鬼斬り ~艦これ改に捧ぐ~   作:日明月

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第四ー5話

(本当に素敵…そうだわ司令、帰りは暁だからね!)

 

(ああ、くーには後部座席デビューしてもらうよ)

 

(楽しめると思うわ。…あ、暁じゃなくてくーのハナシよ!)

 

 

 

第四ー5話

 

 

 

コトッ

 

 

 

「どうぞ木曾、熱いからお気をつけて」

 

「お、ありがとな」

 

コトッ

 

「提督、どうぞ。美味しいですよ」ニッコリ

 

「ありがとう明石、いただくよ」ゴク

 

コーヒーうめぇ…体が暖まるぜ。

夕方に帰ってきてから俺たちは各自の用事と入浴そして久しぶりの食事を済ませ、ここ執務室に集まった。日付が変わるまでには3時間ほどある。飲み物が全員に行き渡ったみたいだし、そろそろいいかな。

俺と同じくウッディな椅子に座っている4人を見渡してから、

 

「それじゃ始めるぞ。まずはみんなお疲れ、今日はありがとう。暁、響と雷は電のそばで様子を見てくれてるんだな?」

 

「ええ、司令の言う通りにね。あれだけはしゃいだから多分朝までグッスリよ、くーと一緒に。二人ともコッチに呼んでいいんじゃない?」

 

「いや、もしも途中で起きたらココに来ようとするかも知れないからね。朝までゆっくり眠ってほしいんだよ、俺としては。こちらもできるだけ早く済ませよう。今から話し合う内容は、暁から明日の朝にでも三人に伝えてくれ。木曾、頼むよ」

 

俺に協力してくれた妖精さんの1人は木曾の水偵と一緒にあの部屋を調べたから、俺もある程度は知っている。でも先に木曾の出番だ。響と共に危険を冒(オカ)して潜入してくれたんだから。

 

「ああ。地下の部屋にあったのは走り書きのメモと写真だ。大きな部屋にテーブルがあって、そこの書類から水偵と妖精が見付けたんだけどな。メモの方は数字が五つ並んでて、写真も五葉なんだ。関連あるんじゃないかと思うが、お前はどうだ?」

 

こちらを見つめる木曾。

俺は頷いて、

 

「同感だ。みんな見てくれ、木曾が発見したのはこんな内容のメモだ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

① 1/5 火 OK 9 土 ⑤ OK

② 2/8 月 OK 13 土 ⑦ OK

③ 3/13 土 OK 19 金 ⑤ OK

④ 4/20 火

⑤ 5/12 水

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「妖精さんが木曾の水偵と一緒に調べているとき俺にも内容を伝えてくれてな、それを写しておいたんだ」

 

ここでしばらく俺の言葉が途切れたので、こちらに注目する一同。

 

「木曾、どんな写真だった? 発見時のお前の高揚ぶりからすると、大収穫だろうと思うんだけど」

 

俺を見つめる木曾。いつも通りの、凛々しい隻眼だ。

 

 

 

「その前に、だ」

 

 

 

おや? 木曾が立ち上がったぞ。

 

「オレはもう自分の決心が出来ている。この先に何があろうと、コイツと共に行く積りだ。暁、雪風、明石。お前らはどうなんだ? オレたちの提督とドコまで付き合いたいんだ?」

 

俺の髮を撫でながら、傍らに立って三人に問いかける木曾。気持ち良くて表情が緩みそうになるが、何とか堪える。ていうか木曾のワードチョイス、ちょっとおかしくね?

 

ムニュッ

 

…え?

 

「お前はオレのおっぱい、好きだよなぁ? ずっとそばで守ってやるから、こういうことだってできるんだぜ?」ムギュー

 

ふくよかな胸の感触に、くーのサキュバスじみた魅力を前にして危険を感じたときの記憶がフラッシュバックする。あのときは助かった…が、いきなりどうしたんだろう木曾は。

 

「これから先は、もっと厳しい探検になるかも知れないんだ。コイツから離れず、しっかり守るって気があるのか、お前らは」

 

あぁ、そういうことか…。でも俺は今でも充分、みんなに守られてるって実感してるんだが。

それとな、木曾。あまりみんなを刺激すると

 

 

ピシィッ!

