ウイニングファーム興亡記   作:おたま

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まだゲーム的には始まってないですが、私のウイニングポスト2022TTGシナリオでの活躍を元に書かせていただきます。

馬年齢、レースグレード及び限定戦も現在準拠。
資料が少ないので、本当のレース。脚質とは多々違うところがあると思います。色々当時とは違いますがご容赦ください。


1983 83年回想と牧場

あの併せ馬から早くも一年が経過した。

もう有馬記念も終わってしまった。個人的には来年になってほしくない。

 

早速で悪いが我々親子はとんでもないことになっていた。

 

ちょっと勝ちすぎたのである。

80年世代の三頭。ミスターシービー、ニホンピロウイナー、カツラギエースの三頭が、まさかすべてG1を勝つとは夢にも思わなかった。

さらに言えばこの三頭、各々が大記録を出してしまったのだ。

 

「さあミスターシービー19年ぶりの三冠か!大地が、大地が弾んでミスターシービーだ!ミスターシービーだ!

内からリードホーユーだ! さあミスターシービー!後ろは全然追いつけない!リードをさらに!さらに伸ばす!ミスターシービーが先頭だ! ミスターシービー先頭だ! ミスターシービー逃げる逃げる逃げる!

史上に残る三冠の脚!史上に残るこれが三冠の脚だ!

拍手が、歓声が沸く!ミスターシービーだ!19年ぶりに3冠!19年ぶりに3冠ミスターシービー! 19年ぶりに三冠馬を達成しました!

驚いた!物凄い競馬をしました! ダービーに次いで物凄い競馬をしました!坂の下りで先頭に立った9番のミスターシービー! 史上3頭目の三冠馬であります!」

 

「さあ、大ケヤキを越え、第3コーナーから第4コーナーに入っていきます。逃げた、逃げたぞニホンピロウイナー。ニホンピロ、ニホンピロが逃げたぞ。

リードは2馬身くらいか。直線に入る!三歳馬が逃げたぞ!追ってきたブロケード、イーストボーイ、サクラシンボリ。400坂を上がって、ピロウイナーさらにのばすのばす!外から伸びてきたキヨヒダカ!アキビンゴは馬群に飲まれている!

残り200!強い!強い!ニホンピロウイナー!リードが、3馬身超えています!先輩古馬!影すら踏めません!!2番手はキヨヒダカ、ブロケード、イーストボーイ並んでいる。ニホンピロウイナー1着でゴールイン!

強い!2着は三頭並びました。ニホンピロウイナー史上初!初めての3歳馬!安田記念勝利であります!」

 

「さあ、さあ11万の大歓声! 4コーナーをカーブして直線コースに入ってきた!先頭はカツラギ!カツラギエース先頭! カツラギが先頭だ!

少し足色が鈍ったかカツラギエース!さあ、まだか!テンリュウはまだか!テンリュウはまだか!テンリュウは思ったより伸びない! 外のほうから懸命にキョウエイプロミス突っ込んで来ている! アンバーシャダイもやって来た!さらにはカミノスミレ! さあ経済コース!なんとカツラギエース足色が衰えない!

残り200!残り200m!キョウエイだ!来る!来るが届きそうにありません!!外にカミノスクレ!真ん中キョウエイプロミス!2000mなんとカツラギ3歳馬!

逃げ切り濃厚!今年の3歳は強いぞ!!カツラギエース!!カツラギエース!ゴールイン!

逃げ切りましたカツラギエース!またまた史上初!3歳馬の天皇賞秋の制覇!シービーのライバル!カツラギエース!古馬の中でも変わらずの逃げ!見事な死んだふりでした!」

 

ミスターシービーは19年ぶり史上3頭目の三冠馬。

ニホンピロウイナーは史上初となる3歳馬の安田記念制覇。そして史上初春秋マイル制覇。

カツラギエースは史上初3歳での天皇賞秋制覇と相成ったのである。

 

勿論すごく嬉しかった。朝日杯もピロウイナーが勝つし、ホープフルステークスもシービーが勝ってくれて、馬主席で小躍りした。

まあ、皐月賞では他の馬主の方々からの視線が怖くなって豪雨だったけれども、一般観客席に父とともに避難した。すげえ居づらかったし。

 

ダービーをシービーが勝利した時は千喜田牧場さんのところの人とハグしたし、俺のファーストキスを捧げそうになった。そこまではやらなかったが。

口取り式ではシービーがずっと俺に顔をスリスリしててすげえ可愛かった。

 

正直ここまで勝てるとは夢にも思ってなかった。父とともに酒の席で「もしもクラシックレースや天皇賞で入着したら嬉しくて泣いちゃう」とはしゃいでいたのだが、正直涙も引っ込むほどの活躍。どちらかというと唖然である。

