孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】   作:Miurand

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 前回のあらすじ
 自爆を装っていた魔人ブウだったが、悟飯達がデンデとサタン達を救出した後に現れた。特にパワーアップも姿も変化していない魔人ブウ相手に疑問を感じで警戒するも、再びフュージョンして誕生したゴテンクスとピッコロが吸収されてしまった…!!

その後の戦いでは悟飯と魔人ブウは全くの互角で勝負はつかなかったが、それは両者共に実力を隠していたからなのだが、果たして悟飯はゴテンクスとピッコロを吸収した魔人ブウに勝てるのだろうか……?


第88話 復活のC・N

究極悟飯「はっ!!!!」

 

先に動き出したのは悟飯だった。先程とは比べ物にならない速度で蹴りを放つ。

 

ガッ…!!

 

究極悟飯「!?」

 

しかし、魔人ブウに最も容易く掴まれてしまった。だがここで怯む悟飯ではない。もう片方の足で攻撃を試みるが、これまた阻止されてしまう。

 

ブウ「さあ!お次はなんだ!!」

 

今度は魔人ブウが悟飯の様子を伺っているという印象だ。先程までの余裕が悟飯には感じられなかった一方で、ブウはまだまだ余裕と言った様子だ。

 

究極悟飯「だりゃあッッ!!!」

 

カァァッ!!!!

 

悟飯はこのまま引くわけにもいかず、手から気功波を放つが、魔人ブウは体の柔らかさを活かして回避する。

 

究極悟飯「おわっ…!!」

 

そしてツノ部分で悟飯の首を捕らえた。

 

究極悟飯「ぐぐぐっ……!!!!」

 

三玖「だ、ダメだ…!加勢しないと…!!」

 

究極悟飯「だ、ダメだ!!」

 

三玖はピンチになりつつある悟飯に加勢しようとするが、悟飯に止められたため、少々不満気な顔をしながらも指示に従った。

 

ブウ「はぁあ!!」

 

ドカッッ!!!!

 

究極悟飯「ぐぅ…!!?」

 

魔人ブウはツノを振り回して悟飯を地面に叩きつけるのかと思ったが、それは違った。殴りやすいところにまで持ってきて殴り飛ばしたのだ。

 

スタッ

 

悟飯はなんとか岩山に横向きで着地することができたが、魔人ブウが追撃として放った気功波が刻々と迫っていることには気づいていない様子だった。

 

三玖「はっ!!!!

 

ビュンッッ!!!!!!

 

 

 

 

ブウ「……!!!!!」

 

 

デンデが悟飯に声をかける前に、三玖の矢形の気功波が横から突き出てきたことによって軌道が逸らされ、悟飯に当たることはなかった。

 

ブウ「………やはりなかなか厄介な存在だなお前は……」

 

そう言いながら魔人ブウは冷静に次の一手の準備をしていた。

 

ブウ「…………」ビビビッ

 

額に中指と人差し指が添えられ、その部分は稲妻と共に光が生成されていく。

 

究極悟飯「あっ……!!!!」

 

悟飯はこの技に見覚えがあった。そう、これは師匠であるピッコロが得意とする技、魔貫光殺砲であった。それを三玖に向けて放とうとしているのだ。もしも三玖が食らってしまえばひとたまりもない……。

 

ブウ「魔貫光殺砲ッッ!!!!」

 

ビィイイイイイッッ!!!!!

 

究極悟飯「くっ……!!」シュン‼︎

 

三玖「ご、悟飯ッ!!!?」

 

魔人ブウの指からその技が放たれたとほぼ同時に、三玖の前に悟飯が現れた。その姿勢は既に相手の技を受ける体制になっていた。

 

三玖「だ、だめ……」

 

バチッッッッ!!!!!!

 

究極悟飯「グガァ……!!!あぁああッッ……!!!!!」

 

悟飯は技が当たった部分から血が流れるが、そのことは気にも止めなかった。後ろにいる大切な存在を守る為に何がなんでも耐えなければならなかった。

 

 

ドグォォオオオオオオオオオンッッ!!!!

