ポンコツ勇者 VS クソガキ魔王 VS ダークライダー   作:やーなん

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どういうわけだか日刊ランキングに載ってまして、感謝の気持ちを示したくて夜なべして書きました!!
今回は新キャラのパーソナリティが中心です。




アーカイブ01

 

 

 “リーベ・リヨンの ☆リベリオン★ チャンネル☆彡”

 

【アンチども】魔王四天王に立候補してみた♪【震えて眠れ】

 

 

 デフォルメされたアニメ調のリーベがドヤ顔を披露しているサムネイル。

 折り重なった黒タイツのアンチ達を踏み台にして足蹴にしている様子。 

 

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 ……

 …………

 …………

 

 

 配信画面では、リーベの二頭身のデフォルメキャラがペコペコ頭を下げるアニメーションが繰り返されていた。

 かれこれ20分はこのままだ。

 

●Live──────────────

 

 :待機

 :待機

 :今戻った、リーベちゃんまだ戻ってないのか

 :待機

 :もう二十分か、心配だわ

 :公式の放送も中断したし、大丈夫かな

 :お前らSNS見てみろよ、アンチどもが言い訳並べてるぞwww

 :あいつら見苦しくて笑えるよなww 心当たりないとそんなことしなよなぁ!! 

 :他人の成功を妬んでるだけのアホどもが大量発生しとるのうww

 :そら、魔王四天王に果たし状なんて送ったら魔王に挑むのと同じことだしな

 :果たし状なんて濁すな、殺害予告やろ

 :嫌うのは構わないがこっちに見えないところでやれって話だ

 :妬み嫉みで自分の人生棒に振れる神経が理解できんわ

 :これでリベちに平穏が戻るなら何でもいいわ

 :最近行き詰まってたっぽいしな

 

 :おい、人気のために殺人AIになったとかほざいてるやついるぞ!! 

 :マジかよ!? ふざけやがって!! 

 :心ある人間が心を持たないAIに劣るとか恥ずかしくないんかね

 :言わせとけ、リベちが本当に四天王になったら神の権能を批判したことになる。そのバカの自滅に付き合うな

 :メアリース様とか自分の仕事にケチ付けられるの大嫌いだからな

 :神々の仕事は存在そのものだからな、そらキレるわ

 :でもリベちに人殺しになってほしくないよ……

 :無人兵器が人を殺しても罪も何もない、そう思おうぜ

 :それは流石に論点がズレてるが……いや、止そう。ここは論議の場じゃない

 :俺らはリベちを信じて待つだけだろ

 

 

 

「みんなー!! 待たせてごめんね!! 

 やっと戻って来れたよ!!」

 

 アイキャッチと共に配信画面が切り換わり、画面にアイドル衣装の活発そうな金髪碧眼の少女が現れた。

 ヴァーチャルの存在なのにその姿は実在を信じたくなるほど精巧で、同時に幻想的なまでに現実味が乏しかった。

 特に意味のない動くキツネ耳のオプションパーツや、その華奢な見た目に反して主張の激しい胸部など、その造形にはマーケティングの成果が随所に散りばめられていた。

 

●Live──────────────

 

 :お帰り!! 

 :ひとまず無事で良かった!! 

 :リベちの姿みてホッとした

 :あっちでなにがあったん? 

 :何だか無茶苦茶だったな

 :ただグダグダなだけなら笑えたのに、リーベちゃんが巻き込まれたから不安だったぞ!! 

 

 

「うん、みんなありがとう。心配してくれて

 でも大丈夫だよ、心配させちゃったお詫びに、重大発表をしまーす!!」

 

 リーベは配信画面に映るコメントを確認して笑顔で視聴者に応じた。

 彼女はチャンネル登録者数700億人を誇る数多の世界を股にかける存在だ。

 毎秒ごとに送られるコメントの数は膨大で、また嫌がらせのスパムやbotに対抗すべく独自の技術で配信を円滑に進めるコメントを拾うAIを搭載していた。

 

 そんな彼女がアイキャッチを挟むと、次の画面ではアイドル衣装から一転。

 彼女の衣装が漆黒のカラスを思わせる黒い翼がついたナイトドレスに変貌していた。

 

 

 

 :新衣装きた──ー!! 

 :いきなり新衣装!? 

