よろず短編集 作:機械学習はいいぞおじさん(仮)
「炭治郎、鬼と戦う剣士が、様々な呼吸法と型を用いていることは知っているな」
「はい無惨さん!」
「そんなことを教えるのは面倒くさいので、お前には手っ取り早く鬼に対抗するため鬼になってもらう」
「わかりま……え?鬼に!?」
「いいから私の血をたっぷり飲め、お代わりもあるぞ」
「ちょっ、無惨さん、やめ……もががが」
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鬼の呼吸とか、特ににそんなものは無い。
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「よし、飲んだな炭治郎」
「うぇっぷ……はい……」
「お代わりはいるか?ん?」
「……いえ、結構です」
「そうか残念だ」
「あのー無惨さん、俺はこれからどうすれば良いんですかね」
「一晩寝れば健康的で立派な鬼になれるだろう。その後は血鬼術の訓練をしてもらう。一週間コースと一年コースがあるぞ。どっちがいい?ただし一週間コースは血鬼術が尻から出る」
「じゃあ一年コースでお願いします」
「……えー」
「なんですかその反応!俺だって嫌ですよ!」
「仕方ない、これも全て貴様のためなのだぞ」
「だからって、そんな……あっそうだ!もうちょっとマシな方法はないんですか!?ほら、もっとこう、楽して強くなるみたいな」
「ほう、ならば試してみるとするか」
「本当ですか!やったー!!」
「ふむ、だがこの方法はリスクが高い。血鬼術が尻から出るようになる」
「それは絶対ダメですね!!!!」
「安心しろ、お前なら大丈夫だ」
「どういう意味ですかそれ!!あとなんか怖いんで近寄らないでもらえますかねぇ!?」
「おいこら逃げるな炭治郎」
「いやぁあああああ来ないでくださいぃいいいいい」
結局逃げきれず、首根っこ掴まれて無理矢理血を与えられました。
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その後めちゃくちゃ特訓しました。あと、相性が悪かったのか鬼にはなれませんでした。
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「さすが私の息子だ」
「息子じゃないです」
「なんだ反抗期か」
「いや本当に違うんで。むしろ逆というかなんと言うか」
「まあいい、今日はここまでにしておいてやる。明日からはみっちり鍛えるから覚悟しておくように」
「はい無惨さん!」
「返事だけは一人前になったな。ではまた明日会おう」
そう言って、無惨さんはどこかへ消えてしまった。
こうして俺の新たな生活が始まったのだ。
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【竈門炭治郎(15)】
主人公兼ヒロイン。原作開始時点では17歳くらいの予定。身長170cm前後。細マッチョ系イケメン。黒髪赤目。
家族を殺され妹は鬼になり絶望していたところ、無惨さんによって救われた。以降は彼の屋敷に住み込んで家事手伝いをしている。実は結構強い。
【鬼舞辻無惨(?)】
年齢不詳の美青年。人間だった頃の記憶はなく、自分が何者なのかすら覚えていない。自分のことを『私は誰か』ではなく、『私は鬼である』と考えているため、人を食べなければ生きていけない体になってしまったことにも特に悲観していない。
鬼としての名前は『十二鬼月・上弦ノ零』。
青い彼岸花を探し求めており、その過程で太陽を克服したいと思っている。炭治郎の血肉を定期的に摂取することで太陽の下に出ても死ななくなった。
鬼としては最上位の存在であり、他の鬼とは比べ物にならないほど強いが、本人はそのことをあまり自覚しておらず、「自分より弱い鬼などいくらいても無意味だ」と言って基本的に単独で行動している。
ちなみに無限城に居るは無惨さんの趣味らしい。鳴女さんかわいそぉ……。
他にも十二鬼月と呼ばれる自称手下がいるが、彼らは基本的にサークル仲間のようなノリで過ごしている。
【竈門禰豆子(14)】
お兄ちゃん大好きっ子の妹。血気術はまだ使えないけどそのうち使えるようになるはず。多分。
今のところは普通に人間の食べ物で栄養補給できる。無惨さんには懐いているがたまにセクハラしてくるので困っている。
【竈門家惨殺事件】
炭治郎と禰豆子以外の家族全員が何者かに襲われ皆殺しにあった事件。犯人は未だに見つかっていない。
【鬼殺隊】
政府非公認の組織だけどわりと有名。剣士を志す人は大体ここを目指す。無惨さんとは一応同盟関係にあり、彼が日輪刀の材料となる鉱石を求めて旅に出た際には護衛を務めることもあるとかなんとか。
柱と呼ばれる最高幹部たちは鬼殺隊のトップであると同時に無惨さんの配下を務めることもある。大体が無惨さんの奢り目当て。うまい!うまい!
