孫悟飯は五つ子姉妹の家庭教師をするそうです【本編完結】 作:Miurand
もう長くは語らない……。悟空達は遂に、魔人ブウを倒すことができたのだ……
ピッコロ「………これは、酷い有様だな………」
悟飯達が一向にこちらに顔を見せる気配がなかったので、何をダラダラしているのかと心配して見に来たピッコロだったが、見事に全員地面に倒れてグッタリしていた。
悟飯「ぴ、ピッコロさん………」
悟空「よおピッコロ……。さっきはサンキュー……」
ピッコロ「ああ…、お前ら、本当に大丈夫か?今にも死にそうだが………」
悟飯「だ、大丈夫です…………」
悟天「兄ちゃん!ボロボロじゃん!!」
トランクス「うわっ!!パパ!!大丈夫!!!?」
『そういえば、後一つ願いが残っていますけど、どうします?』
悟空「もう地球も元に戻ったし、極悪人以外は生き返ったんだろ?ならもう願いはないんじゃねえか?」
悟飯「…………そうだ。ピッコロさん、デンデにこう伝えてくれませんか?」
ピッコロ「むっ?なんだ?」
悟飯「3つ目の願いは…………」
悟飯の願いは、本人の要望によって、デンデ、ピッコロ、本人だけの秘密として留めておくことにした。なんでもサプライズをしたいのだそう。誰にするつもりなのかはなんとなく分かっているが、それをわざわざ口に出すピッコロとデンデではない。
キビト神の瞬間移動で戻ってきたデンデに回復させてもらい、皆が元気を取り戻した。するとサタンが何かに駆け寄って行く姿を目撃する。するとそこには………。
ベジータ「ま、魔人ブウ……!!!!」
そう。サタンと仲の良かった、ふくよかな魔人ブウだった。
ベジータ「まだ眠ってやがるな…!今のうちにトドメを刺してやる!!」
サタン「ま、待ってくれ!!こいつは悪いやつの言うことを聞いてただけなんだ!!頼む!!見逃してくれ!!」
ブウに向けて気弾を撃とうとするベジータに向けて、サタンは土下座をしてまで頼み込んだ。
ベジータ「……だが、こいつがまたあの魔人ブウのようなやつを生み出したらどうするつもりだ!!!?」
サタン「俺が責任を取って保護するから!!頼む!!!」
ベジータ「き、貴様ぁ……!!」
悟空「ベジータ。待ってくれ」
聞き分けの悪いサタンに対して怒り心頭のベジータだったが、悟空が止める。
悟空「デンデ、こいつを治してやっえくれ」
ベジータ「ば、馬鹿者!!?お前分かっているのか!!?」
悟空「こいつはよくやってくれたさ。サタンとこいつもいなかったら、オラ達は多分全滅してたぜ?」
ベジータ「だ、だが……!!こいつの姿を見て地球人どもが黙っているとは……!!」
悟空「そこは地球のドラゴンボールが使えるようになるまで我慢してもらえばいい。ドラゴンボールでブウに関する記憶を消してもらえばいいさ」
ベジータ「………ちっ。好きにしろ」
サタン「ありがとう…!本当にありがとう!!」
サタンは涙を流しながら礼を言った。本当なら一花達も目の前にいる魔人ブウを助けることには反対だった。だが、風太郎の記憶を介して人を守る為に戦っているのを実際に見た。その姿を見てしまうと、どうしても見逃してもいいのではないかという考えが生まれた。
悟飯「………さあ、帰ろうか」
風太郎「………そうだな」
悟空「そういやオラ腹減っちまったよ!久しぶりにチチの飯をたらふく食ってぐっすり寝てえや……」
五月「私もお腹が空きましたぁ………」
悟空の言葉で五月はデンデに回復させてもらったにも関わず、力なく倒れそうになるが、悟飯に支えられた。
悟飯「あはは……。大丈夫……?」
五月「あ、ありがとうございます……」
悟飯に肩を借りている状態になり、顔を赤くしながら礼を述べる五月を見て約2名が反応する。
二乃「あっ、私も疲れちゃったわ。今にも倒れちゃいそうー」
三玖「お腹すいたー。悟飯、おんぶして〜」
一花「こらこら…。君達、さっき回復させてもらったでしょ?」
四葉「いつもの光景が戻ってきたね」