 

あまり時間が経たないうちに魔貫光殺砲は爆発をした。その爆風に悟飯と三玖も巻き込まれるも、三玖はほぼ無傷で済んでいたが、悟飯は身体中に擦り傷や切り傷などができていた。

 

 

スタッ

 

悟飯をしっかり押せることを確認した魔人ブウは勝ち誇ったような笑みを浮かべながら着地し、ゆっくりと悟飯の前まで歩く。

 

ブウ「どうやら隠していた実力に大分差があったようだな?」

 

究極悟飯「……………」

 

魔人ブウの言葉に沈むように、悟飯の体から力が抜けた。その様子を見て、三玖は悟飯は戦意を失ってしまったのではないかと考えた。

 

三玖「(さ、作戦会議!!)」

 

『このままじゃまずいわ…!!パワーアップしたハー君でも歯がたたなそうよ!』

 

『ど、どうしましょう…!!孫さんは今の私達よりも強いのに……!!』

 

『ならばお前らの多彩な戦い方で翻弄するしかない…!!一花!お前の出番だ!!』

 

『……了解!!』

 

 

脳内で作戦会議が終了した。ここまでほんの僅か0.5秒。

 

三玖「はっ!!!!!」

 

三玖は何の前触れもなく手から気功波を放つが、魔人ブウはそんな不意打ちもあっさりと回避する。一回転して地面に着地……する前に手を伸ばした。

 

三玖「………!!!?」

 

伸びた手に掴まれた三玖は何す術もなく幾つもの障害物に叩きつけられながら押されていく。

 

究極悟飯「み、三玖さん…!!」

 

ブウ「私はこの宇宙最強の力を!お前らを殺す為に手に入れたのだ!!」

 

究極悟飯「やあッッ!!!!」

 

悟飯はブウの攻撃を止める為に気を全開にして殴りかかるが………。

 

べチンッ!!

 

究極悟飯「かはっ……!!!!」

 

物凄い威力を含んだツノに叩かれ、少しの間身動き不能となった。

 

ブウ「………ん?」

 

シュン‼︎

 

一花「ざんねん!!…………えっ?」

 

してやったりという顔でブウの背後に現れた一花フォームになった零奈だったが、現れたと同時に光の玉を持った魔人ブウの手が一花の眼前に来る。

 

ブウ「残念だったな。違和感には()()()()気付いていたのだよ!」

 

カァァッ!!!!

 

例え顔が命の女優であろうとお構いなしにブウは顔に気功波を放った。眼前にあるため当然避けることも防御することもできず、まともに食らってしまう。

 

一花「きゃあ…!!!」

 

なんとか爆発から抜け出した一花だったが………。

 

一花「……!!!」

 

今度は一花が背後を取られた。

 

ブウ「どうした?お得意の騙し術は使わないのか?」

 

一花「くっ……!!なら…!!!」

 

シュパパ!っと一花の体が突如五体に増殖した。

 

一花「これならどうかな!影分身の術!!ありきたりだけどね!!」

 

一花が新たに生み出した影分身は見掛け倒しではなく、本当に5人に増やしているのだ。しかし、天津飯の四身の拳のように気を四等分するものではなく、本体以外は一度ダメージを受けると消える仕様の代わりに、自分をそのままの強さで増やすことができるのだ。

 

ブウ「くだらん」

 

だが、魔人ブウはその一言で一花の技に対してそう吐き捨てた。

 

 

ドカッッ!!!!

 

 

一花「なっ………かひゅ……!!!」

 

あまりの威力に耐えきれずに一花は口から血を吐き出した。まさか、ブウがピンポイントで本体に攻撃を当ててくるとは思いもせず、碌に受身体制も取ってなかったのだ。

 

ブウ「お前は馬鹿か?俺は気を読むこともできるのだぞ?その技の特性をきちんと理解してから使うべきだったな」

 

腹部を抑えて動かない一花にもう一撃入れようと魔人ブウの手が動いた。

 

 

 

 

ドゴォォオオッッ!!!!!