【煉獄杏寿郎】
柱の一人。無惨さんの奢りで焼き芋食った。うまかった。
【宇髄天元】
柱の一人。無惨さんから鰻重を食わされた。うますぎて泣いた。
【不死川実弥】
柱の一人。無惨さんから寿司を奢ってもらった。美味しかったけど弟が怖くてしばらくまともに顔を見れなかった。
【甘露寺蜜璃】
柱の一人。無惨さんからパンケーキを奢ってもらい、無惨さんのことを「素敵な殿方」だと認識した。
【伊黒小芭内】
柱の一人。無惨さんに蛇を持ってこられてビビッた。
【胡蝶しのぶ】
蟲柱。姉が継子にしていたこともあり、無惨さんと面識がある。よく怪我をして帰ってくる姉の治療をするついでによく愚痴を聞いてもらっている。無惨さんからよくお菓子を貰う。
【冨岡義勇】
水柱。無惨さんと会ったことはないものの、噂で存在は知っていた。炭治郎と禰豆子のことも最初から知っていて黙認してくれていた。
【鱗滝左近次】
水の呼吸の育手。時々、炭治郎と禰豆子を預かっている。無惨さんからは「あの爺はいい奴だよ」と聞いている。
【我妻善逸】
雷の呼吸の使い手。後に炭治郎の同期となる。無惨さんによく饅頭を差し入れしてもらえる。稽古は死ぬかと思った。
【嘴平伊之助】
獣の呼吸の使い手。山育ちなので読み書きができない。無惨さんに奢ってもらった天ぷらは絶品だった。
【村田さん】
普通のモブ。無惨さんから認識されていない。
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「あー……暇」
俺は畳の上でごろりと寝転びながらそう呟く。現在時刻午前11時30分。昼食の時間まであと1時間ほどある。
今俺がいるのは、無限城の一室だ。
ここは無惨さんの屋敷の中だが、普段俺たちが暮らしているところとは別にある部屋だ。主に客人をもてなすために使われていて、普段は誰も寄り付かない。なぜこんなところに居るのかと言うと、先程言った通り俺が暇だからだ。
無惨さんは朝早くからどこかへ出かけてしまったし、鳴女さんは琵琶の練習中だし、他にやることも無いのでゴロゴロするしかないのだ。
「なんか面白いこと起きないかなー」
そんなことを考えていると、ふいに部屋の扉が開かれた。
「炭治郎、お前も鬼にならないか?今なら無惨様ポイントが2倍だぞ」
「猗窩座さん、それ別の話で使ったネタです」
「2人合わせて炎の鬼狩りコントだ」
「煉獄さん、それも別の話で使ったネタです」
「なんだつまらん」
「というか何やってるんですか?」
「無惨様がいない間、お前たちの面倒を見るように仰せつかってな。せっかくだからお前たちも鍛錬に参加させてやろうと思って」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「お前たち二人ともなかなか見込みがありそうだからな。期待しているぞ」
「はい!」
「ところで炭治郎」
「なんですか?……ひゃっ!?」
突然耳を舐められて変な声が出た。びっくりして飛び上がると、そこにはいつの間にか童磨さんがいた。
「どうまざん、やめてくらさい……」
「炭治郎くん、これは嘘をついている味だ」
「童磨さん、それもう作品違ってきてます」
「おや、君もいたんだね」
「いましたよ」
「そういえばさっきから何か聞こえてたような気がしないでもないなぁ」
「おい」
「まあ冗談はこれくらいにしておいて、本題に入ろうか。今から煉獄くん、僕、猗窩座くんで君を攻撃する。必死に避けなさい。そういう訓練だ」
「死にますよ!」
「大丈夫大丈夫、ちゃんと寸止めにするから」
「いや無理ですって!本当に死んじゃいますって!!」
「心配はいらない。さあ、始めようか」
「いやああああああああ」
この後めちゃくちゃ逃げ回った。
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「今日はこのくらいにしておいてあげようじゃないか」
「ぜぇ、はぁ、げほっ」
「大丈夫かい?ほら、これを飲み給え」
「は、はい……」
差し出されたお茶を一気に飲む。
熱い液体が喉を通り抜ける感覚。
「ぷはぁ」
「さて、次は何をして炭治郎くんで遊ぼ…鍛えようか?」
「今俺で遊ぶって言いかけましたよね!?」
「言ってない言ってない」
「絶対に言ってました!」
「まあまあ、落ち着きなされ」
「落ち着いてられる状況じゃないですよこれ!!助けてください鳴女さん!」
遠くからこちらを見ていた鳴女さんは、そっとプラカードをあげる。
\生命を燃やせ!/
「鳴女さんんんん!!!」
「ははは、元気がいいねぇ」
その後めっちゃ逃げた。
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「はあっ、はあっ、疲れた……」
無惨さんが帰ってきたのは、午後5時過ぎのことだった。全身汗まみれ泥だらけの俺は、玄関先で出迎える。
すると無惨さんはいつものように不機嫌そうな顔をして、
「炭治郎、風呂に入れ。そのままでは風邪を引くだろう。私は着替えてくるから先に湯船に浸かり体を温めておくように。わかったな」
と言って自室に引っ込んでしまった。
相変わらずぶっきらぼうだが優しい人……人じゃなかった鬼だった。言われた通りに大浴場へ向かい、ゆっくりと浸かる。
「極楽ぅ〜」
思わずおっさんの如き言葉が漏れてしまう。