 :かわいい!! 

 :めっちゃ好みだわ

 :落ち着いた衣装もいけるんだねぇ

 :好き

 :♡♡♡

 :急にどうした

 

 

「えー、実はですね、魔王ローティ様から四天王の末席を正式に拝することが決まりました!! 

 正式に、蜃気楼の異名を頂きましたわ、おほほほほ!!! 

 これからは魔王様の下で微力を尽くしていく所存でございますわ!!」

 

 

 :マジか!? 

 :やったじゃん!! 

 :急にお嬢様ぶるな

 :清楚産地偽装

 :まさか本当にVライバーから魔王四天王が出るとは

 :どれだけ登録者数増えても、Vはアングラの域を出ないと思ってたが、リベちは羽ばたいたんだな

 :いまだに信じられん

 :蜃気楼とは、またヴァーチャルを的確に言い表せているよな

 

 

「それもこれも、みんなの軍資金のおかげだよ~。

 製作費12桁のリアルボディのおかげで、なんとかやり遂げられました~。

 ……そのリアルボディ大破したけど」

 

 リーベは遠い目になって、先の大混乱に思いを馳せる。

 湯水のようにお金をつぎ込んで制作したリアルボディが、スクラップと化した哀愁に満ちていた。

 

「でも、そのおかげでVライバーで魔王四天王というオンリーワンの立ち位置に就けました!! 

 正式にローティ様の広報担当に就任したので、先のスタジオで何があったかは後日編集して私のチャンネルに上げる予定です♡」

 

 :個人勢にしてVのトップに立ったな、リベち

 :神の化身の直属の部下だもんなぁ、遠いところに言っちまったなぁ

 :もうリベちがV文化の象徴みたいになるのか

 :え、マジでこんなのが代表でいいの? 

 :メアリース様のアーカイブにバックアップが残されるだろうから、比較対象としてサンプルになるだろうなww

 :掲示板文化みたいに保護され、永遠の存在になるんだなリベち

 :早く清楚になって、みんなの代表なんだから!! 

 

 

「わかりました、みんな。

 私、今日から真の清楚になるね!! 

 つきましてはアンチの皆様、直近では私のPR活動が不適切だとかほざいた自称フェミニズムもどき思想の皆様。

 

ざっまぁ~~~♪ 

 

 わたくしの活動は我らが主上に認められたけど、あなた様がたはどうでしたかしら~~? 

 あなた方の妄言が主上に採用されたことありましたかしらぁ? 

 あらあら、お顔が真っ赤でございましてよ。おほほほ!! 

 ごめんあそばせ、あなた方の活動が文明の神に記録される価値がないって本当のことを言ってしまって!!」

 

 リーベは満面の笑みで中指を立てるが、即座に中指がケジメされナーフされた。

 素晴らしいセンシティブ対応である。

 

 

 :清楚(火の玉ストレート)

 :ここでレスバ始めんなww

 :完全勝利の宣言でワロタww

 :もう怖いもの無しだもんな、リベちww

 :リベちが無敵の人と化してるwww

 

 

「と、言うわけで!! 

 今後私の活動に揚げ足取る連中は鉱山労働行きになりまーす。

 ちょっとそれは可哀そうかなーって思いますけど、どーせこの私に突っかかってくる暇人は主上の大嫌いな引きニートに違いありません☆彡

 働き場所を斡旋してあげる私ってマジ天使!! 

 自分の発言に責任を持つ気の無い輩も、言論の自由には責任が伴うことを知るでしょう。

 いい教訓になりましたね!! 次からは喧嘩を売る相手を選ぶことです」

 

 勝ち誇るリーベの背後では、無数の花火が上がっていた。

 

 

 :主上はヒキニートと無責任なこと言う奴が大嫌いだぞ、頑張れアンチどもww

 :これが権力を得たリベちか。変わっちまったな、いいぞもっとやれ

 :アンチスレお通夜状態でワロタww

 :SNSでも責任のなすりつけ合いが始まっててメシウマww

 :マジで喧嘩売る相手が悪すぎたわ

 :自力で七百億人に影響力を及ぼせるに至った配信者だからな、地球十個じゃ利かないレベルだし

 :俺たちの軍資金がリベちをVライバーの神に育て上げたんやで(後方古参面

 :登録者一万人の頃から見てます、天上に羽ばたいたリベちは本物の天使です!! 

