ロボトミとラオルの世界に転生しました!割とマジで勘弁してくれ!!   作:ライドウ

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その本は薄くとも、叡智で叡智な本です。




えぇ...(困惑)なんでみんなあの狂人が好きなんや...
何で好きなのか気になるから感想欄で聞かせてクレメンス...


19日目

今日でL社勤務19日目、上層の全てが解放される日だ。

明日の育成日を考えると、今日から20人のエージェントが配属される計算だが、残念なことに私たちの管理人『X』は少数精鋭を優先させるようだ。

事実、死亡しているのかそれとも管理人『X』が入れ替えているのか分からないが、私、エヴァ君、クリストファー、マックス君、エミリアちゃんとティファニーちゃんは変わらずとも他のメンバーは多く入れ替わっている。だけどいむバカ君みたいにただ単純に交代要員として待機していたり体調不良で休んだりする子も多いのだろう。

 

...さて、そんなことを考えつつ私は安全チームのメインルームで背伸びをする。

エヴァ君が教育チームに配属されてから、というもの私とエヴァ君は食堂でしか会うことができていない。

残念なことにエヴァ君は例の3体の監視で相当疲れてしまっているらしく、恋人らしいことをできてないことを申し訳なさそうにしていた。

私としては、たまにはいいとは思いつつ、少しだけ自分の内側にある寂しさを何とかして紛らわしている。

...私の事は今はどうでもいいのだ、今日収容されるツール型のアブノーマリティの方が気になる。

 

正直に言えば、今日のツール型は最近収容されることの多い私の知らない(原作に存在しない)アブノーマリティだ。

厄介なことに、そう言ったアブノーマリティは私でも手を焼くことが多い...安全チームのアブノーマリティたちはまだいい方だが、教育チームのアブノーマリティはそもそも私個人が教育チームに近づくことすら禁止されてしまっている。これに関しては何となく私の悪夢や嫌な感触が物語っているのであまり触れたくないのだが...

だけど、私の知らないツール型アブノーマリティというのは意外としょぼいのが多い。例えば、コントロールチームの第4収容室に収容されている『幸福のゆりかご』がそうだ。

あれはただ眠るだけで体力と精神力を回復してくれるものだが...どうやら改良された再生リアクターや精神汚染中和ガスと比べるとその能力はいらないの一言で片づけられる程度らしい。

それに安全チームの『【O-(02)09-HITUZI】』*1なんかは一切使い方が判明していない。(というかアレ、ツール型に擬態しているただのアブノーマリティでしょ...)

...だから私は、私の知らない(原作に存在しない)ツール型アブノーマリティは脅威がない。と想定している。

 


 

 

そんな風に考えていたさっきまでの自分をぶん殴りたい!!

 

 

訂正しよう、今日収容されたツール型アブノーマリティはある意味で有害だ!!

そのツール型アブノーマリティの番号は【O-09-0721】この管理番号を見て気付く人は気づくだろう、このアブノーマリティはそっち系のアブノーマリティなのだ!!

 

「......ぁぅ、え...エヴァ君も、シてくれるのかな...これ。」

 

あああああ!!なんてことを口走っているのだ私はぁあああああっ!!

頭の思考と口走っていることは全く真反対だが安心してほしい、私は、今、パニックを起こしているだけだ!!

冷静に見えて実は冷静な判断ができていない人って良くいるよね!!実は私もそうなんだ!!

実際私はその【O-09-0721】を両手で持って目を見開いてガン見してるけど、私は悪くねぇッ!!このツール型アブノーマリティが悪いんだ!!

...いや、まぁ......うん。私だって、生きてるし好きな人がいるとそう言った事を考えるのは普通だ、既にそう言った行為は一度した...っきりだ。

 

(でも、いいのかなぁ...)

 

ふと、【O-09-0721】を読む手が止まり、冷静になってしまう。

自分が幸せになっていいのかどうか、エヴァ君と恋人になりそう言った事をしたとしても、やはり私の心の奥底にそれはある。

罪の意識だ。チャレンジモードでの準備不足で殺してしまったあの子たち、エヴァ君たちに重い過去を押し付け、今でも私はさらに罪を犯し続けている。

私には幸せになる権利があるかどうか、わからないのだ。エヴァ君はあると言ってくれている...だけど、私が犯しているのは何もそれだけではない。

 

「......寂しい。」

 

【O-09-0721】を傍らに置き、壁際に体育座りで座り込む。

エヴァ君やクリストファー君、マックス君が私を異性的な意味合いで好きということはよくわかっている。

だけど私はエヴァ君が好きだ、愛しているといっても過言ではない。だけど...

 

「...どうして、こんなことになったんだろう。」

 

私の心の中で、何かが揺らいでいるのであった。

 


 

19日目の業務が終わり、夕食を済ませた後...私はエヴァ君を誘った。

エヴァ君は疲れているから断るかもしれない...と思っていた私だが、エヴァ君は断らずに私の部屋に静かに来てくれた。

 

「...悪い、待たせたか?」

「うぅん、全然。」

 

...あの本のせいで、これからの展開に何となく期待してしまう。

い、いやまぁ...あの本だけじゃなくて私もちょっと...ね?そういうわけなのだ。

だから、決して......私はエッチな子じゃありません!!

 

「よ、よかったら...これから一緒に...シャワー浴びる?」

「............あぁ」

 

 

 

 

 

 

*1
≪(正解の音)≫




なお隠された監視カメラはすべてを見ていたらしいです()

X「おおっ!?今日はアンジェリクが大胆に!」
アンジェラ「あぁっ、そんなハレンチなこと私知りませんでした!(暴走中)」
X「いつもと攻守交替していて、なんかこう...」
アンジェラ「はい、なんか...いいですよね。」

こいつらこれでもL社の管理人と完璧なAIなんやで?


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【O-09-0721】
 『薄く叡智な本』

使用タイプ:時間型

10秒使用
記録:成分不明、製作者不明の本。
使い方:読んでいる職員のHPとSPが大きく回復した。

1分使用
記録:厚さは5㎝にも満たないとても薄い本ですが、読者の違いによってそのページ数は変わります。
使い方:読み続けている職員のHPとSPが大きく回復したが、表情が赤くなっている。

2分使用
記録:この本を読んだ職員によればその職員の趣味や趣向や性癖と呼ばれるものがあったモノが書かれたマンガだそうです。
使い方:読み続けている職員のHPとSPがさらに大きく回復したが、あられもない姿になってきている。

3分使用
記録:この薄く叡智な本を読み終えた職員はすっきりとするでしょう。ええ、文字通りに。
使い方:読み続けていた職員のHPとSPがとても大きく回復したが、指示を受け付けなくなりしばらくの間《規制済み》し始めた。(処置として《規制済み》です)


由来
その本は薄くとも、叡智で叡智な本です。
この本にはそれ以上にも、それ以下の価値はありませんがこの本は読者の求めるものが描かれています。
それがたとえどんな趣味や趣向だったとしてもこの本は答えるでしょう。
しかし、叡智以外のものは受け付けません。

注意書き(記載者:アンジェラ)
例えどんな理由があっても業務終了後に『薄く叡智な本』を持ち出すことはたとえ管理人であっても禁止されています。
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