アーテリーギア 「白き流星と翼」 作:黒猫
ども、アテギアでの推しはCV水樹奈々「クイン」姐さんです。
キャラ的にはシリウスや修羅も好きなんですが落ち着く声聞いてると惹かれるね。
CV水樹さんの演じるキャラクターって必ず誰か殴っていると思うのは僕の気のせいですか?
白騎士、黒騎士実装までこのゲームが続くといいなぁ、、、(不安)
システム「ZERO」起動、オールグリーン。
コードネーム「フリューゲル」オンライン。行動開始。
宇宙に堂々とそびえたつ空の要塞、通称「オートルナ」。そこから多くの降下ポッドが下に見える蒼い星、地球に向かって射出される。あの中に入っているのは人型起動兵器、通称「AG」正式名称「Artery Gear」。殆どが幼い少女から構成され、義体化はもちろん、適合試験や記憶処理なども施される「傀儡と戦う兵器」なのだ。言い方を変えれば「消耗品の兵士」。
現在、人類は窮地に立たされていた。
突然出現した「傀儡」と呼ばれる高い攻撃性を持つ生命体が人類に向けて反抗を開始。傀儡の攻撃、また「糸」に対抗する術を持っていなかった人類は多くの同胞、人間を「傀儡」に操られ、戦力的にも、資源的にも衰退の道をたどっていた。
「“フリューゲル”了解。指揮権の確認を要求する」
『指揮権は数分前にニオ曹長へと移行しました。現場では“フロンティア”所属のAGと協力し、生存者の救助に当たってください』
「、、、了解。指揮権の独立を要求、大気圏降下後、“オートランド”の外にいる傀儡の排除に当たる」
『了解。独立行動の許可が下りました。降下後、曹長の侵入ルート確保の支援を最優先に行動してください』
「任務了解。ゼロ、出撃する」
『降下ポッドは、、、あ、え?』
オートルナ・コロニーの外壁から破片が飛び散り、コロニー自体に小さな穴が開く、そこから蒼い光と共に白い翼が地球に向かって飛翔していく。
白の機械的な翼が広がると背中にある翼を広げバーニアを吹かせ、姿勢制御を兼ねながら大気圏突入ルートまで接近する。白、青をメインとした装甲、機械天使をイメージさせる人工の翼。
左腕には機体の半分は隠せる大きな赤のシールド、右腕にはスナイパーライフルにしては長い武器「バスターライフル」を所持していた。
大気圏侵入直前、機体に搭載されていた大気圏降下用の冷却システムを起動することで装甲へのダメージ、被害を低下、通常のAGと違い、単独でも降下できるような仕組みになっていた。
大気圏を抜け、雲を抜けると港に浮かぶ一つの軍艦が視界に入る。建造完成後、すぐに起動テストが行われようとしていたが、突然として「傀儡」の攻撃を受けた。現在生存者不明、着任するはずだった指揮官も行方不明となっていた。
「信号確認、フロンティア所属、「ドールズ・アーミー」、それとニオもいるのか」
大気圏降下後、すぐさま信号をキャッチすると目的の「ポートランド号」の甲板に先行して降下していたAG部隊の信号と地上で合流した「フロンティア」所属のAGたちの信号をいくつか確認できた。目視では蒼い閃光、爆発光なども確認できた。
バスターライフルの引き金に指を当て、細長い重心を目標、“オートランド”の甲板にいる傀儡兵に照準を向ける。
傀儡――それは突然変異によって生まれた存在。
しかし、現在その傀儡の半分以上はAGが傀儡の「糸」によって汚染されたものである。かつての人間や、AGが「糸」の攻撃を受けると体の金属化が細胞レベルで進み、やがて「傀儡」となってしまう。
一度「傀儡化」の現象が確認されたものは後戻りできなくなる。待つのは「死」だけだ。
