ロボトミとラオルの世界に転生しました!割とマジで勘弁してくれ!! 作:ライドウ
今回はすべて――――『クリストファー君』視点になりまーす!
......えっ、それよりもっと早く投稿できなかったのかって?
無茶言うなよ終末鳥の対義のアブノーマリティだぞ?慎重に書かなくてどうする。
...あ、やっべ、ネタバレしちった☆
【特殊条件】
『O-(02)09-HITUZI』、『眠れる獅子』、『欲望の蛇』を
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【白き海】には本能のままに生きる生き物たちが多くいます。
満たされぬ欲求のまま知識を食べ続ける生き物、生きることすら投げ捨ててただ眠り続ける生き物、気持ちのいいと覚え無意味なだけのそれだけを追い求める生き物。
それらの生き物は、全てが不完全であったためにどこかおかしく受け入れがたく、また理解されがたいものでした。
しかしある時、一つの奇跡が起こりました。
彼らを束ねる【皇帝】が現れたのです。
知識を食べる生き物の身体、眠り続ける生き物の頭、無意味なことを続ける生き物の尾を持ってその皇帝は生まれ、それぞれの不完全を補って完璧で高等な生き物へと生まれ変わりました。
しかし、それを妬んだ生き物たちは叫びました『皇帝は化け物だ!』
皇帝は怒り狂い、獣の本能のまま国民を襲い始めました。
そして...怒り狂った皇帝が、『預言に記された怪物』だったのです。
【
クラス:ALEPH
【O-02-358】
『始点獣』
朝はパッチリと目が覚め、軽く体を動かしてからスーツに袖を通しご機嫌な気分でいつもの食堂へと向かう。ようやく、ようやくもやし地獄から解放されて久々の大好物のカツ丼を食べるのだ!
「ご機嫌だな。」
「んぁ?エヴァか....そりゃそうだよ。誰のせいでもやし地獄になったと思ってんの?」
「お前、自業自得だろうが」
「.......そういえばそうだったわ。」
大親友のエヴァとふざけ合いながら廊下をどんどん進む。
このクソッタレな場所で出会いつつも互いに理解を深めて仲良くなった人物だ。
たまには殴り合ったり、殺し合いをしたこともあって後輩たちが止めてくれたこともあった。...まぁ、その後輩たちもいないみたいだけど、新しい後輩たちができたから寂しくはない。
本当はエヴァの事も後輩どもなんざどうでもいい。こいつらは所詮、下賤なやつだ。
「そういえばアンジェリクとはどうよ?」
「...あぁ、少し話が盛り上がってな。」
「えぇっ、どんな話になったのさ?」
「......その、結婚の...話を」
しかもその大親友のエヴァはアンジェリクという可愛い彼女がいる。
からかうついでにちょっと手を出そうとしているけど、釘を刺されているしそもそもエヴァがしっかりとガードしているので中々イタズラすることができないでいる。
まあ、俺は二人が幸せそうならいいんだけどネ!
本当なら、
「......っ」
ズキズキと心が痛む。
頭で考えていることと、心の奥底で叫ぶ言葉がちぐはぐで自分でも恐ろしく感じる。
エヴァにはばれない様にそっと表情をごかますのだが。
「...おい、どうした?随分と苦しそうだな。」
「い、いや...何でもないぞ?」
「......そう、か」
あぁ、きっとエヴァは気づいてるんだろうなぁ...俺の理性と、俺の本能はせめぎ合い互いが互いを否定しあっていることに。
でもそれを理解したうえで、エヴァは俺を親友としてくれている。かつて親友を失った苦しみを理解しているからともいえるし、彼がお人よしということもあるからだろう。
「...いつでも、」
「―――えっ?」
「いつでも、俺を殺しに来い。俺は殴っててもお前を止めてやる。」
...それがきっと彼なりの言葉で、俺を気遣っての言葉なのだろう。
エヴァは、俺が隠している秘密を理解している。むしろ気付かない方がおかしいだろう。
俺自身、なんでここまでアンジェリクに執着している理由が分からないのだ。確かにアンジェリクにはイタズラはしたい。
けれど、俺の大親友で相棒のエヴァからその幸せを奪うほどに愚かではない。
俺の幸せなんざどうでもいい、俺はただ...彼女の為に......蜻蛉 深雪の幸せだけを願う。あんなニセモノの身体ではない、彼女自身の身体で彼女自身の心で彼女自身の魂で、俺が幸せにさせねばならない。ミユキの罪も罰も、俺が全部なかったことにすればいいんだ。
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今日は20日のアブノーマリティ非収容日だ。つまりは地獄のデスマーチ育成デーということである。
アンジェリクが管理人だったころは、(出勤しないエージェント含めて)余裕のある育成デーだったのだが...今回の管理人はどうやらそう言った事はしないらしい。
安全チームに配属となった女性エージェント二人がぐったりとした様子でエージェント待機室のソファーで倒れている。女性がしちゃいけない顔してるけど大丈夫かなぁ...
