幼馴染が怖いですが、どうしたらいいですか?   作:始まりの0

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お嬢様達がメイドで、俺がご主人様(最終日)

「んっ……ふわぁ~」

 

 翔は目を覚ますと身体を起こす。現在時間午前8時。

 

「あれ? タイマー6時にかけてたんだけど……それに綺羅莉とリリカの姿もない」

 

 タイマーをかけていたスマートフォンを見るがタイマーは解除されており、横で寝ている筈の2人の姿がない。

 

「というか俺、2人が横で寝てるのが普通になってるよ……はぁ」

 

 取り敢えず気にするのを止めてリビングの方へと向かった。リビングの扉を開けると

 

「「おはようございます、ご主人様」」

 

 出迎えたのはメイド服を着た綺羅莉とリリカだった。

 

「……えっ?」

 

 翔は一度扉を閉めると目の前で起きたことが理解出来なかった。

 

「寝惚けてるな……先に顔を洗って来よう」

 

 そう判断した翔は一度顔を洗いに洗面所へ向かい、顔を洗う。そしてもう一度、リビングの扉を開けた。

 

「「おはようございます、ご主人様」」

 

 寝惚けてなかった様だ、ハッキリ目は覚めているし、頬をつねり痛いのも確認した。

 

「ぇ~と……綺羅莉、リリカ、取り敢えず説明してくれ」

 

 椅子に座り2人に説明を求める。

 

「どう? 似合うかしら?」

 

 

「似合ってるけど……何でそんな格好を?」

 

 

「えっと綺羅莉と話し合って最終日の今日は私達が翔に奉仕しようと」

 

 

「成程……まぁ……うん、いいんじゃないかな?」

 

 翔は深く考えるのを止めた、考えるとキリがないからである。

 

「じゃあ宜しく」

 

 こうして深く考えず返事をした事を後に後悔するのである。

 

 食事中は2人であーんとスプーンや箸に掴んだ食べ物を此方に向けてくる。

 

 掃除中、綺羅莉はわざとなのか下着が見えそうな体勢をとって誘惑、リリカは転び翔にラッキースケベetc.etc.

 

(理性が……リリカは若干天然だけど、綺羅莉に関しては絶対わざとだろ!)

 

「すっすまない翔……ご主人様」

 

 

「フフフ、ごめんなさいご主人様」

 

 申し訳なさそうにしているリリカ、それと反対に此方が困惑しているのを見て楽しんでいる綺羅莉。

 

「はぁ……取り敢えず出掛けようと思ったんだが……そうなると着いてくるよな?」

 

 

「えぇ、勿論」

 

 

「私達はメイドだからな、何時でもご主人様と一緒だ」

 

 と聞き、このまま出掛けると録な事にならないと思った翔は出掛けるのを諦めた。

 

「お出掛けにならないんですか?」

 

 

「このまま出掛けると確実に男の敵になるし、何処で誰が見てるかも分からんしな。それと敬語止めてくれ、お前らに敬語で話されるとどうもむず痒い」

 

 

「あらっ残念ね」

 

 

「そう言えば……お前ら家事出来たんだな?」

 

 ふっと翔は思った事を口にする。

 

「当たり前じゃない」

 

 

「花嫁修業はキチンとしたからな」

 

 

「そっ……そうか。そういや味噌汁の味」

 

 

「勿論お義母様に教えて頂いたのよ」

 

 

「翔の好物は完璧だぞ」

 

 翔は思った。外堀は完全に埋められ、胃袋まで掴まれた、もう絶対逃げられないと。

 

「はぁ……今日は取り敢えず家でゆっくりとしよう。そうだ、適当に何か見るか」

 

 折角のゆっくり出来る機会なので映画かドラマでも見ようと言い出した。ネット経由で色々な映画やドラマを観賞できるので、便利な時代になったものだ思いながら、適当に選ぶ翔。

 

 飲み物、お菓子の準備を終えるとテレビの前のソファーに腰掛ける。因みにテレビは85インチの壁に埋め込むタイプ、ソファーは本革である。

 

 左右には綺羅莉とリリカが座る。

 

「何で両側に座るの?」

 

 

「「駄目?」」

 

 

「……お好きにどうぞ」

 

 美人に残念そうな顔をされると断れないのは男の性である。

 

 お菓子を食べ、飲み物を飲み、映画を観賞し、平和な時間だ。

 

 映画の内容は王国の王子と、敵国の姫との恋愛物だった。

 

(よりにもよって恋愛物か……)

 

 翔は綺羅莉やリリカからすればあまり面白くないだろうと思い2人を見ると、予想外に集中して観ていた。

 

(やっぱり年頃だからこう言うのには興味あるのか)

 

 それから約2時間程で映画は終了した。

 

「中々に面白いわね、こう言う映画も……」

 

 

「そうだな! 普段は観ないからとても新鮮だった!」

 

 

(2人が楽しめて良かっ「「翔」」)

 

 声をかけられ顔を上げると期待した目で此方を見る綺羅莉とリリカがいた。

 

(嫌な予感がする)

 

 

「少しお願いがあるの」

 

 

「この映画の王子の台詞を言ってみてくれ」

 

 

「勿論私とリリカが姫だと思ってよ」

 

 

「最後に言っていた奴だ」

 

 

「あの恥ずかしい台詞を俺に言えと?」

 

 

「言えるわよね?」

 

 

「メイドが主を脅すな!」

 

 何時もの様に圧を掛けるが、翔にそう言われ、違う方法を考えている綺羅莉。リリカと相談を始める。

 

「言ってくれないなら学園でもメイドで居ようかしら」

 

 

「はっ恥ずかしいけど仕方ないな」

 

 

(なんでそうなる!? そんな事されたら俺の立場が!)