 

 

ブウ「ちっ……!!!」

 

だが、横から悟飯が蹴りを入れたことによってそれは阻止された。

 

究極悟飯「大丈夫!?」

 

一花「ちょ、ちょっとピンチかも……」

 

究極悟飯「くそ……!!」

 

 

 

はははぁあ!!!!

 

究極悟飯「!!?」

 

悟飯が再び魔人ブウの方へと向き直した時、魔人ブウに似た幽霊のようなものがこちらに接近していることに気がついた。すぐそばには痛みで動けない一花もいるので、自分だけ逃げるわけにもいかなかった。

 

究極悟飯「たあッ!!」

 

だから殴り飛ばして一旦距離を取ろうと考えたが、これが失敗だった。

 

にぃ…

 

究極悟飯「……!!!!」

 

悟飯の手が触れたと同時に幽霊は不敵に笑うと、光り出した。そう思ったと同時に大爆発した。

 

 

 

サタン「ま、まさか……!!やられちまったのか……!!!!」

 

デンデ「気を感じない……!!まさか、本当に………!!!!」

 

辺りは先程の爆発のせいで砂埃が舞っていて、周りの様子を確認することができなかった。それを利用して悟飯は一花を匿って岩陰に隠れてやり過ごそうとする。その際に気を消すように指示し、自分も気を極限まで抑える。

 

ブウ「…………どうやらあの一瞬だけで私とお前達の間の差を理解したようだな?だが、そこで気を消して隠れてやり過ごそうとしても無駄だ」

 

究極悟飯「チッ……!!」

 

悟飯は隠れている場所がバレていることを理解すると、渋々跳んでブウの前に現れる。

 

ブウ「………おや?もう1人の方はどうした?」

 

究極悟飯「……………」

 

魔人ブウの問いに悟飯は答えない。その代わりに自ら突っ込んでくる。

 

究極悟飯「だりゃあ!!!」

 

悟飯はブウに攻撃を当てようとするが、一度も擦りもしなかった。

 

ブウ「あくまでも答えるつもりはないらしいな。なら…!!」

 

魔人ブウは手から三つのリングのようなものを作り出し、悟飯に向けてそれを投げた。

 

究極悟飯「…!!!」

 

悟飯はそれを避けようとするも、スーパードーナツの方が速度が速く、すぐに追いつかれてしまう。

 

究極悟飯「グァアア!!!!!

 

そのままスーパードーナツは悟飯の体を締め付けるように縮んだ。

 

ブウ「どうかな?仲間の技でやられる気分は?」

 

究極悟飯「ぐわぁああああああッッ!!!!!

 

魔人ブウは余裕の笑みを保ったまま悟飯に聞くが、悟飯には返答する余裕がなく、苦しんでいた。

 

ブウ「返事もできないほど余裕がないというわけか……。なら、お前を葬り去るのに相応しい技をプレゼントしよう」

 

そう言って魔人ブウは両手を添えるような動作をし、そこに気を集中させる…。その手には段々と気が集まり、青白い球体を形成する。

 

ブウ「貴様の父親が愛用していたこの技でなぁああッッ!!!!」

 

デンデ「ご、悟飯さん!!!!」

 

ブウ「死ねッッ!!!!!」

 

ズォオオオオオオオッッ!!!!

 

魔人ブウの手からかめはめ波が離れ、悟飯の方に向けて高速で移動していく…。

 

究極悟飯「うぁあああああッッ!!!!!」

 

このままではかめはめ波をまともに食らってしまい、最悪死んでしまう可能性がある。それだけはなんとしても回避する為に悟飯は全力を出してスーパードーナツを破った。

 

ブウ「なに?」

 

着弾するスレスレで悟飯は避けることに成功した。外れたかめはめ波はその辺で大爆発を引き起こした。

 

ブウ「直前で破ったか……。だがそれがどうした?また隠れてやり過ごすつもりか?」

 

究極悟飯「くっ…!!」

 

いくら気を抑えても今の魔人ブウには看破されてしまう。その為悟飯は仕方なくブウの前に出てくる。

 

ドカッッ!!!!!

