幼馴染が怖いですが、どうしたらいいですか?   作:始まりの0

15 / 31
両親が帰国するので、幼馴染が泊まる様です。

 現在7月下旬、テストが終わり、後は終業式を迎えるのを待つだけであるが、百花王学園では今日もギャンブルが行われていた。

 

 そんな学園を散歩しながら、生徒達の様子を見て回る綺羅莉。その後ろには清華が着いている。

 

 生徒達は綺羅莉の登場に緊張している様だが、清華が何時も通りする様にと声をかけた為、皆それぞれのギャンブルに戻った。

 

(私の百花王学園(アクアリウム)……順調ではあるけども何か面白い人間はいないのかしら。私を刺激する何かを持っている……でも、翔以上に私を楽しませる人はいないか)

 

 綺羅莉はそんな事を考えて笑みを浮かべる。狂気の混じった笑みではなく年頃の恋する女の子の笑顔だ。

 

 それを見た周囲の人間は、驚き、見惚れていた。

 

((((会長……あんな顔するんだ))))

 

 

((((きっ綺麗だ……))))

 

 

「会長……はぅ」

 

 清華に至っては何やら気を失いかけそうになる。

 

(ん? ……でもこの顔……あの男か!)

 

 清華は倒れそうになる中で以前にもこの様な顔を翔に向けていた事があったのを思い出し、翔に関係する事でこの笑みを浮かべたと思うと無性に腹が立つ清華であった。

 

 着信音と共に綺羅莉がスマホを取り出すと、画面を確認する。

 

「……フフフ、そう。清華、今日は少し用が出来たから私は帰るわ」

 

 

「えっ会長?」

 

 

「ではまた来週ね」

 

 綺羅莉はそう言うとそのまま去ろうとするが、

 

「ふぁぁぉ~眠ぃ~」

 

 偶々、翔が通りかかる。

 

「あらっ、丁度よかったわ。来なさい」

 

 

「えっ、ちょっ」

 

 返答前に翔は拉致られました。それを見た周囲の者達は騒ぎ出すが、ブチッと言う音と共に周囲の空気が冷たくなる。

 

 その発生源の方へと視線を向けると、そこには鬼も裸足に逃げ出しそうな顔をした清華がおり、何やらブツブツと呟きながらその場を後にした。

 

 

 

 

 ~翔の自宅~

 

「……で、何で俺は自分の家に拉致られたんだ?」

 

 綺羅莉に連れられてやって来たのは自分の家であった。

 

「さっき連絡があったわよ、貴方のご両親、今日帰国するって」

 

 

「……何で俺の所になくて、お前の所に?」

 

 

「お義母様とは普段から連絡をとってるもの」

 

 その言葉に何も言えない翔。なんで息子の自分より連絡してるのか疑問だったが、突っ込まない事にした。

 

「すまない遅くなった」

 

 続いて幾つかの袋を持ったリリカが入ってくる。

 

「リリカまで……と言うかそれなんだ?」

 

 

「翔のご両親が帰ってくるから、私達が食事を作る事にしたんだ。その材料だ」

 

 

「えっ……あっ……そう」

 

 

「それじゃあ、まずは掃除からね」

 

 

「翔は休んでていいぞ」

 

 

「いや自分の家なんだけど……」

 

 

「「いいから」」

 

 

「はい」

 

 翔はソファに座りながらテレビを見始める。

 

 後ろではテキパキと掃除をしている双子。少しすると、何やら大きな束を持って庭に出ていった。

 

 翔は庭の方を見てみると、何かの束に火をつけていた。

 

「おいおい……他より庭が広いから……って……何をもや……ってそれぇ!」

 

 燃やされている物を見て驚愕する翔。

 

「可燃ゴミよ」

 

 

「そうだな、翔には必要ない可燃ゴミだな」

 

 そう言ってニッコリと笑う綺羅莉とリリカ。

 

「ノォォォォ! 俺のコレクションがぁぁぁぁ!」

 

 それは翔が集めた成人向け本とDVDであった。

 

 

 

 

 ~夕方~

 

「たっ~だいま~!」

 

 

「あらっあらっ」

 

 ドアを蹴破る勢いで入ってきたのは40代くらいの男性と20代くらい女性だった。

 

「帰ってきたぞ、我がむ「どっせぇぇぇい!」」

 

 入ってきた男性の顔面に蹴りを繰り出す翔。

 

「ぐほぉぉぉ……我が息子よ、いきなり父に蹴りをするとは……」

 

 

「その息子を売ったのは何処のどいつだ?」

 

 男性はそう言われると顔を反らした。

 

「辰彦さん、本当なの?」

 

 

「ちっ違うよ、椿さん。ただちょっと綺羅莉ちゃん達に資金を融通して貰っただけで……」

 

 

「俺の転校と結婚を条件にだろ、クソ親父!」

 

 

「あらっあらっ……駄目よ、辰彦さん。翔ちゃんには翔ちゃんの生き方があるのよ?」

 

 

「はい……」

 

 

「翔ちゃん、大きくなったわねぇ~」

 

 女性はそう言うと翔の頭を撫で始めた。

 

「ちょっ……母さん。俺はそんな子供じゃ……」

 

 

「翔ちゃんは何時まで経っても私の子供よ」

 

 翔も母親には弱い様だ。

 

 こうして両親が帰国しました。

 

 

 

 

 

 

 ・翔の両親

 

 名前:天姫 辰彦

 

 年齢:34歳

 

 翔の父親。夢を追い掛ける冒険家であり、考古学者。

 

 性格は真っ直ぐだが、後先考えず動く事が多く失敗が多い。しかし、友達や大切な人の為には全力で動く故に人望はある。昔から冒険、探求が大好きで、そのまま冒険家、考古学者になった。しかしあまり結果は芳しくなく、万年貧乏である。

 

 妻・椿とは翔が出来た事で結婚したのだが、義父はそれを快く思って居ないが、可愛い娘と孫の為に生活費を支援していた。

 

 次の冒険と探求を行おうと思ったが、金がなく、義父に頭を下げるのも嫌だったので、綺羅莉達と取引して翔の転校と婚姻を約束した(売ったとも言える)。

 

 因みに婿養子であり、家等も全て妻が買ったもの。

 

 

 

 

 

 名前:天姫 椿

 

 年齢:34歳

 

 翔の母親。生まれは名家で、生粋のお嬢様。性格は天然。辰彦とは幼馴染で、友達や仲間の為に必死になる辰彦に惚れ、中学生の時に告白。そのまま恋人となり、高校生3年の時に翔を宿し結婚。

 

 自身を溺愛していた父には反対されたが、反対を押しきり入籍。

 

 その性格から騙される事も多いが、彼女自身、幸運と不幸に愛されており、彼女を騙そうとする輩や害なす輩は不幸により排除される。また彼女も幸運により無傷で済む。

 

 辰彦と翔の事を深く愛している。

 

 お嬢様育ちで、複数の外国語を扱える為、たまに友人の通訳等をしており、それが収入源。




・翔のコレクション

翔の成人向けの本やDVD、ゲーム類。結構なレア物が多く、売ればそれなりの額になる筈だった。

しかし綺羅莉とリリカにより燃えて灰になってしまった。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。