「(本当に女子ばかり....ていうか本部も女の人がほとんどだったか....)」
IS学園の教室の席で俺は一人そう考えていた。俺がいるクラスは3組で、一番後ろの
席に座っていた。そして、俺の手には錬金術の本があった。
「(そういえば、もう一人の男はどのクラスなんだろうな....)」
そんなどうでもいい事を考えながら、俺は錬金術の本に目を通していた。そうしていると
何人かの女子生徒が俺の席に近づいてきた。
「あ、あの! リアム・ヴァイスハウプト君だよね?」
「そうですが....俺に何か?」
「う、ううん! 同じクラスになったからどんな人なのかなぁって思って....ご、ごめんね!
男子一人で色々と困ってると思うのに急に話しかけて....」
「いえ....いや、特に困ってはいない。本社では女の人が多かったからもう慣れた」
俺は普段ミラアルクやエルザと話す時の喋り方でそう言った。
「そ、そうなんだ。あ、私は竜胆 カナエ。一応隣の席だからよろしくね」
「私は雨咲 奏」
「神崎 遥。よろしく」
「あぁ、こちらこそ」
そう言っていると、教室にこのクラスの担任が入って来た。
「はいはい、新入生の諸君おはよう。アタシはこのクラスの担任の月崎 楓だ。まぁこの
学園に入学したからには各々野望やらなんやらがあるんだろうと思う。精々後悔しないように
学んでいきな。....ま、私の挨拶はこんなもんか。取り敢えず出席番号1番から簡単な
自己紹介していきな」
月崎先生がそう言うと、1番から順番に自己紹介が始まっていった。
「んじゃ最後か。ヴァイスハウプト」
「(俺か....そういえば、局長はあの事を言っていいって言ってたな....)」
「リアム・ヴァイスハウプト。名前が長いからリアムでもヴァイスでもハウプトでも自分達が
呼びやすいように呼んでくれ。ここに来る前はアダムアルケミー社社長兼錬金術師教会局長
アダム・ヴァイスハウプト様の秘書をやっていた。これでも錬金術師をやっている。
色々と迷惑がかかるとは思うがよろしく」
「よし。全員挨拶したな。聞きたい事とかは休み時間に聞け。まずは授業だ」
そう言って、月崎先生は授業を始めた。
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「リアム君! 錬金術師って本当なの?」
授業が終わると、俺の席にはクラスの女子が集まって来た。
「あぁ。だがまだまだひよっこ子の錬金術師だけどな」
「そうなんだ」
「ねぇねぇ、良かったら錬金術見せてよ!」
「あ、私も見てみたいかも!」
「....そんな人様に見せれるような物じゃないんだけどな」
そう呟きながら、俺は自分の机に手のひらを向けた。すると、机の上に青い術式が現れ、
青い術式から氷が飛び出してきた。そして、俺が力を籠めると氷はアダムアルケミー社の
ロゴの形になった。
「まぁこんなもんか....」
「すごい....!」
「本当に錬金術師なんだ....!」
「凄いねリアム君!」
「そうか?」
そう言いながら、俺は作ったロゴを炎の錬金術で消した。
「ヴァイス君ってどんな錬金術が使えるの?」
「基本的にアリストテレスと一部の錬金術だな。それ以外は今の俺が使うには手に負えない
錬金術ばかりだ。分かりやすく言えば黄金錬成とかだな」
「黄金錬成って、本当にできたりするの?」
「うちの局長はできるだろうな。後は幹部の人達も。それ以外は....多分無理だな。実力や
技術が足りてないと思う」
「「「へぇ~....」」」
そう話していると、教室に月崎先生が戻って来た。
「お前ら席に戻れ。授業を始めるぞ」
その言葉で、俺の席に集まっていた生徒達は自分の席に戻っていった。
「あぁ~、授業始める前に一つ。さっきの時間にクラス代表を決めるのを忘れててな。
まぁ推薦でも自薦でも良いぞ」
月崎先生がそう言うと、何人かの生徒が手を挙げてこう言った。
「じゃあヴァイス君を推薦します!」
「私も!」
「私もです」
推薦には竜胆も手を挙げていた。
「手を挙げている奴は全員ヴァイスハウプトを推薦か....ヴァイスハウプト、どうだ? 別に
推薦だから断っても良いぞ」
「クラス代表って何やるんですか?」
「簡単に言えば学級委員みたいなものだ。後は今度行われるクラス対抗戦に参加するぐらいだ」
「そうですか....別に大丈夫ですが、一応代理でもう一人クラス代表を決めってもらって
良いですか? 俺も本社の仕事や錬金術師としての仕事があるので」
「....そうか。取り敢えず、代表にはなるって事で良いんだな?」
「はい」
「そうか。じゃああともう一人は....ランダムでくじ引きで決めるか。授業が終わったら
ヴァイスハウプト以外は前に集まれ。くじ引きでもう一人を決めるからな」
こうして、俺は3組のクラス代表になったのだった。