会話形式にしようかと思ったのですがあきらめていつも道理にしました。
なにかコツとかはあるのでしょうか。
有馬さんとの話し合いから一週間。年末間近に父と有馬シンクタンクの本社に赴いた。
来た理由は秘書の面接。そして、牧場の最終確認である。
会社の中に入ると有馬さんの他に若い女の人が5人隣にいる。あの子たちが秘書候補なのだろうか。
美人さんしかいない。すごいな有馬シンクタンク。
軽い挨拶をした後に自分たちと秘書候補?さん達の自己紹介が始まった。
右から、
父と面接を行った感想を徒然語っていこうと思う。
最初の方は橘さん。
黒髪ロング。第一印象は知的な女性。あいまいなことが嫌いらしく、質問にもしっかりはきはきと用意してきたであろうフレーズを言っておりとても真面目な性格をしていると思った。
座右の銘は「備えあれば憂いなし」
年齢は24歳。
そしてとても美人さん。言葉遣いがとても丁寧で声を聴いててとても心地いい。
本当に大企業の秘書で仕事をしていそうでなんかうちに来てもらうのが勿体ないくらいだ。
競馬の好きなところは人馬一体の絆なのだそう。
確かに俺もキーストンと山口騎手のような人馬一体のレース、エピソードは胸にジーンとくる。
最近の馬だと、もうミスターシービーと吉岡騎手だろう。
千喜田牧場さんによると、父トウショウボーイのように逃げ先行馬を育てるつもりが、まさかのゲート難を発揮してしまったらしい。
吉岡騎手が得意とする通称吉岡スペシャルを伝授されとてつもない追い込み馬に進化した。
人馬一体の追い込みは間違いなく絆の結果といえるだろう。
吉岡騎手はシービーに跨ると何を考えているか分かると言っていた。
絆にレベルがあるとすれば上限が5lvだとすると、3か4まで行っているのではないか。
これからも人馬一体の絆を見せてほしいものである。
好きな馬のタイプは「計算されつくしたペースを刻む先行馬」とのこと。
先行馬は最もオーソドックスな脚質ともいえるが、スタートダッシュをうまく決め、馬群を怖がらずにいく度胸。そして好位を行くために騎手のいうことをよく聞く性格でないと先行は行えない。
ある意味、優等生にしかできない脚質である。
能力がある馬が先行を行えると「横綱相撲」と呼ばれるほどに一方的なレースになることもある。
父がウキウキで話していた。
まあ、シンザンの脚質が基本先行馬なので親父も先行が好きなのであろう。
父はシンザンのことになるとすごく饒舌になり、早口になる。
これが、最近話題の「オタク」というやつなのだろうか。
俺の父はシンザンオタクなのかもしれない。
まあ俺もマクロスやガンダムを高校の友達に誘われてすべて視聴したので実質俺もオタクみたいなものだろう。
話を戻そう。
次の方は関屋さん。
少し茶髪がはいっているショートヘアー。第一印象は明るい元気っこ。アウトドア趣味でなかなか感覚的らしく、質問にはその場で考えることを第一にしていた。
座右の銘が「七転八起」
年齢は24歳。
そしてとっても美人さん。どちらかというと可愛いタイプの美人さんで、快活な声は自分も自然と元気が出てくる。
正直秘書なんかやめてアイドルとかになったほうがいいと思う。コンサート絶対見に行きます。
競馬の好きなところは熱いライバル対決なのだそう。
やはり最近のライバル対決といえばTTGであろう。
三頭すべてが年度代表馬及び、有馬記念制覇。
俺が競馬にハマったあの有馬記念も含めバチバチでビデオでTTGのレースを見るたびにあと2,3年ハマるのが早ければなあ。と、思ってしまう。
TTGが揃えばこの三頭のみの競馬になってしまう。
今だとカツラギエースとミスターシービーであろう。ライバル対決はやはりとてもいいものだ。
史上初の3歳天皇賞馬と三冠馬の戦い。盛り上がらないわけがない。
マスコミだと CA VS CB 対決だそうだ。
カツラギエースはKAなんだけども…。こっちのほうが文面的によろしいのだろうか。
KAってキングのエースみたいでカッコいいと思うけれども。
でもこの二頭中々に対照的て面白いと思うんだ。
逃げ馬VS追い込み馬。
白メンコと黒い顔。
我々ながら良い二頭を見出したものだ。
好きな馬のタイプは「最後の直線で一気に他馬を抜かす差し馬」なのだそう。
分かるこの気持ち、直線一気。大まくり。いつ来るんだ。いつ来るんだと。
ドキドキしながら見えないところから差し貫く。
先行馬が散らす砂も気にせず自分のペースを貫く度胸。
決まった時はもうこっちまで気持ちよくなる。
最近は厳密にいえば追い込みではあるが、やはりミスターシービーのようなド派手なレースは観客にとても好かれるものである。
