ロボトミとラオルの世界に転生しました!割とマジで勘弁してくれ!! 作:ライドウ
『なぜ彼らはそのようなことをするのだろう?
それが悪いことだと知っているのに。』”
朝早く(?)起きて、更衣室に移動する。
つい昨日、私はL社の初期職員として採用され、罪に向き合い一日を終えた。
あのたった二回でPE-Boxが足りたのか私に、懺悔の一式装備が支給されていた。
キョロキョロと周りを見渡してみれば、懺悔の一式装備がゲームの上限数よりもかなり多く製造されており、更衣室の隅っこに大量に折りたたまれていた。
(ゲームとは違うってことかな?)
そう思いながら、スーツを脱ぎネクタイを緩めてシャツをはだけさせる。
その途端、プシューッと更衣室のドアが開く音が聞こえたので振り返ってみる。
...振り返ってみると、思わず驚愕した。
「え、エヴァ?」
茶髪のスポーツカット、細い目つきに不機嫌そうな口元。
昨日私が着ていたスーツを身にまとい、その入り口に立っていた。
私が彼の名前を小声で言ったからか、彼は申し訳なさそうな顔で
「あー...更衣室って言うのは、男女共用か?。」
と聞いてきた。
「...そういえば、隣にも更衣室がなかった?」
冷静さを装いながら、そう言う。
エヴァが体を逸らし外を眺めると、すぐさま
「...その、すまんかった。」
とつぶやいて、とっとと男子更衣室へと移動していった。
...変なダサい下着じゃなくてよかった。なんて考える暇もなく、思わず私は頭を抱える。先ほどの彼、エヴァは私の初期職員だ。
1週目、2週目の初期職員。適当に収容室に送っておけばそのアブノーマリティにとって最適な結果で帰ってくる。
レベル5なのにアルリウネを1回も脱走させないってどういうことよ…
(でも、エヴァがいるってことは…)
もしかしたら、これから出てくる職員たちも私がよく知っている相手かもしれない。
そう考えると、嬉しさが反面付き合いには気をつけないとと考えため息をつくのであった。
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場所:L社エージェント更衣室 → 場所:L社コントロールチーム メインルーム
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私が管理人時代だったころ、懺悔などの防護服を見て動きづらそうだなという感想を持っていた。
しかし、実際にエージェントになって着てみるとこれが思いのほか動きやすい。正直、昨日のスーツよりも動きやすいのが本当に不思議だ。
ふと、オフィサーチームの面々を見てみると、ジェイクは変わっていないのに昨日いた二人が別の二人に変わっていた。
エージェント待機所に移動し、ソファーに座るとすぐさまエヴァがコントロールチームのメインルームにやってきた。
そして私と同じように、エージェント待機所にやってきて私をじっと見始めた。
「...何かしら、えっと......」
「エヴァです。よろしくお願いします、先輩」
エヴァが右手を出してきたのでソファーから立ち上がり握手をする。
どうやらエヴァは私の事を覚えていないみたいだ。
安堵したという建前、ちょっと残念という気持ちが出てくる。
「まあ、一日しか変わらないから気楽にしてくれていいよ。敬語とかなくて」
「...ありがたい、敬語は苦手でな。」
困ったような笑顔を浮かべ口調を崩してくれるエヴァ君。
うん、間違いなく私がイメージした通りのエヴァ君だ。
そういえば装備も、私と同じ懺悔一式。なんというかお揃い感が出ていて気恥ずかしい。
「ここでの仕事って何なんだ?ガイダンスじゃ、環境にやさしい発電施設ってあったが...」
「あーうん、見れば早いと思うよ?」
頭からハテナマークを浮かべるエヴァ君。
本来なら、君が最もお世話になったアブノーマリティのはずなんだけど...さすがに覚えているわけがないか。
エヴァ君が口に手を当て考え出すが、真実を知っている私からしてみると微笑ましいものである。
それにしても、エヴァ君の動作や仕草が本当に私が妄想した通りだ。
ガシャン、ガシャン
「おはようございます、アンジェリク!そして初めまして、エヴァ!今日もよろしくお願いします、そして頑張りましょう!!」
エヴァ君がマルクト様をみて目を丸くして驚いている。
そしてパクパクと口を動かしながら私とマルクト様を交互に見ている。
...ま、まあ...分かるよエヴァ君。大丈夫、そのうち慣れるから。
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『アンジェリク、O-02-56に洞察作業をすること』
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「2日目に来たのは君かぁ」
「......」
目の前に、黒い枝の止まり木に止まった白い小鳥がいる。
私の顔を見るなり、嬉しそうに翼をばたつかせてモチモチみょーんとかわいらしい踊りを見せている。
洞察作業のやる事は、空気清浄とストレス軽減などなど...要は、この収容室を掃除するということだ。
早速、壁にあるモニターを使い空気清浄機を作動させる。
「おっとと、重い重い...」
頭の上に罰鳥が乗ってくる。
正直、何も知らない人から見たらパニックだろうが知っている私からしてみればかわいらしいものには違いがない。なにせ反撃してしまったらあの即死攻撃をしてくるのだ。反応しないにかぎる。
空気清浄機の動作が終わるまでにモニターの前に座り込み、頭から罰鳥をおろして撫でてみる。
「わっ、すっごいモフモフ」
「......♪」
罰鳥は鳴きはしないけど、すごく気持ちよさそうにして私の右手にべったりとついている。
もっと撫でてと言わんばかりなので、優しくモフモフし続けると翼を広げてパタパタと飛び始める。
そして、黒い枝の止まり木に近づいたと思ったら開いていた穴からペンダントを取り出した。
そのペンダントを咥えたまま私に近づき、そのペンダントを私にかけた。
「これを、私に?」
このペンダントは間違いなく罰鳥のギフト”嘴”だろう。
それを一発で渡してくるって...私この子にもうなつかれてしまったのだろうか。
何となくだけど、私と罰鳥の距離が縮まった気がした。
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?????
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「罰鳥君、ちょっとだけお話しようか」
ずっとずっと昔、一人の人間の女の子が嬉しそうに話していたことがあった。
その女の子は、ボクがここにきてからずっとお世話をしてくれている。
変な光る壁を触った後、その壁の前に座ってボクをなでてくれる。
そして撫でている間に聞いているその子のお話が、ボクは大好きだった。
「私ね~最初はここに来たとき、管理人って人が大っ嫌いだったの」
管理人。たまにこの女の子が口にする、多分悪い人。
「銀髪で~女の人で~、スタイルがよくて~...確か名前は、■■■■■■だったかな~?」
その時口にする名前だけは聞き取れなかったけど、何となくは理解できていた。
でもその子は嬉しそうにその人の事を話す。
「優しくてきれいで、私たち裏路地出身でも分け隔てなく接してくれて...」
モフッとボクの体を持ち上げて、目線を合わせてくる。
「だからね、罰鳥君。もし、管理人がエージェントになったら助けてあげて?たぶんないだろうけど」
と、彼女は笑いながら膝上にボクを戻して撫でてくれる。
だからこそ、ボクは分かった。
「もしかして、あの子もこんなことをしていたのかな。」
この人こそ、この人こそあの子が言っていた管理人だ。
だからボクはこの人にペンダントを授けた。
そうすればきっと、あの子も喜んでくれるはずだから。
一方そのころのエヴァ君
「な、なんだよこれ...なんで、頭蓋骨が浮いてんだ?」
『.........。』
罪善さんに驚いていた。