よろず短編集 作:機械学習はいいぞおじさん(仮)
炭治郎は目を覚ますと鬼滅隊本部、御館様の屋敷前の庭にいた。鬼となった妹を隠していた罪でここに連れてこられたのだ。
「ここは鬼殺隊の本部です。あなたは今から裁判を受けるのですよ。竈門炭次郎君」
蟲柱───胡蝶しのぶが話しかける。炭治郎が慌てて周りを見回すと他にも人の姿があった。
炎柱──煉獄杏寿郎。
音柱──宇髄天元。
恋柱──甘露寺蜜璃。
岩柱──悲鳴嶼行冥。
氷柱──童磨。
霞柱──時透無一郎。
蛇柱──伊黒小芭内。
水柱──富岡義勇。
風柱──不死川実弥。
そして……トランスフォーマー柱───オプティマスプライムことコンボイ司令官。
他にも見知った顔がいる。皆一様に表情を硬くして炭治郎のことを見ていた。
「裁判を始める前に、君の妹についての説明をしてもらいたいのだが?」
総司令官であるコンボイの言葉で、裁判が始まった。
炭治郎は自分の知る限りのことを説明した。家族が惨殺され唯一生き残った妹の禰豆子が鬼になったこと。妹を人間に戻すため剣士になった事。鱗滝左近次という老人の下で修行し、最終選別を突破して晴れて鬼殺隊員になった事。任務中に十二鬼月・下弦の伍に遭遇し戦闘になったこと……。
話し終えると、沈黙が流れた。誰も彼もがどう反応したらいいのか分からない様子だった。しかし、その空気を破るように声を上げた者がいた。
「なるほど、私にいい考えがある!」
「……」
一同が怪しげな目つきで見る中、コンボイ司令は続ける。
「鬼を連れて任務に当たるとは言語道断だが、人を襲わないというのは事実だろう?ならば試せばよいではないか!」
『!?』
全員が驚いた顔をする。特に一番驚いているのは当人の炭治郎だ。そんな彼の肩に手を置いてコンボイ司令は言う。
「大丈夫だ!私が保証しよう!!」
「えぇ……」
あまりにも自信満々に言われて、炭治郎は何も言えなかった。むしろ不安が増したような気がした。
こうして話は決まり、行うことになったのは禰豆子に血を見せることだった。これは炭治郎が自ら名乗り出た。彼は自分の責任だと思い込んでいたからだ。
炭治郎自ら日輪刀で指を切り、そして採った血液を試験管に移し替える。そして禰豆子の目の前に試験管を差し出した。
それから数分後、変化が現れた。
「むーっ!うぅ~」
禰豆子は耐えるように体を震わせると大きく息を吐き出す。すると次の瞬間、彼女の体が縮み始めたのだ。背丈は一気に小さくなり、顔立ちも幼くなる。やがて完全に子供の姿になると彼女は寝入ってしまった。
「おおぉ~!!」
それを見た全員から感嘆の声が上がる。中には拍手をする者もいた。
「すごいぞ!!本当に人を襲ったりしないんだなぁ!!」
「これで竈門少年も安心できるというものだろう!!」
煉獄とコンボイがそう言った。他の者も同意するようにうなずいている。
「あ、ありがとうございます」
まさかこんなにあっさり認められると思っていなかった炭治郎は戸惑いながら礼を言う。
「よかったわね、炭次郎ちゃん!」
「そうだよ、おめでとう!」
甘露寺や時透が祝いの言葉をかける。それに照れくさそうな笑みを浮かべる炭治郎だったが、すぐにハッとした表情になる。
(って、違う!!俺のせいじゃないけど、禰豆子を人殺しにしちゃいけないと思ったからやっただけだ!)
心の中で叫ぶが、もう後の祭りである。とりあえず、自分が望んでやったことでないということだけは主張しておきたかった。
「さて、ではそろそろ本題に入ろうか?」
御館様こと産屋敷耀哉が口を開いた。全員が姿勢を正すと再び話し始めた。
(続きは)ないです