この四葉の一言によって、宇宙に再び平和がもたらされたことを実感する各々…。
悟空「よーし!今日はオラの家で打ち上げやろうぜ!!」
三玖「……!!それ、いいです!!私も参加していいですか!!?」
悟飯の家に行けるチャンスが到来し、三玖が真っ先に反応すると、悟空は快諾した。
二乃「私も私も〜!!」
五月「ち、チチさんのご飯久しぶりに食べたいです〜!!」
零奈「あらあら……。急に決めちゃって大丈夫なのですか?」
悟空「まあ、なんとかなるだろ」
悟飯「ははは………」
零奈の問いに相変わらず軽い返事をする悟空。ようやく見慣れた光景が戻ってきて、悟飯は引き締めていた気を一気に緩めた。
シュン‼︎
悟空「よっ!みんな!!」
悟空の瞬間移動で界王神界にいた者達が一斉に天界に戻ってきた。悟空の姿を見るなりチチが飛びついてきた。それを軽々と受け止める悟空…。そして悟天を見かけて優しく抱き寄せるチチ。
そして、ベジータが戻ってきたことによって涙しながら喜んだブルマ。更にトランクスもそこに姿を現したことによって拍車がかかって更に大粒の涙を流させてしまう。だが誰もがみんな笑顔だった………。
風太郎と悟飯、五つ子達も戻ってきたことによって、勇也とらいはも風太郎に向かって走って行く。風太郎は父親と妹が生き返ってくれたことが本当に嬉しかったのか、涙を流しながら喜んでいた。だが、敢えてそこに誰もツッコむようなことはしなかった。
ビーデル「あっ、悟飯……君?」
今にも悟飯に飛びつきそうになってしまったビーデルだったが、悟飯の周りにいる3人の少女と、悟飯自身の満面の笑みを見てその歩みを止めた。
ビーデル「……幸せそだなぁ、悟飯君」
不思議と嫉妬心のようなものは浮かび上がらなかった。何故か悟飯の幸せそうな顔を見て、不思議と納得できてしまった。
ビーデル「あの子達には敵わないようね……。あーあ。もうちょっと早く悟飯君に出会えていればなぁ………」
そんな風に後悔を口にしているようなビーデルだったが、その顔はまるで太陽のように輝かしいものだった。
サタン「び、ビーデル…!!ビーデル!!!!」
ビーデル「ぱ、パパ!!?」
愛娘のビーデルを見るなり駆け寄るサタン。だが、その直後に姿を現した者の姿を見て唖然としてしまう。
らいは「ま、魔人ブウ!!!?」
勇也「おいおいおい!!?なんでそいつがこっちにいるんだ!!!?」
無論、Z戦士達も黙っていなかったが、悟空や悟飯の必死の説得によってなんとかその場は収まった………。
悟飯「そうだ。上杉君とらいはちゃん。それから、勇也さんに会わせたい人がいるんです」
らいは「………?」
勇也「なんだなんだ?君の彼女さんの紹介なら、君の両親に紹介した方がいいんじゃないか?」
悟飯「あはは…。いいえ、あなた達が最初に会わなければなりませんよ……」
悟飯が急に真剣な顔になったのを見て、余程重要なことだと察して勇也もふざけた様子を切り上げる。
勇也「そっか……。今すぐに会った方がいいか?」
悟飯「ええ。その方が彼女も喜ぶと思いますよ」
らいは「えー?誰だろ?早く連れてって下さい!!」
風太郎「なんだ?そんな話は聞いてねえぞ?」
いまいち状況が分かってない風太郎だったが、悟飯は悟空に頼んで風太郎の自宅付近に瞬間移動させてもらった。一礼を言うと、悟空は用事が済んだら家に帰るように伝えると、また天界に戻っていった。
風太郎「なんだ……?うちの近所にいるのか?」
らいは「誰かな〜?」
勇也「…………おい、あれって………」
勇也は目を擦った。これは夢か?確かに先程まであの世にいたので、夢のようではあった。だが、今は確実に現実のはずである。
風太郎「…………えっ?」
風太郎もまた自分の目を疑った。何故あの人がいる?どうしてだ?そんな疑問ばかりが頭に浮かんだ。だが、そんな考えは次の一声ですぐに吹き飛んだ。
「勇也……?それに風太郎なの……?らいはまで………!!!」
ダッ…!!