「「ボブ・キャット」のブルーも確認。だが通信が繋がらない、、、何故だ」
作戦の規模が規模ゆえに参加AGの数は多い。ニオ、ブルーの周りにはすでに多くのAADの汎用型AGが彼女の指揮権に入り傀儡との交戦を開始している。
ブルーと呼ばれるAGは大きな斧で甲板にとりついた敵「傀儡」を縦横無尽に壊していく。
「邪魔にならないようにする」
目標を照準に捉え、ゆっくり引き金を引く。バスターライフルから高エネルギーのビームが勢いよくオートランド号の甲板に向かって放たれる。
着弾。小規模な爆発とともに「傀儡」の体が解けていく。最終的には機体が耐え切れず融解を始める。
『フリューゲル。来ていたんですね?』
「数分前に降下していた。侵入を援護する」
『指揮官は恐らくブリッジにいます。偵察隊には生存者の捜索に当たらせていますが、、、』
「了解、邪魔にならないようにするさ」
バスターライフルは背中へ収納するとシールドから「ビームサーベル」を取り出し、地上の傀儡群向けて急降下を始める。
オートランド、甲板では、すでに銃撃戦が始まっていた。汎用型AGの少女たちは機動性を生かし十字砲火を主とした戦術で確実に「傀儡」の数を減らしている。
重装装備であるキャノンやミサイルパックを装備した重装型AGの少女たちは火力支援を定期的に行っている。後方から放たれる火力は基本的な「傀儡」の装甲なら貫く。
甲板で抵抗する傀儡の腹に、ビームサーベルが触れる。収束された熱エネルギーは高出力で、鋼鉄よりも固い「傀儡」の装甲をいとも簡単に切り裂く。腹から真っ二つになった「傀儡」は形状を維持できず崩れるようにして消滅する。
『偵察隊から報告、「傀儡師」と思われる反応を確認』
『モリスも見つけたよ!!機材倉庫の中!』
「ドールズ・アーミー」所属のAG「シリウス」、「モリス」から通信が入る。偵察隊である彼女たちは既に別ルートから艦内に潜入しており、生存者の捜索に当たっていたはずだが、先に悪い予感の方が当たってしまった。
「傀儡師」というのは傀儡の上位的存在であり、傀儡を従えるモノである故にこの名がつけられている。ほかにも「上位存在」や「上級傀儡師」などと呼ばれている。
『フリューゲル。聞きましたね?』
「傀儡の殲滅後、そちらに向かう。生存者の救助もある」
『その、、、』
「人を救うのに理由はいらない」
何か言いたげだったニオとの通信を切り、甲板上に残った傀儡群に「フリューゲル」は突撃していく。
近接タイプの大きな爪をもった「傀儡」の腹をビームサーベルを使い切り裂く、横から飛びこんでくる「傀儡」に対しては大きなシールドを使って薙ぎ払う。
「傀儡」の数は感染した生存者の数分多くなっている。そこに「傀儡師」がいるともなれば感染スピード、繁殖率というのは雑魚の比ではない。下手をしたら「傀儡戦争」以来の悲劇を起こすことになる。
「障害は取り除く」
最後の「傀儡」を取り除き、背中にマウントしてあった「バスターライフル」を敵後方に見える重装型の「傀儡群」に向けて照準を定める。素早く引き金を引くと甲板に集まってきていた「傀儡」に向かって収縮されたエネルギー砲が放出される。甲板の半分に一気に大きな衝撃と爆発が発生する。
バスターライフルから放たれたエネルギーが完全に消える。そこには何も残ってはいなかった。甲板には鉄の溶けた跡が残り、焦げた匂いは雨の中ゆっくりと消えていく。
ザザ…
通信にノイズが走る。わずかに聞き取れる声から、ニオたちが機材倉庫付近まで近づいていることにフリューゲルは気づいていた。ウイングユニットを広げ、すぐに連絡のあった機材倉庫付近まで移動しようとする。