 

究極悟飯「ぐっ……!!!」

 

ドゴォォオオッッ!!!!!

 

究極悟飯「うわぁあッッ!!!!!」

 

既に体力が残り少ない悟飯とは正反対に、魔人ブウのスタミナは無限大と言っても差し支えがなかった。悟飯は先程の戦闘で相当体力を使ってしまったため、フルパワーで戦うことができないのだ。

 

ブウ「思ったよりも呆気なかったな?安心しろ。お前をあの世に送った後、すぐにあの小娘達も送ってやるから寂しい思いはせずに済むだろう?」

 

悟飯の次は五つ子達の番だということを再度認識した悟飯は、ボロボロになりながらも再び魔人ブウと戦う為に立ち上がる。

 

ブウ「ほう?まだ戦意が残っているというのか?余程あの小娘達が大切だと見た」

 

究極悟飯「あの子達だけは、殺させはしない……!!!!」

 

ブウ「まあ、どれだけ吠えようが無駄だがな。……本当ならお前の心が折れるまで遊んでやりたいところだが、この最強のパワーも時間制限がある。そろそろ終わらせてもらうぞ」

 

ドカッッ!!!

 

究極悟飯「ぬぁ…!!!」

 

カァァッ!!!!!

 

一度殴った後に気功波を浴びせてトドメを刺しにくる魔人ブウ。悟飯には立ち上がる体力すら残されていない状況だった。

 

ブウ「それにしても、お前がピンチの時にあの小娘達はどうしたのだ?お前がどこかに隠したのか?」

 

究極悟飯「ぁ………ぁぁ…………」

 

ブウ「…………最早会話する体力すらもないか…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカッッ!!!!!

 

ブウ「ふおっ!!??」

 

突然衝撃を感じて魔人ブウはバランスを崩して転倒した。その間に振り返ると、そこには二乃の姿になった零奈がいた。その顔は激怒した悟飯もビックリな程に、怒りに満ちていたものになっていた。

 

二乃「これ以上ハー君に、手を出すなァアアアアッッ!!!!!!」

 

ドカッッ!!

ドゴォォ!!

バキッ!!!

 

ブウ「(な、なんだこいつ…!さっきよりも気が大きくなっていやがる…!!)」

 

なんと、零奈完全体は先程よりも気の量そのものが増えていた。これは五月の姿に変身して食べ物を沢山食べ、体力が回復した後も食べ続けたことによって、多少は限界突破をしたのだ。

 

ブウ「だがそれがどうした!!」

 

とはいえ、今の魔人ブウ相手にはたかが知れていた。蝿を払うように叩かれた二乃はその威力に従って吹き飛ばされそうになるが……。

 

二乃「チッ…!!!」

 

ガゴッ!!!!!

 

ブウ「!!?」

 

足を岩山に捻じ込んで無理矢理止め、そのまま魔人ブウの顔に正拳突きをくらわせた。

 

ブウ「………ほう。なかなかやるな」

 

しかし、魔人ブウには全く効いてなさそうだった。

 

二乃「こうなったら…!!界王…

 

『待て二乃ッッ!!!!』

 

二乃「な、何よ!あれを使えば間違いなくあいつを倒せるのよ!?」

 

『考えてみろ!!超サイヤ人みたいなやつは特定種族限定の変身だが、界王拳はあくまでも技だ!!今のあいつに学習されてみろ!それこそ手の負える相手じゃなくなる!!』

 

二乃「くっ……!!仕方ないわね……!!」

 

この風太郎の判断は正しかった。界王拳は身の丈に合わない者が使えばとんでもない代償を背負うことになるが、魔人ブウは肉体のダメージなどあるようでないものだ。つまり、魔人ブウは界王拳を使用して肉体が傷ついたとしても、すぐに回復してしまうのだ。まさに混ぜるな危険というやつである。

 

ブウ「どうした?何か奥の手があるんじゃないのか?見せてみろ」

 

二乃「………気が変わったのよ。あんたには見せてやるもんですか…!!」

 