関屋さんもうんうんとうなずきながら談笑ができたので、なかなかに盛り上がったように思える。
やっぱ面接は和気あいあいとやりたいものである。
3人目はノエルちゃん。面接始めるときに「私はノエルでいーよ!」と言ってくれたのでノエルちゃんと呼んでいる。
金髪のツインテール。根元まできれいな金色でとても似合っている。
第一印象は無邪気で見ててこの子も笑顔になる。質問はその場で答え、質問に対して、素直に返してくれるので非常に面接がしやすかった。
座右の銘は「思い立ったら吉日」
年齢は18歳。
やはりとても美人さん。かわいい系である。この娘絶対学校のアイドルだったと思う。
関屋さんとアイドルやってほしい。握手会も必ず行きます。
競馬好きなところは、競馬ではないが牧場での育成、馬のお世話に憧れているらしい。
自分は育成とか本当にわからないので、少しでもわかる子がいてくれるのがとっても嬉しい。
ノエルちゃんからは俺に個人的な質問があったらしく「どうしてそんなに馬に懐かれるの?シービーにすりすりされてるのすごくうらやましかった!」とのことである。
正直俺にもわからないが、言えることは足しげく馬のもとに通って撫でまわすこと。と答えておいた。
馬はとてもやさしい動物なので、敵意がないことをしっかり時間かけてアピールすればきっと、きっと!心を開いてくれると思う。
頑張ってほしい。
4人目は竜胆さん。
黒髪のポニーテール。第一印象は凄くまじめ。終始緊張した様子で何度も手をハンカチで拭っていたのが正直印象的だった。
座右の銘は「整理整頓」。
年齢は18歳。
この子もやっぱり美人さん。まだ幼い印象を受けるが、それでも凛とした雰囲気があり、5年後にはモデルでもやっているのではないだろうか。
とてもきれいな声をしており、何度か言い間違えやセリフを噛んだりしていて、顔を赤くして、あたふたしているのは見ていてとてもかわいかった。
競馬の好きなところは「大きな重圧を持ちながらもそれに打ち勝つ。人気に応える、すごい馬」とのこと。
うちの三歳馬三頭をみて競馬に興味をもったとも言っていた。
ありがたい限りである。
歴代の三冠馬にもまた憧れており、父とシンザンの談義で盛り上がっていた。
ちらっと父が、「何とか父シンザン、母母父にセントオーの血統を作りたい」と父が言ったところ、顔を真っ赤にしながら顔をぶんぶんして「わかります!」と興奮したように談笑をしていた。
面接が終わった後は、珍しく父の微笑む姿を見れた。
今のところだと橘さんか、竜胆さんが一番秘書としての適性がありそう。
そして最後の方は有馬さんの妹の吹里谷さん。
茶髪のサイドテール。
第一印象はもうね。ギャル。とてもフレンドリーで結構人見知りする自分でも楽々話せるほどにコミュニケーション能力が高い。見た目通りの快活な性格のようだ。
座右の銘は「とりまやってみよ」
年齢は19歳。
まあ、美人さんだよね。結構化粧とかしているのでかわいい系だが、多分かっこいい系の顔をしていると思う。
最近流行のイケイケギャル系ではなく、節度あるギャルなので正直自分の心証はすごくいい。
競馬には有馬さんの影響で最近ハマったそう。
競馬の好きなところは「イケメンホースがかっこいい」とのこと。
ミスターシービーが最近のイケメンホースであろう。シービーばかりではあるが、シービーはほんっとにかっこいい馬なので許してほしい。
全体の筋肉がプロレスラーみたいで少し小柄であるがバランスが絶妙ですごくしっくりくる馬体。
顔も小さいのに、瞳が大きく引きこまれていくような錯覚を覚える。
馬具も顔のハミ吊りがシービーのトレードマークみたいになっていてとても良い。
さて、俺と父。そして、有馬さんと共に、秘書の採用選考を行っている。
5人の良いところをあげてだれを秘書にするか考えているのだが、父が橘さんと吹里谷さんに、自分の秘書になってほしいと言ってきた。
最近専務に昇格するらしく、秘書が足らなくなるらしい。
マナーがしっかりしており、年長組な橘さん。コミュニケーション能力が高く、流行に敏感でブームに乗れることができる吹里谷さん。そして有馬さんの妹ということもあり、有馬シンクタンクと父の会社とも関係を深くしたいという思いもあるのだという。
そして、最近俺たちの馬で競馬人気が上がっており、会社のほうでもこの軽いブームに便乗し、グッズを売り出そうとNRAと話し合いをしているとのこと。
父と先輩の努力の甲斐があり、会社にも競馬ファンは徐々に増えているそうであるが、よい意見を出すことができない。
若くて、聡明な彼女たちがいれば百人力だとも言っていた。
