゃあみんな!!死んだらまた会おうな!!」

 

縁起でもないこと言い残して、この世から姿を消した……………。

 

クリリン「全く、悟空のやつ…………」

 

 

 

 

 

 

一方その頃、界王神界では悟飯が未だにゼットソードを使って修行をしていた。

 

悟飯「相変わらず重いなぁ…!!」

 

不器用に振り回すが、やはりこれといった効果が得られたように感じられなかった。しかし真っ赤な嘘が界王神の間で語り継がれていたとは思えない。恐らくこの剣を使いこなした時に物凄い力を得られるのだろうと、悟飯は界王神の伝説を信じて修行を続ける。

 

悟飯「だりゃあっ!!!」

 

気合いを入れ直して剣を振るったその時……。

 

シュン‼︎

 

悟空「うわっ!!!?」

 

目の前に悟空が突然現れた。振るわれた剣に当たりそうになっていた悟空だったが、直前で避けてなんとか無傷だった。

 

悟飯「お、お父さん!?!?」

 

界王神「ご、悟空さんなのですか!?」

 

キビト「ま、またしてもこの聖域に人間が………!!!!!」

 

悟飯「どうしてこんなところに?まだ23時間経ってないでしょ?」

 

悟空「それについてなんだが……」

 

悟空は悟飯が気絶した後の出来事を丁寧に説明する。先程の強大なパワーの正体は悟空が変身した超サイヤ人3であることも告げる。

 

悟空「あと、あの五つ子の娘っ子達がおめぇが死んだと思い込んで落ち込んでたぞ………」

 

悟飯「……そうですか。でも一花さんは元に戻ったし、四葉さんは生き返ったんですよね?良かったぁ…………」

 

悟空「生きてるなら早くあいつらに顔を見せに行けって言いてえところだが、今は魔人ブウを倒すために修行中だもんな………」

 

悟飯「ええ。このゼットソードは物凄いパワーをくれるみたいなんですが、今のところ手応えがないんですよね…」

 

悟空「ふーん?というか随分動きが鈍いな?そんなに重いんか?」

 

悟飯「はい。持ってみます?」

 

悟空「ああ」

 

悟飯は悟空にゼットソードを渡すと…。

 

悟空「ひぇえ…!!こいつは確かに重いぞ…!!」

 

と言いつつも、しっかりと持ち上げて剣を振るうことはできていた。その様子にキビトは口を開けて驚いているようだった………。

 

悟飯は数時間でゼットソードを大分使いこなせるようになっていた。修行の成果の腕試しとして、宇宙1硬いカッチン鋼を切ろうとするが、なんとゼットソードの刀身が折れてしまった。伝説の剣がやけに呆気ないと思ったその時……。

 

「お前さん達は何か勘違いをしておるようじゃの」

 

………一人の老人が姿を現した。よく見てみると、界王神やキビトと似たような服装をしている。

 

界王神「あ、あなたは……?」

 

「わしか?ワシはお前さんより15代前の界王神じゃなこれが」

 

界王神「じゅ、15代前の…!!」

 

キビト「界王神様ぁ!?!?」

 

悟空「なんで界王神様が封印されてんだ?なんか悪いことしたんか?」

 

老界王神「んなことしてないわい!!昔にわるーいやつに封印されちゃったんじゃなこれが。それもわしの能力を恐れてな」

 

悟空「凄え能力……?(試してみるか)」

 

悟空は突如老界王神に向けて気弾を放った。老界王神が何か凄い力を見せてくれるのではないかと期待して打ったのだが………。

 

 

ドォォオオオンッ!!!

 

悟空「いっ!!!?」

 

キビト「ばっ……!!!!!!」

 

界王神「な、なんてことをッ!!!?」

 

老界王神は顔面からまともに食らってしまった。

 

悟飯「お、お父さん!?」

 

老界王神「アホタレッ!!!死んじまうじゃろがッ!!!」

 

顔から煙を出しながらも、取り敢えず無事だった老界王神は悟空に抗議する。

 

悟空「い、いや〜……。どんな凄え力を持ってるのかなって思ってさ……」

 

老界王神「ふんだ!もうお前さんには教えてあげないよーだ!!」

 

悟空「オラが悪かったよ…!頼む、この通り…!!」

 

老界王神「謝ったって許さんわい!」

 

悟空「………そうだ!今度さ、ホカホカのエッチな写真をやっからさ!それでどうだ?なっ!」

 

悟飯「お、おお、お父さん!!?」

 

界王神「何を言ってるんですか!?」

 

悟飯は顔を赤く、逆に界王神は顔を青くして動揺する。

 

老界王神「ふーんだ。そんなものいらないわい!」

 

界王神「そうです!仮にも界王神なのですから……」

 

老界王神「写真なんてなくても神眼で生着替えを覗けるもんね〜!!」

 

そんな情けない先祖の言葉に現役の界王神は思わずずっこけてしまう。

 