助走なしで牧場柵を飛び越えられたものである。

 

もう記者の方々からの取材要請依頼がひっきりなしくる。

電話線切ってやろうか。

流石に朝と夜にはかかっては来ないが、毎日のように鳴り止まない電話の音。専業主婦である母が本当に、可愛そうになってくる。

 

内容は大体が3頭の事で、次走ローテについて聞きたいとか、ミスターシービーの怪我による休養についてなどなど。

 

シービーは元々蹄が弱かったが、菊花賞前の捻石、そして3000mの長距離が大きな負担になってしまい、休養となった。

このまま体調が良好であればジャパンカップ、そして有馬記念行く予定ではあったがとても残念だった。

 

休養期間は長くて一年、早くて半年。怪我の後に走れなくなる馬もとても多いのでここで引退させようとも話し合ったのだが、とても人気のある馬なので、まだ続けてくれとNRAからも打診が来たので続行されることになった。

 

ハイセイコーブームから早10年。徐々に熱が冷めている中での大きな着火剤になることを期待されているのか。

 

自分的にはルドルフとも併せ馬が未だに頭に残っているので、まだ引退させたくなかった。

G1で対決する姿が見たい。

 

シンボリルドルフは10月の新馬戦のあとに12月のエリカ賞を勝利した。

 

このあとはルドルフの担当調教師である谷平雄二(やひらゆうじ)さんよると、2ヶ月の休養の後に弥生賞に向かうとのこと。

ルドルフもシービークラスに強い馬、まさか2年連続で三冠馬は出ないとは思うがクラシックレースが今からも楽しみである。

 

 

さて、先述の大変なことというのは有馬シンクタンクからのお言葉で、NRAやニイホリ、千喜田牧場さんからで牧場を設立しないか?という打診である。牧場設立に同意してもらえるのなら、全面的に協力をしてくるとのこと。

 

いや、無理じゃね?

 

父は会社で忙しい。母は競馬に興味0。俺が一番適任かもしれないが、短大生よ?経済専攻だけれども牧場経営なんぞちんぷんかんぷんだ。

 

なんて考えていたのだが父と、有馬桜子さんの話し合いがいつの間にか進んでおり、あれよあれよと俺が牧場の責任者になってしまったのである。

 

え?無理じゃね?

俺にはまだ大学があるし、と焦りながら説明しようとしたのだが、短大は2年なんだから4月で卒業だし、お前は単位足りてるからそこまで出なくていいだろう。

という父の無慈悲な一言により俺の言い分は全てなくなってしまった。

 

お小遣いもらう代わりにしっかり真面目に学業に従事したことを初めて後悔した。

 

だが、父が言うには北海道の大自然で自由に牧場経営。馬と常に触れ合え、血統に更に詳しくなれば自分だけの馬を作れる!と力説された。

 

あのときは乗り気になってしまいついOKしてしまったが、その後すぐに父からヒンドスタン産駒のニックス表をもらった瞬間、父はシンザン父系残したいだけなんだな。と、理解した。

 

息子よりもシンザンを取りやがった。

 

そう一人悲しく嘆いていても牧場の話はなくならない。

悪い話ばかりではないのだ。有馬シンクタンクさんの話によると、協力してくれる内容はヒト、モノ、カネ。

経営、競馬に精通している秘書に設備が充実している牧場(中古)。そして30億。30億!

 

30億あればなんとかなるきしかしない。

 

秘書候補の方々とは後日面談、面接を俺と父がするとのこと。

 

そして牧場なのだが、新冠町にある中堅牧場らしく、名前は弐式屋牧場(にしきやぼくじょう)

度重なる配合理論の研究。そして種牡馬入り等にお金と使いすぎたせいで破産寸前であり、売りに出すらしい。

 

有馬シンクタンクが一番お金を出しており、土地代等で借金を精算させるとのこと。

冷や汗しか出ない。

牧場所有の繁殖牝馬は俺に権利が移った瞬間、俺所有になるとのこと。

 

といっても経営難で繁殖牝馬も売却させられてしまい、残っているのは牧場主が懇願して残してもらえた、一番仔だしが期待されているグリーンシャトーという馬のみらしい。

 

弐式屋牧場の人たちはどこに行くんですか?と聞いたら、牧場主の家族は離散、スタッフは経営難で解雇されているとのこと。

 

すごく世知辛く、なんか未来の自分を想像してしまい、自分でもわからないかその家族をスタッフとしてなんとか牧場に留めることはできないだろうか。という提案をしてしまった。

必死そうに見えたのだろうか、有馬さんは少し困ったように微笑み、「検討してみます」を行ってくれた。

 

一体どうなるのだろうか。私にはわからないがなんとか今いる4頭だけでも生を謳歌させたいものである。

 

 

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