Re:ゼロから始める魔女教改革(旧題:魔女教大罪司教の『傲慢』) 作:サンタルチア
おや?魔女教の様子が……?
本当にありがとうございます。五話です。
「え?あ、アルゴル殿、今なんと?」
「魔女教の重要拠点をファルセイルとの交渉の末、拝借することが出来ました。なので各地を転々とする必要が無くなりました。と、言ったのですが……余計なお世話だったでしょうかね?」
これでジュースに「そうだよ(便乗)」とか言われたら脇目も振らずに泣く。ボクの努力を何だと思ってるんだーとか言ってそれはもう大泣きする。
「い、いえとんでもない!拠点をファルセイル様から拝借することが出来るなんて流石はアルゴル殿ですよ!」
「それは良かった。ファルセイルからどこの領地なのかは伝えられているので準備が出来次第教徒達を連れて出発しましょう」
ちなみにパンドラはボクの背中でまた寝てますいっつも寝てるなぁ…まぁ軽いからいいんだけど。
「すっかりアルゴル殿はパンドラ様の保護者ですね」
「キミはどう見たらショタとロリが保護者と子供に見えるんだい?」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「分かれよ」
教徒達を集めながらジュースがボクにそう宣う。キミ最近ボクに対して遠慮なくなってない?それと誰だよジュースにサン〇ウィッ〇マンのネタ教えたやつ褒めた後ぶっ飛ばしてやるから来なさい。
「アルゴル殿、出発の用意が出来ましたよ」
「では、行きましょうか」
ボクを先頭にジュースと教徒達が後を着いてくる。こう見ると完全に怪しい団体だよな。先頭にショタでショタの後ろをぞろぞろ着いてく黒装束の大人の集団…事案ですね分かります。
そういえばジュースに聞きたいことがあるんだった。
「ジュース。キミはフリューゲルの精霊だったのですか?」
「えぇ。私は『嫉妬の魔女』を封印する前まではフリューゲル様の精霊でした。フリューゲル様との契約を果たす為に私は今このように行動しているのです。フリューゲル様から託された
そう言ってボクにチラリと見せてくるのは何かの黒い小箱。だが、その中から『ナニカ』が蠢いているような気がした。なんだあれ?
ボクはその小箱をジーッと見つめるが正直、見ただけで何か分かるものでもないのでスルーすることにした。
「そうなんですか。あ、森を抜けました。もう暫く歩けば目的地に着きますよ」
「んぅ…アルにぃもう朝…?眠いよぉ…」
おっとここでパンドラが起きてしまった。もう朝じゃなくて今お昼なんだよね。うん、寝すぎ。
「パンドラ。もうお昼です、起きてください」
「やー!リンガが欲しい!」
「はあ……これでいいですか?」
ワガママなパンドラにリンガを一個渡す。あれおかしいな?最近ボクの手持ちが貨幣とリンガしかない気がする。その内身体中からどこでもリンガが出せるンガンガの実のリンガ人間に……ならねぇよ何言ってんだボク。
「わぁ!リンガ食べる!」
「種に気を付けて食べてくださいね」
もっきゅもっきゅと音を鳴らしながらリンガを頬張る腹ペコ魔女。それを見ているジュースを筆頭とした教徒達は。
「やはりアルゴル殿はオカンなのでは?」
「小さな男の子に起こしてもらう……イイ!」
「リンガを渡されて気をつけて食べてくださいと男の子に言われたい人生でした」
「ちくわ大明神」
「誰だ今の」
うーんカオス。アレ?魔女教ってネタ枠だったかな?原作だとすっげぇ無機質で機械みたいな集団だなとか思ってたけどちゃんと喋るしなんかある意味やべぇのしかおらんのだけれど……なぁにこれぇ?(困惑)
「焦らなくても結構ですよアルゴル殿。何れ貴方も私達と同じ
「もの凄く不安しかないのですが…そもそもキミはどういう気持ちでそれをボクに言っているんでしょうか?」
「それは勿論、慈愛ですよ」
えぇマジでなんだコイツら?何かアニメよりも取っ付きにくくなってんじゃないの?ツッコミが追いつかないしボクはそんな役回りにもなりたくない。
てかジュースその顔ヤメロイケメンがそんな顔すんなはっ倒すぞお前オラ。キリッじゃねぇよ。アニメのお前どこ行ったよ。
「───パンドラはジュース達みたいになってはいけませんよ。あれらはダメな道を進み続けた大人達の末路ですからね。いいですか?絶対になってはいけませんよ」
「うん!よくわかんないけどアルにぃの言いつけ、しっかり守るよ!」
ほら見ろ
「ジュース殿、やはり彼は……」
「えぇそうです。彼が
「なるほどッ!参考になりますッ!」
何かジュース達がヒソヒソと話してたが無視だ無視。今はただパンドラのお世話で忙しいんだ。
だからそんな子供を世話する親を見るような慈愛に満ちた目を向けるのを止めてくれぶっ飛ばしたくなるから。
§
魔女教はヤバいやつらという事を認識できたボクは何時の間にか着いていた領地へと足を踏み入れた。
もう着いた、いやー色々な事があり過ぎて道のりがすっごい短く感じた。本当に。
「一先ず到着しました。ボクは周辺を探索してくるのでジュースは領地内を見てください」
「分かりました。パンドラ様はどうなさいますか?」
「アルにぃに着いてく」
そう言ってボクの横に来るパンドラ。そしてこっちに向けて手を差しだした。手を握れってことか?