ブウ「………そうか(こいつは今までの様子をみるに、かなり感情的になるタイプだ。少し煽れば冷静さを失ってその奥の手を披露するだろう……。そしてその奥の手をコピーしてこいつを葬ってやる………)」

 

魔人ブウはそんな思考をし、実際に二乃に技を出させる為に口を動かし始める……。

 

ブウ「ピッコロとゴテンクスとかいうチビの片割れの記憶から知ったぞ。どうやら、貴様はあいつに恋焦がれているらしいな?」

 

二乃「なっ……!!それがどうしたってのよ!!!!」

 

まさかそんなことが知られているとは思ってもおらず、二乃は一瞬動揺するも持ち直す。

 

ブウ「……どうやら貴様はあらゆるアプローチをしているようだが、はっきり言ってやろう。貴様のやっていることは無駄だ」

 

二乃「…………えっ?」

 

ブウ「貴様がどれだけアプローチしてもあいつは振り向かないのだろう?つまり、お前のことなど何とも思ってないのだよ。強いて言うなら、守ってやらねばならない手のかかるペット程度の認識なのだよ」

 

二乃「ぺ、ペットですって!!?ハー君が私達をそんな風に見ているわけがないじゃない!!!」

 

ブウ「まあそれについては表現を誤ったかもしれないな。だが、振り向かないのは本当だろう?」

 

二乃「そ、それは…………」

 

ブウ「無駄なんだよ!!出会って睡眠薬を盛ったり、散々愚痴を言うような奴のことを好きになると思うか?他に言い寄ってくる女などいくらでもいる。それも、お前の近くにもな」

 

二乃「う、うるさい!!そんなのあんたが決めることじゃないわッッ!!!それを決めつける権利があるのは私かハー君だけよ!!!!」

 

魔人ブウは二乃を逆上させる為に思考錯誤するが、そう簡単に二乃が冷静さを欠くほどにキレることはなかった。

 

ブウ「そうかそうか…。なら話題を変えようではないか。孫悟飯は何故あそこまで苦戦していると思う?」

 

二乃「はぁ?そんなの、あんたがデタラメに強すぎるからに決まってるでしょ!!」

 

ブウ「いや、実を言うと私とあいつに戦闘力自体の差はそこまでないのだよ」

 

二乃「な、なんですって……?」

 

ブウ「私にはピッコロの頭脳と経験があるし、ゴテンクスとかいうチビ達の奇想天外な技も備えているし、元からある再生能力も付いているという点では孫悟飯よりも有利だ。だとしても孫悟飯があそこまで押されるはずはなかったのだよ」

 

魔人ブウはこれから言う台詞を二乃に対して言ったらどんな反応をするか、想像するだけでも吹き出しそうになるが、それを抑えてこう続ける。

 

ブウ「貴様が……いや、貴様らがチンタラしているからだ。貴様らが俺の技を避ければ良かったものの、それをしなかったから孫悟飯が代わりに受けた。スーパーゴーストカミカゼアタックの時もそうだ。お前らが痛いから動けないと甘えるから孫悟飯が代わりにダメージを受けることとなった」

 

二乃「そんな……!!」

 

二乃達は悟飯に加勢する為にこの戦闘に介入した。でも、思い返してみると確かに悟飯の足を引っ張っているような気がした。あの時は三玖の姿だったとはいえ、自分が変わって素早く避ければ済む話だったのだ。

 

ブウ「お前は……お前らは孫悟飯の役に立っていない!!むしろ足を引っ張ったのだ!!

 

二乃「そ、そんな………………」

 

魔人ブウにそう突きつけられて二乃は膝から崩れ落ちて俯く。なんなら涙さえ流していた。

最愛の人の力になりたい。そんな健気な気持ちから自分も戦った。その結果が最愛の人の足を引っ張っただけ。確かに一応当てはまっていたので、二乃はその事実にショックを受けてしまった。

 

ブウ「…………少々やりすぎたか…。まあいい。戦士になったとはいえ、所詮は青二才か……」

 

当初の予定とは変わってしまったが、目の前にいる二乃を始末するべく手に気を集中させる。

 

 

 

 

 

 

 

ズバッ!!!!