勇也は何も言わずその女性を抱きしめた。
勇也「なんだこれは?自分にとって都合のいいことが起きすぎて逆に夢か疑いたくなっちまうぜ………」
風太郎「お袋……!!お袋なのか!!?」
らいは「お、お母さんだよ!!間違いないよ!!!」
…………そう。何故か風太郎とらいはの母親で、勇也の妻が生き返ったのだ。何故生き返ったのかは………少し前の悟飯の台詞を思い出してほしい……。
悟飯は3つ目の願いを誰かのサプライズに使うと言っていた。それがこれだった。風太郎の母親を生き返らせたかったのだ。しかし、あの土壇場で何故こんなことを思いついたのだろうか?
上杉母「私、何がなんだか………」
風太郎「………お前、さっき叶えた3つ目の願いってまさか………」
悟飯「うん。上杉君のお母さんを生き返らせることだよ」
風太郎「なんで、そんなことを……?」
悟飯「…………だって、僕のお父さんも零奈さんも生き返ったのに、上杉君のお母さんだけそのままなんて……。寂しいでしょ?」
風太郎「お前、そんな理由で……」
悟飯「………上杉君。去年の君の誕生日を覚えてる?」
悟飯は風太郎の言葉を遮ってそんなことを問う。
風太郎「………確か、お前にやたらと高スペックな文房具セットをもらった気がするな…………」
悟飯「じゃあ今年は?」
風太郎「そういやもらって………いや、まさか……………」
そう。今年は悟飯は風太郎に誕生日プレゼントを渡していないのだ。それは丁度全国模試と被り、風太郎の邪魔をしない為の悟飯の……。悟飯達なりの配慮だった。そこで………。
悟飯「遅くなったけど、僕からの誕生日プレゼントだよ。おめでとう、上杉君………。いや、風太郎」
…………悟飯の3つ目の願いは、風太郎の誕生日を祝う為に使ったというわけである。
風太郎「お前……!!ホント大馬鹿だな………」
悟飯「ははは……。確かに折角の願いを個人的な事情で使っちゃったからね……」
風太郎「……でも、そんな親友を持てたことは俺の自慢だ」
勇也「そうだ……。これはお前に返すよ」
そう言うと、勇也は自身の妻にサングラスを渡した。勇也が常にかけていたサングラスは、自身の妻の形見だったのだ。だから常に肌身離さずに付けていたのだ。
上杉母「これ………」
勇也「お前が愛用していたサングラスだよ」
上杉母「あなた…………」
勇也「…久しぶりにお前の焼いたパンが食いてえな……。なっ?風太郎」
風太郎「………ああ!」
らいは「私も食べたーい!!」
上杉母「あーもう…!!人が現状を把握し切れてないのに、呑気ね……」
そう言いつつも、何かと嬉しそうな顔をする風太郎の母……。悟飯はその光景を笑顔で見届けていたが、こちらの存在に気づいたようで……。
上杉母「……根拠はないけど、あなたが私の夫と子供達に再び会わせてくれたんでしょ?お礼を言わせて」
悟飯「いえ、いいですよ!そんな……」
上杉母「いいえ。こうしてまた家族に会えたのはあなたのお陰なんだもの…。何かお礼をさせて!!」
悟飯「え、えっと……」
まるで二乃を連想させるかのような押しの強さに悟飯は若干困惑していた。そこで風太郎が助け舟を出す。
風太郎「………だったら、今日はそいつの家でパーティをやるから、その料理にお袋のパンを出したらどうだ?」
らいは「あっ!それいい!!いいよ!!!」
勇也「がはははっ!!!おうおう!!そうしちまえ!!!」
上杉母「ちょっと久しぶりだから上手く焼けるか分からないけど、そんなことでいいなら!!」
悟飯「あ、あはは…?これでいいのかな……」
地球は今日も平和なようで何よりである。
用事が済んだ悟飯の元に、狙ってやってきたかのようにブルマが運転する大型のジェットフライヤーが着陸した。
