超巨漢だったのにあさおん烈伝   作:刺身トライデント

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第3話です。対戦よろしくお願いします。




チ○コは家出しない

病院から帰宅し、学校へ『暫くの間、病欠する』と連絡を入れたあと、母ちゃんに呼ばれた。

 

「なんだよ母ちゃん、晩飯の買い出しか?」

 

「今の薫には『女』が足りないわ」

 

「急にどうした母ちゃん」

 

「いい?今のあんたはね、女なの。中身が男でもね、肉体的には女なのよ」

 

「おう…そうだよな…どうしようか…」

 

「だからね」

 

「母ちゃんは今から1ヶ月であんたを『女』に改造するわ」

 

「Why?」

 

「いや実はね、女の子も欲しかったのよね。いやー今から楽しみだわ」

 

「あの、俺の承認は…?」

 

「拒否権ないわよ?いつもの服着ようものならそれこそサイズから違うし、下着類とかも揃えないといけないからね?そもそもその体で自分のこと『俺』とか言ったら事情を知らない子からしたらイタい子扱いまっしぐらよ?豊もそう思うわよね?」

 

「ノーコメントだが自宅内で今の此奴が男だった時の普段の格好で彷徨いたり、男口調のままとかちょっとキモイからお袋に任せるわ」

 

「嘘だろ承太郎…」

 

斯くして、母ちゃんによる俺の女の子化計画が始まった。

ここからが地獄の始まりだとは、俺はまだ知らない。

 

1 日 目

 

「じゃあまずは採寸するわよ。脱ぎなさい」グイグイ

 

「やめろ母ちゃん!サラシ引っ張るな!わかったから!自分で!自分で脱ぐからぁ!ひぃ!目が据わってる!」

 

「よいではないか…よいではないか…我らは母と娘…!何を恥じることがある…!」

 

「俺は元とはいえ息子だぁ!ヤメロォ!ひぅっ

 

自分の母親に服を引き剥がされている。

採寸するぞと言われ、自分でやろうと自室へ行こうとしたら母ちゃんに首根っこ捕まれて母ちゃんの部屋に連行された。

そして、時代劇の悪代官みたいなセリフを宣いながら…。

 

「自力でその胸の大きさ測れるわけないでしょ!抵抗しても無駄よ!大人しくしろ!

 

「ぬあああ!!関節は止めてぇ!取れるぅ!腕が取れるぅ!」

 

 

そんな押し問答の末、自衛隊仕込みの格闘能力を持つ母に当然勝てる訳もなく服を全て脱がされ、バストサイズ、ウエスト、ヒップを採寸された。

元とはいえ自衛隊員に勝てるわけないだろ!

 

「わぁお、118cm。近所の服屋で売ってるかしらこのサイズ…」

 

「…なあ、まさか俺女になっても着るものに困るとか…?」

 

男の時から着るものと靴はサイズがなかった。

探すのにも一苦労だったし見つけてもクソほど高かったりしたもんだ。

なんで靴買いに行くのに態々電車なんぞ乗らにゃいかんのだ。

 

「…今からハシゴしてでも探すわよ。あんたの下着類と服」

 

「嘘だろ承太郎…」

 

2 日 目

 

結局昨日のうちに下着が3セット、Tシャツとジャージが2着程見つかった。まずはこれで持たせる事に。

 

「じゃあ今日から言葉使いの修正をするわよ。これは母ちゃんの真似しときゃいいから」

 

「おう…ん?今日『から』?」

 

「そうよ。今日からあんたはもう少し女っぽく喋ってもらうわよ」

 

今日は言葉遣いについての講習のようだ。

だが…。

 

「いや戻らないとも限らないんだしそこまでやらなくとも…」

 

そう。『もう元には戻れない』と医者は言わなかった。

つまり元に戻る可能性はゼロではないのだ。

可能性がある限り、俺は諦めないのd

 

「 あ ゛ ? 」

 

「あっごめんなさい」

 

母ちゃんには勝てなかったよ…。

 

「じゃあまずは一人称を『俺』などではなく『私』などにするために自分の名前を言いなさい。『俺』じゃなくて『私』でね。慣れないうちは違和感があると思うわ。でもやれば慣れるわ。というか慣れるまでやらせるからね」

 

「おr」

 

「『私』ね」

 

「私は、竹中島 薫、です」

 

「そう、それでいいわ。慣れてくれば自分のことを自然と『私』とかいうようになると思うわよ」

 

「いやだがね母ちゃんおr…私はだね男としてタッパは原型が残って…」

 

「じゃああんたタッパ以外で男要素どこ行ったのよ」

 

「ふ…腹筋割れてる…」

 

「母ちゃんも腹筋割れてるわよ。その長い髪の毛はどう説明するのよ」

 