対してアンジェリクは余裕そうにソファーに座り、彼女が支給されている『救国』の盾を磨いていた。
「どうしたんアンジェリク~?E.G.O.なんて磨いちゃって」
「...なぜか、嫌な予感したの。だから今のうちにってね。」
「うぇ~...こういう時のアンジェリクの予感って当たるんだよねぇ~...ちなみになにがおき―――」
《緊急!緊急!!『捨てられた殺人鬼』が脱走!!ファーストトランペット!!》
「―――あれ、いがいとしょぼ―――」
《さらに緊急!!『純愛思想』のクリフォトカウンターが0に!情報チーム全員が発狂!!セカンドトランペット!!》
「―――いやいや、さすがにもう―――」
《コントロールチームのエージェント全滅、さらに
「...」
そこまで起きて俺は思わず閉口する。
幸い、教育チームの
連続した警報にぶっ倒れていた女性エージェントたちも即座にE.G.O.を構えて警戒しだす。
「...さて、どうする?」
「どうするも何も鎮圧指示が飛んでこない限り、私たちに出番はないわよ。」
ケラケラと笑いつつもアンジェリクに聞いてみると、至極当然なことを返される。
実際、俺たちの端末には何も飛んできてはいない。死亡・発狂したエージェントたちの名前を見てもイムばかやその他のエージェントが発狂したぐらいで、レベルⅤ職員は誰一人として発狂も死亡もしていない。
そう焦ることでもないか―――そう考えた途端。
《『眠れる獅子』と『欲望の蛇』が脱走!!このルートは...『O-(02)09-HITUZI』に向かっている?》
管理人Xの焦った声と共に、俺とアンジェリクに眠れる獅子の鎮圧、後輩の女性エージェント二人には欲望の蛇の鎮圧指示が飛んでくる。
俺とアンジェリクはそれぞれE.G.O.を構えて部屋を飛び出し、後輩二人も遅れながらも即座に動いた。
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「はぁあああぁッ!!」
「うらあああああっ!!」
俺とアンジェリクの同時攻撃が眠れる獅子に襲い掛かる。
危険度WAWのアブノーマリティと言えどALEPHのE.G.O.の攻撃は痛いはずなのだが...眠れる獅子はこちらの攻撃を全く気にすることなく移動を続けている。
(この手ごたえ、確かに当たったと思ってもまるでダメージを与えられてないッ!!ってことは...)
「...もしかして、終末鳥のような存在が来るのかしら。」
俺の考えと、アンジェリクの独り言が一致する。
終末鳥、今のL社で収容されている罰鳥を筆頭に、大鳥と罰鳥を収容し...その3体が脱走すると現れるALEPHを越えたアブノーマリティだ。(分類上はALEPHだが、その強さはALEPH以上で間違いはないだろう。卵という弱点がなければ。)
もしそんな存在が現れるというならば...
「...今の戦力で倒せる?」
「......頭数も装備も足りてない。あとは分かるでしょ?」
「そう、だよ、ねぇ...」
できることなら今いる後輩たちも守りたい。
こんな(外と比べると比較的まともだが)クソッタレな場所で訳の分からない化け物に殺されるぐらいならば、理不尽な世の中を生きている方がましである。...俺に、俺にもっと力があれば。
「アンジェリク先輩、クリストファー先輩!そっちに『欲望の蛇』がっ!」
女性エージェントの1人がこちらに声がけしてくれる。
既に『眠れる獅子』は『O-(02)09-HITUZI』の収容質に入られたならばやることは、この蛇に斧を振りおろ―――
「退避するよ。管理人からの撤退命令も出た。」
―――そうとして、アンジェリクに首元の襟を持たれて引っ張られる。一瞬、焦ってバランスを崩しかけるがすぐさまバランスをとりなおしアンジェリクを見つめる。
「...死にたいの?」
「.......生きたい。」
アンジェリクの冷めた一言で落ち着きを取り戻す。
下手に動いて直ぐに死ぬのはここではよくある事だ。
管理人の指示に、従っていれば大抵死ぬようなことは無い。
後輩の女性エージェント2人もE.G.O.をしまって逃げ出し始めた。
「それで、どこへ逃げるの?」
「情報チームのメインルーム。―――ねぇ、重いんだけど。早く自分で動いて。」
「……えへへ。」
アンジェリクが手を離したので自分の足で情報チームのメインルームへと向かう。そして、彼女の後ろ姿を見て思う―――
(―――やっぱり、諦めきれないなぁ…。)
燻っていた俺の恋心は、また燃え始めた。
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知識を
怠惰を貪る獅子の頭。
色欲に溺れし大蛇の尾。
我等一つと成り、1匹の獣となりて、やがて人にならん。
されど我等、与えられた屈辱を忘れん。
頭が獅子で体は山羊、尻尾は蛇の悪魔……
オルトロスね!!《ヤギです。》「いいや、キメラだが。」