ロボトミとラオルの世界に転生しました!割とマジで勘弁してくれ!! 作:ライドウ
今回もオリジナルアブノーマリティ(ツール)が登場します。
みんな大好きなアレ…ではありません。似てはいますが。
「…。」
「あっ、このベーコンおいしい。」
アレから一夜経て、朝(?)。
私とエヴァ君は食堂で朝食を取っていた。
まあ、エヴァ君は気まずいのか、全く朝食が進んでいない。
(うん、いやまぁ。)
昨日あの後、エヴァ君は狂気的な表情で私の首を締めた。
パニック状態なのは間違いない。ロボトミーの殺人パニックということは間違いがない。エヴァ君は初期雇用の際は一番勇気が高かったから、殺人パニックを起こし私の首を絞めたのだ。
「…軽蔑とかしないのか?」
恐る恐ると言った様子で、聞いてくる。
まあ首絞めた相手が飄々として昨日と同じように朝食を取っているのだ。
「したところで、今日の業務は楽になる?エヴァ君は気にしすぎだよ。もうあれで後腐れは無くなったって言ったじゃない。」
「うっ…すまんかった。」
少しだけ、エヴァ君を覆っていた黒いオーラが無くなった。
エヴァ君も、自分の中で少しだけ整理がついたみたいで、朝食がようやく少なくなり始める。
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場所:L社 エージェント食堂→場所:L社 コントロールチーム メインルーム
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「んで、あの魚はどうすればいいんだ?アレの情報はイマイチわからん。」
「良判定を出さないってのがキモ、悪判定がセーフなオーケストラだよ。」
「面倒くささはアイツの方が上だがな。」
笑い合いながら話し合ってると、タッタッタッと足音が2つほど駆け寄ってくる。
(誰かしら?エヴァ君はどう?)
(…見た感じ、俺の知ってるやつじゃねぇな。)
(チャレンジの方の子かな?)
ちょうど私の真後ろで足音が止まる。
振り返ってみてると、やはり私には見覚えがあった。
「先輩方っすか?自分、エミリアって言うっす!よろしくお願いしますっす!」
「わ、私。ティファニーって言います。よ、よろしくお願いします。です!」
ツインテールの眩しい元気っ娘エミリア、そしておっとり系長髪カワイイ!枠のティファニー。エヴァ君は分からないはずである。なぜならこの子達は、”司書補佐”だったからだ。
エミリアとティファニーは言語の階の司書補佐でエミリアはシャオのコアページを、ティファニーはロウェルのコアページを使っていた。この時点で何かを察した人、まだだ。
一応ロボトミーの方でも入社していたという設定はあったが、まさかここで登場するとは思わなかった。
ちなみにこの2人、入社前から交際してる百合カップルなのである。百合カップルなのである!
信じられないとは思うが、事実だ。設定した私が言うんだから間違いがないし、言語の階が開放された際の最初の司書補佐2人はこの2人でセリフも互いをカバーし合うものだった。キマシタワー。
「よろしく、私はアンジェリク。こっちは…」
「エヴァだ。よろしく。」
「アンジェリク先輩と、エヴァ先輩っすね!よろしくお願いしますっす!」
「よろしくお願いします、アンジェリク先輩と、エヴァ…先輩。ところで、更衣室ってどこにあるんでしょうか…アンジェリク先輩。」
「来た道を戻って手前の通路を左に曲がるとそれぞれの更衣室があるよ。」
私がそういうと2人が、感謝の言葉を残して更衣室へと走っていった。
そして何かを察し、また気まずそうな雰囲気を出すエヴァが聞いてくる。
「まさかとは思うが、ティファニーは男嫌いか?」
「…うん。あの子、エミリアにヤバいほどの独占欲持ってるからね…。男はエミリアをトラレるからどんなにいい人だろうと嫌われる。」
遠い目になりながら、エヴァに説明すると目を手で覆って「マジかぁ」と小さく弱音をこぼす。エヴァ君は、そういうタイプの女性が大の苦手だ。基本的にクールキャラのエヴァ君だが、女性には気の利く気遣いを息を吐くようにする。それ故に女性職員の人気を集めやすく、黄昏装備時は(私の指示だけど)あちこちに駆けつけては脱走アブノーマリティを収容室に叩き返していた。
