よろず短編集   作:機械学習はいいぞおじさん(仮)

3 / 38
ほぼ原作沿いの展開になりました。


鬼滅の刃 柱合裁判─その3

炭治郎は目を覚ますと鬼滅隊本部、御館様の屋敷前の庭にいた。鬼となった妹を隠していた罪でここに連れてこられたのだ。

 

「ここは鬼殺隊の本部です。あなたは今から裁判を受けるのですよ。竈門炭次郎君」

 

蟲柱───胡蝶しのぶが話しかける。炭治郎が慌てて周りを見回すと他にも人の姿があった。

 

炎柱──煉獄杏寿郎。

音柱──宇髄天元。

恋柱──甘露寺蜜璃。

岩柱──悲鳴嶼行冥。

霞柱──時透無一郎。

蛇柱──伊黒小芭内。

水柱──富岡義勇。

風柱──不死川実弥。

 

そして……鬼柱───鬼舞辻無惨様。

 

 

「なんでこんなに人が……?」

「御館様の御成です!」

 

その声と共に全員が平伏する。しかし、無惨様だけはその場に佇んだままだ。

 

「おはよう皆。今日はとてもいい天気だね。空は青いのかな?顔ぶれが変わらずに半年に一度の柱合会議を迎えられたこと、嬉しく思うよ」

 

(この人が鬼殺隊のトップ……)

 

産屋敷耀哉。代々当主となるものが『呪い』によって身体の機能が低下し、短命である家系であるという。

 

「おや、そこにいるのは……」

 

耀哉の視線が炭治郎に向けられる。すると彼は即座に平伏した。

 

「彼が例の子かい?」

「はい。竈門炭次郎という少年です」

しのぶの言葉を聞いて、耀哉は微笑む。

 

「そうか……。では早速始めようか」

その言葉を皮切りに裁判が始まる。

 

まず初めに口を開いたのは音柱だった。

「さて!派手に判決を下すぞ!当然だが死刑だな!!」

 

「鬼を庇うとは鬼殺隊にあるまじき行為。当然死に値する」

無惨様も当たり前のように同意した。

他の柱たちも同意を示す。

 

しかしそんな中、反論の声を上げるものがいた。

 

「俺は納得できない!!どうして善良な彼女が殺されなければならない!?それに彼女は人を喰ってないじゃないか!」

炎柱だった。彼の中では禰豆子は人間として認識しているようだ。そんな彼に苛立ったのか、音柱は怒鳴りつける。

 

「だからなんだァ!?鬼を連れた馬鹿隊員っていうのはそいつのことだろうがァ!なら殺すしかねぇだろォ!!」

「そんな理屈が通るわけないだろう!!」

「あぁん!?」

睨み合う二人を見て、他の柱たちはどうしたものかと頭を抱える。

 

「あのぉ……でも疑問があるんですけど……御館様はま何もご意見はないのですか?」

蜜璃が手を挙げて発言する。他の柱たちがそうだそうだと賛同を示した。

 

「そうだね。驚かせてしまってすまなかった。炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた。そしてみんなにも認めてほしいと思っている」

 

その言葉にどよめきが広がる。

「鬼になった者を信用できると?」

「嗚呼……たとえ御館様の願いであっても私は承知しかねる……」

「俺も派手に反対する。鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」

無惨様と天元、悲鳴嶼が真っ先に反対した。それに続いて他数名が反対の意を唱える。

 

「私は全て御館様の望むままに従います」

「僕はどちらでも……すぐに忘れるので……」

しのぶと無一郎は中立的な立場を取る。蜜璃も少し迷っている様子だったが、最終的には賛成してくれた。

 

「信用しない、信用しない、そもそも鬼は大嫌いだ」

小芭内はネチネチと言い続ける。そして杏寿郎は無言のまま目を閉じている。義勇に至っては話を聞くことすらしていない。

 

「心より尊敬する御館様であるが理解できない考えだ!全力で反対する!」

実弥が叫んだ。他の者もそれに追随する。

 

「手紙を読ませてもらったけれど、とても感動したよ。命をかけて鬼と戦い、人を守る者がいるなんて思わなかった。だからこそ私は君たち兄妹を認めてあげたいんだ。どうかわかってくれないか?」

 

しかし、それでも反対意見は覆らない。耀哉はそれを見越してなのか、次に炭治郎に話しかける。

 

「君はどう思う?私の可愛いこどもたちの意見を尊重したいんだ。もちろん、無理強いはしないから考えてくれないかな?」

 

「……俺は……」

 

炭治郎は考える。自分にとって大切なのは妹である禰豆子だ。もしここで自分が死んでしまったら、禰豆子は本当に一人ぼっちになってしまう。それだけは避けなくてはならない。

 

「俺は……人を襲わないという保証がない以上、禰豆子をこのまま放っておくことはできないと思います」

 

「確かにその通りだね。ではこうしようか?これから二年間、人を喰わずに生きていけたら、その時は二人のことを許そう。それでいいかな?」

 

「……はい。ありがとうございます!」

 

こうして、二人は二年間の猶予を得た。

しかし、そんな彼らに更なる試練が待ち受けていた。




例によって続きません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。