 

 

あ、室内の空気が一変したぞ。

 

「……暁も同じ気持ちです」

 

三人の中で最年長の暁が最初に答える。というか、この鎮守府で暁より年上なのは天龍と龍田、そして木曾の3人だけだ。

 

「妹たちはいつも楽しくしているの。きっと司令のそばにいるのが気に入ってるんだわ。私もよ。だから」

 

ピョン!

 

!?

ちょっ! 自分の席から俺のとこまで、一気に…!

 

ポフッ

 

俺の太ももの上に着地。まるで木登りするみたいにこっちにしがみつく。

 

「私たち四姉妹は、司令とずっと一緒」ムギュー

 

「ありがとう暁。えっとな…、嬉しいシチュなんだが、今は写真の話を」ギュ

 

そう言いながらも暁を抱きしめる俺。

 

「提督は時々、危なっかしくて困ってしまいます」

 

席から離れてこちらに近付く明石。

 

「だからこれからも、目が離せません。提督、失礼します…あら、提督の太ももって、けっこう筋肉あるんですね。固い」

 

「明石? 太ももに座って何を…」

 

暁と明石、二人の体温が伝わってくる。

暖かい。

 

「こうするんです。暁、窮屈だったらごめんなさい」

 

「大丈夫よ、遠慮なくやりなさい」

 

自転車の後ろに腰掛けるみたいに、俺から見て右側へ向けて両足を揃えて座ってる明石。いきなり上体を捻り、俺の顔に

 

 

 

「…提督…」クチュ…

 

 

 

明石とのキス。

 

気持ちいい。

 

不思議と、落ち着いてる俺。驚きとか全然なくて。

 

「うふふ。みなさんの前で、しちゃいましたね」///

 

暁と俺を解放して、立ち上がる明石。顔がほんのりと上気している。可愛い。

 

「明石は最近、いろいろ大胆だよ…。照れるって」

 

「私も提督を見守りたいんです。木曾、お望みならもっとイロイロお見せしましょうか?」クールニッコリ

 

「いらねぇよ、お前が本気だってことはハッキリ分かったさ。それじゃ最後は雪風、お前だな」

 

「雪風もずっと司令と一緒ですよ、木曾。でも私は、司令と仲良くするのは二人きりがいいです、だからここではちょっと…ごめんなさい。ねえ木曾、私たちは家族です。同じ釜でご飯を食べる家族なんですから、司令とずっと一緒、もちろんあなたとだって一緒にいます。今さら私たちを試すなんて、どうしてなのかワケを教えてください」ピタッ

 

座っている俺の首に後ろから両手を回し、横から頭と頭をくっつける雪風。だがその目は、しっかりと木曾に向けられている。

 

「俺からも頼むよ、木曾。お前がみんなを信頼してることは、俺がよく知ってるんだ。もういいだろ、何があった? 写真か? 写真に何か問題でも?」

 

「分かった分かった、オレだって仲間を、家族でもいいぜ、疑ったわけじゃないさ。ただ、これからは海上戦闘だけじゃなさそうでな。コイツらは第八艦隊司令官のことが本当に好きなんだって、この目で確かめておきたかった」

 

「しっかり確認できたろ?」

 

「まあな。それじゃ、写真の話に入るとするか」

 

……何だか緊張してきた。でも確かめなくちゃ。鬼と鬼畜をやっつけるって選択肢は、俺が選んだんだ。

 

「落ち着いて聞くんだぜ」

 

俺たち全員を見渡しながら、木曾が口を開く。

みんなの注目。

一瞬の静寂。

そして

 

「写真は、重巡リ級ネ級と戦艦ル級タ級、そして空母ヲ級だ」

 

さらに続けて

 

「艤装や衣服は全部外して、胸だけを手や腕で隠した上半身が写ってた。カメラ目線でニッコリとな」

 

 

 

          続く




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