小学校から中学校の義務教育期間は、長いようであっという間に過ぎてしまう。
だが、このあっという間の時間の中でどれだけ多くの人と出会い、そして高校に進学することで多くの友達と別れる事となる。
ただ違う学校に通う事になっただけと言えばそれまでだが、中にはその”たかが”で二度と会わない友達も居るというのだから世知辛いものである。
各由俺も、多くの友と別れ高校に進学し新しい出会いに向かっている最中ではあるが
「(試験の時も思ったがこの坂は本当に嫌になるな)」
今日から我が学びやとなる高校は坂の上に建っている。しかしその坂が異常に長く勾配がある。
これから3年間この坂を登るとなるとせっかくの入学式を前に鬱な気分になるというものだ。
校舎入口
長く続く坂道を歩き続けてようやく校舎にたどり着く
「おはよう、キョン」
中学校からの同級生゛国木田゛である
「うーす、国木田」
「今クラス分け見たけど僕とキョンは同じクラスみたいだよ」
「そうか、知ってる奴が居るのは助かるな」
入学早々はクラスメイトといえど初顔合わせが多い直ぐに仲良く出来るものでもない。知り合いが居るに越したことはないのだ。
「他にも何人か同じ中学の人が居たよ。」
「そうか、まぁ高校側もちゃんと考えてあるってことだろうな。」
同じ出身校のやつが居ればクラス内です孤立する人間は減らせる。高校側も色々考えてるのかもな
「だね。キョンが喜びそうな人もいたし、良い高校生活になりそうだね」
「俺が喜びそうなやつ?」
国木田の言葉に疑問を持ったが答えまでは教えてくれないようだ
「まぁ同じクラスなんだし直ぐに分かるよ」
それもそうかと、国木田とクラスに向かう事にした。
キョンのクラス
クラスに着くとまだ時間が早いせいか数人しか部屋には居ない
、皆俺同様に新しい学生生活に期待と不安で緊張しているようだ。
「席順は名前順だね」
「まぁコレにかんしてはどの学校も同じようなもんだ」
どの学校でも入学、進級の最初の席順は名前順と相場は決まっている
国木田「僕は、窓側の席の前から三番目、キョンは……同じ列の後ろから二番目だよ」
俺が見るより前に国木田が席順を見てくれた
「なんだ、クラス分けを見てくれていたり、席順を見てくれたりと今日はやけに親切じゃないか。」
いつも親切なやつだかここまでは無かったはずだ
「席順見たらさっき言ってた人が誰かバレるちゃうからね。」
どうやらクラス分けの表を見たときに話してた"俺が喜ぶ"人物について知られないようにしてるらしい
「どうせあと20分もすればクラスメイト全員と会うんだから変わらないと思うんだがな。」
「そうだけど、知らないで会う方が驚きがあるからね。」
「まぁ、いいがな」
ーそうこう言っている間に時間は過ぎ一人の少女がクラスに足を踏み入れた
「ふむ、私の席はここか、そして後ろの席は…おや?」
ー少女は自分の席と後ろの席を確認して微笑む
(彼の前の席か…クラス分けの表を見て同じクラスだからもしかしたらと思っていたけど実際になるとうれしいものね)
ー少女は、嬉しさを胸に席に向かい後ろの席の男に声をかける
「やぁ君が僕の真後ろさんかい?これから同じクラスの一員として宜しくたのむよ」
「え?」
聞き覚えのある声をかけられ振り向くとそこには
「さ…佐々木?」
「クックック」
中学時代の親友がいた
初投稿。
ハーメルンで色々な人の作品を読んでいますが皆一話一話が面白い上に長いどこからあんなに案が浮かんでくるんだろう
2014年7月2日(水)修正
失念していました。
名前順で席順決まるなら、佐々木はハルヒやキョンより前の席に居るはずでした。