 

 現在の翔の立場は一般的生徒からすれば生徒会役員、生徒会の者達(一部除いて)からすれば綺羅莉に遊ばれてる不憫な生徒で通っている。

 

 それがメイド服の綺羅莉とリリカを伴っての登校などした日には色々な噂が立つだろう。

 

「っ……わかった」

 

 

「あらっ分かってくれて嬉しいわ」

 

 綺羅莉は満面の笑みでそう答える。リリカに関しては少し申し訳なさそうな顔をしている。

 

(お前も少しでいいから申し訳なさそうにしろよ!)

 

 と心の中で思う翔。何故口に出さないのか? 言葉にしたらどんな目に合わされるか分からないからである。

 

「ぇーと……何だっけ?」

 

 台詞が何だったかと思い出そうとすると、リリカが紙を渡してきた。そこには台詞が掛かれていた。

 

「これ言うのか……(正直言いたくない)」

 

 

「「王子、このまま帰って下さい。もう二度と会う事はないでしょう。こんな思いをするなら出会うべきではなかった……私は生涯こんな運命を与えた神を恨み続けます。

 

 ですが、もし叶うなら来世は……いえ何でもありません」」

 

 先程の映画のラストシーンの台詞を言う綺羅莉とリリカ。そしてこの場から離れようとする。ラストシーンでは姫は主人公の前から去り、次回作に続く流れになっている。

 

 翔は言いたくないと思いながらも、こうなっては2人は譲らないのは良く知っていた。立ち上がると2人の手を掴む。

 

「お前達が幸せならそれでいいけど、そんな悲しい顔をしているお前達を行かせたくない。

 

 障害があるなら俺が何とかする、だから行くな」

 

 まっすぐ見てそう言う翔。それを聞いた2人は顔を赤くする。

 

「これは……中々ね」

 

 

「そっそうだな」

 

 珍しく綺羅莉まで顔を赤くしている。

 

「もう言わんからな! 次はないぞ! ぁあ恥ずかしい……ちょっとコンビニ行ってくる、着いて来なくていいからな!」

 

 そう言うと翔は出ていった。

 

 ぼっーとしていた綺羅莉とリリカは我に帰ると2人で何やら話し合っていた。

 

 

 

 

 ~夜~

 

「わぉ……なにこれ?」

 

 翔の目の前に並べられた普段は目にしない豪勢な料理に並べられている。

 

「この赤いのは?」

 

 

「スッポンの血をお酒で割ったものよ」

 

 

「未成年なんだけど……まぁいいや、この鍋は?」

 

 

「スッポンの鍋だ」

 

 

「これは……鰻……牡蛎、ジャンルがバラバラな様な」

 

 

「「気にしないで(くれ)」」

 

 

「まぁいいか……それじゃ、頂きます」

 

 3人は食事を始めた。

 

「「あ~ん」」

 

 

「いや、あの……自分で食える」

 

 箸を取ろうとしたが、取る前に2人に取り上げられてしまう。代わりの箸を取りに行こうとするが、両側を2人に陣取られたので、立つ事が出来ずにいた。恥ずかしかったものの結局食べさせて貰う事になった。この時、綺羅莉の口元がつり上がっていた事に翔は気付かなかった。

 

 

 

 

 ~その日の夜~

 

「ぁ~満腹、満腹」

 

 ベッドの上で横になっている翔。

 

「ふぅ……夏前なのに、今日は暑いな。少量とは言え酒が入ったからか? ふぁ~ねむっ……」

 

 そのまま眠ってしまった翔。

 

「翔……起きてるかしら?」

 

 

「これは……眠ってるな」

 

 数分後、綺羅莉とリリカがやってきた。透けてる寝間着(ネグリジェ)を着て。

 

「折角用意してきたのに」

 

 

「綺羅莉! お前はなんでそんな堂々としていれるんだ!? 私は恥ずかしくて死にそうだ!」

 

 透けてる服を着ている事が恥ずかしいらしく、リリカは顔を真っ赤にしている。

 

「別に翔にしか見せないしいいじゃない」

 

 

「確かにそうだが……恥ずかしぃ」

 

 

「とは言え……本人は寝ているし、私達も寝ましょうか」

 

 綺羅莉はそう言うと翔の左腕を枕にして眠ってしまう。

 

「はぁ……折角勇気出したのに……バカ」

 

 リリカは綺羅莉の反対の側の翔の腕を枕にして眠った。

 

 

 

 

 

 ~深夜~

 

「んっ……ふぁ~……またか」

 

 深夜、起きてしまって両腕を枕にされてるのに気付いた翔。此処数日はずっとこうだったので慣れてしまった様だ。

 

「へっ?」

 

 何時もと違ったのは2人が透け透けな服を着ている事である。

 

(なななななな……)

 

 翔も健全な男子高校生、際どい格好をした美人な女の子が両脇で寝ていたら興奮するのは当然である。

 

(どうにか抜けだし……無理か! こんなんじゃ寝れない!)

 

 2人が抱き付いてきたり、色っぽい声出す為、完全に目が覚めてしまった様だ。

 

 勿論、翔はそれから一睡も出来ませんでした。

 

 こうして連休4日間が終了した。

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