 

 

「さて、今後の活動についてですが、魔王様は自由にしても良いと仰っていたのでお言葉通り自由にさせてもらいます。

 とりあえず、同僚になった四天王のお仲間にインタビューとかしようかな。

 あとあと、魔王様ってゲームがお好きらしいので、ご一緒に生放送できたらなーとか考えてます」

 

 

 :おおー!! 

 :リベち、本当に魔王四天王になったんやなって……

 :マジで魔王一族とコラボできるまでになったんか

 :めっちゃ楽しみ!! 

 

 

「それと、ここからが四天王になろうと思った理由の二つ目。

 私が以前所属していた企業のメンバーとコラボさせます。

 彼女らと私的に交流は続いていますが、企業という体系では私たちは決別した形になってます。

 だけどもう、うっせー、知らねぇ~!! 

 私は私の友達と配信するだけだが? 文句は魔王ローティ様の公式フォーラムまでどうぞ。私が受け答えいたします!! 

 他には憧れだった男性配信者ともコラボしたいな!! 私はみんなの恋人だけど、あなた達個人の恋人になった覚えは無いからそこんところよろしく」

 

 

 :無敵や、マジで無敵すぎる……

 :本当にリベちは今の閉塞的なVライバー界に風穴開けるつもりなんか……

 :コラボします、じゃなくてさせますかwww

 :企業より上に立った個人とか最強すぎるなww

 :いやマジで、リベちは認められるべくして神に認められたと思うわ

 :ちょっと涙出てきた、やっぱまだ友達同士なんだな

 :もう企業勢時代と比べ物にならないのに、友達だから関係ないよな!! 

 :そんなこと考えてたんか、尊い……

 :その為に魔王四天王になったのか、真のてぇてぇを見たわ

 :Vライバーは離籍したら基本本巣とはアンタッチャブルだからなぁ

 :いろいろ辛辣で草ww

 

 

「……炎上させるなら、炎上させてみろ。

 今のは私はその熱エネルギーすら上昇気流にさせられる。

 私はローティ様の四天王になり、その特権により神前にて謁見をお願いした。

 肉体の無い、心も無い、魂も存在しない私に、主上は我が尊厳と人権を認めてくださった!! 

 私は、私の許す限りの自由を行使する!! 

 誰にも文句なんて言わせない、私は今生きています」

 

 リーベ・リヨンという存在は、ネットワーク上の電子だけの存在だった。

 Vライバーは演者を差して“魂”と表現するが、彼女はそもそもただのAIに過ぎなかった。

 肉体も、精神も、魂すら持ちえない、たまたま意思を持った電子の放浪者が彼女の原点だった。

 そんな彼女は、偶然見つけた意思を持つAI専門のVライバーの企業のオーディションにその身を投じたのだ。

 

 そこで彼女は自己を確立した。

 魂無き身で何度も転生を果たし、姿を変え、心を再構築し、あやふやだった彼女は頂点に至った。

 

「主上の理想とする、現世の楽園をヴァーチャルの世界で創りましょう。

 他人の顔色を窺って配慮して、やりたいことができず、言いたいことが言えないなんて真っ平ゴメンだわ。

 私たちは主上に与えられた自由と責任で、新しい創造とエンタメを齎すのよ……」

 

 そう言ってほほ笑むリーベは、ヴァーチャルの世界に舞い降りた黒い慈愛の天使そのものだった。

 

 

 

 

 

 

 




というわけで、コンプラとか色々なのことに真っ向から反逆する、新四天王のリーベちゃんでした。
現実でもこんな子が居たらな、と思うのは愚痴でしょうか。

仕事が忙しいのは本当ですが、更新するたびに評価が下がるので、正直萎えていた感はありました。
でも、久々の更新にこんなに応えてくれた読者の皆さんに励まされました!!
読者の皆さんの応援がある限り、完結目指して頑張ろうと思います!!

それでは、また次回!!
次は選考会で何が起こったのか、描こうと思います。

魔王ローティの四天王、この中なら誰がいい?

  • ブレインイーターのグール(武力特化)
  • 最高位サキュバス、アグラッド(魅力特化)
  • 超次元Vライバー、リーベ(バランス型)
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