 

ブウ「!!!?」

 

しかし、その手を何者かが切り落とした。ブウは二乃がキレたのかと思って顔を見るが………。

 

三玖「…………」

 

意外にも、ブウに対して報復したのは三玖だった。

 

三玖「………繊細な二乃に対してあんなことを言うなんて……。重罪、死刑」

 

二乃や悟飯のように爆発的に怒るようなことはないが、三玖は静かながらも激怒していた。その証拠として限界突破していたはずが更に気が上昇していく。

 

ブウ「な、なにが………?」

 

三玖「それじゃあ今すぐ執行するけど、いいよね?」

 

ブウ「ほう?えらく威勢がいいな?良かろう。相手してやる」

 

魔人ブウは三玖と戦う為に腕を再生させようとするが……。

 

ブウ「……!?」

 

何故か再生ができなかった。原因を考えているところ、切断面が異様に熱く感じた。

 

ブウ「……(まさか、高熱によって再生しづらくなっているのか……?)」

 

三玖が持っている刀身を見てみると、確かにその剣は熱を帯びているようだった。というより、青い炎を帯びているようだった。

 

 

ブチっ

 

三玖「!?」

 

ブウ「その剣で切られたところから再生できないと言うのなら、更に切って再生すればいいだけのこと」

 

魔人ブウは自分の腕を自ら引き剥がした上で腕を再生させた。

 

三玖「そ、そんな…………」

 

ブウ「お前達の多彩な戦い方や特殊な技は確かに凄い。だが、ここが足りないようだな?」

 

魔人ブウは馬鹿にするように笑いながら、自分の頭を指して遠回しに三玖達を馬鹿にしていた。

 

ブウ「………?」

 

そんな風に煽って余裕をかましているブウだったが、三玖の遥か後ろにいる悟飯と1人のナメック星人、デンデを見てポカンとした表情に変化する。

 

デンデが悟飯に触れると、なんとたちまち悟飯の傷が癒えていくではないか。数秒経ったらあっという間に悟飯は無傷になった上、フルパワーを取り戻して復活した。

 

ブウ「なに………?」

 

三玖「…………?」

 

三玖もブウがまじまじと見ている方に向き直すと、先程まで傷だらけだった悟飯が完全復活をしていた。

 

三玖「ど、どういうこと……?」

 

ブウ「ほう…。傷が治っただけで特にパワーアップしているわけではないようだな。まさか2人でかかればこの私を倒せるとでも思っているのか?」

 

究極悟飯「くっ……!」

 

実際、傷を治した程度では今の魔人ブウには敵うはずもなかった。唯一の勝ち筋は、2人で協力して時間稼ぎをすることぐらいだが、あの魔人ブウは頭脳の方も優秀だ。そう上手く時間稼ぎできるか微妙なのだ。

 

究極悟飯「だけど、やるしかない…!」

 

悟飯は三玖達と共闘してなんとか時間稼ぎをしようと決意した、その時だった………。

 

ブウ「……!!!!!?な、なんだ!!!!!!!」

 

悟飯や零奈完全体をも上回る魔人ブウでさえもここまで驚愕する程の気を持つ者が急接近してきた。

 

究極悟飯「な、なんだ……!!?新しい敵か!!!?」

 

三玖「そ、そんな………!!」

 

 

 

 

ズザァ……

 

 

その気を持つ者は、悟飯達がその存在を認識してから一瞬にして到着した。

 

三玖「あ、あなた……!!!」

 

究極悟飯「い、生きていたのか!()()!!!!」

 

生き返った後に地獄の自分自身と融合したセルだった。

 

セル「いや、正確には一度死んださ。だが、ドラゴンボールのストックがあったので生き返ることができたのだ」

 

究極悟飯「す、ストック……?」

 

セル「まあ、細かいことは気にするな」

 

ブウ「………貴様も以前の私にやられた雑魚ではないか。今更何の用だ?お前が戦った時の私とは次元そのものが違う。それが分からないのか?」

 