「扱い、気をつけねぇとなぁ。」
「浮気?」
「少なくともアンタ以外にいい女は居ねぇよ。」
エヴァ君はため息をつきながら戻ってきた後輩ふたりにあの2体の説明をしだすのであった。
…ティファニーの不服そうな顔はとても怖かった。
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場所:L社 コントロールチーム メインルーム→場所:L社 O-09-54 収容室
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ハンモックだ。
目の前にハンモックがある。
「これどう見ても寝ろってことよね?」
『職員”アンジェリク”は、O-09-54を使用する。』
逆にハンモックにどんな使い方があるのかきになるのだが…。
とりあえず、ハンモックに体を乗せて収容室の天井をみあげる。
ユラユラと私が乗った衝撃で心地の良い揺れが続く。
(…あ、これ。やば…)
瞬間、私は猛烈な眠気の中でゆっくりと眠りにつくのであった。
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「おーい、起きろ…学校遅刻するぞ。」
ユサユサと私を揺らす感覚が、心地よい眠りから目を覚まさせる。パチッと目を覚ませば、そこには”幼馴染”のエヴァ君が私のことを覗き込んでいた。
「起きたな?この寝坊助め、ほら起きろ。」
(あー、多分これ夢だな。)
エヴァ君が学生服(ブレザー)を着ているし、なんならこの部屋は巣にある引き払ったアパートの部屋でもなく、前世の私の子供部屋でもない。見覚えのない部屋だが安心感がある部屋で、ハンモックに揺られていた。
(…今は、この夢を楽しもうかな。)
「今、何時?」
「朝7時54分。ホームルームは8時半。ここからは自転車でも1時間かかる。あーあ、無遅刻無欠席の生徒会長が珍しいんだー。」
茶化すように夢の中の学生服エヴァ君が、そう言ってくれる。
なんだろう、この幸福感。エヴァ君が幼馴染ってだけで萌え死にそうなのに、エヴァ君にからかわれるともっと幸せ感が出てくる。
「なんかごめん。昨日夜更かししちゃって。」
「そういえば、夜遅くまで電気ついてたよな。勉強して遅刻って本末転倒じゃん。」
エヴァ君がそう言いつつ、カバンを用意してくれる。
何だこの幼馴染制服エヴァ君の通い妻感。すっごい、解釈一致です。
「じゃ、先にリビングで待ってるから早く着替えてこいよ?」
ふたつのカバンを持って、私の部屋から出てゆく。
そして見えなくなると、私が見ている夢が段々とあやふやになっていき、最終的には何かに引っ張られるように体が上に向かって浮かび始めた。
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「おい、アンジェリク。おい!」
「んっ……ふぁ…。おはよう、どうしたの?」
目を覚ましてみれば、元の収容室。
目の前には、制服のエヴァ君ではなく魚群の装備一式を身にまとっているエヴァ君がいた。
「どうしたもこうしたも、もう業務終わりだよ。んで、管理人が起こす指示を忘れてたから、俺が起こしに来たんだよ。だらしなくヨダレ垂らしながら寝やがって。」
(…ということは、私は死んでないってことか。)
「ごめんごめん、これ存外心地よくてさ。」
「あぁ、【幸福のゆりかご】か。なるほど、それなら納得だ。ともかく無事でよかった。ほら、もうすぐ晩飯だぞ。」
「わわっ、待ってよ!」
オリジナルアブノーマリティ(ツール)
O-09-54
幸福のゆりかご
使用タイプ:時間型
1分使用
記憶
このハンモックで眠ると、眠ったものにとって最善の幸福が与えられます。
使い方
職員”アンジェリク”が眠るとHPとSPが回復した。
5分使用
空白
7分使用
空白
10分使用
記憶
たとえ辛い現実でも、寝る時だけでも幸せになって欲しい。
そして健康になって欲しい、寝る子は育つのだから。
使い方
時間経過とともに職員”アンジェリク”の回復量はましていった。
というわけで、幸福のゆりかご(ハンモック)でした。
でも割と使えないツールっていう。
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