悟空「………そうだ!じゃあわけえ女の子の乳を触らせてやるからよ!それならどうだ?」

 

老界王神「………ほほう?顔は?」

 

流石の界王神でも本物を触る機会は滅多にないようで食いついた。

 

悟空「多分美人な方だと思う」

 

老界王神「スリーサイズは?」

 

悟空「もちろんボンキュッボンだ。どうだ?」

 

老界王神「へえ…!そいつはいいのぉ…約束じゃぞ!」

 

悟空「よっしゃあッ!!(やっぱり亀仙人のじっちゃんと同じタイプだったか…!!)」

 

悟飯「………待ってくださいお父さん。その若い女の子って、誰のことです?」

 

悟空「ほら!おめぇの生徒がいたろ?五つ子の娘っ子の!」

 

悟飯「な、何言ってるんですか!!?ダメに決まってるでしょ!!??」

 

悟空「いいじゃねえか!5人もいるんだから一人くらい!減るもんじゃねえんだしよ!」

 

悟飯「………お父さん」

 

悟空のこの発言に悟飯は冷たい目線を送る。すると流石に悟空もやばいと感じたのか、代替案を立てようとする。

 

悟空「じょ、冗談だよ、冗談!しかしどうすっかな〜…。チチは……、いや、ここはブルマにすっか」

 

老界王神「ブルマ?そいつは若い女なのか?」

 

悟空「ぴちぴちギャルってほど若いわけじゃねえけど、まだまだいけると思うんだけど………」

 

老界王神「……まあそれでもええわい」

 

悟空「サンキュー!じゃ、オラはもう二度と現世に行けねえから、悟飯からブルマに言っといてくんねえか?」

 

悟飯「ええ!?僕がですか!?」

 

悟空「頼むよ!ブルマの乳だけで地球を救えるかもしれねえんだぜ?頼むよ!!」

 

悟飯「………(魔人ブウを倒せたとしてもブルマさんに殺されるよ……)」

 

こうして取り敢えず交渉は済んだ。しかし悟飯よ。五つ子はダメでもブルマはいいのか……。

 

老界王神「話は済んだかの?しかし、まさか剣を引き抜くのが界王神じゃなくて人間だとはなぁ……。世も末じゃわい」

 

そう言われた界王神は申し訳なさそうに頭を下げた。

 

老界王神「……それじゃ剣を抜いたお前さん。ちょっとこっちこい」

 

悟飯「えっ?は、はい」

 

悟空「ところで界王神のじっちゃん。凄え能力ってなんだ?」

 

老界王神「聞いて驚くなよ〜?そいつの潜在能力を限界以上に引き出す力じゃ!どうじゃ?言葉も出ないだろう?」

 

悟空「……そうか?よく聞くやつじゃねえか?」

 

悟空は超神水や悟飯やクリリンから聞いた旧ナメック星の最長老の能力のことを思い出しながらそう言う。

 

老界王神「あほたれ!!限界以上じゃぞ!!それじゃあ始めるぞ。お前さんはそこに立っておれ」

 

悟飯「はい」

 

悟飯は老界王神の指示通りにその場に立つ。すると老界王神が潜在能力を引き出す能力を発揮するのだが……。

 

老界王神「魔人ブウを倒してこーい!!」

 

そう言った後、悟飯の周りを周りながら踊るのを繰り返す。3周したところで悟飯がどれくらい時間がかかるのかを聞くと……。

 

老界王神「儀式に5時間、パワーアップに20時間じゃ〜!!」

 

悟飯「いっ!!?」

 

悟空「は、はは……。オラは昼寝してくるから頑張れよ……はは」

 

悟空は逃げるようにその場を後にした。

 

界王神「…これ、我々は起きていた方がいいですよね?」

 

キビト「………でしょうな…」

 

 

 

 

 

そして翌日…。魔人ブウによって世界人口が大幅に減った……。だが、ようやくフュージョンが完成しそうだということで………。

 

ピッコロ「行くぞ…。練習通りにやればいいからな」

 

悟天「はい!」

トランクス「はい!!」

 

みんなが見守る中…。

 

悟天「フュー!!ジョン!!」

トランクス「フュー!!ジョン!!」

 

 

「「はっ!!」」

 

 

二人の指が合わさった時、悟天とトランクスの体が光だして二人の光が重なる。それと同時に激しい閃光が走る。

 

ゴテンクス「…………」

 

ドーンという効果音が似合いそうな体型の戦士が爆誕した。今のところ凄まじい気は感じないが、本当にフュージョンは成功したのだろうか?