『フリューゲルさん!』
「、、、モリス。何の用だ」
『ブルーちゃんの応急手当に入るから、ニオ曹長を援護して、、』
通信が切れる。それと同時にフリューゲルのセンサーに「傀儡師」の反応が表示される。
「機材倉庫はブリッジの真下。シリウスたち偵察隊、ニオたちの主力でどこまで対応できるか」
『フリューゲル!聞こえますか!』
「なんだ」
『傀儡師の抵抗が激しいです!私たちが足止めしている間に指揮官を!』
その直後、再び通信が切れる。
ブリッジに行くはずのフリューゲルの機体はそのまま機材倉庫へと飛翔する。隔壁に穴が開いており、電気ケーブル、電気機材からは火花が漏れていたり、機材自体から火が上がっていたりと状況はひどかった。
隔壁の穴から入ってすぐ、倒れている隊員たちが目に入る。衛生兵が治療に当たっているが、「糸」に侵入され、自決を試みるもの、義肢が外れ、痛みに耐えれず叫んでいるものだったり、まるで地獄絵図だった。
奥の方からはまだ、砲撃の音が聞こえた。一番奥からは白い肌に美しい身体のライン、その周りを囲む蛇にも、龍にもとれる装備、間違いない。あれが「傀儡師」だとフリューゲルは直感的に感じた。AG、人間の成れの果て、「傀儡」の上位種なのだと。
「ここまでですか…」
ニオ、シリウス、モリスの三人が最前線に見えた。しかし、三人とも満身創痍。ニオは外傷こそ少ないものの、空中機動の動きから疲れが見える。モリス、シリウスの両名は立っていられるのがやっとの状態だった。「ドールズ・アーミー」支給の制服は既にボロボロで肉体にも外傷が目立っていた。
「下がれ、あとは俺がやる」
「フリューゲルさん!」
「ですが…」
「行け」
「傀儡師」の尻尾なのか、艤装の部分が大きく咆哮しフリューゲルではなく、シリウス、モリスたちを狙って迫ってくる。傀儡の「糸」に対してフリューゲルはシールドを捕えさせることで彼女たちを救う。
「…お願いします!」
ニオはシリウス、モリスを連れて機材倉庫を離れる。燃える部屋には二人だけ、「バスターライフル」、「ビームサーベル」を構え、塗料が落ちて白くなった翼を広げ、少年は「傀儡師」と対峙する。
「残弾2…」
「バスターライフル」の残弾を確認しながら狭い屋内スペースで「ビームサーベル」だけで「傀儡師」の大きな尻尾と打ち合う。白く、そして硬い尻尾と「ビームサーベル」がぶつかると火花が発生する。
数秒、フリューゲルの機体は思い切り吹き飛ばされる。空中で姿勢制御をとるも腕の義肢から僅かながたつきを感じた。
「パワーでは勝てない。当然か」
思考、しかし、すぐに「傀儡師」の尻尾がフリューゲルの首を捕える。
一瞬、苦しい声が上がるがすぐに「バスターライフル」を「傀儡師」の尻尾に向ける。長い銃口の先は尻尾の装甲にぶつかる。
零距離で放つ「バスターライフル」の砲撃、フリューゲルはすぐに迷うことなく引き金を引くが、「バスターライフル」から放たれるエネルギーは数秒の発光の後、爆発へと変わった。
「…装甲も堅い。このバスターライフルでは勝てないか」
「バスターライフル」は銃身から砕ける。ガラクタと化した「バスターライフル」を捨て、「ビームサーベル」一本だけになる。もはや丸腰とも言っていい状態だった。
「…俺は、勝者にはならない」
『すまない。連絡が遅くなった』
自爆システムを起動しようとしたその直後。通信が入る。若い青年の声が通信機越しに、ノイズがあるが聞こえる。
「指揮官か」
『人類は負けちゃいない。ここからだよ』
その直後、天井から入った光が目の前の「傀儡師」に降り注いだ。