幼馴染が怖いですが、どうしたらいいですか?   作:始まりの0

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両親帰国からの、祖父登場

 ~翔の自宅~

 

 翔達は食事を終えた、その後平然と風呂に入ろうとする辰彦を正座させた翔。

 

「で?」

 

 

「いや……その……えっと」

 

 

「息子を売って、その金で自分は冒険ですか? いいご身分ですね?」

 

 

「売るなんてとんでもない、俺はただ支援して貰ってだな」

 

 

「俺の転校と結婚と引き換えにか?」

 

 ダラダラと汗を滝の様に流している。

 

「まぁ転校に関してはいい、どうせコイツ等に無理矢理転校させられただろうしな。それより結婚についてだ! いつの間にそんな話を進めていた!?」

 

 

「お前達が生まれた時から、2人の両親と決めてたし……」

 

 

「その話、俺聞いてなかったんだけど!」

 

 

「言ってないからな!」

 

 

「そんな大切な事は言えよ! 大体結婚なんて……」

 

 

「私とリリカとの結婚が嫌なの?」

 

 

「わっ私達では不満なのか?」

 

 綺羅莉は揶揄う様に笑い、リリカは心配そうな顔で翔を見る。

 

「うん……まぁ……嫌ではない」

 

 

「フフフ、翔ちゃんはもっと正直になるべきよ」

 

 

「そうですよね、お義母様」

 

 

「お義母様の言う通り翔は素直になって欲しい」

 

 

「母さん、綺羅莉、リリカは黙ってて。はぁ……疲れた。もういいや……」

 

 

「えっ! 許してくれるのか! 流石俺の息子! 器が大きい!」

 

 

「爺ちゃんに報告済みだからな……」

 

 

「えっ?」

 

 

「ぶちギレだったな……と言う訳で俺は寝る、あっそうだ」

 

 義父にバレ、その義父がぶちギレている事に絶望した顔をしている辰彦。出ていこうとした翔は、何かを思い出すと辰彦の元に向かう。

 

「クズは外で寝ろ」

 

 そう言うと大きな窓から辰彦を蹴飛ばした。

 

「いったぁ!」

 

 

「乱暴は駄目よ翔ちゃん」

 

 

「母さんはこの男に甘過ぎる、そんなんだからこの男は調子に乗るんだよ」

 

 そう言うと全ての鍵を閉め、辰彦を締め出した。

 

 

 

 ~翔の部屋~

 

「はぁ……疲れた」

 

 部屋に入りベッドに座り込む翔。

 

「お義父様にあんな言い方よくないわ」

 

 

「そうだ、家族は大切にしないと」

 

 

「あの親父にはあれくらいでいいんだよ。あれくらいしないと直ぐに調子乗るんだ……ん?」

 

 振り返ってみるとそこにはベッドに寝転んでいる綺羅莉と、クッションを抱えベッドに座るリリカがいた。

 

「俺、1人で部屋に入ってきた筈なんだけど……いつの間に?」

 

 

「「一緒に入った」」

 

 

「足音しなかった……まぁいい。俺は寝るから」

 

 

「そう」

 

 綺羅莉とリリカは翔の左右に寝転んだ。

 

「……いや、別室で寝ろよ」

 

 

「婚約者なんだし問題ないでしょ?」

 

 

「そっそうだな、もし、翔が望むなら」

 

 そう言う2人、翔は何を言っても無駄だと思い何も言わなくなった。

 

「随分ご機嫌斜めね?」

 

 

「当たり前だ。クソ親父とこんなにも早く顔を合わせるとは」

 

 

「親子なのだし仲良くした方がいいんじゃないか?」

 

 

「あのなぁ……息子を売った挙げ句、借金背負わせる親だぞ。そもそも……母さんはなんであんなのと結婚したのか分からん」

 

 それを聞いた綺羅莉とリリカはクスッと笑った。

 

「まぁそれは……」

 

 

「夫婦だからこそ分かる事なんじゃないか?」

 

 

「そんなものか?」

 

 

「多分ね……あっそうだ、夫婦になってみればいいんじゃないかしら?」

 

 

「そうだな!」

 

 2人は何処からか紙を取り出した。

 

「これは……本物の婚姻届……しかも記入済みかよ」

 

 

「「後は翔のサインだけよ(だ)」」

 

 

「……お休み」

 

 翔はそう言うと布団に潜って寝てしまった。

 

「残念……まぁいいわ」

 

 

「むぅ……」

 

 2人は残念そうな顔をしているが、これ以上言っても無理だろうと考え何も言わず彼女達も布団に潜り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 〜翌朝〜

 

「……何故?」

 

 翔は目を覚ますと気持ちよさそうに眠る綺羅莉とリリカを見てそう呟いた。

 

「まぁいいか……」

 

 最近は一緒に寝てるのが普通になっている為、それ以上言うことなくベッドを出て下に降りていった。

 

 リビングに出ると食事が用意され、掃除も一通り終わっていた。どうやら母が終わらせてくれていたらしい。

 

 そして食事の横の手紙を見つける。

 

「何々……

 

『翔ちゃんへ

 

 お父さんとお母さんは大学の方に論文を提出しに行ってきます。夕方には帰れるので、晩ご飯は家族皆で食べましょう。

 

 それじゃ、行ってきます』」

 

 と書かれていた。本日は土曜日、何事もなく平和な日だ。

 

「お母さんはいいけど、クソ親父まで帰ってくるのか……まぁいい。取り敢えず俺はもう一眠りしよ。でも上は綺羅莉達居るしなぁ……ソファでいいか」

 

 そう言いながらソファに座ろうとすると

 

ピンポーン

 

 とチャイムが鳴った。

 

「誰だ? こんな朝早く……インターホン……は昨日親父を殴った時に潰れたんだったか。仕方ない」

 

 軽く身支度をすると玄関の方へと向かう。

 

「宣伝や勧誘はお断り……」

 

 扉の外には鎧武者がいた。

 

「…………」

 

 翔は一度扉を閉めて、深呼吸すると意を決してもう一度扉を開ける。そこには刀、槍、弓等で完全武装した鎧武者がいた。

 

「……疲れてるな」

 

 

「久しぶりじゃな、翔よ」

 

 

「やっぱりか……何してるんだよ、爺ちゃん!」

 

 この男、どうやら翔の祖父の様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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