「....すみませんサンジェルマン様。お手を煩わせてしまい」
「構わないわ。そもそも、一人でこんなに散らかってる場所から物を探せというのが
無理があるのよあの局長は」
「あははは....」
錬金術師教会、アダムアルケミー社の地下の宝物庫では二人の男女がそう話していた。
女性の方はサンジェルマン。アダムアルケミー社の四人の幹部のリーダーで、見る人間が
思わず立ち止まって見とれてしまうほどの美しい女性だ。
そして、男の方はリアム・ヴァイスハウプト。アダムアルケミー社社長である
アダム・ヴァイスハウプトが拾った拾い子でアダム・ヴァイスハウプトの秘書を務めている
15歳の少年である。
「それで、局長は何が必要と?」
「えっと、古代海底神殿の聖杯、老樹の枝、活火山の石炭に火打石、金のしゃちほこです」
「何でそんなわけの分からない物ばかり....」
「さ、さぁ....?」
「はぁ。言っていても仕方ないわね。リアムはそっちを。私はこっちを探すわ」
「わかりました」
そう言うと、リアムとサンジェルマンは二手に分かれて物を探し始めた。だが、ずぼらな
社長が管理している宝物庫。あちらこちらに物は落ちており、場所によっては足の踏み場が
無い場所であるこの宝物庫で物を探すのは至難の業だった。
「(全然見つからない....ていうか散らかりすぎ....)」
リアムは床に落ちている聖遺物や小物を机の上に積み重ねながら目的の物を探していた。
すると....
「ん? これって....」
リアムはあるものを見つけた。そのある物とはISに使われているISコアだった。
「何でこんな物がここに....」
そう言いながらリアムがISコアに触れた瞬間、ISコアは謎の光を放ちながら辺りに
置かれていた聖遺物を吸収してリアムの身体に纏わりついた。
「リムル、何か光ったけどどうかし....」
すると、突然の光に気づいたサンジェルマンがリアムのもとにやって来たのだが、リアムの
姿を見て固まってしまった。
「サ、サンジェルマン様....これ、どうすれば....」
「....す、少し待ちなさい」
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「ふむ....起動してしまったと。ISコアが」
「はい....」
「現在ヴァネッサが解析を進めております。私も目視で確認しましたが、周辺にあった
聖遺物の幾つかがISコアと融合しました」
宝物庫にいた二人は、社長室にいた。そして、二人の目の前で報告を聞いているのが
アダムアルケミー社の社長、アダム・ヴァイスハウプトだった。
「融合。聖遺物がか....面白い事だね。それは」
アダムはそう言いながら笑っていた。だが、リアムは苦笑い、サンジェルマンは呆れた
表情をしていた。
「はぁ....笑い事ではありません。リアムがISを起動させた、これがどれほど重大な事か
お分かりですか?」
「わかっているよ。これでも」
「....本当ですか?」
「あぁ。一時間後に開くよ。会議を。他の皆を集めておいてくれたまえ。サンジェルマン」
「....かしこまりました」
そう言うと、サンジェルマンは社長室から出ていった。すると、リアムがアダムに
申し訳なさそうにこう言った。
「アダム様....申し訳ありません。俺のせいで余計な面倒を....」
「気にすることではないよ。子供のリアムが。それに、面白いものが見れたよ。リアムの
おかげでね」
「面白い、ものですか?」
「あぁ。飽きさせないね。君は僕の事を。良い弟子だよ。本当にね」
「あ、ありがとうございます」
「....さて。休んでおきたまえ。会議が始まるまで」
「わかりました」
リアムはそう言うと社長室から出ていった。
「さて。面白くなってきたね。色々と」
そう言いながら、アダムは机の中から一枚の紙を取り出してそう呟いた。