 

クリリン「す、凄い太ってるけど大丈夫なのか……?」

 

ブルマ「ほ、本当に戻るのよね?」

 

チチ「あれじゃ愛せねえべ……」

 

ヤムチャ「そうか!目には目を!デブにはデブをってことか!!」

 

亀仙人「確かに、魔人ブウも太っておったの……。見た目だけで判断するのは無粋じゃが………」

 

ゴテンクス「えっほ!えっほ!」

 

ヤムチャ「おっ!走り始めたぞ!」

 

ゴテンクス「はぁ……はぁ…………」

 

四葉「ものの数秒で疲れてる…。これは失敗ですね………」

 

ちなみにピッコロの指摘によれば、悟天が『ジョン!』の時に手をグーにしていたそうだ。そこがトランクスと同じくパーなら上手くいってたとのこと。やり直しを命じるも、どうやって元に戻るのか分からない為30分後にやり直しということになった。

 

2度目の挑戦。今度こそ上手くいったかと思いきや、最後のポーズで指がずれてしまったためにまた失敗した。今度は先程とは対照的に痩せこけている。なんなら何もしていないのに既に息切れを起こしている。

 

四葉「言うまでもなく失敗ですね……」

 

そしてまた30分後……。今度こそポーズは完璧になった。2度あることは3度あるとはならず、3度目の正直となった。今度は適度に筋肉がついており、戦闘向けの体になっていた。そして凄まじい気の嵐が発生する。

 

四葉「す、凄い気だ…!!!!」

 

亀仙人「これは成功じゃわい!!」

 

ピッコロ「超サイヤ人にならずともこれほどとは……!!超サイヤ人の状態で合体した場合はどれほどの…!!」

 

気を感じ取ることができる者は、ゴテンクスの凄まじい気に圧倒されていた。そしてピッコロは30分後に超サイヤ人状態でのフュージョンを指示するが………。

 

ゴテンクス「魔人ブウ如き、このゴテンクス様がいればどうってことないぜ!!」

 

………性格がやたらと自信過剰なものになってしまった。

 

ピッコロ「馬鹿!今でも確かに凄いがそれでも魔人ブウには…!!」

 

ゴテンクス「分かったよ。そこまで言うなら魔人ブウの死体を持ってきてやるよ。ちょっと待ってな!!」

 

ドシューンッ!!!

 

ゴテンクスは人の話も聞かずに勝手に飛び立っていった。

 

ピッコロ「馬鹿…!お前が死んだら全てパーになるんだぞ!!!」

 

ヤムチャ「で、でもよ?あんなに自信満々だったんだぜ?もしかすると本当に倒してくれるんじゃないか?」

 

四葉「ならいいんですけど………」

 

数分後………。

 

ゴテンクス「やられちゃった………」

 

ボロボロになったゴテンクスが戻ってきた。だが悟飯やセルを一瞬で倒した魔人ブウ相手に逃げることができただけでも、これは期待大だろう。だが…。

 

ピッコロ「アホッ!!この技はもっと修行をしてから本領を発揮するんだ!!分かったら大人しく俺の言うことを聞けクソ坊主ッ!!!!」

 

四葉「………まだまだ道のりは長そうだね………」

 

零奈「ええ…………」

 

四葉「………ところで、一花達は?」

 

零奈「一花は段々正気に戻ってきました。これも上杉君のお陰です。でも3人は…………」

 

四葉「…………そっか……」

 

風太郎のアフターケアによって、一花は立ち直りかけているようだが、あと3人は悟飯の死を受け止め切れずに未だに立ち直っていないようだった。だがポポの催眠術の効果によっていくらかマシだった。

 

 

ゴテンクスのフュージョンが再び解けたので、今度は超サイヤ人に変身してフュージョンした。すると今度も上手くいったのだが、ゴテンクスはまた調子に乗って今度は地球を何周もする。そして魔人ブウを倒しに向かうが、直前でフュージョンが解除されて戻ってきた。

 

一方その頃、サタンは何故かブウと仲良くなったのはいいものの、道中で拾った犬とサタンが銃に撃たれたことによって魔人ブウからもう一人の魔人ブウが生み出されてしまった。魔人ブウは無邪気なブウと純粋悪のブウに別れてしまったのだ。

 

二人のブウは戦ったのだが、最終的には純粋悪のブウが勝利を収めた。自分のお菓子光線を食らってしまった無邪気なブウはチョコになり、それを純粋悪のブウが食べると、ピンク色の煙を出しながら体を変化させた。

 

すると、ガリガリだった魔人ブウは、適度に筋肉がついた体になった。如何にも戦闘向きの体になったと同時に、以前よりも大幅にパワーアップしてしまった。その光景を、サタンと犬はただ黙って見ていることしかできなかった………。

 




 次回からは原作とはかけ離れた展開が続くかもしれません。セル同士の融合に関しては結構な方が予想していましたね。セルが地獄に行った描写を出した時点で勘付かれるだろうとは思って最早隠す気はなかったのですが…。ちなみにセルが自身に付けた名前はもう少し後で判明します。

 あ〜!!ストックがない…!!まずいですよ()。ちなみに今のストックは84話までです()
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