扉が開かれると、そこには孫一家が揃っていた。それだけではない。ベジータ達、ヤムチャ達Z戦士、Mr.サタン達と中野家一家に秘書の江端などなど…。
悟飯が知っている者達が勢揃いだった。
チチ「ほら!後は悟飯達だけだぞ!」
悟空「早くしろよ!オラもう腹減っちまって仕方ねえんだからよ!!」
「私もお腹が空きました〜!!」
後ろからも何か聞こえたような気がするが気にしないことにしておく。悟空達に言われるがまま悟飯達もジェットフライヤーに乗車して、パオズ山に向けて発進した………。
三玖「こ、ここが悟飯の家……!!遂に来た……!!!」
勇也「よーし!今日は飲むぜぇええ!!!」
上杉母「こら、程々にしろ!」
勇也「いて…!ゲンコツすることはねえだろ………」
チチ「ちょっと人数多いだなぁ……。料理できる人達集まってけろ!!」
チチの召集に二乃、零奈、風太郎母が集まった。
チチ「さあ!今日くらいは奮発するだぞ〜!!悟空さは魚や肉をたんまり取ってくるだ!!」
悟空「よし!いっちょやるか!!」
ベジータ「………カカロット。どちらがより多くの食料を確保できるか勝負だ」
悟空「おっ?いいんか?この山はオラの実家だぞ〜?おめぇ不利なんじゃねえか?」
悟空はベジータの提案に煽るようにそんな返事をすると、ベジータも対抗心を燃やしてこう言う。
ベジータ「ふん!サイヤ人の王子として貴様にハンデを与えてやってるまでだ」
悟空「おめぇ、ちょっとやべぇって思ったろ?」
ベジータ「行くぞ!!」
悟空「あっ!おめぇ汚ねえぞ!!!」
悟天「ねーねートランクス君!僕達もやろうよ!!」
トランクス「おっ!そうだな!じゃあ勝った方がご馳走もらうからな!!」
悟天「えー!それはずるいよ〜!!」
トランクス「男なら始めから諦めんなよ〜!!!」
ヤムチャ「よーし!誰か酒持ってこい酒!!」
ブルマ「ヤムチャが買って来なさいよ!あんた大して活躍してないんだから!!」
ヤムチャ「ええ!!?おい、俺だってそれなりには活躍しただろ?ここはクリリンだ!行け、くりり………」
謎のノリでクリリンに任せようとしたヤムチャだったが、物凄い殺気を感じて自分から率先して酒を買いに行った。
クリリン「18号……。今のはやめろって………」
18号「ああ、悪い。ついな………」
マーロン「お母さん怖い…」
少しすると、天津飯と餃子も姿を現した。
クリリン「おっ!天津飯に餃子!!久しぶりだなぁ!!!」
天津飯「よう。ここに沢山の気が集まっていたから何事かと思ったら……」
クリリン「ほらほら!お前達も参加しろって!たんまりご馳走が出るって話だからよ!!」
天津飯「……魔人ブウ討伐の打ち上げと言ったところか……。ならば遠慮なく……。それでいいか?餃子」
餃子「うん!」
天津飯「何か手伝えることはないか?」
悟飯「いや〜……。随分と賑やかだね」
風太郎「そうだな…。正直俺はもう寝てえよ………」
悟飯「まあまあ。ここは付き合ってあげようよ、風太郎」
風太郎「……なあ、なんで呼び方を変えたんだ?」
これは風太郎の素朴な疑問だった。悟飯はどんなに親しくても、家族以外は基本的に呼び捨てをするようなことはしない。彼は真面目で礼儀正しい性格だからだ。
悟飯「さあ?なんとなく?」
風太郎「なんだよそれ………」
悟飯「ただ、親友なのにいつまで名字で君付けなのはどうかなって思っただけだよ」
風太郎「……そうかよ」
上杉母「はいはーい!まずはパンが焼けたよ〜!!!」
零奈「パンケーキもありますよ〜!」
悟飯「………だってさ、風太郎」
風太郎「おう。それじゃ………」
「待ちたまえ」
食卓に向かおうとした風太郎と悟飯だったが、五つ子の父親であるマルオに呼び止められた。
風太郎「お、お父さん……!!ご無沙汰しています!!」