「これは医者先生が言うには『恐らくは肉体組織の変貌とそれに伴って発生したホルモンバランスの急激な変化による細胞分裂の活性化が原因と思われる』らしいよ」

 

「うわ急にまともな回答来たわね…じゃあ男性器消失してるのはどう説明つけるのよ」

 

「い…一時的に家出してるだけかもじゃん…」

 

「いい?薫」

 

「な…なんだよ」

 

「チ○コは家出なんてしないのよ」

 

「いや普通しないのは分かってるよ。今の状態が頭オセアニアなのも分かってる」

 

「まあそれはどうでもいいわ。つまるところ母ちゃんが言いたいのはね、多分今後の人生全部女よ。あんた」

 

「…解ってるよ…」

 

こんなクソみたいな会話の中でも、俺はどこかで理解していた。

もう元に戻れないだろうという事実を。

女になって3日目、こんなことを考え始めてしまったあたり、心が体に引っ張られ始めたのだろう。

だが、だがそれでも。

 

「頭じゃ『()』も理解してるんだ。でもさ、『私』の中の『俺』が納得できねえんだよ…」

 

()の中の『俺』という男が消え始めていることを、認めたくない。

 

3 日 目

 

女になって4日目。

母ちゃん主導による女化計画開始から3日目だ。

今日は何をやらされるのか、今から不安でたまらない。

 

「じゃあ薫、今日は仕草を矯正するわよ」

 

「仕草?それは気にしなくても…」

 

正直仕草なんぞ気にしたこともない。

…いや、何となく読めたぞ…!

 

「まさか…母ちゃん」

 

「そうよ。今からあんたにはこれを履いてもらうわ」

 

「こっ、コレは!」

 

母ちゃんが手に持っていたのは、スカートだった。

そう、女性が着こなす物ド定番1等賞。

かつての図体と顔立ちのせいで青春と呼ばれる悪意とは縁遠い人生を送っていたため、まさかこんな形で関わるとは思わなかった。

 

「まずはこれを普段着にして生活する事が1つ。慣れたらこのスカートの中を見られないように座る訓練よ」

 

「…? 見られて何か問題があるのか?」

 

「あるから盗撮とかで犯罪になるのよ。あと口調」

 

「アッ、はい…いやだって…成程、読めたz…わこの後の展開っ…!」

 

スカート…、一部の人間たちの間ではそれは『神秘のヴェール』と称される、下着を秘匿するための装備である。

そして今、俺はグラビアモデル顔負けのスタイル。ここから導き出される回答は…。

 

「今からあんたには1ヶ月!制服以外でもスカート生活ッ!」

 

「あ、やっぱり…」

 

そんな生活を1週間続けた。

 

そしていい加減学校に事情を説明する時が来た。

その時が来てしまったのだ。

 

「薫、結果の手紙開けるわよ…」

 

「おう…と言ってもこの一週間で私は私だとみんな分かってくれてるよな…?」

 

「ええいまだるっこしい、さっさと開けてしまおう」

 

そう言って父ちゃんが封筒を開けると、結果には分かりきっていた事が記載されていた。

 

『この書面は、竹中島 薫(以後、甲とする)が竹中島 主水、竹中島 幸江両名との親子関係を認めるものである。並びに甲が本人である証明も兼ねる書類を別紙同梱する。尚、甲が女性となった事由については原因不明であるため、追加での検体提出を希望する』

 

「…本人の毛髪とのDNA一致率98.7%…」

 

「ほら!お…私じゃん!本人じゃん!性別以外全部ほぼ一致じゃん!」

 

性別以外の全てのDNAデータがほぼ一致というそりゃあもう疑いようのないものだった。

微妙に違うのは性別の転化によるホルモンバランスの変化が原因とも書かれている。

だが、女になった理由は分からないとの事だ。

 

「兄貴、学校行くのか?」

 

「行くに決まってるだろうが。さて、どう説明したもんか…」

 

「そうだな…薫がこうなったの秘密にしておく訳にもいかんしなぁ」

 

「私が同行するわ」

 

「頼むよ、幸江さん」

 

斯くして、俺は学校に事情を説明しに行くのである。

だがこの時はまさかあんなに面倒くせえ事になるとは一切想定していなかった。見込みが甘かったのだろう。

 

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‹  To Be Continued || /ᐱ\ |

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第3話、工事完了です。対戦ありがとうございました。

次回のあさおんは

「誰だお前は!」

「キノコ狩られた元男!竹中島っ!」

「ちくしょおおおおおお!!!あんたなんで元男の癖にアタシより胸がでかいのよぉぉぉぉ!クソァァァァァ!!!」

的内容でお送り致します。
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