幼馴染が怖いですが、どうしたらいいですか?   作:始まりの0

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幼馴染がお嬢様で、俺が執事 3日目(リリカ編)

 執事3日目、食事の準備を終えて、綺羅莉とリリカを起こす。

 

 3人で食事を終えると、綺羅莉とリリカが身仕度をしている間に掃除・洗濯をさっと終わらせると翔は自分の服を綺麗な物へと取り替えた。

 

 翔は小学の高学年くらいから、父親の仕事の都合で母親もいない事が多かったので家事はお手の物である。

 

「ふぅ……ぇ~と今日はリリカと1日か。午前中は書類処理と言ってたな。それからは自由か……けどアイツの事だし……うん、取り敢えず予定組んどくか」

 

 

 午前11時、学園関係、桃喰関係の書類の処理を終えると一息点くリリカ。綺羅莉は桃喰関係の仕事で出掛けている。

 

「入るぞ、リリカ」

 

 

「あぁ、翔か……やっと終わった所だ」

 

 

「そりゃ良かった……因みに聞くが予定は?」

 

 

「ない……私は翔が傍に居てくれれば……その」

 

 

「うん、だと思った……と言う訳で出掛けるぞ」

 

 

「へっ?」

 

 

「お前の事だからそう言うと思って予定は組んでおいた……ほらっ出掛けるぞ! とは言っても俺に高級レストランとか期待するなよ、そんな金ないからな!」

 

 そう言ってリリカの手を掴むと、2人で出掛ける事になった。

 

 

 それから2人は地元から離れた街に来ていた(車でないとこれない距離)。移動は黒塗りの車でである。

 

「なぁ、翔。何で出かけるのにこんなに遠くまで来たのだ?」

 

 

「だってこの辺りまで来ないとお前がお前のまま楽しめないだろうからな」

 

 そう言うと仮面を剥ぐ。

 

「ちょっと翔」

 

 

「此処まで離れれば知り合いに会う確率も減るからな。万が一の場合は綺羅莉のフリをすれば誤魔化せるだろう」

 

 

「翔……」

 

 

「今日はリリカのまま楽しめ」

 

 翔はリリカが楽しめる様にと配慮したらしい。

 

 それから翔はリリカとデートを始めた。

 

 デートの内容はファミレスでの食事、映画館、ゲームセンター、デパートでの買い物と至って普通のデートだった。

 

「ふぅ……」

 

 翔は現在、トイレに行っており彼女はそれを待っていた。

 

「そこのお姉さん、可愛いね」

 

 

「俺達とお茶しない?」

 

 そこにやってきたのはチャラ男1と2である。どうやらナンパの様だ。

 

(翔はまだだろうか? 10分は経っている、迷ってるのだろうか? それとも急に体調が悪くなって倒れたとか)

 

 目の前の男達が見えてないかの様に翔の事を考えていた。

 

(心配だ、少し見に行こう)

 

 リリカは翔の様子を見る為にこの場を離れることにした。

 

「ちょっと、ちょっと」

 

 

「俺達眼中にないわけ?」

 

 チャラ男達がリリカの行く手を塞ぐ。

 

「はぁ……私は忙しい。邪魔だから退いてくれ」

 

 

「やっと反応してくれた。いい声してるねぇ」

 

 

「俺達と遊ぼうよ」

 

 

「人を待っている、お前達と遊んでいる暇はない」

 

 リリカは男達を睨みながらそう言う。

 

「その目、そそる~」

 

 

「その反抗的な目、どうにかしちゃいたいねぇ」

 

 その視線に興奮しているチャラ男達に対してリリカの周辺の空気が冷めていっている。

 

「お待たせ」

 

 

「翔」

 

 そこに翔がやって来た事で花が咲き乱れたかの様な雰囲気を出し笑顔になるリリカ。

 

「もう遅いぞ」

 

 

「ごめん、ごめん……ぁ~。こほん、コイツは俺のなんで」

 

 リリカと男達を交互に見ると、直ぐにリリカの腰に手を回しその場を離れた。

 

 男達はそれに怒ったのか2人を追い掛けようとするが、振り返った翔の顔を見て身体を強ばらせた。その顔は「俺の物に触んな」と言わんばかりの怖い顔をしていた。

 

「俺、本気で彼女探そうかな?」

 

 

「俺も真面目に生きよう」

 

 チャラ男達は翔の姿を見て思った事があったのか、これからの生き方を改めようと考えたらしい。

 

 

 

 

 それから翔とリリカはデートを終えると帰宅、その後、綺羅莉と合流し夕食を終えた。

 

 全てが終わると、綺羅莉とリリカはお互いにその日あった事を報告し合っていた。

 

「ふぅ~ん……『俺の』ねぇ」

 

 綺羅莉はナンパされた時の事を聞き、そう呟いた。それを聞き俯くリリカ。

 

「私も言われてみたいわ」

 

 

「やめてぇ……恥ずかしくて死んじゃぅ」

 

 綺羅莉に揶揄われ茹でダコの様になるリリカ。

 

「フフフ……それにしても昔と比べたら本当に表情が豊かになったわね」

 

 

「ぅう……それを言うなら綺羅莉もだ、昔に比べたら落ち着いた感じがする」

 

 

「そうかしら? ……もしかしたらそうかも知れないわね。色々な事に興味はあるけども、それと翔を比べればどうでもよくなるわね」

 

 

「私もお前も翔のお陰で変われたな」

 

 

「そうね、【お姉ちゃん】」

 

 

「きっ綺羅莉?」

 

 

「どうしたの、【お姉ちゃん】?」

 

 

「やっやめろ!」

 

 

「どうして? 【お姉ちゃん】」

 

 と揶揄われる夜を過ごしたリリカであった。

 

 

 

 

 

 

 その日の夜、リリカは先に寝ていた翔のベッドにやって来た。

 

「ぅう……綺羅莉に揶揄われ続けて疲れた」

 

 ベッドに座るとそう呟く、そう言うものの表情は嬉しそうだった。

 

「それもこれも翔の所為だ……」

 

 頬を膨らませて翔の顔を覗くリリカ。じっと翔の顔を見ていると急に恥ずかしくなったのか自身の顔を真っ赤にした。

 

「寝てる……よな?」

 

 翔が寝ているのを確認すると、次に部屋の扉の方を見ると綺羅莉がいない事を確認した。

 

「こっこれは……お礼だ」

 

 それだけ言うとリリカは翔の頬にキスをした。

 

「だいすきだ」

 

 リリカはそれだけ言うと翔に抱きついて眠り1日を終えた。

 

 

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