マルオ「君にお父さんと呼ばれる筋合いはないよ」
いつものやりとりを繰り広げた風太郎とマルオ。
マルオ「…………君達2人には心底感謝しているよ。どうやら君達は僕達が死んでいる間も最前線で戦ってくれていたみたいだね…………」
風太郎「……悟飯はともかく、俺はあいつらの………あの五つ子がいなかったらまともに戦うこともできませんでしたよ」
マルオ「そうかい……。娘達を戦いに巻き込んだことについては特別に不問にしてあげよう。…………上杉君に孫君。今回は雇い主としてではなく、父親として………僕個人としてお礼を言わせてほしい。ありがとう……………」
突然深々と頭を下げたマルオに顔をあげるようにアタフタしながら言う風太郎。悟飯は「はい!」とだけ言って後は何も言わなかった。
悟空「うめぇなぁ!!おっ、ベジータこれ食わねえんか?もらうぞ」
ベジータ「あーっ!!貴様俺の好物の寿司をッ!!!」
悟空「あっ!おめぇオラのチャーシュー取りやがったなッ!!!!」
「「喧嘩すんなッッッ!!!!」」
2人のサイヤ人は2人の奥様に叱られたり…………。
クリリン「この!大空に!!翼を広げ!!と・ん・で〜ゆきませーん!!」
ヤムチャ「ちょ!!クリリン歌詞が違う!!!」
勇也「んだそのちんちくりんな歌はァアア!!俺が手本を見せてやる!!!」
亀仙人「いいぞ若いの!!やれやれ〜!!!」
男達は基本的に酔っ払っていた。
勇也「おいマルオぉ!!お前も飲めよぉおお!!」
マルオ「僕はさっき飲んだ。もういい」
勇也「んだよぉ!!少し飲んだら後はいくら飲んでも変わらねえだろぉ!!?」
マルオは勇也の酔っぱらい特有のダル絡みにウンザリしながらも、なんだかんだで対応してやる。彼は祝い事にしか酒を飲まないが、飲んだということは、少なくとも彼はこの催しを祝うべきものだと捉えているようだ。
二乃「はい、ハー君あーん!」
三玖「悟飯、あーん」
五月「孫君!今食べてるものを私に下さい!!」
二乃「こら!!あんたは欲張り過ぎなのよ!!!」
三玖「五月はやっぱり危ない。下がってて」
五月「嫌です!!!!」
悟飯を巡って争う3人に………。
四葉「上杉さーん!!このパンケーキ美味しいですよ!ぜひ食べてみてください!!」
風太郎「い、一体何個食わせる気だ……」
一花「こーら、四葉。フータロー君が困ってるよ?」
こちらは争いは起きてないものの、両手に花状態の風太郎だったり……。
らいは「おお!美味しい!このパン美味しいよ!!ね!悟天君!!」
悟天「うん!!!」
トランクス「………ちぇ。何故か勝ったはずなのに負けた気分だぜ…」
年齢の割には隅に置けない悟天だったり、年の割にはマセているトランクスだったり……。
とにかく騒がしいパーティとなった。しばらく騒ぎ続けた一同は徐々に帰宅を始めていた。
三玖「うっ……。食べ過ぎた…………」
一花「五月ちゃんじゃなくて三玖が食べ過ぎるとは…………」
五月「何か失礼なことを言われた気がします」
二乃「三玖、大丈夫?」
三玖「大丈夫じゃ、ないかも………」
零奈「あらあら……。これは重症かもしれませんね……………」
マルオ「なら僕が見てあげよう。この後病院に「動きたくない……」……そうかい」
悟飯「………三玖さんの様子はしばらく僕達で見ておきます。体調が回復したらそちらに送り届けますよ」
マルオ「………分かった。よろしく頼むよ」
四葉「三玖?本当に大丈夫?」
三玖「へ、平気じゃないかも………」
二乃「……まあいいわ。それじゃハー君。三玖のことよろしくね?」
悟飯「うん。任せて!」
中野家は体調不良の三玖は孫一家に一旦任せることにして帰宅することにした。