セル「……なら、貴様も私があの時とは次元そのものが違うということが分かるはずだが……?」

 

悟飯達にとっては、セルが何故ここまで気を極められたのか不思議で仕方なかった。

 

セル「ふふふっ…!!ふはははは…!!!!」

 

ブウ「な、なんだ!?何がおかしい!?」

 

セル「おっと、これは失礼…。貴様の末路を想像したら、つい笑いが溢れてしまったか………」

 

ブウ「私の末路だと……?」

 

セルの言葉にカチンときた魔人ブウは徐々に気を高めて戦闘態勢に入る。ブウの気がセルに向いているうちに悟飯は三玖を誘導し、一時避難していた。

 

ブウ「面白い冗談だ。貴様如きが私を殺せるというのなら、試してみろ!」

 

セル「では、まずはウォーミングアップをさせてもらおうか?新しい体にはまだ慣れていないのでね」

 

ブウ「ほざけ!!!!」

 

ブウにしては珍しく、冷静さを欠いてセルに突進する。突進を受けたセルは少し後退する。それを好機と見た魔人ブウはセルの至る所に追撃していく。

 

セル「ほう……。なかなかやるな」

 

だが、セルはまだまだ余裕そうであった。

 

ブウ「当たり前だ!俺は最強の魔人なのだからな!」

 

その言葉の後も魔人ブウはセルに打撃を与えていく。セルは一切反撃せずにブウの攻撃をただ受けているだけだった。

 

ブウ「どうした?手も足も出ないか?」

 

セル「………防御力に関しては大体把握した。次はこちらから行かせてもらおう」

 

 

 

ドゴォォオオッッ!!!!!

 

ブウ「ぐおっ………!!!」

 

瞬間、セルのエルボーが魔人ブウの顎にヒットした。

 

セル「はっ!」

 

ドカッッ!!!!

ドカッッ!!!!

ドカッッ!!!!

 

セルは自分自身の力を試すように魔人ブウの体を殴り続ける。しかし、ただやられるだけの魔人ブウではない。

 

ブウ「おら!!!」

 

ツノ部分を利用してセルに反撃しようとする。

 

ブウ「……!!!?」

 

しかし、仕舞っていた尻尾を伸ばしてセルはそれを阻止した。

 

ブウ「うがぁああ!!!!」

 

ズォオオオオオオオッッ!!!!!

 

魔人ブウは即効で作り上げたかめはめ波をセルに向けて放った。セルがその光に飲み込まれたことを確認すると、魔人ブウは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。

 

ブウ「ふ、ふふふっ…!ふはははははっ!!!案外呆気なかったな!!!」

 

煙が晴れると、そこには体が大破したセルの姿があった。魔人ブウのかめはめ波の威力の高さがこれで物語っていた。

 

三玖「や、やっぱりセルじゃ勝てないのかな!?」

 

究極悟飯「………(いや、さっき感じた気はこんなものじゃなかった……)」

 

三玖は援軍と思われるセルが来たことで一安心したはずが、そのセルが押されている状況にあたふたする。だが、悟飯はセルがまだ実力を隠しているのではないかと勘繰っていた。

 

セル「し、しまった……!!まさかここまでやるとは……!!!」

 

ブウ「ふははははッッ!!!!だから言っただろう!!?前の俺とは根本的に違うとな!!だが今更理解したところで遅い!!!今度こそ確実にあの世に送り届けてやろう!!!」

 

セル「チクショーー!!!!!

 

ブウ「ふはははははははッッ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュオッッ!!!!!

 

ブウ「!!!?」

 

先程はまで悔しそうに呻いていたセルだったが、突然大破した体を再生させて五体満足に戻った。

 

セル「なんちゃって……。馬鹿みたいに高笑いなんかして…。まさかとは思うが、あの程度で私がくたばるとでも思っていたのかな?もし本気でそう思っていたのなら、お前は幸せ者だな」

 

あれはただのフェイク。魔人ブウをおちょくる為の演技でしかなかったのだ。

 

ブウ「き、貴様………!!」

 

セル「どうした?私にあの世への片道切符を渡したいんじゃなかったのか?早くその切符とやらを拝見させてほしいのだが……?」

 

ブウ「ほざけッッ!!!!!!

