異世界召喚系のよくあるやつ 作:リボのガガを許すな
皆にとっておじいちゃんはどんな存在だろうか?
俺にとってのおじいちゃんは気難しくて頭が良くていっつも難しい顔をしていて家族の事が大好きなツンデレで、80を過ぎてるのに神とか悪魔とか並行世界とか異世界転生とかを歴史の学術論文みたいな形で考察したりなんかよくわからない実験している変人だった。
小学生そこらの頃はそういうヘンテコな実験を手伝って遊んだり神についての考察…という名目でお出しされる中二病な神話とかをスゲー!かっけー!と言いつつ聞くのが楽しくてどっぷり漬かった俺はおじいちゃん子だった。
小学生になって友達と遊んで、休みの日にはお爺ちゃんの実験に付き合って遊んで、中学生になって友達ゲームして遊んで、中二病を発症しつつお爺ちゃんとディープな中二病談義をして、中三になって中二病が治った時には黒歴史を思い出して転がり回って、受験勉強をして。
まぁちょっと普通とは違うかもしれないけど概ね平凡に楽しく毎日を過ごしていた。
そんな感じで県外のまぁまぁな高校の受験に合格した時、唐突におじいちゃんが死んだ事を告げられた。
は?って感じである、末期がんだったらしい。
いやいや、俺が知らないとかそんな事ある?とか思ってたらお爺ちゃんが受験の時に心配させたくないから黙っているように家族に言いつけたらしい。
俺がちゃんと合格したのを聞いて、安心したのかそのまま死んでしまったと言っていた。
家族が色々なんか言ってたけどほとんど覚えてない。
ただ実感のないまま葬式に出て、そこで物言わぬお爺ちゃんを見て、棺の中の手を握ったら冷たくて、あっ本当に死んだんだなって、なんか実感したら涙が凄い出て来た。
最後に話しをしたかったじゃんよとか、一杯言いたい事あるじゃんとか。今までありがとうとか、なんか色々ごちゃごちゃになって嗚咽しか出て来なかった。
葬式の後俺宛てのお爺ちゃんからの遺書を見せて貰った。
俺と一緒に生活できて楽しかったとか、最強の神談義はやっぱりあの神だとか、昔実験場代わりにしていた洋館を相続させるとか、人生の最後まで楽しかったとか、こんな爺に付き合ってくれてありがとうだとか、好き放題色んな事が書いてあった。
自分だけ好きに書き散らかして俺には何も言わせないまま死んだお爺ちゃんはずるいなぁと思い、でも人の話を聞かないでしかめっ面しつつ好き放題やらかすお爺ちゃんらしいと思うと涙と苦笑が出てきた。
そんな感じで色々あって時間は過ぎて四十九日、今日は納骨お別れの日。
お墓に入るお爺ちゃんに対してお別れのつもりでお祈りだ。
ファック糞爺、自分だけ言いたい放題言ってこっちには何も言わせずにしにやがって。
地獄で待ってろ、後90年も生きたら俺もそっちに行くから。
気持ちの整理も完璧についたわけじゃないけど俺もそろそろ高校生になる。
新しい高校には立地の関係から爺ちゃんがのこした洋館から通う事になった、でも別荘みたいな扱いでたまにしか使わない場所だから掃除をしないと凄い事になってそうだ。
入学の前に荷物を移したりとかもあるし今のうちに色々準備しなくては。
思い立ったが吉日生活という事で早速お掃除に行った。
爺ちゃんが残した街外れの山の入り口からちょっとだけ登った所にあるその立派な赤い洋館はお手入れをしてなかったからかちょっと薄汚い。
明治時代に赤レンガで作られたらしい、爺ちゃんは設計が古いお陰でよく虫が入るわ冷房器具を後付けしても断熱が甘くて全然冷えないわ良い所無いってよく愚痴ってたっけな。
荒れ果てたでっかい庭を通って玄関ホールに辿り着く、家族で昔来た時はそんなでも無い大きさに感じたのに一人の今はとてつもなく広く感じる。
こんな広さ一人じゃ維持管理できないだろうなぁ…適当に客間を一つ自分の部屋にして其処だけは綺麗に維持するくらいしかないかなぁ等と思う、でも最初くらいは気合入れて全部綺麗にしとくべきか。
二階建てで10部屋以上あるこの洋館を全て綺麗にするのはどれくらい掛かるかなと思案しつつとりあえず荷物を置く為に自分の部屋にする予定の客間へ移動した。
そうして目当ての客間に移動したら其処にはなんかやたらとでかい謎の装置が置いてあった。
召喚装置とでかでか名前が書かれてたそれを見て爺ちゃんまたこんなの作ってたのかよ楽しそうと思いつつ近くにあった説明書の通りにいじくりまわしてみる。
そのうち適当に触ってたらガッコン!と大きな音を立てて動き始めたのであっなんかヤベー所おしたかなと思ってたらどんどん装置の動きが激しくなり物凄いフラッァアアアアアシュ!!(くそでか音量)が起きたと思ったら目の前に悪魔っぽい角が生えた美人の黒髪ロング巨乳女性がおった、なんで?