風太郎「………今日、本当に戦ったんだよな?宇宙を滅ぼす可能性のある化け物相手に………」
悟飯「うん。夢じゃないよ。この平和は僕達で掴み取ったものだよ」
風太郎「………もう夏休みも終わりだよな…。次会う時は、学校か?」
悟飯「そうだね。それじゃ、またね」
風太郎「ああ、またな」
風太郎は眠ってしまったらいはを背負ってジェットフライヤーに乗せてもらい、上杉一家を最後に乗せてそれは出発した。
悟飯「………急に静かになったなぁ…」
チチ「さて悟空さ。これからのことについて話すべ!」
悟空「ん?これからのこと?」
チチ「ほれ、悟空さはセルとの戦いが終わった後は働くって約束したのを覚えてるだか?」
悟空「…………あっ。そういやそうだった………たはは……………」
チチ「そんなことだろうと思ったべ。でも安心してけろ。悟空さに向いてる仕事を探してきただ!」
悟空「うへぇ〜……。オラ修行してえんだけど、約束しちまったもんは仕方ねえなぁ…………」
悟空は先程までとは打って変わってテンションが駄々下がりになってしまった。とはいえ約束を守る男であり、大人しくチチの言うことを聞くことにした。
チチ「悟飯。三玖さのことは任せてもいいだか?」
悟飯「うん」
チチ「悟天ちゃんはオラの部屋で寝かせてくるだ。そっちはゆっくりするだぞ〜」
悟飯「……………ん?」
悟飯はチチの意味深な台詞に引っかかったものがあったが、今は三玖の看病が最優先なので気にしないことにする。眠っている三玖をベッドにまで運び、そっと寝かせてあげると、悟飯は勉強を始める。
三玖「………」ムクッ
すると、三玖が静かに起きた。その気配を察知して悟飯が声をかける。
悟飯「あれ?三玖さん、目を覚ましたの?もう大丈夫?」
三玖「うん。もう平気。あれは嘘だから」
悟飯「……えっ?」
三玖「素直に悟飯の家に泊まりたいって言うとみんなから反対される。だからお腹痛いフリをして誤魔化した」
なんとも策士な子なんだろうかと悟飯は内心苦笑した。
三玖「………迷惑、だったかな?」
あまりにも悟飯の反応がないため、三玖は上目遣いでそう聞いてくる。これが悟飯には相当応えたようで……。
悟飯「そ、そんなことないよ!!迷惑だなんて、そんな…………」
三玖「なら良かった」
悟飯の返事を聞くと急に笑顔になる三玖を見て、ずるいと思いつつも声に出さない悟飯。
三玖「えっ?こんな時にも勉強?」
悟飯「うん。そろそろ学校も始まるし、色々あってあまり勉強できない日もあったからね」
三玖「今日は早めに休むべき。お風呂に入ったら?」
悟飯「それもそうだね。でもそれなら三玖さんが先に入ってきたら?」
三玖「分かった。じゃあ一緒に入ろ?」
悟飯「………うん?」
三玖はしれっととんでもない提案をしてきた。会話の流れが綺麗過ぎて違和感に気付くのが少し遅れてしまった。
三玖「今、うんって言った?よし、じゃあ一緒に入ろう」
悟飯「待て待て待って!!!それはダメ!!絶対にダメッッッ!!!!」
三玖「むぅ……。分かった。じゃあ先にお風呂いただく」
三玖は悟飯の返答に不満そうに頬を膨らませるが、ここで妥協する悟飯ではない。三玖は案外大人しく引き下がってお風呂に入っていった。
悟飯「………はは。たった数日しか経ってないはずなのに、この感じが懐かしいや…………」
悟飯は1人でにそう呟いた。
2人とも風呂に入り終えると、そのまま就寝することにした。
悟飯「って待って。何しれっと一緒に寝ようとしてるの?」
三玖「ダメ?」
悟飯「うん、ダメだよ」
三玖「…………」
悟飯「いや、上目遣いしてもこれは譲れないから…………」
この行動パターンのシンクロ率はなんとも五つ子らしいだ。二乃は状況が状況だったから仕方ないとはいえ、流石に3人とも一緒に寝るわけにはいかない。
