マリオン・ウェルチになりまして   作:陸戦強襲型ガンダム

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懐かしき重力

ルウム戦役から二か月。この二か月で起こったことはほぼ原作通りだったので割愛するとして、三月も少し経った頃、訓練中だった私はわざわざ士官学校にやってきた中尉に呼び出された。一体何の用だろうか?

 

「さて、まずは我がジオンが地球降下作戦を決行したのは知っているな?」

 

「勿論です」

 

「うむ、結構。アレは概ね成功と言っても良い成果を出した。それを受けてギレン総帥は畳みかけるように第二次、第三次の降下作戦を行うわけだが、君は日本と言う国を知っているかね?」

 

「学校で教わる程度なら」

 

嘘である。マリオンになる前の私は日本人なわけで、多少の誤差はあろうが日本の事については普通に知っていると言っても良いだろう。ただ、そんなこと言ったら精神病院に送られるのが関の山だ。もしくは連邦のスパイ容疑で捕まるか。でも、なんで今更日本の話を?

 

「ならば話が早い。知っての通り、日本は四方を海で囲まれている以上、空か海からしか攻められん。小さい島国だが、元米軍の基地が未だに残っていたりと制圧する価値はある。そこで、君のような優秀な学徒兵たちに制圧を任せたい。生憎、開発中ではあるものの現状水中に適応できるMSはまだ完成してない。だから、他の場所に降下したパイロットたちでは日本に進行することは出来ない。そこで君たち学徒兵の出番と言う訳だ」

 

「え、私一人で日本をって事ですか?」

 

それは流石に無理ゲーが過ぎるんだけど。

 

「いや、そうではない。確かに君があれほどの成果を出したのを見て計画したのは間違いないが、君以外にも優秀な学徒兵はいてね。先も言っただろう?君たちと。彼らと力を合わせて日本を制圧してもらいたい。まあ、島国と言っても広いからな。地方ごとに分かれてと言うことになるだろう。君の担当は関東地方と言われる場所の一部だ」

 

「関東ですか」

 

「うむ。時期は第二次降下作戦決行日に同時に行うこととなってる。君用のザクはもう届けてあるから、好きに使ってくれて構わない。無論、陸戦仕様に改修はしてあるので安心してほしい。ではな、君たちの健闘を祈る」

 

そう言って中尉は去っていった。ザクⅡを貰えたことは嬉しいが、一つ問題もあった。アムロがガンダムを遅いと言ったように、私もザクⅡを遅いと感じているのだ。アムロほどのニュータイプではない自覚はあるものの、私は二年訓練をしてるわけだし、その一環で当然ザクⅡに搭乗しているし、訓練だって行っている。そして、前回のルウム戦役と言う実戦を得て、私のニュータイプ能力は加速的に成長を始めたのだろう。実際、明確に遅いと感じ始めたのはルウム戦役後初のMSを使った訓練中だったのだから。

 

「ヅダなら私の操縦には付いて来てはくれるだろうけど、今はないしなぁ」

 

そうぼやく私だが、実際にヅダが私の操縦に付いてこれる保証はないし、無理させて大爆死とかご免被る。そうなると、やっぱりザクⅡに私が合わせるしかないのかな。もうちょっと時間があれば私専用に改造しても良いんだけど、それは日本を制圧してからかな。どうせ膠着状態になるんだし。

 

     * 

 

そして、その日はやってきた。私は臨時的に准尉の階級が与えられ、他数名の隊員と共に地球の日本へと降り立とうとしていた。無論、HLVに乗ってだが。

 

『いよいよっすね。マリオン准尉』

 

『私たち優秀な学徒兵にのみ与えられた特別任務。少し緊張します』

 

そう私に言ってくるのは、同じ隊の仲間だ。この隊における私以外のMS乗りであり、私と同じザクⅡを駆る学徒兵である。ただ、私の部隊にもいるがザクⅠが回ってきた子もいるようで、それを聞いたときは学徒兵にザクⅠを回すなよと思ったり思わなかったり。ただまあ今更ぐちぐち言っても意味ないし、何とか守ってやらねば。

 

『しかし、これが地球の重力。動きにくいですね?准尉』

 

「あーうん。そうだね」

 

地球の重力に関しては懐かしくはあるが、別に動きにくい何てことはないと言うのが私の感想なのだが、マリオンになる前は地球に住んでましたなんて言えないし。適当に同意しておくとしよう。

 

「じゃあ、そろそろ降下するけどみんな準備は大丈夫?」

 

『『『『『はい!』』』』』

 

「よし、じゃあ降下開始!」

 

さあ、制圧開始だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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