(性的に)襲われそうになった翔はキスをする事により、綺羅莉、リリカ、夢子を返り討ちにした。しかし翌日になりとんでもない事をしたと気付いた。
取り敢えず全力で謝罪しようとしたが、彼の顔を見た3人は顔を真っ赤にし、ショートした。
数時間後、目を覚ました3人。
リビングの椅子に座る3人、その前に正座する翔がいた。
「昨日は大変、申し訳ありませんでした」
そう言って土下座する翔。しかし彼女達からの返答はない。
(やっぱり怒ってるのか? ……)
チラッと顔を上げて3人を見ると顔を真っ赤し黙っている。そして3人でヒソヒソと話し始めた。
「ぇと……あのぉ……」
「せっ責任はとって貰うわよ、翔」
「そうだ、責任はとるべきだ」
「男として責任は取って下さいね」
彼女達はそう言う。言わんとする事は分からなくはない、通常の場合だが……
翔はポケットからある物を取り出し机の上に置いた。それは昨日拾った薬の小瓶だった。
「「「…………」」」
3人はそれを見た瞬間、固まった。
「まぁ……俺も悪いんだけども」
翔はそう言うと、笑顔になる。
「病み上がりの人間に、治療以外の薬盛るのは問題ではないかと思うんだが」
女性にキスをしたのも大概だが、その原因を作ったのは紛れもなく3人である。
これまでの翔のやってきたこと(自覚なしにヤバい女達をおとす)を事を考えれば早めに距離を詰めて置きたい3人。そうしなければ後から
大元の原因の翔が悪くない訳ではないのだが、病み上がりの本調子ではない人間に薬を盛ると言うのも褒められたことではない。
翔はチラッと3人の方を見た。
3人は無表情だか冷や汗をかいて、視線を反らしている。3人なりに薬を盛ったと言うのが悪い事であるのは理解している様だ。
「ぇえと……なかった事にはできないと思うけど、お互い悪かったと言うことでどうだろう?
(わりと最低な発言だけど、これでどうだ?)」
3人は互いに顔を見合わせると
「まぁ、今回は私達も悪かったわね」
綺羅莉の言葉を聞いて心の中でガッツポーズをする翔。
「とは言っても私達の唇は高いわよ」
(ですよね〜)
「なので私達とそれぞれ1日ずつデートして貰います。勿論、その間、お互いに邪魔はしませんので」
夢子がそう言う。翔はそれを了承し、デートが決定した。話は一旦終了し、翔は立ち上がり食事の用意をしようとキッチンに向かおうとする。
「そう言えば翔」
「ん?」
キッチンに向かおうとする翔はリリカの声で振り返る。
「その……やけに……キスが上手かったが何故だ?」
「知らん。俺に聞くな」
リリカの質問にそう返す翔だが、3人の視線が突き刺さる。
「俺の記憶ではそう言った経験はn「つまり私のお陰と言うことですね」」
夢子が嬉しそうに言い出した。
「翔さんのファーストキスは私……つまり私とのキスの経験が活きたと言う事でしょう!」
勝ち誇った顔で言い放つ。翔は何言っているんだ! と突っ込みたかったが、背中に氷を突っ込まれた様な寒気を感じ、綺羅莉とリリカの方を見た。
笑顔の夢子に対し無表情な2人。無表情なのに怒っているのは誰が見ても分かる雰囲気を放っていた。
翔はどう切り抜けようかと考えるが、何を言っても自分にとってろくでもない事になる未来しか見えないので取り敢えず気配を消しつつ部屋から出ていった。
(上手いとか下手とか分からんが、キスなど夢子の事以外では記憶がない……ん?)
少し思い返してみるが、心当たりがない。しかし最後に何か引っ掛かった。
(まぁ気の所為だよね)
一瞬、誰かの顔が思い浮かんだが直ぐに消え去ったので気にせず料理を始めるのだった。