先輩というのは父に競馬を教えた人で、今副社長に就いているとのこと。
大企業のNo.2 とNo.3が競馬好きとはもう会社で馬主になりそうな勢いである。
これにはなんと有馬さんから即決をいただいた。
彼女たち5人の就職先は俺の牧場で一人、ほかの大手のカブトファームというところで残った4人で2人決める予定だったらしく、残り二人は宙ぶらりんだったそう。
有馬さんも実はナイスタイミングとか思っているのだろうか。
そしてうちの秘書を決めるのだが、俺の心の中ではもう決まっている。
竜胆さんである。
彼女に決めた理由はいくつかあるのだが、実直で真面目な性格なのでしっかり仕事をしてくれそうなのと、やっぱり俺たちの馬を見て競馬にハマったということを言ってくれたことである。
ファンがいるというのが正直とっても嬉しいことで、正直面接中にうれしくてにやにやを頑張って抑えていたのは内緒だ。
それに父と血統の話で馬が合ったこと。
趣味がゲームだったことである。俺もゲームが好きだし、話が合いそうと思った。
と、思ったよりも早く秘書が決まり、牧場の件に話が移った。
新冠町にある弐式屋牧場の新しい名前とあたらしい牧場長を決めること。
「牧場長は前牧場の牧場長だった、弐式さんでいいんじゃないんですか?」と聞いたところ、あちらさんが自分から牧場長から降りたいと言ってきたのだという。
牧場経営に失敗し、家族離散を防いでくれた人にまた経営失敗してしまったら恩を仇で返すことになってしまうのでそれだけは避けたいとのこと。
なんというか、こう…。昭和の仁義を感じ、ジーンとしてしまった。
牧場長はこれは得意分野ですぐに決めた。
弐式さんはたぶん血統にとても詳しいと思う。
唯一残っていた牝馬であるグリーンシャトーの血統を見ると、基本的にハイペリオン系であり、牝系のほうにはヒンドスタンもある。
少し古い血統であるが、親父が言うのはハイペリオンの4×4でアウトブリートを行えば結構走る馬は生まれるのではないかとのことである。
正直俺は血統もちんぷんかんぷんだけれども、写真で同馬を見たら体のバランスがよく、筋肉もしっかりしており、仔出し能力はとても高そうに見えた。
才能と知識はしっかりとあるのに、カネがないとどうにもならないというのはとても悲しいことだ。
相馬眼は俺と父が高いとは思う。
所有馬4分の3、G1馬なので多分高いと思う。
となれば、後は馬の管理能力である。本当に理想の人材がいた。
朝比奈すみれさんという方だ。
得意分野は馬の健康管理であり、元秘書の経歴を持っている。
秘書になってくれる竜胆さんもやっぱり一人だけじゃ心配だろうし、経験者の先輩がいたほうが安心してくれると思う。
ちなみに弐式さんの嫁さんははるかさんというらしく、彼女も育成に精通しているホースウーマンらしく、有馬さんの話によると馬の育成においてとても優秀らしい。
そして二人子供がいるようで、上の子は夏帆ちゃん。下の子は冬馬君というらしい。
夏帆ちゃんは今騎手学校に通っているらしく2年後にデビューとのことだ。
これは自家製産駒の主戦騎手が決まったものである。
そして、最後に牧場名である。
これももう決めている。
牧場名はウイニングファームだ。
この牧場名に恥じないようにさらに勝利をつかめるように日々バクシンしていこうと思う。
今いる所有馬はすべてウイニングファーム所有となる。
まだ俺たちの勝負服で走る馬はいないが一応勝負服も決めている。
胸は白地に青の十字襷。袖は白地に赤の山形二本輪。
これからは馬主は俺のみとなるとのこと。
新年。1984年からは東京を離れ北海道の地で新生活を始めることになる。
どうなるか楽しみだ。
10か月後
「シンボリ三冠達成なるのか!三冠達成なるのか!物凄い脚だ!物凄い脚だ! 来たぞ来たぞ来たぞ!シンボリ来た!シンボリ来た!岡安の右ムチがうなる!!しかし外からゴールドウェイだ! 外からゴールドウェイ! シンボリが先頭に立った!シンボリが先頭に立った!伸びる!伸びる! 大歓声だ!大歓声だ京都競馬場!赤い大輪が薄曇りの京都競馬場に大きく咲いた!! 三冠馬7戦7勝!わが国競馬史上、不滅の大記録が達成されました京都競馬場!なんとなんと二年連続三冠達成!これが皇帝の競馬だ!」
…。君たちは本当に、想像を当たり前に超えてくるのね。
弐式さんの嫁さんのはるかさんは、お見合いイベント②に登場してくる椎野はるかさんです。
初見時は家族の絆チュートリアル。そして育成、騎手確保諸々お世話になりました。
今年のダービーはすごかったですね。豊さんのダービー6勝。
歴史を刻む瞬間が見れて本当に幸せです。
見てくださってありがとうございました。