 

セルの演技に引っかかった魔人ブウは青筋を浮かべながらセルに急接近し、腕を振る。

 

ブウ「……!!!」

 

しかし、その拳は空を切るだけだった。先程までそこにいたはずのセルの姿がなかった。

 

ブウ「………それで上手くやり過ごしたつもりか!!!?」

 

ブン‼︎

 

だが、魔人ブウはセルの動きを追えていたようで、後ろに拳を振った。しかしまたしても空を切るだけだった。

 

ブウ「………!!?な、何故だ……!!?確実に奴を捉えたはず……!!!!」

 

セル「こっちだ」

 

ブウ「………くおっ……!!!」

 

声が聞こえた方に振り向けば、ちゃんとセルがそこにはいた。セルの姿を目にしたブウは思わず情け無い声を出してしまう。

 

セル「どうした?まさか、私の動きが見えなかったのか?」

 

ブウ「く、くく…!くくく……!!」

 

さっきから一方的に煽られているブウは頭にある穴から煙を出して怒っていた。

 

ブウ「スーパードーナツ!!!」

 

手から三つのリングを放ち、それを使ってセルの体を縛り付ける。

 

セル「なに?」

 

ブウ「からの………」

 

今度は口から幽霊のようなものを出現させた。どうやら、スーパーゴーストカミカゼアタックでセルを倒そうとしているらしい。

 

ブウの口から出てきた幽霊はセルの体に触れるとすぐに大爆発を何度も引き起こした。

 

ブウ「ふはははっ!!!油断しているからだバーカッ!!!まんまと隙を突かれたな!!!」

 

魔人ブウは作戦が上手く行ったことを心の底から喜んでいるようで、腹を抱えて笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セル「ほう?何がそんなに面白かったのかね?」

 

ブウ「………な、なん、だと………?」

 

しかし、セルは傷一つない状態で煙の中から現れたのだ……。

 

セル「お前は確かに最強だ。いかなる生物も貴様を超えることはできないだろう」

 

ブウ「な、なら…!貴様はなんだというのだ!!!!」

 

セル「だが、お前の最強はあくまで、()()()()()()()()()()()()()だ。私は最早ただのセルではない」

 

ブウ「な、何を訳の分からないことを………」

 

セル「……今の私は、()()()()()()()()()()()()()()()だ。次世代究極生命体…。セル・ネオ……とでも言っておこうか……」

 

あの世にいたセルと融合して、次世代究極生命体セル・ネオへと進化したセル。今のところは魔人ブウを相手に遊べるほど余裕があるようだが、このまま魔人ブウを倒すことはできるのか……?

 




 はーい。ペース遅くて本当にすんませんねぇ…。思った通りに時間が取れないんですわ。というか書きたくない時に無理矢理書くとエタりの原因になるので、モチベがない時は敢えて手を付けてないのも原因なんですけどね。
 それは置いといて、悟飯とブウの戦いは原作とは違うものにしようと思ったけど、割と変わってねえな……。ただ引き伸ばしているだけな気がしてきたので、もうちょい端折った方が良さそうだな。このままじゃ100話までにブウ編終わらんて。
 セルのネーミングがようやく判明しましたね。割と安直な気はしますが、ゴールデンフリーザとかよりは捻っているでしょう……。捻ってるよね……?次回以降のセルvsブウは原作パロが豊富になるような気がします。ので、セル編を中心に見直してみるのもありかもしれませんね。次回はちゃんと火曜に投稿できるかどうかは不明です。正直映画を見てモチベを上げたいけど、ごと嫁の映画はもう終わっちゃったから見れないのよ……。

 ちなみに、タイトルのC・Nは、C(ell)N(eo)という感じです。Nってなんだよ?って思った方は意外といるかもしれませんね。

 …か、完結…!なんとしても完結させねば…!
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