三玖「二乃や五月とは寝たのに…?私だけ一緒に寝ないの?それって、私のことが嫌いってこと?そうか……。悟飯は私のことが嫌いなんだね………」
悟飯「………その手には乗らないよ」
三玖「ダメだった」
やっぱりか、と悟飯は内心呟いた。三玖はある意味引く時は引くので一番楽ではある。
悟飯「それじゃ、僕は床で寝るよ。お休み」
三玖「うん。お休み………」
こうして、2人は就寝………。
三玖「………」
悟飯「あの、なんでこっちに来てるの?」
三玖「寒い」
悟飯「それならベッドで寝ればよくない…?」
何故か床に毛布を敷いて寝ている悟飯の隣にやってきた。
三玖「私だけベッドを使うのは不平等。悟飯が床なら私も床」
前言撤回。3人の中で一番手強いのは三玖かもしれない。悟飯は三玖が床で寝ることによって全身を痛めることを危惧して、仕方なくベッドに入ることにした。三玖はしてやったりといった笑顔になる。
三玖「………安心して。私は五月みたいに襲ったりはしないから」
悟飯「いつまでそれを引きずってるの………」
三玖「ふふっ…。でももし悟飯が私を選んでくれたなら、速攻で襲っちゃうかもしれないけど」
今のは聞かなかったことにしようと、悟飯は内心ぼやきながら狸寝入りをした。
三玖「あれ?寝ちゃったの?やっぱり疲れてたんだ………」
三玖は見事に悟飯が眠ってしまったと勘違いすると、悟飯の頭を抱き寄せて自分の胸の方に誘導した。
悟飯「!!!?」
悟飯は飛び起きようとしたが、ここで起きてしまえば狸寝入りがバレてしまう。そう簡単に決断することはできなかった。
三玖「それも当然だよね………。私達を守る為に死にかけになりながら戦ってたんだもんね………。今日はゆっくりお休み……………。大好きだよ、悟飯」
悟飯は目を瞑っていたので表情を見ることはできなかったが、三玖はまるで頑張った子供に声をかける時のような優しい顔をしながら優しい声で悟飯を労った。その声を聞くと不思議と悟飯は眠気に襲われ、今度は狸寝入りではなく、本当に眠ってしまった。
三玖「……ふふっ。悟飯の寝顔可愛い……。こんな顔をして眠っている人が私達を守ってくれてたなんて信じられないくらい………」
三玖はしばらく悟飯の寝顔を見てホクホクしていたが、いつの間にか眠っていたようだ…………。
はい。前回でほぼ魔人ブウ編は終わったようなものですが、これにて今作の魔人ブウ編は終わりです。残すシナリオは学園祭とその後の話のみです。原作では魔人ブウを倒した後ではパーティ的なのしてる描写ないんですよね。まあアニメではありましたけど。ちなみに孫家でパーティを開催させた理由としては、孫悟空が帰ってきたというメッセージ性を込めています。それだけです。
そして、風太郎の母親はめでたく生き返りました。理由としては、零奈と悟空が生き返っているのに、風太郎の母親だけ生き返らないと風太郎、勇也、らいはが可哀想だなぁと思ったからです。風太郎の母親の名前ってマジでなんだ……?キャラは何故かなんとなく想像できたんですけどね。
ということで、悟飯の花嫁もあと少しで判明するわけですが……、以前このような質問をいただいたので先に答えます。GTや超には進むかと言われると正直微妙です。そもそもその2つは殆どが悟空やベジータが主役ということもあり、ごと嫁キャラと絡ませるのが難しいという点ですね。ただ無理矢理やるとしたら、今作の人造人間零奈編で出てきた未来悟飯の方で魔人ブウ編及びブラック編をやるくらいでしょうかね……?ただこの辺は本編中にはやりません。番外編という形になると思います。……まあ、やるかどうかも未定ですけどね。
ここまで読み進めている方、もう少しだけお付き合い頂けると幸いです。