ボクはパンドラの望み通り手を握ると笑顔だった顔がより一層増した。
「えへへ…行こ!」
「─────はい、そうですね。では、行きましょうか」
あっっっぶねぇ!!!今何か身体が宙を浮いていた気がするぞ!?絶対に今昇天しかけてたよ絶対に。
暫く周辺を探索すると森があったのでその森に入る事にした。
「アルにぃ、この森ってリンガ何個あるかな?」
「リンガのなる木があれば何個でも育てられる事は出来ますがそれを探さなければなりませんね」
「じゃあ私が頑張って探すね!」
「今はまだ安全の確認のため探索していますが安全だと分かればそれもいいかもしれませんね」
「やった!アルにぃ大好き!」
「─────」
───あ、生きてた。尊すぎて魂がオド・ラグナまで吹っ飛んだと錯覚していたよ。パンドラの大好きやべぇな。
ボクはパンドラの可愛さに戦々恐々しているとどこからか唸り声が森のあちこちから木霊した。ん?なんだぁ…キミ達?
草木の陰から出てきたのは犬型の魔獣──ウルガルムだ。ウルガルムって四百年前から居たのね。
「おや、これはこれは森の住民達の挨拶でしょうか?随分と殺気立っていますが」
「アルにぃ、全部殺る?」
「あまり不必要な殺生は好みませんが向こうはそうでも無さそうなので仕方ありませんね」
「グルルル……ッ!」
臨戦態勢を取ったボク達の戦意に反応してか一番前にいた一匹がこちらに向けて牙を立てた。ここからは10メートル程離れた距離にいたがその距離を通常の犬では考えられないスピードで詰めてきた。
これらはただの生き物ではない、魔獣なのだ。
実際にアニメでスバルがウルガルムに襲われた際、その恐ろしさを身をもって経験していた。ドンマイ、スバル。
兎に角、魔獣という存在は普通の人間では太刀打ちできない存在なのである。
「まぁ、ボク達は生憎
「ッ!?」
「えいや!あっは!一匹死んだ!」
ボクの呟きと共に此方へ噛み付こうとするウルガルムが絶命した。
パンドラが跳んだ後、ウルガルムの頭を手で固定し、掴みながら頭を地面と腕力で挟み潰したのだ。おぉう…グロい。スプラッター映画で稀にあるR-18Gみたいな光景を目の前でそれもウチの幼女が起こしていた。なんか……なんとも言えない気持ちになった。魔獣を殺す幼女。うん、絵になる…やっぱならん。
そもそも魔獣って言ってもウルガルムの脅威度はそこまで高くないいや、以前殲滅したギルティラウよりはまだマシだね。アレはもうネタ感が漂っていた。アイツいるから大丈夫かって感じがした。
同胞が殺されたことによりさらに殺気立つウルガルムら。
あのさ。お仲間殺られて怒るのはもっともなんだけどボクも正直キミ達に言いたいことあるんだけど。
だってさ?パンドラとせっかく二人でルンルン気分で森を見回り(という名の散歩)をしていたのにそれをノコノコやってきたキミ達に邪魔されて……これはもう何されても仕方ない、よね?
「───
瞬間、ボクはウルガルム達の
時を喰らったと言っても大したことではない。これは一種のマナ回復だ。だが、行き過ぎるマナ回収は生命にも関わる…ので。
「おや?少し
「アルにぃすごい!どうやったの?」
「そこまで凄くはないですよ。あくまで失われてしまった魔法の端くれですので」
そこには白骨化したウルガルムの骨が散らばっていた。そう、大したことではない。精々自らの時が進むだけだ。
この魔法───というよりこれらの魔法は今『失伝魔法』といわれているらしい。らしいというのは実際ボクは使えるからね。不死王の秘蹟?アレはボク苦手なんだよね。そもそも死んだ者の魂がオド・ラグナへと行けないから。
「さて、では一度ジュースの元へ戻りましょうか。森にはウルガルムが蔓延っていますので探索の際は気をつけるように。と、報告をしに行きましょう」
「うん、そうだね。魔獣がいたらリンガ採れないからね!」
本当にパンドラってリンガのこととボクしか考えてないんじゃないの?って思ってるんだよお兄ちゃんは。はい、愛されてて嬉しいです。
余談だがジュースたちは宴をしていた。いっぺん死ね。
アルゴル君は魔法も使えます。エキドナと比べるとエキドナの方が魔法の腕は上です。でも、ロズワールよりは使えます。う〜ん流石は魔人。
結局ヘクトールってロズワールに討たれたんですかね?自分その辺のところはよくわかっていませんので。
にわかでごめんなさい。何でもしますから(なんでもするとは言ってない)。
アルゴル君のプロフィールとかは載せた方がいいですかね?