この屋敷の大浴場はとても広い。そしてとても綺麗だ。
なんでも無惨さんが鬼になった時に、人間だった頃の習慣が残っているのか、それともただの趣味なのか、毎日欠かさず掃除しているらしい。おかげでいつでも清潔で快適だ。
「無惨さんに感謝しないと」
そんなことを思っていると、ガラリと脱衣所の引き戸が開いた。
「ん?なんだお主居たのか?」
と堂々と朱紗丸さんが入ってきた。
「きゃーーーーーーー!!!!」
俺の絶叫が屋敷中に響き渡った。
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「ごめんごめんごめんごめん」
「ほんと勘弁してくださいマジで」
俺と朱紗丸さんは服を着たまま二人で向かい合って正座していた。俺は涙目で彼女を見つめるが、彼女はどこ吹く風である。
「別に減るものでもあるまいし、気にせず入ればよいではないか」
「俺のメンタルがすり減ります!!」
「ははは、面白いことを言うのう」
「全然面白くないです!!!」
「そんなに恥ずかしがらずともよい。私も一緒に入ってやるゆえ安心せい」
「それはもっと嫌です!」
朱紗丸さんは幼い時に無惨さんに助けられて鬼になった女性で、幼い見た目の割には立派な大人だ。鞠が得意と言うこともあって良く禰豆子の面倒を見てくれている、なんと言うか近所のお姉さん的存在だ。
俺のこともよく可愛がってくれる。ちょっと過激だが……。
「それで、何かご用でしょうか?」
「うむ、実はな。毬を投げすぎたら手が痺れて痛くなったのじゃ」
「なるほど、わかりました」
「お主ならわかってくれると思ったぞ」
そう言うと、彼女は俺の膝の上に頭を乗せてきた。いわゆる膝枕の体勢だ。
「はあ〜気持ちいいのぉ〜」
とろけるような表情を浮かべる彼女に、俺は苦笑いするしかなかった。
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夕食の時間。無惨さんに呼ばれて食卓に向かうと、そこには十二鬼月の皆さんの他には珠世さんと兪史郎さんの姿があった。
「よく来たなお前たち。今日の料理は私が腕によりをかけて作ったものだ。残さずに食べるように」
そう言われて出てきたのは、天ぷらと刺身、それに炊き込みご飯だ。
「わあ!美味しそうですね!」
「当然だ。私の手ずから作られたものだからな」
「いただきます」
箸を手に取り、まずは天つゆにつけてから口に入れる。サクッとした食感のあとにジュワッと旨みが広がる。
「うまっ」
「美味しいです無惨さん!」
「当たり前だ」
「天ぷらも最高です!」
「ふふ、褒めても何も出ないぞ」
「天ぷらは出ますけどね」
「うるさいぞお前」
「あー……天ぷらはうまいな……うん……うまい……」
「どうしたのですか?なんだか上の空のようでしたが」
「いえ……その……なんと言いましょうか……今日は色々ありまして……」
「?」
「いや……本当に……色々なことが……」
「どうした?何かあったのか?」
「いや……まあいいか……」
「?」
「無惨様が作るものは全ておいしい……」
「そうでしょうそうでしょう」
「炭治郎、俺にもくれ」
「はいどうぞ」
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食事の後、俺は無惨さんの私室に呼ばれた。
「さて、炭治郎。私がお前に教えられることはもう全て教えたつもりだ。後はお前次第だ」
「はい」
「お前が望むならお前はいつまでここにいて構わない。しかし、お前は家族の仇をとりたいのだろう?」
「はい、もちろんです!」
「……分かった、なら留めはしない。だが覚えておいて欲しい。私はお前を息子のように思っているし、ほかの皆もお前を家族と思っている。いつでも帰っておいで、ここはお前の家だ」
「無惨さん……ありがとうございます!」
「ふん、礼などいらん。お前は私の命令通り働けば良いのだ」
「はい!」
「……ああそうだ、忘れるところだった」
「なんですか?まだ何かあるんですか?」
「これは鬼殺隊入隊のための委任状だ。これがあれば最終選抜に参加出来る」
「ありがとうございます……ってえ!?」
「どうした?何がおかしい?」
「あの……俺、鬼殺隊に入るなんて一言も……」
「私はなんでも知っているのだ。それにバレてないとでも思っていたのか?」
「えっ」
「柱どもは気づいているようだがな。他のものは知らないが。あいつらは頭が固いからな、おそらく反対されるのが目に見えている。特に朱紗丸なんかはお前を気に入ってるからな……。朱紗丸を嫁に貰ってここで暮らすと言う選択肢もあるが、お前は今はそれを選べないだろう?」
「いや、朱紗丸さんのことは初耳です」
「……あー……。すまない、聞かなかったことにしてくれ。こほん、ともかくだ。私は賛成だ。あとは好きにしろ」
「はい!」
「ただし、条件がある」
「はい」
「死ぬなよ」
「……はい!」
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こうして、俺の最終選別参加が決まった。
途中のキャラ設定は文章整形を除いて全てのべりす先生産なので、のべりす先生の文書生成力がよく分かります。
あと朱紗丸さんがヒロイン枠に収まるとは予想してなかったので楽しかったです。(読者感)